保険業法 第254条(合併契約における契約条件の変更)
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- 保険会社等は、次に掲げる場合に該当する場合には、合併契約において、当該保険会社等に係る保険契約(特定契約を除く。)について契約条件の変更を定めることができる。
- 一第二百四十一条第一項の規定により合併の協議を命ぜられた場合において、合併をしようとするとき。
- 二被管理会社である場合において、第二百四十七条第二項の承認(同条第四項の変更の承認を含む。)を受けた同条第一項の計画に従って合併するとき。
- 三第二百六十八条第一項又は第二百七十条第一項の内閣総理大臣の認定を受けた第二百六十条第二項に規定する破綻保険会社である場合において、同条第三項に規定する救済保険会社が存続することとなる合併をするとき(前二号に掲げる場合を除く。)。
- 2.第二百五十条第三項の規定は、前項に規定する特定契約について準用する。この場合において、同条第三項第一号中「次項」とあるのは、「第二百五十四条第三項」と読み替えるものとする。
- 3.第一項の保険会社等は、会社法第七百八十三条第一項(吸収合併契約等の承認等)、第七百九十五条第一項(吸収合併契約等の承認等)若しくは第八百四条第一項(新設合併契約等の承認)又は第百六十五条の三第一項、第百六十五条の十第一項若しくは第百六十五条の十六第一項(第百六十五条の二十において準用する場合を含む。)の承認の決議を行う株主総会等の招集の通知の発送日において、当該株主総会等が開かれる旨及び当該契約条件の変更を含む合併契約の承認の決議が会議の目的となっている旨を公告しなければならない。
- 4.第一項の保険会社等は、前項の公告の時において既に、第二百四十一条第一項の規定により業務の全部の停止を命ぜられ、又は第二百四十五条本文(第二百五十八条第二項において準用する場合を含む。)、第二百五十条第五項本文、この項本文若しくは第二百五十五条の二第三項本文の規定によりその業務の全部を停止している場合を除き、当該公告の時から、その業務の全部(補償対象保険金支払業務及び特定補償対象契約解約関連業務を除く。)を停止しなければならない。ただし、当該保険会社等の申出により、その業務の一部を停止しないことについて、内閣総理大臣が必要があると認めた場合には、当該業務の一部については、この限りでない。
この条文の基本情報
合併契約における契約条件の変更とは何ですか?
定義合併契約における契約条件の変更とは、保険業法第254条に定められた規定で、「保険会社等は、次に掲げる場合に該当する場合には、合併契約において、当該保険会社等に係る保険契約(特定契約を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第254条(合併契約における契約条件の変更)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第254条の条文原文は「保険会社等は、次に掲げる場合に該当する場合には、合併契約において、当該保険会社等に係る保険契約(特定契約を除く。」で始まります。
- 保険業法第254条は第三款に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第254条の前の条は保険業法第253条です。
- 保険業法第254条の次の条は保険業法第255条です。
- 保険業法第254条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第254条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第254条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/254
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法254条は、破綻処理型の合併に限り、合併契約の中で保険契約の条件変更を定めることを認める。公告の時から会社は原則として全業務を停止する。
Q · 保険会社が合併すると、自分の契約の予定利率や年金額は勝手に下げられるんですか?
破綻処理型の合併なら、契約条件を下げられる場合があります
保険業法254条1項は、241条の合併協議命令、247条の保険管理人の計画、268条・270条の内閣総理大臣の認定という三類型に該当する場合に限り、合併契約の中で保険契約の契約条件の変更を定めることを認めています。健全な会社同士の通常の合併では条件は引き継がれます。さらに3項により、株主総会等の招集通知の発送日に公告が必要で、4項によりその公告の時から会社は補償対象保険金支払業務等を除く全業務を停止しなければなりません。
解説
三十年前に加入した個人年金の予定利率が、契約者の同意を一度も取らずに書き換えられることがある。保険業法254条は、破綻状態にある保険会社が他社と合併するとき、合併契約そのものの中に保険契約の条件変更(責任準備金の削減、予定利率の引き下げなど)を書き込むことを認める。使えるのは三つのルートだけ。241条で合併の協議を命じられた場合、保険管理人の管理下で247条の計画に沿って合併する場合、268条や270条の内閣総理大臣の認定を受けた破綻保険会社が救済保険会社に吸収される場合である。そして本当に効くのは4項だ。株主総会等の招集通知を発送する日に会社は公告を打ち、その公告の時から全業務が止まる。解約返戻金を取りに窓口へ走っても、扉はもう閉まっている。動いているのは補償対象保険金の支払業務と、特定補償対象契約の解約関連業務だけ。あなたがニュースで知った時点で、選択肢は法律の側で既に閉じられている。
法的な位置づけ
保険業法254条は、破綻処理型の合併における契約条件の変更を定める規定である。合併協議命令、保険管理人の計画、内閣総理大臣の認定という三類型に該当する保険会社等は、特定契約を除く保険契約について、合併契約の中で責任準備金や予定利率等の契約条件の変更を定めることができ、その旨を株主総会等の招集通知発送日に公告し、公告時から原則として全業務を停止する義務を負う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公告前に自分の契約の数字を確定させる 格付引き下げや金融庁の報告徴求が報じられた段階で、保険証券を出し、契約日・予定利率・解約返戻金額・早期解約控除の有無を確認する。公告が出た後は窓口が止まるため、確認と判断は公告前にしかできない
- 2.どのルートの合併かを判別する 報道や会社の公表資料から、241条の合併協議命令なのか、247条の保険管理人の計画なのか、268条・270条の内閣総理大臣の認定なのかを確認する。ルートが決まれば条件変更の可否と業務停止の有無が決まる
- 3.支払事由が発生している請求は先に出し切る 1項は特定契約を条件変更の対象外としている。既に保険事故が発生している契約について、請求を先延ばしにせず速やかに手続する。請求のタイミングが、削られる側に入るかどうかを分ける可能性がある
- 4.公告後は補償対象契約かを確認する 公告が出た後は解約を前提にせず、自分の契約が保険契約者保護機構の補償対象契約に当たるかを確認する。生命保険では責任準備金等の90% が補償の基準となるが、高予定利率契約はさらに削減される
- 5.異議を述べるなら期間内に書面で 合併に反対する場合、公告に記載された期間内に書面で異議を述べる(保険業法165条の7等)。判断材料は「合併後の条件」と「清算した場合の配当見込み」の比較で、双方とも契約者向け説明資料に記載される
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法254条とは何ですか?
破綻処理の局面にある保険会社が合併するとき、合併契約の中で保険契約の条件変更を定められるとする規定です。対象は三類型に限定され、特定契約は除かれます。
Q2保険会社の合併公告が出たら解約できますか?
原則できません。254条4項により公告の時から全業務が停止し、動くのは補償対象保険金支払業務と特定補償対象契約解約関連業務だけです。
Q3契約条件の変更はいつから効力が出ますか?
合併契約の一部として定められ、株主総会等の承認決議と合併の効力発生に連動します。公告は招集通知の発送日に行われます。
Q4特定契約とは何ですか?
254条1項が条件変更の対象から除く契約で、2項が250条3項を準用して範囲を画します。具体的な範囲は法令で確認が必要です。
Q5保険会社の業務停止はどう違う?
241条1項は金融庁が命じる行政処分、254条4項は合併手続の一部として会社自身に課される義務です。根拠が違えば次の展開も違います。
Q6救済保険会社とは何ですか?
260条3項に定義され、破綻保険会社の契約を引き受ける側の保険会社を指します。254条1項3号はこの救済保険会社が存続する合併を対象とします。
Q7合併に反対する方法はありますか?
保険業法は合併について契約者の異議申立手続を置いており(165条の7等)、公告に記載された期間内に書面で異議を述べます。最新の条文をご確認ください。
Q8全業務停止でも動く業務は何ですか?
補償対象保険金支払業務と特定補償対象契約解約関連業務です。加えて4項ただし書により、内閣総理大臣が必要と認めた一部業務は継続できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入ってる保険会社が潰れたら、払った保険料は全部パーになるんですか?
全部消えるわけではない。生命保険では契約者保護機構が責任準備金等の90% を補償する(保険業法270条の3等、高予定利率契約はさらに削減。最新の改正状況をご確認ください)。守られるのは積立部分であって、払込保険料総額でも将来の年金額でもない。実務のポイント:貯蓄性の高い長期契約ほど、90% 補償の上に予定利率の引き下げが重なって目減りが大きい。掛け捨ての医療保険は責任準備金が小さく、補償の意味も小さい。自分の契約がどちらかで、心配すべき中身が違う。
Q2合併の公告が出たあとに解約って、できないんですか?
原則できない。254条4項は、公告の時から保険会社等に全業務の停止を義務づける。動くのは補償対象保険金支払業務と特定補償対象契約解約関連業務だけで、通常の解約返戻金の請求は止まる。例外は同項ただし書で、会社の申出を受けて内閣総理大臣が一部業務の継続を必要と認めた場合のみ。実務のポイント:この停止は行政処分ではなく会社自身に課された義務なので、業務停止命令の報道を待っていると、実際にはもっと早く窓口が閉まっている。
Q3保険金を請求している最中に合併されたら、その請求はどうなりますか?
1項は条件変更の対象から「特定契約」を除いており、2項が250条3項を準用してその範囲を画する。実務上は変更になじまない契約が外れる扱いだが、具体的な範囲は法令で確認する必要がある。実務のポイント:だからこそ支払事由が生じたら請求を先延ばしにしない。請求のタイミングが、削られる側に入るか外れるかを分ける可能性がある。
Q4契約者としては、合併に反対しても意味がないんでしょうか?
意味はあるが、判断材料が要る。保険業法は合併について契約者の異議申立手続を置き(165条の7等)、法定割合を超える異議が集まれば合併はできない。ただし254条の局面で合併が流れれば清算に進み、受取額はさらに下がることが多い。実務のポイント:判断材料は「合併後の条件」と「清算した場合の配当見込み」の比較で、この二つは公告や契約者向け説明資料に必ず載る。感情で反対する前に、その数字だけを読む。
間違えやすい点 AI による整理
- 保険会社が潰れても保護機構があるから大丈夫、というところまでは多くの人が知っている。知られていないのは、補償が責任準備金等の90%(生命保険の場合、高予定利率契約はさらに削減)であり、その上に254条の予定利率引き下げが重なるという二段構えの目減りだ。90% という数字から受ける印象と、実際の受取額の落ち方は別物である
- 「合併されたら自分の契約はどうなるのか」という問いの立て方が、すでに半分ずれている。決定的なのは合併という事実ではなく、その合併が241条、247条、268条・270条のどのルートに乗っているかだ。ルートが決まれば、条件変更ができるかどうかも、公告と同時に業務が止まるかどうかも自動的に決まる。問うべきは「どの条文の下で合併するのか」である
- 契約者は多数決で合併を止められる、と理解されていることが多い。制度としては正しく、保険業法は合併について契約者の異議申立手続を用意している(165条の7等)。ただし合併を阻止するには法定割合を超える異議が必要で、しかも254条の局面で合併が流れれば清算に進み、受取額はさらに下がる。反対権が存在することと、反対権が使える局面であることは別である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用場面 | 254条:破綻処理型の合併における契約条件の変更 | 250条:保険契約の移転等における契約条件の変更 241条:業務停止命令・合併協議命令等の行政処分 |
| 発動する主体 | 保険会社等が合併契約の中で自ら定める | 移転側の保険会社が移転契約の中で定める 内閣総理大臣(金融庁)が命じる |
| 業務停止の性質 | 4項:公告の時から会社自身に課される義務(ただし書で一部継続可) | 250条5項本文による業務停止 241条1項:行政処分としての業務停止命令 |
| 対象外となる契約 | 特定契約(2項が250条3項を準用して範囲を画定) | 250条3項が特定契約の範囲を直接定める 該当なし(処分は会社単位) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では主管機関が監管・接管・合併を命じ、保険安定基金が契約移転を支える。条件変更を合併契約に組み込む日本型とは経路が異なる
韓国は預金保険公社が保険契約者保護の実務を担い、契約移転を中心に処理する点で日本の保護機構と近い構造をとる
ドイツは監督官庁が支払停止を命じ、給付の引き下げを行う権限を法定する。合併契約への組み込みではなく監督処分として構成する点が異なる
米国は州単位の rehabilitation / liquidation 手続と州 guaranty association による補償の組み合わせで処理し、裁判所の関与が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が遺した終身保険を来月解約すると決めていた。今日の朝刊に、その生命保険会社の合併公告が載っている。公告が出た時点で窓口は止まり、受け取れる額は条件変更後の数字に乗る。待った一か月が、手取りを削る。残り時間はゼロではなく、既にマイナスになっている
- 加入先の保険会社が別会社に吸収されるというニュースが流れたとして、年金額は減るのか、減らないのか? 健全な会社同士の合併なら契約条件はそのまま引き継がれる。しかし254条の場面では、条件変更こそが合併契約の中身である。報道文の「経営再建のため」「金融庁の認定を受け」という一語が、どちらの合併かを判別する唯一の手がかりになる
- あなたが保険代理店を経営していて、契約者からの電話が鳴り止まない。公告の日から会社の業務は全部止まり、新規募集も止まる。あなたの手数料収入も同じ日に止まる
- 昼休みに同僚が「入ってる保険会社、業務停止らしい」と言い出す。あなたは241条の行政処分による停止なのか、254条4項で会社自身に課された停止なのかを聞き返す。前者は金融庁が命じたもの、後者は合併手続の一部として会社が自ら止めるもの。どちらかで、次に何が起きるかが変わる
- 株主総会の招集通知が届き、議案は合併契約の承認になっている。同じ日、会社は公告を打っている。あなたが議決権行使書を書いている時点で、その会社の業務はすでに全部停止している
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公告前の段階なら、証券の予定利率・解約返戻金額・早期解約控除の有無を確認し、継続か解約かを自分で決める。公告後は窓口が止まる。2. 公告が出たら解約は諦め、自分の契約が保護機構の補償対象契約かを確認する。3. 合併に反対なら、公告に記載された期間内に書面で異議を述べる(保険業法165条の7等)。4. 既に保険事故が発生している契約は特定契約として条件変更の対象外となる余地があるため、支払請求は先延ばしにせず速やかに行う。
訴えられた側:1. 254条1項の三類型のどれに乗るかを最初に確定する。ルートを外れた条件変更条項は効力を持たない。2. 3項の公告は株主総会等の招集通知の発送日に打つ。日付がずれれば手続瑕疵となる。3. 公告と同時に発動する全業務停止に備え、補償対象保険金支払業務と特定補償対象契約解約関連業務の切り分けを事前に設計しておく。4. 継続が必要な業務があれば、4項ただし書の内閣総理大臣の認定を、公告前の事前協議で取りに行く。
時効(請求できる期限):本条自体に消滅時効はない。ただし手続の時点は硬い。3項の公告は株主総会等の招集通知の発送日、4項の全業務停止はその公告の時から即時に発動する。契約者の異議申立ては公告に記載された期間内に限られる(保険業法165条の7等、最新の改正状況をご確認ください)。保険給付の請求権自体の消滅時効は3年(保険法95条1項)。
改正沿革 AI による整理
- 改正履歴は要人的検証 3項が会社法783条・795条・804条および保険業法165条の3以下を引用していることから、現行文言が会社法制定(平成17年・2005年)後の整備を経ていることは条文自体から確認できる。ただし新設年・各改正の内容・回数は未検証のため、断定を避けて -1とする
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