保険業法 第272条の6(少額短期保険業者責任保険契約)
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- 少額短期保険業者は、政令で定めるところにより、少額短期保険業者責任保険契約を締結し、内閣総理大臣の承認を受けたときは、当該契約の効力の存する間、当該契約の保険金の額に応じて前条第一項、第二項又は第八項の規定により供託する供託金の一部の供託又は同条第三項の契約の締結をしないことができる。
- 2.内閣総理大臣は、保険契約者等の保護のため必要があると認めるときは、前項の少額短期保険業者責任保険契約を締結した少額短期保険業者に対し、前条第一項、第二項又は第八項の規定により供託する供託金につき供託又は同条第三項の契約の締結をしないことができるとされた金額の全部又は一部を供託すべき旨を命ずることができる。
- 3.前二項に定めるもののほか、少額短期保険業者責任保険契約に関し必要な事項は、内閣府令で定める。
この条文の基本情報
少額短期保険業者責任保険契約とは何ですか?
定義少額短期保険業者責任保険契約とは、保険業法第272条の6に定められた規定で、「少額短期保険業者は、政令で定めるところにより、少額短期保険業者責任保険契約を締結し、内閣総理大臣の承認を受けたときは、当該契約の効力の存する間、当該契約の保険金…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第272条の6(少額短期保険業者責任保険契約)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第272条の6の条文原文は「少額短期保険業者は、政令で定めるところにより、少額短期保険業者責任保険契約を締結し、内閣総理大臣の承認を受けたときは、当該契約の効力の存する間、当該契約の保険金…」で始まります。
- 保険業法第272条の6は第一節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第272条の6の前の条は保険業法第272条の5です。
- 保険業法第272条の6の次の条は保険業法第272条の7です。
- 保険業法第272条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第272条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/272_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法272条の6は、少額短期保険業者が責任保険契約を締結し内閣総理大臣の承認を受けたとき、保険金の額に応じて供託金の一部を積まないことができると定める。金融庁は必要と認めれば供託を命じられる。
Q · ミニ保険の会社は、破綻に備えたお金を本当に積んでいるの?
責任保険を掛ければ、供託金の一部は積まなくてよい
少額短期保険業者は原則として供託金を積む義務を負いますが(保険業法272条の5)、同法272条の6により、政令の定めに従って少額短期保険業者責任保険契約を締結し内閣総理大臣(実務上は金融庁)の承認を受ければ、その保険金の額に応じて供託金の一部を積まないことができます。ただし免除は恒久的な権利ではなく、保険契約者等の保護のため必要と認められれば、金融庁は免除相当額の全部または一部を供託するよう命じることができます(同条2項)。
解説
賃貸契約のときに勧められた家財保険、スマホの修理保険、ペット保険、葬儀費用の死亡保険。その多くを引き受けているのは大手生損保ではなく、少額短期保険業者、通称ミニ保険会社である。ここに決定的な違いが一つある。ミニ保険は保険契約者保護機構の対象外で、破綻しても他社が契約を引き継いで補償する仕組みがない。代わりの安全網が、法務局に積ませる供託金(基準額1,000万円に、収受保険料に応じた額を上乗せする。額は政令で定める)だ。272条の6は、その安全網の一部を現金以外のもので置き換えてよいと定める。少額短期保険業者責任保険契約、つまり「自分が払えなくなったときに代わりに払ってくれる保険」を掛け、内閣総理大臣(実務上は金融庁)の承認を受ければ、その保険金の額に応じて供託金の一部を積まなくてよい。ただし第2項が効いている。保険契約者等の保護のため必要と認めれば、金融庁は後から「やはり積め」と命令できる。あなたが入っているミニ保険の後ろ盾が現金なのか保険証券なのかは、各社が公表する説明書類で確かめられる。
法的な位置づけ
保険業法272条の6は、少額短期保険業者の供託義務の一部免除を定める規定である。同業者が政令の定めるところにより少額短期保険業者責任保険契約を締結し内閣総理大臣の承認を受けた場合、当該契約の効力が存する間、保険金の額に応じて272条の5第1項・第2項・第8項の供託または同条3項の保全契約の締結を要しないものとする。免除は内閣総理大臣の供託命令により巻き戻される。
よくある質問 AI による整理
Q1少額短期保険業者責任保険契約とは?
少額短期保険業者が破綻等で保険金を払えなくなった場合に備え、他の保険会社に引き受けてもらう保険契約です。保険業法272条の6により、承認を受ければ供託金の一部を代替できます。
Q2ミニ保険 供託金 いくら?
基準額1,000万円に、収受保険料に応じた額を上乗せした金額です(保険業法272条の5、具体的な算定は政令で定められます)。責任保険契約があれば保険金の額に応じて一部免除されます。
Q3少額短期保険業者は保険契約者保護機構の対象?
対象外です。保護機構(保険業法265条の3以下)が守るのは免許を受けた保険会社であり、登録制の少額短期保険業者は加入義務を負いません。代わりの安全網が供託金と責任保険です。
Q4供託の免除はいつまで続く?
少額短期保険業者責任保険契約の効力が存する間です。契約が失効・解除されれば免除の前提が消え、供託義務が復活します。承認自体も永続的な既得権ではありません。
Q5金融庁が供託を命じるのはどんなとき?
保険契約者等の保護のため必要があると認めるときです(272条の6第2項)。財務状況の悪化や支払能力への懸念が典型で、免除されていた金額の全部または一部の供託を命じられます。
Q6ミニ保険 破綻 保険金 どうなる?
保険契約者は供託金について他の債権者に優先して弁済を受けられます(272条の5)。会社が責任保険契約を結んでいれば、その保険金からの支払いもありえますが、総額不足なら按分になります。
Q7少額短期保険業者かどうか見分ける方法は?
保険証券や約款の登録番号表記を見ます。「○○財務局長(少額短期保険業者)第○号」と記載されていれば少額短期保険業者で、免許を受けた保険会社ではありません。
Q8供託と保全契約と責任保険、何が違う?
供託は法務局への現金積み立て、保全契約は銀行等との契約による代替(272条の5第3項)、責任保険は他社の保険証券による代替(272条の6)です。いずれも破綻時の弁済原資を確保する手段です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ミニ保険の会社が潰れたら、保険金は一円も出ないんですか?
ゼロではない。保険契約者は供託金について他の債権者に優先して弁済を受けられる(保険業法272条の5)し、会社が272条の6の責任保険契約を結んでいれば、その保険金からの支払いもありうる。ただし総額が請求総額に届かなければ按分になる。実務のポイント:優先弁済の原資は会社ごとに固定額に近い。同じ1,000万円台の供託金でも、契約者1万人の会社と10万人の会社では取り分が桁で違う。加入前に見るべきは保険料の安さではなく、供託金と契約件数の比率である
Q2責任保険で供託を減らしている会社は、お金がない危ない会社ということですか?
そう単純ではない。供託金を現金で寝かせる代わりに責任保険を使うのは資本効率の判断で、しかも内閣総理大臣の承認が前提になっている(本条1項)。危険信号は手段の選択ではなく、第2項の供託命令を受けた事実の方だ。実務のポイント:どの手段を選んだかは各社の業務・財産の状況に関する説明書類に現れる。供託、銀行等との保全契約(272条の5第3項)、責任保険契約のどれを使っているかを見比べると、その会社の資金繰りの余裕が推測できる
Q3加入している会社が危ないと思ったら、金融庁に言って何か動きますか?
動く余地はある。本条2項は、保険契約者等の保護のため必要と認めるときに供託命令を出す権限を明記しており、当局が使える具体的な発動条項が条文上存在する。金融サービス利用者相談室への情報提供が端緒になることもある。実務のポイント:申し出るときは感想ではなく事実を書く。保険金の支払遅延の日数、担当者の説明の変遷、代理店からの連絡停止など、日付入りの事実が並んだ情報は、監督上の報告徴求の材料として扱われやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「破綻したらどの保険会社が契約を引き継いでくれるのか」という問いの立て方そのものが、ミニ保険では成り立たない。保険契約者保護機構(保険業法265条の3以下)が守るのは免許を受けた保険会社であって、登録制の少額短期保険業者ではない。問うべきは引受先ではなく、供託金と責任保険がいくら積まれているかである
- 供託金という制度があること自体は知られているが、その薄さは知られていない。基準額は1,000万円に収受保険料に応じた額を上乗せするだけで、契約者数で頭割りすれば一人あたりの取り分は小さくなりうる。しかも272条の6によって、その現金の一部は責任保険の保険金へと置き換えられている。制度の存在を知っているだけでは、自分の取り分の見積もりにならない
- 承認を受ければ供託しなくてよい状態が固定されると思われがちだが、第2項で金融庁はいつでも供託命令を出せる。免除は恒久的な既得権ではなく、監督上の判断でいつでも巻き戻される一時的な状態にすぎない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文と機能 | 272条の6:責任保険契約による供託の一部免除 | 272条の5:供託義務と保険契約者の優先弁済権 265条の3:保護機構への加入義務(少額短期保険業者は対象外) |
| 弁済原資の形 | 他の保険会社が支払う責任保険の保険金 | 法務局に積まれた現金(または銀行等との保全契約) 業界全体の負担金による資金援助・契約承継 |
| 発動の条件 | 政令の定め+内閣総理大臣の承認、契約の効力が存する間のみ | 登録と同時に当然発生、収受保険料に応じて額が変動 免許を受けた保険会社であること(登録制の業者は適用外) |
| 巻き戻しの可否 | 内閣総理大臣の供託命令でいつでも現金へ引き戻される(2項) | 供託そのものであり巻き戻しの概念がない 機構の枠組みとして制度的に固定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は業界拠出の安定基金による事後的な資金援助を軸とし、事業者個別の供託による事前保全という設計は採らない。日本のミニ保険のように保護機構の外側に置かれる類型の区分も明確ではない
韓国は預金者保護法の枠組みで保険契約も保護対象に取り込み、保険会社の種別による保護の有無の断絶は日本ほど大きくない
ドイツは生命保険・医療保険について法定の保障基金を設け、業界全体の負担で契約を移転する方式。個別事業者の供託を責任保険で代替する仕組みは一般的でない
米国は州ごとの Guaranty Association が破綻保険会社の契約を引き受ける。保険監督が州単位であるため、保護の範囲と上限は州法により異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが加入しているミニ保険会社が明日、経営破綻または登録取消しを受けたらどうなる? 大手生保なら保護機構が契約を引き継ぐが、ミニ保険にその受け皿はない。頼れるのは供託金からの優先弁済(保険業法272条の5)と、会社が掛けていた責任保険だけだ。しかも還付の手続には申出期間が設けられるのが通常で、期間を過ぎた請求は原資から漏れる。期間は数十日単位で切られる、公告を見落とした時点で負ける
- あなたがミニ保険会社の管理部門にいて、責任保険で供託金を軽くする案を取締役会に出したとする。承認が下りても終わりではない。第2項があり、保険契約者等の保護のため必要と認められれば、金融庁は免除された金額の全部または一部を供託せよと命じられる。資金繰り計画に「いつでも数千万円を現金で積める枠」を残していないと、命令が届いた日に詰む
- 賃貸更新の書類に家財保険の申込書が挟まっていた。引受会社名は初めて見る社名だった。それがミニ保険会社かどうかは、登録番号の表記(○○財務局長(少額短期保険業者)第○号)を見れば一目で分かる
- 友人が葬儀費用を賄うつもりで少額短期の死亡保険に入った、と相談してきた。保険金額の上限が低く抑えられていることより先に確認すべきは、引受会社の後ろ盾が法務局の現金なのか、他社の保険証券なのかという点だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険証券で引受会社の正式名称と登録番号を確認、少額短期保険業者かどうかを特定する2. 破綻や登録取消しの情報が出たら、金融庁の公表と会社の公告を毎日追う3. 供託金の還付は申出期間内の届出が前提、期間を過ぎた請求は原資から外れる4. 会社が責任保険契約を締結していたかを開示資料と破綻処理の通知で確認、支払い経路が二本ある可能性を潰さない5. 保険契約者は供託金について他の債権者に優先する(272条の5)、一般債権者と同じ扱いだと諦めない
訴えられた側:1. 責任保険契約による供託免除は、政令の定めと内閣総理大臣の承認が揃って初めて効力を持つ、承認前に供託を止めない2. 第2項の供託命令を前提に、免除相当額を即時に現金化できる流動性枠を常時確保する3. 収受保険料の増加に連動して供託金の上乗せ額も動く、期日管理を年次の固定タスクにする4. 責任保険契約の内容変更や失効は免除の前提を崩す、変更時は事前に当局と手続を確認する5. 契約の効力が存する間しか免除は続かない、更新漏れは即座に供託義務の復活を意味する
時効(請求できる期限):保険金請求権自体の消滅時効は3年(保険法95条1項、支払事由発生時から起算)。供託金の還付は、破綻処理に伴う権利実行手続の公告で定められる申出期間内に届け出る必要があり、期間は個別の公告で確認する。第2項の供託命令には命令書で履行期限が指定される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正、平成18年(2006年)4月1日施行 根拠法のない共済への規制導入を目的とした保険業法改正により、少額短期保険業の登録制度とともに新設された条文。供託義務の一部を責任保険契約で代替する選択肢が同時に設けられた。その後の改正の有無と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:根拠法のない共済への規制導入を目的とした保険業法改正により、少額短期保険業の登録制度とともに新設。供託義務の一部を責任保険契約で代替する選択肢が同時に設けられた(施行は平成18年4月1日、その後の改正の有無は人的検証が必要)
- 保険業法 第272条の5供託義務と保険契約者の優先弁済権、本条が免除する対象
- 保険業法 第272条少額短期保険業の登録制、免許制の保険会社との区別
- 保険業法 第272条の4登録拒否要件、財産的基礎の審査
- 保険業法 第265条の3保護機構への加入義務、少額短期保険業者は対象外
- 保険法 第95条保険給付請求権の消滅時効3年
- 供託法 第1条供託手続の一般法、供託所と手続の根拠
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