保険業法 第272条の42(届出事項)
クイックジャンプ
- 少額短期保険主要株主(少額短期保険主要株主であった者を含む。)は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 一第二百七十二条の三十一第一項の承認に係る少額短期保険主要株主になったとき、又は当該承認に係る少額短期保険主要株主として設立されたとき。
- 二第二百七十二条の三十二第一項各号に掲げる事項に変更があったとき(議決権保有割合に変更があったときを除く。)。
- 三少額短期保険業者の総株主の議決権の百分の五十を超える議決権の保有者となったとき。
- 四少額短期保険業者の主要株主基準値以上の数の議決権の保有者でなくなったとき(第六号の場合を除く。)。
- 五少額短期保険業者の総株主の議決権の百分の五十を超える議決権の保有者でなくなったとき(前号及び次号の場合を除く。)。
- 六解散したとき(設立、株式移転、合併(当該合併により少額短期保険業者の主要株主基準値以上の数の議決権の保有者となる会社その他の法人を設立する場合に限る。)又は新設分割を無効とする判決が確定したときを含む。)。
- 七その総株主の議決権の百分の五十を超える議決権が一の株主により取得又は保有されることとなったとき。
- 八その他内閣府令で定める場合に該当するとき。
- 2.少額短期保険持株会社(少額短期保険持株会社であった会社を含む。)は、次の各号のいずれかに該当するときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 一第二百七十二条の三十五第一項の承認に係る少額短期保険持株会社になったとき、又は当該承認に係る少額短期保険持株会社として設立されたとき。
- 二少額短期保険業者を子会社とする持株会社でなくなったとき(第五号の場合を除く。)。
- 三第二百七十二条の三十九第一項各号に掲げる会社を子会社としようとするとき。
- 四その子会社が子会社でなくなったとき(第二号の場合を除く。)。
- 五解散したとき(設立、株式移転、合併(当該合併により少額短期保険業者を子会社とする持株会社を設立するものに限る。)又は新設分割を無効とする判決が確定したときを含む。)。
- 六資本金の額を変更しようとするとき。
- 七その総株主の議決権の百分の五を超える議決権が一の株主により取得又は保有されることとなったとき。
- 八その他内閣府令で定める場合に該当するとき。
- 3.第二条第十五項の規定は、第一項第七号及び前項第七号に規定する一の株主が取得し、又は保有することとなった少額短期保険主要株主又は少額短期保険持株会社の議決権について準用する。
この条文の基本情報
届出事項とは何ですか?
定義届出事項とは、保険業法第272条の42に定められた規定で、「少額短期保険主要株主(少額短期保険主要株主であった者を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第272条の42(届出事項)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第272条の42の条文原文は「少額短期保険主要株主(少額短期保険主要株主であった者を含む。」で始まります。
- 保険業法第272条の42は第三款に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第272条の42の前の条は保険業法第272条の41です。
- 保険業法第272条の42の次の条は保険業法第272条の43です。
- 保険業法第272条の42には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の42 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の42(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/272_42
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法272条の42は、少額短期保険の主要株主と持株会社に、議決権や組織の変動を内閣総理大臣へ届け出る義務を課す。株を手放して撤退した後も届出義務は残る。
Q · ミニ保険の会社に出資して株主になったら、金融庁への届出は投資先がやってくれるんですか?
投資した側が自分で届け出る義務を負います
保険業法272条の42により、少額短期保険主要株主と少額短期保険持株会社は、内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣へ届け出なければなりません。名宛人は保険を売る会社ではなく資本側の主体です。1項は主要株主基準値以上の議決権取得、50%超の取得・喪失、基準値割れ、解散などを、2項は持株会社の子会社化、資本金の額の変更、自社議決権の5%超が一の株主に集まった場合などを届出事由とします。2項3号と6号のみ「しようとするとき」の事前届出です。
解説
ペット保険やスマホの故障保険を売る少額短期保険業者に出資し、議決権の二割を握った。その瞬間、金融庁に書類を出す義務を負うのは会社ではなく出資したあなた自身になる。272条の42は、少額短期保険の主要株主と持株会社に対し、自分の身の上に起きた変化を内閣総理大臣へ届け出ろと命じる条文である。押さえる線は三本。主要株主基準値(原則20%)を超えたとき、50%を超えたとき、そして持株会社なら自社の議決権の5%が一人の株主に集まったとき。さらに1項柱書は「少額短期保険主要株主であった者を含む」と書く。株を手放して降りた後も、降りたこと自体が届出事由として追いかけてくる。語尾も見逃せない。2項3号と6号だけが「しようとするとき」、つまり実行前に出す事前届出である。
法的な位置づけ
保険業法272条の42は、少額短期保険業者の主要株主および少額短期保険持株会社に課される届出義務を定める規定である。主要株主基準値以上の議決権取得、50%超の取得または喪失、持株会社の資本金の額の変更や子会社化などを届出事由として列挙し、名宛人が少額短期保険業者ではなく資本側の主体である点に特色がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分が1項の主要株主か2項の持株会社かを先に特定する 届出義務の名宛人は少額短期保険業者ではなく資本側である。まず自社(または自分)が少額短期保険主要株主(1項)なのか少額短期保険持株会社(2項)なのかを確定し、該当する号を条文で特定する。号ごとに引き金となる事実が異なる
- 2.20%・50%・5%の三本線を資本関係図に書き込む 少額短期保険業者に対する主要株主基準値(原則20%)と50%、そして持株会社自身の議決権5%の三本線を図に落とす。議決権保有割合の計算は3項が準用する保険業法2条15項の範囲に従い、間接保有や共同保有分も拾う
- 3.事前届出事由(2項3号・6号)を実行日より前に切り出す 子会社化(2項3号)と資本金の額の変更(2項6号)は「しようとするとき」の事前届出である。取締役会の決議日、払込日、登記申請日を並べ、届出の提出を実行日より前に置いたスケジュール表を作る
- 4.内閣府令の最新様式と添付書類を原典で確認して提出する 本条は方法・期限・様式を内閣府令に委任している。保険業法施行規則と金融庁の様式を原典で確認し、事後届出型なら遅滞なく、事由の発生日と発覚の経緯を時系列で添えて提出する
- 5.撤退時の届出責任を株式譲渡契約に一行で書き込む 1項柱書は「であった者を含む」と定め、基準値割れ(4号)や50%割れ(5号)自体が届出事由になる。クロージング後に届出担当者が社内に残らない事故を防ぐため、株式譲渡契約に「クロージング後の当局届出は売主が責任を負う」旨を明記する
よくある質問 AI による整理
Q1少額短期保険業者とは何ですか?
保険金額が少額で保険期間が短い保険のみを引き受ける事業者で、いわゆるミニ保険の担い手です。保険業法272条以下の登録制で参入でき、ペット保険やスマホ故障保険などが典型例です。
Q2少額短期保険の主要株主基準値は何%ですか?
原則として総株主の議決権の20%ですが、役員派遣や融資など重要な影響を推測させる事実があれば15%に下がります。基準値以上を保有すると272条の31の承認と272条の42の届出が問題になります。
Q3272条の42の届出は事前ですか事後ですか?
大半は事由が発生した後の事後届出です。例外は2項3号(子会社としようとするとき)と6号(資本金の額を変更しようとするとき)で、この二つだけは行為の前に届け出る必要があります。
Q4少額短期保険持株会社の5%ルールとは?
2項7号により、持株会社自身の総株主の議決権の5%を超える議決権が一の株主に取得・保有されたとき、持株会社が届出義務を負います。非上場でも適用され、上場会社の大量保有報告制度とは別系統です。
Q5272条の31の承認と272条の42の届出は何が違いますか?
272条の31は主要株主になる前に受ける事前承認、272条の42は承認後の変動や撤退そのものを知らせる届出です。入口を承認で絞り、入った後の動きを届出で追う二段構えになっています。
Q6届出の様式や添付書類はどこで確認できますか?
本条は届出の方法・様式を内閣府令に委任しているため、保険業法施行規則と金融庁が公表する様式を原典で確認する必要があります。改正が入ることがあるので最新版を必ずご確認ください。
Q7272条の42の届出を怠るとどうなりますか?
届出義務の懈怠や虚偽の届出には、保険業法上の罰則と監督上の措置が別建てで想定されます。具体的な条項と法定刑は改正で変わり得るため、最新の条文と専門家の確認が必要です。
Q8持株会社が子会社を増やすときも届出が必要ですか?
必要です。2項3号は272条の39第1項各号に掲げる会社を子会社としようとするときに届出を求めます。実行前に出す事前届出で、逆に子会社でなくなったときは4号の事後届出です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは25%持ってるだけで経営には一切関わってないんですが、それでも届出っているんですか?
必要です。主要株主基準値(保険業法2条。原則20%で、重要な影響を推測させる事実があれば15%)以上の議決権を持つかどうかで決まり、経営に関与しているかは要件ではありません。272条の31の承認に係る主要株主になった時点で、本条1項1号の届出事由が立ちます。実務のポイント:基準値は20%固定ではなく、役員派遣・融資・取引依存といった事実があれば15%まで下がります。「19%だから圏外」という持分だけの判断は危うい(最新の改正状況をご確認ください)
Q2株を全部売って撤退したのに、まだ金融庁に書類を出せと言われました。なんでですか?
1項柱書が「少額短期保険主要株主であった者を含む」と定め、4号・5号が基準値割れ・50%割れそのものを届出事由にしているからです。撤退した事実こそが届け出るべき出来事であり、株主でなくなったことは免除の理由になりません。実務のポイント:株式譲渡のクロージング後、届出を担う人間が社内に一人も残っていない事態が頻発します。株式譲渡契約に「クロージング後の当局届出は売主が責任を負う」と一行入れておくかどうかで、数か月後の宙ぶらりんが決まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出は投資先の総務部が出すもの」という問いの立て方がそもそも誤っている。本条の名宛人は少額短期保険業者ではなく、その主要株主(会社でも個人でも)と持株会社自身である。投資先に丸投げした結果、義務者本人が一枚も書類を出していない状態が生まれる
- 50%超の議決権を握れば当局対応が発生する、というところまでは多くの人が知っている。だが2項7号は、持株会社自身の議決権の5%が一人の株主に移っただけで届出を求める。非上場であっても、持株会社の株主構成は少額短期保険業者の株主構成より細かく可視化される
- 届出=終わった出来事の事後報告だと思い込んでいると、条文の語尾で足をすくわれる。2項3号(子会社としようとするとき)と6号(資本金の額を変更しようとするとき)だけが「しようとするとき」。同じ一本の条文の中に、事前届出と事後届出が混在している
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 当局手続の性質 | 272条の42:変動を知らせる届出(事後が原則、2項3号・6号のみ事前) | 272条の31:主要株主になる前の事前承認 272条の35:持株会社の設立・移行の事前承認 |
| 名宛人 | 少額短期保険主要株主(であった者を含む)と少額短期保険持株会社(であった会社を含む) | 主要株主になろうとする者 持株会社になろうとする会社 |
| 主な引き金 | 基準値以上の取得、50%超の取得・喪失、基準値割れ、解散、持株会社の資本金変更・子会社化・自社議決権5%集中 | 基準値以上の議決権を取得しようとする行為 少額短期保険業者を子会社とする持株会社になろうとする行為 |
| 見落としやすい点 | 撤退後も義務が残る/届出事由の一部が事前届出/持株会社は5%集中も対象 | 承認を得ずに基準値を超えると是正命令の対象になり得る 承認後の変更は272条の42の届出に引き継がれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険会社の同一人・同一関係人の持株比率について段階的な申報・承認を課す。日本の承認(272条の31)と届出(272条の42)の二段構えに近い設計だが、少額短期保険に相当する独立した業態区分は置かれていない
韓国は金融会社の大株主変更を承認制で管理する。ミニ保険に相当する소액단기전문보험회사の制度も導入されており、資本側を規律する枠組みは日本と類似する
中国は5%以上の株主の変更自体を監督機関の認可事由とする。日本が原則20%で主要株主規制を発動するのに比べ、株主変動への当局関与の入口が低い
米国は州法ベースで10%以上の議決権取得を支配の推定とし、Form A の事前申請と Form B の定期届出で資本側を捕捉する。事前審査と継続届出を組み合わせる構造は日本と同型
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 増資の取締役会まであと5日。もしあなたが少額短期保険持株会社の財務責任者で、資本金の額を動かそうとしているとしたら? 2項6号は「変更しようとするとき」と書いてある。払込みを済ませてから届け出るのでは順序が逆で、登記のスケジュールごと組み直しになりかねない
- 持株会社の資金調達ラウンドで、一社の投資家に6%を渡した。5%超が一の株主に集まった以上、2項7号の届出事由が立つ。名宛人は少額短期保険業者ではなく、持株会社自身である
- 保有株をすべて売却し、ミニ保険事業から撤退した元親会社。基準値を割った時点で1項4号の届出義務が発生する。「もう株主ではないから関係ない」は通らない。1項柱書が「であった者を含む」と明記しているからだ。譲渡契約のクロージングで全員が解散した後、誰も書類を出さないまま数か月が過ぎる事故はここで起きる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分が1項(主要株主)と2項(持株会社)のどちらの名宛人で、どの号の事由に当たるかを特定する。号ごとに引き金が違う2. 事後届出型なら遅滞なく提出し、発生日と発覚経緯の時系列を添える3. 2項3号・6号の事前届出を出さずに実行済みなら、決議日と実行日を確定させたうえで当局への自主的な申出を検討4. 様式と添付書類は内閣府令に委任されているので、最新版の府令・様式を必ず原典で確認する
訴えられた側:1. 報告徴求や照会を受けたら、対象期間の株主名簿と議決権の計算根拠(3項が準用する保険業法2条15項の保有議決権の範囲)を先に固める2. 届出漏れの原因を「失念」で片付けず、社内で誰がいつ事由を知り得たかを再構成する3. 過去の届出内容に誤りがあるなら先に訂正する。虚偽の届出は懈怠より重く評価される4. 監督上の措置と罰則は別建てで動くため、金融規制の実務経験がある弁護士へ早期に相談する
時効(請求できる期限):本条自体に日数の定めはなく、届出の方法・期限は内閣府令(保険業法施行規則)に委任されている。1項各号および2項1・2・4・5・7・8号は事由が発生した後の事後届出、2項3号(子会社としようとするとき)と6号(資本金の額を変更しようとするとき)は行為の前に出す事前届出である。具体的な日数・様式は最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正 無認可共済問題への対応として少額短期保険業の制度が創設された際に、主要株主・持株会社に関する一連の規定とともに新設されたものと解される。その後の改正履歴は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:無認可共済問題への対応として少額短期保険業の制度が創設され、主要株主および持株会社に関する一連の規定とともに本条が置かれた。その後の改正履歴は人的検証が必要
- 保険業法 第272条少額短期保険業の登録制の土台
- 保険業法 第272条の31主要株主となる際の承認要件
- 保険業法 第272条の32変更届出の対象事項の列挙元
- 保険業法 第272条の35持株会社の設立・移行の承認
- 保険業法 第272条の39持株会社が持てる子会社の範囲
- 金融商品取引法 第27条の23上場株5%超保有の別枠開示制度
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第10条一定規模の株式取得は公取委届出も要する(通称 独占禁止法)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める