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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第70条(債権者の異議)

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  1. 組織変更をする株式会社の保険契約者その他の債権者は、当該株式会社に対し、組織変更について異議を述べることができる。
  2. 2.組織変更をする株式会社は、次に掲げる事項を官報及び当該株式会社の定款で定めた公告方法により公告しなければならない。ただし、第四号の期間は、一月を下ることができない。
  3. 一組織変更をする旨
  4. 二組織変更後相互会社の名称及び住所
  5. 三組織変更をする株式会社の計算書類に関する事項として内閣府令で定めるもの
  6. 四組織変更をする株式会社の保険契約者その他の債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
  7. 五前各号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
  8. 3.保険契約者その他の債権者が前項第四号の期間内に異議を述べなかったときは、当該保険契約者その他の債権者は、当該組織変更について承認をしたものとみなす。
  9. 4.保険契約者その他の債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べたときは、組織変更をする株式会社は、当該保険契約者その他の債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該保険契約者その他の債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該組織変更をしても当該保険契約者その他の債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
  10. 5.前項の規定は、保険契約者その他保険契約に係る権利を有する者の当該権利(保険金請求権等を除く。)については、適用しない。
  11. 6.第二項第四号の期間内に異議を述べた保険契約者(同項の規定による公告の時において既に保険金請求権等が生じている保険契約(当該保険金請求権等に係る支払により消滅することとなるものに限る。)に係る保険契約者を除く。以下この項及び次項において同じ。)の数が保険契約者の総数の五分の一を超え、かつ、当該異議を述べた保険契約者の保険契約に係る債権(保険金請求権等を除く。)の額に相当する金額として内閣府令で定める金額が保険契約者の当該金額の総額の五分の一を超えるときは、第六十九条第一項の承認の決議は、その効力を有しない。
  12. 7.前各項の規定によりされた組織変更は、前項の異議を述べた保険契約者及び保険契約者に係る保険契約に係る権利(保険金請求権等を除く。)を有する者についても、その効力を生ずる。
  13. 8.前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

この条文の基本情報

債権者の異議とは何ですか?

定義債権者の異議とは、保険業法第70条に定められた規定で、「組織変更をする株式会社の保険契約者その他の債権者は、当該株式会社に対し、組織変更について異議を述べることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第70条(債権者の異議)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第70条の条文原文は「組織変更をする株式会社の保険契約者その他の債権者は、当該株式会社に対し、組織変更について異議を述べることができる。」で始まります。
  3. 保険業法第70条は第一款 株式会社から相互会社への組織変更に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第70条の前の条は保険業法第69条の2です。
  7. 保険業法第70条の次の条は保険業法第71条です。
  8. 保険業法第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第70条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/70

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法70条は、組織変更をする保険株式会社の契約者その他の債権者に異議権を認め、異議を述べた契約者が数・債権額ともに5分の1を超えると組織変更の承認決議が失効すると定める。

Q · 保険会社から組織変更のお知らせが来たけど、放っておいたらどうなるの?

1月以上の異議期間内に何も言わなければ承認扱いになる

保険業法70条2項により、組織変更をする株式会社は官報と定款所定の公告方法の両方で公告し、1月を下らない異議申述期間を設けなければなりません。この期間内に異議を述べなければ、3項によって当該契約者は組織変更を承認したものとみなされます。異議を述べた場合、会社は弁済・相当の担保提供・信託のいずれかの措置を取る義務を負いますが、害するおそれがないときは免れます(4項ただし書)。さらに異議を述べた契約者が数・債権額ともに5分の1を超えれば、69条1項の決議自体が失効します(6項)。

解説

生命保険会社が株式会社から相互会社へ組織を変えるとき、あなたが一契約者であっても、その変更に「異議あり」と言う権利が法律上与えられている。保険業法70条は、契約者を株主でも取引先でもなく「債権者」として扱い、会社再編に対する拒否権の一部を渡している。しかもこの権利は単なるガス抜きではない。異議を述べた契約者の数が総契約者の5分の1を超え、かつその契約に係る債権額も総額の5分の1を超えれば、69条1項の株主総会決議そのものが効力を失う。会社の一大決断が、契約者の集団的な意思表示で止まる。逆に言えば、公告に定められた期間内(最低1か月)に何も言わなければ、あなたは承認したものとみなされる。沈黙が同意に変換される条文であり、官報を誰も読まないという現実の上に、この制度は立っている。

法的な位置づけ

保険業法70条は、株式会社から相互会社への組織変更における債権者異議手続を定める規定である。組織変更をする株式会社は、官報及び定款所定の公告方法により組織変更の旨等を公告し、保険契約者その他の債権者に1月以上の異議申述期間を与えなければならない。期間内に異議がなければ承認とみなされ、異議が数・債権額ともに5分の1を超えた場合は組織変更の承認決議が効力を失う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.公告と通知から異議申述期間の末日を特定する 官報と会社の定款所定の公告方法(日刊新聞紙または電子公告)を確認し、2項4号の異議申述期間の末日を日付で書き出す。1月を下ることはできないが、それ以上かどうかは会社の定め次第なので推測しない
  2. 2.自分の契約が6項のカウント対象かを確認する 公告の時点で既に保険金請求権等が発生している契約(その支払により消滅するもの)は6項の頭数から除外される。満期返戻金型・保障継続中の契約かどうかを証券で確認し、自分の一票が閾値計算に乗るかを判断する
  3. 3.公告記載事項(2項各号)の充足を点検する 組織変更をする旨、組織変更後相互会社の名称及び住所、計算書類に関する内閣府令所定の事項、異議を述べられる旨と期間、その他内閣府令で定める事項が揃っているかを逐号で照合する。欠落は84条の争点になり得る
  4. 4.期間内に到達する方法で異議を述べる 会社宛に異議の意思を明記した書面を送付する。到達日を立証できる配達証明付き郵便を用い、契約番号・契約者氏名・異議の趣旨を記載する。末日到達が要件であり、発信主義ではない点に注意する
  5. 5.集団化して6項の閾値に接近させる 単独の異議は4項の保護を求めるにとどまり、5項により保険金請求権等を除く保険契約上の権利には弁済等の保護が及ばない。決議を失効させるには契約者数と債権額の双方で5分の1超が必要なため、契約者団体・消費者団体・金融庁の相談窓口へ早期に情報共有する

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法70条の異議申述期間はいつまでですか?

公告で定められた期間内です。2項4号ただし書により1月を下ることができないため、最低でも公告の日から1か月は確保されています。末日を過ぎると3項でみなし承認となります。

Q2株式会社と相互会社の違いは何ですか?

株式会社では契約者は債権者にとどまりますが、相互会社では契約者が社員となり、社員総代会を通じた関与や剰余金分配の道が開きます。会社の資本構成と経営規律の構造が変わります。

Q3組織変更の異議は書面で出す必要がありますか?

70条は異議の方式を明文で限定していません。ただし期間内に到達した事実を後日立証する必要があるため、実務上は配達証明付き郵便など到達日が残る方法が推奨されます。

Q45分の1の要件はどう数えるのですか?

6項は二重の要件を課します。異議を述べた保険契約者の数が総契約者数の5分の1超であること、かつその契約に係る債権額(内閣府令で定める金額)が総額の5分の1超であること。片方だけでは足りません。

Q5保険金請求権が発生済みの契約者も5分の1に算入されますか?

算入されません。6項括弧書は、公告の時点で既に保険金請求権等が生じている保険契約(その支払により消滅するもの)の契約者を、カウント対象から除外しています。

Q6異議を述べると会社は何をしなければなりませんか?

4項により、弁済・相当の担保提供・信託会社等への相当財産の信託のいずれかが義務づけられます。ただし組織変更をしても害するおそれがないときは、この義務を負いません。

Q7組織変更が無効になるのはどんな場合ですか?

公告の欠落や記載事項の不備など手続に瑕疵がある場合、保険業法84条の組織変更無効の訴えで争う余地があります。提訴期間の制限があるため、早期の弁護士相談が必要です。

Q8相互会社から株式会社への組織変更にも異議権はありますか?

逆方向の組織変更は保険業法86条以下が規律し、社員・債権者の保護手続が別途置かれています。70条はあくまで株式会社から相互会社への方向を対象とする規定です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険会社が相互会社になると、契約者の私に何か損があるんですか?

株式会社では契約者は純粋な債権者だが、相互会社では社員(構成員)となり、剰余金分配や社員総代会を通じた関与の道が開く。ただし株主に対する配当原資の扱いや経営規律の構造が変わるため、一律に得とも損とも言えない。だからこそ70条は契約者に異議権を与えている。実務のポイント:組織変更の是非を判断する実質的な材料は、2項3号で公告される計算書類関連事項に集約されている。多くの契約者はここを読まないが、財務健全性の変化を読み取れる唯一の公開資料である

Q2異議を出したら、私の保険はどうなりますか。解約させられたりしませんか?

解約されることはない。7項が明文で、異議を述べた契約者に対しても組織変更の効力は及ぶと定めている。異議は組織変更からの離脱権ではなく、4項の保護措置を求める権利と、6項の集団的な決議失効を生じさせる一票である。実務のポイント:4項の保護(弁済・担保提供・信託)は5項により保険金請求権等を除く保険契約上の権利には適用されない。個人として異議を出す実益は、個別の弁済よりも6項の頭数と債権額の両方にカウントされる点にある

Q3官報なんて見たことないんですけど、それでも承認したことにされるんですか?

2項は官報に加えて、会社の定款で定めた公告方法(日刊新聞紙または電子公告)でも公告することを義務づけている。二経路が用意されているとはいえ、期間内に異議がなければ3項でみなし承認となる点は変わらない。実務のポイント:定款所定の公告方法が電子公告である会社は、自社サイトの公告ページに掲載する。組織変更が噂されている保険会社の契約者は、そのページをブックマークしておくだけで、官報を追わずに期間開始を捕捉できる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険契約者は会社の意思決定に口を出せない、株主じゃないんだから」という前提そのものが誤っている。70条は保険契約者を明文で「債権者」の側に置き、会社法の債権者異議手続と同じ構造を与えた。あなたが口を出せないのではなく、口を出す窓口が官報という誰も見ない場所に置かれているだけだ
  • 異議を述べれば自分の契約が守られる、と考える人は多い。だが5項が重要な制限をかけている。弁済・担保提供・信託という4項の保護は、保険金請求権等を除く保険契約上の権利には適用されない。つまり「異議を述べたから保険金を先に払え」とはならない。異議の実質的な力は、個別の弁済請求ではなく6項の集団的な決議失効の方にある
  • 多くの人は異議を「反対意見の表明」だと思っているが、法律から見れば異議は会社に具体的な義務を発生させる法的行為だ。異議が出れば会社は弁済か担保提供か信託かを選ばなければならない。ただし『組織変更をしても害するおそれがない』と会社が判断すれば、この限りではない(4項ただし書)。この抜け道の存在まで含めて理解しないと、異議を出した後に何も起きない現実に戸惑うことになる
比較の観点この条文ほかの条文
誰が動く手続か保険業法70条:保険契約者その他の債権者による異議申述保険業法69条:株主総会による組織変更の承認決議
保険業法71条:内閣総理大臣(金融庁)による組織変更の認可
手続のタイミング決議後、公告により1月以上の異議期間を設けて実施組織変更計画に基づき株主総会で決議
債権者異議手続の完了を踏まえ行政庁が最終判断
効果異議なし=みなし承認/数・債権額ともに5分の1超=69条1項決議が失効決議が成立すれば組織変更手続が進行
認可がなければ組織変更の効力は生じない
瑕疵があった場合の争い方公告欠落・記載不備は84条の組織変更無効の訴えの根拠決議の瑕疵は決議取消し等の争訟経路
行政処分として行政不服申立て・取消訴訟の対象

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第73条・第74条/保険法

台湾は会社再編時に債権者への個別通知と公告を義務づけ、通知・公告を怠るか弁済しない場合は当該債権者に合併等を対抗できないという構成を採る。日本のみなし承認+閾値型失効とは、サンクションの設計が異なる

韓国
상법 제232조(채권자의 이의)+보험업법の組織変更規定

韓国も公告と催告により債権者に異議の機会を与え、異議債権者には弁済または担保提供を要求する構造。保険契約者を対象とする特則の有無・具体的条番号は最新版の要確認

ドイツ
Umwandlungsgesetz § 22(Formwechsel は § 204経由)

ドイツは債権者が請求権の危殆化を疎明した場合に Sicherheitsleistung(担保提供)を請求できる構成で、異議の多寡によって組織再編決議自体が失効する仕組みは持たない。日本の6項は比較法的に特徴的

アメリカ
各州保険法(例:New York Insurance Law § 7312)

米国は州保険監督官の審査とポリシーホルダー投票を中核とし、公聴会手続で契約者の意見を吸い上げる。官報型の公告+みなし承認ではなく、行政主導の実質審査型である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している生命保険会社から「組織変更のお知らせ」という封書が届いた。中身は難解な用語ばかりで、末尾に「一定の期間内に異議を述べることができます」と小さく書かれている。読み飛ばせば、1か月後にあなたは自動的に賛成票を投じたことになる
  • もし全国の契約者の5分の1が同時に異議を述べたら、どうなるのか。答えは、株主総会で可決済みの組織変更決議が失効する。契約者の集団が、株主の決定を覆す。この構造を知っているかどうかで、契約者団体や消費者団体の交渉力は根本的に変わる
  • 保険会社の法務担当として組織変更を進める側に立ったとする。官報公告と定款所定の公告方法、この二つを両方やらなければ手続そのものが瑕疵を帯びる。片方だけで済ませた瞬間、後日の組織変更無効の訴えで足元をすくわれる
  • 異議期間の締切まであと5日。あなたの契約は満期返戻金のある貯蓄型で、まだ保険事故は発生していない。この場合あなたは6項の頭数カウントに算入される契約者だ。すでに保険金請求権が発生している契約者は除外される、その線引きを知っているだけで、自分の一票の重みが分かる
  • 友人から「保険会社が相互会社になるって手紙が来たけど無視していい?」と相談された。無視は法的に承認と同じ意味を持つ、と3項の話を三分で説明できるか

取るべき行動

被害を受けた側:1. 公告または通知を受け取ったら、まず2項4号の異議申述期間の末日を確認する(最低1か月は確保されている) 2. 自分の契約が貯蓄型か、すでに保険金請求権が発生しているかを整理する。6項のカウント対象かどうかが変わる3. 異議を述べる場合は書面で、到達日が証明できる方法(配達証明付き郵便)で会社宛に送る4. 同時に契約者団体・消費者団体・金融庁の相談窓口に情報を共有する。5分の1の閾値は単独では届かない、集団化が唯一の実効的経路である

訴えられた側:1. 組織変更を進める会社側であれば、官報公告と定款所定の公告方法の両方を確実に履践する。片方欠落は手続瑕疵になる2. 公告記載事項は2項各号と内閣府令を突き合わせ、抜けがないか逐条でチェックする3. 異議が出た契約者には、4項の弁済・担保提供・信託のいずれかを選択するか、ただし書の「害するおそれがない」ことを立証できる資料を準備する4. 異議件数と債権額を日次で集計し、6項の二重の5分の1要件に接近していないかモニタリングする

時効(請求できる期限):異議申述期間は2項4号により公告で定められ、1か月を下ることができない。起算点は公告の日。この期間内に異議を述べなければ3項により承認したものとみなされ、後から争う道は実質的に閉じる。組織変更の効力そのものを争う場合は、保険業法所定の組織変更無効の訴えの提訴期間に服する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(会社法の債権者異議手続との同質性):70条は会社法449条・789条の債権者異議手続と同一の骨格を持ち、保険契約者を長期債権者として保護対象に組み込んだ特則と理解される。個別同意主義を採らず、みなし承認と数量的閾値の組合せで手続の実行可能性と債権者保護を調整した設計である点が特徴とされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法(平成7年法律第105号)の全部改正により現行法が制定され、株式会社から相互会社への組織変更に係る債権者異議手続が整備された。施行は平成8年(1996年)。以降の改正状況は e-Gov 法令検索の現行版で要確認

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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