保険業法 第271条(清算手続等における内閣総理大臣の意見等)
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- 裁判所は、保険会社等又は外国保険会社等の清算手続、破産手続、再生手続、更生手続又は承認援助手続において、内閣総理大臣に対し、意見を求め、又は検査若しくは調査を依頼することができる。
- 2.内閣総理大臣は、前項に規定する手続において、必要があると認めるときは、裁判所に対し、意見を述べることができる。
- 3.第百二十九条第一項、第二百一条第一項、第二百二十七条第一項及び第二百七十二条の二十三第一項の規定は、第一項の規定により内閣総理大臣が裁判所から検査又は調査の依頼を受けた場合について準用する。
この条文の基本情報
清算手続等における内閣総理大臣の意見等とは何ですか?
定義清算手続等における内閣総理大臣の意見等とは、保険業法第271条に定められた規定で、「裁判所は、保険会社等又は外国保険会社等の清算手続、破産手続、再生手続、更生手続又は承認援助手続において、内閣総理大臣に対し、意見を求め、又は検査若しくは調査を依…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第271条(清算手続等における内閣総理大臣の意見等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第271条の条文原文は「裁判所は、保険会社等又は外国保険会社等の清算手続、破産手続、再生手続、更生手続又は承認援助手続において、内閣総理大臣に対し、意見を求め、又は検査若しくは調査を依…」で始まります。
- 保険業法第271条は第五節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第271条の前の条は保険業法第270条の9です。
- 保険業法第271条の次の条は保険業法第271条の2です。
- 保険業法第271条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第271条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第271条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/271
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法271条は、保険会社等の倒産手続において、裁判所が内閣総理大臣(権限は金融庁長官へ委任)に意見を求め、検査又は調査を依頼できると定める規定である。
Q · 保険会社が潰れたとき、削減率を決める数字は誰が作っているんですか?
裁判所が金融庁に検査や意見を依頼して作られます
保険業法271条1項により、裁判所は保険会社等又は外国保険会社等の清算・破産・再生・更生・承認援助の各手続において、内閣総理大臣に意見を求め、又は検査若しくは調査を依頼できます。依頼を受けた当局は3項の準用により129条1項等の立入検査権を発動し、帳簿と資産を直接調査します。2項では当局側からの自発的な意見陳述も認められています。権限は313条で金融庁長官に委任されており、実務の担い手は金融庁の監督・検査部局です。契約者が目にする削減率は、この経路で法廷に入った数字の出口にあたります。
解説
保険会社が潰れたとき、その処理を仕切る裁判所は保険の専門家ではない。責任準備金がいくら足りないのか、契約を引き受けてくれる救済会社があるのか、解約返戻金をどこまで削るのか。この判断材料は裁判所の中に存在しない。271条は、その空白を埋める配管である。裁判所は金融庁(条文上は内閣総理大臣)に意見を求めることができ、さらに検査や調査そのものを依頼できる。依頼を受けた当局は129条1項などの立入検査権を準用で発動し、破綻会社の帳簿と資産を直接洗い出す。つまり、あなたの保険契約の削減率を左右する数字は、裁判官が独自に集めたものではない。この条文を通って当局から裁判所へ流れ込んだものだ。契約者説明会で配られる紙の数字が、どこで生まれてどの経路で法廷に入るかを知っているかどうかで、疑義を投げ込む相手も時期も変わる。
法的な位置づけ
保険業法271条は、保険会社等又は外国保険会社等の倒産処理手続における裁判所と監督当局の連携を定める規定である。裁判所は内閣総理大臣に意見を求め、又は検査若しくは調査を依頼でき、当局も必要と認めれば裁判所に意見を述べることができる。依頼を受けた場合には129条1項、201条1項、227条1項及び272条の23第1項の検査権限が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.保険証券と契約条件を今夜のうちに確定させる 証券番号、契約年、予定利率、特約の内容、払込済保険料を一覧にする。破綻後の削減幅は契約年と予定利率で大きく変わるため、ここが全ての起点になる
- 2.業務停止命令と手続開始の事実を公告で確認する 241条の業務停止命令が出た段階で解約も保険金支払も止まりうる。金融庁の公表、官報公告、裁判所の公告で、手続の種別(更生・破産・承認援助)と開始日を確定させる
- 3.債権届出期間と計画案の縦覧時期を押さえる 債権届出期間は裁判所が個別に定め、通常1か月から3か月程度。経過後の届出は原則失権する。請求中の保険金があれば書類の到達記録を先に確保しておく
- 4.代理委員・管財人の窓口を特定する 更生特例法では保険契約者表が作成され、実務では保険契約者保護機構が代理委員に選任される。当局へ直接投げるのではなく、この窓口を経由する経路を先に確認する
- 5.財産評定の前提に疑義があれば縦覧開始前に書面で出す 271条3項の検査結果が入った財産評定が削減率の土台になる。疑義は更生計画案の縦覧が始まってからでは遅い。代理委員または管財人の窓口へ、争点を特定した書面で提出する
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法271条とは?
保険会社等の清算・破産・再生・更生・承認援助の各手続で、裁判所が内閣総理大臣に意見を求め、検査又は調査を依頼できると定める規定です。当局の専門知を司法手続に取り込む配管にあたります。
Q2保険会社が破綻したら契約はどうなる?
業務停止命令の後、救済会社や承継会社へ契約が移転されるのが原則です。生命保険なら責任準備金等の原則90%が補償されますが、予定利率の引下げと早期解約控除が重なるため体感の目減りはさらに大きくなります。
Q3保険業法271条の内閣総理大臣は誰のこと?
実質は金融庁です。保険業法313条により内閣総理大臣の権限は金融庁長官へ委任されており、実務で意見を作り検査を担当するのは金融庁の監督・検査部局になります。
Q4裁判所の検査依頼はいつ行われる?
条文に時期の定めはありません。実務では更生手続や破産手続の開始申立て直後、財産評定の前提づくりのために行われ、更生計画案が債権者集会に付議される前に当局意見が出るのが通例です。
Q5少額短期保険は保護機構の対象?
対象外です。ペット保険や家財のミニ保険を扱う少額短期保険業者は保険契約者保護機構に加入せず、後ろ盾は供託金のみです。ただし271条3項は272条の23第1項を準用し、検査の配管は通っています。
Q6外資系保険会社の日本支店も対象になる?
なります。271条1項は外国保険会社等を明示し、承認援助手続も列挙しています。裁判所は当局に外国保険会社等への検査(201条1項)を依頼でき、支店契約者にも同じ配管が通っています。
Q7保険会社の破産は自分で申し立てられる?
債権者としての申立て自体は破産法上ありえますが、保険会社の破綻処理は業務停止命令から更生特例法へ進む行政主導の流れが通常です。271条は契約者に申立権も検査請求権も与えていません。
Q8破綻した保険会社への請求はいつまで?
更生・破産の債権届出期間は裁判所が個別に定め、通常1か月から3か月程度です。期間経過後の届出は原則として失権します。保険給付請求権の消滅時効は3年(保険法95条)で、破綻処理中も進行します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社が潰れたら、払ってきた保険料って紙くずになるんですか?
紙くずにはならない。生命保険契約者保護機構の補償は責任準備金等の原則90%で、契約は救済会社や承継会社に引き継がれる(高予定利率契約は例外、最新の改正状況をご確認ください)。削減率の土台になる財産評定には、271条3項で動く当局の検査(129条1項)の結果が入る。実務のポイント:90%は責任準備金に対する率であり、予定利率の引下げと早期解約控除が重なれば、実際の目減りは10%では止まらない
Q2裁判所が金融庁に検査を頼むって、契約者の側から頼めるんですか?
頼めない。271条1項の依頼権の主体は裁判所だけで、契約者に請求権はない。実務では管財人や保険管理人が上申書を出して裁判所を動かす形になる。2項の当局側の意見陳述も、契約者の申請を前提にしていない。実務のポイント:当局意見が出るのは更生計画案の付議前が相場。数字に疑義を出すなら縦覧開始後では手遅れで、代理委員経由で事前に入れるのが実務の勝負所になる
間違えやすい点 AI による整理
- 条文に「内閣総理大臣」と書いてあるので総理本人が意見書を書くと読めてしまうが、保険業法313条により権限は金融庁長官へ委任されており、実務で意見を作るのは金融庁の監督・検査の担当部局である。相手が政治家だと思っている限り、どの窓口に事実を持ち込むべきかを永遠に間違える
- 「保険会社が破綻しても保護機構があるから大丈夫」という知識自体は正しい。だが深刻度が理解されていない。生命保険契約者保護機構の補償は責任準備金等の原則90%であって、契約条件がそのまま守られるという意味ではない。破綻後は予定利率が引き下げられ、一定期間の早期解約控除も課される。体感の目減りは10%では止まらない(最新の改正状況をご確認ください)
- 「当局の意見を覆すにはどう反論すればいいか」という問いの立て方自体が誤っている。271条1項の依頼権の主体は裁判所のみで、契約者に検査を求める権利は与えられていない。契約者の足場は当局への反論ではなく、更生特例法が用意した保険契約者表と代理委員(実務では保険契約者保護機構が選任される)という別の回路にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権限の性質 | 271条:裁判所の依頼に応じて行う検査・調査と意見陳述 | 129条:平時の監督権限としての報告徴求・立入検査 241条:業務停止命令と保険管理人による管理の開始 |
| 発動の主体 | 271条1項は裁判所のみ(契約者に請求権はない)、2項は内閣総理大臣の自発的意見 | 内閣総理大臣(313条で金融庁長官へ委任) 内閣総理大臣(313条で金融庁長官へ委任) |
| 適用場面 | 清算・破産・再生・更生・承認援助の各手続の進行中 | 平時を含む監督全般 業務の継続が困難と認められる破綻の入口 |
| 対象範囲 | 保険会社等・外国保険会社等(3項で少額短期保険業者等へも準用) | 保険会社等 保険会社 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は破綻保険会社の処理を裁判所ではなく主管機関(金融監督管理委員会)の監管・接管・清理で行う行政型。保險安定基金が承継と補償を担う点は日本の保護機構に近いが、司法手続と当局を結ぶ271条型の連携条文は置かれていない
韓国は金融委員会による適時是正措置と行政的な整理を先行させ、裁判手続に移る場合も監督当局が関与する構造。予金保険公社が資金援助と契約承継の受け皿となる
ドイツは保険会社の倒産手続について監督庁 BaFin に申立てに関する特別な地位を与え、監督当局の関与を手続の入口段階で制度化する。日本の271条が裁判所の依頼を起点とするのに対し、当局側の主導性が強い
米国は保険会社を連邦破産法の適用対象から除外し、州保険監督官が rehabilitation / liquidation を主宰する。州裁判所が関与するが、監督官が receiver となるため日本のような依頼型の連携条文を要しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、契約している生命保険会社に業務停止命令(241条)が出て、二週間後に更生手続開始の申立てがなされたとしたら? その日から解約も保険金の支払も止まる。裁判所が当局に検査を依頼するのはまさにその直後で、あなたの契約価値を決める数字はここで作られ始める。残された時間で契約者側ができるのは、証券と特約の内容、予定利率、契約年を確定させておくことだけだ
- 破綻した損害保険会社の管財人補佐として、あなたが資産査定を任される。社内資料は整合せず、人も時間も足りない。271条で裁判所に検査依頼を促せば、当局の検査権限と検査官が手続側に入ってくる
- 外資系保険会社の日本支店で契約している友人から相談が来る。本国の親会社が倒産し、承認援助手続が日本の裁判所で始まった。271条1項は外国保険会社等をはっきり射程に入れており、裁判所は当局に外国保険会社等への検査(201条1項)を依頼できる。国内会社と同じ配管が、支店契約者のためにも通っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険証券、特約内容、契約年、予定利率を今夜のうちに確定させる。破綻後の削減幅は契約年と予定利率で大きく変わる2. 業務停止命令が出た段階で解約も保険金支払も止まりうるため、請求中の保険金があれば書類の到達記録を残す3. 契約者説明会と裁判所の公告で、債権届出期間と計画案の縦覧時期を押さえる4. 数字に疑義があるなら、直接当局に投げるのではなく代理委員(保険契約者保護機構)または管財人の窓口経由で書面にする
訴えられた側:1. 破綻会社側または管財人側なら、申立て直後に271条1項の検査依頼を裁判所に上申し、当局の調査能力を手続に取り込む2. 当局の検査(129条1項等が準用)は拒否できる性質のものではないため、帳簿と資産台帳の整合を先に取り、任意提出で主導権を握る3. 当局が2項で裁判所に意見を述べる前に、財産評定の前提数値について当局担当部局と事実関係の齟齬を潰しておく4. 経営責任の追及と手続の進行は別軌道であることを前提に、弁護人と手続代理人を分けて起用する
時効(請求できる期限):271条自体に期限の定めはない。実質的な時間圧は倒産手続側にある。更生手続・破産手続の債権届出期間は裁判所が個別に定め(通常1か月から3か月程度)、これを過ぎた届出は原則として失権する。保険給付を請求する権利の消滅時効は3年(保険法95条)で、破綻処理中でも進行する点に注意
改正沿革 AI による整理
- 平成11年から平成14年(1999年から2002年)の倒産法制整備期(要検証) 民事再生法の制定、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律の制定、会社更生法の全部改正に伴い、本条1項が列挙する手続の種類が現行の形(清算・破産・再生・更生・承認援助)に整えられたと解されるが、各改正年次と改正文言の対応は人的検証が必要
- 平成17年(2005年)保険業法改正(要検証) 少額短期保険業者制度の創設により272条の23が新設されたため、本条3項の準用先に同条1項が加えられたと解される。新設か改正かの区別および施行日は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により現行法が成立し、保険会社の倒産手続における裁判所と監督当局の連携規定が置かれた(施行は平成8年4月1日)
- 2.平成17年(2005年) 改正:少額短期保険業者制度の創設に伴い272条の23が設けられ、本条3項の準用先に同条1項が加えられたと解される(改正年次と文言の対応は人的検証が必要)
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