保険業法 第308条の17(名称の使用制限)
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指定紛争解決機関でない者(金融商品取引法第百五十六条の三十九第一項(紛争解決等業務を行う者の指定)の規定による指定を受けた者その他これに類する者として政令で定めるものを除く。)は、その名称又は商号中に指定紛争解決機関であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
この条文の基本情報
名称の使用制限とは何ですか?
定義名称の使用制限とは、保険業法第308条の17に定められた規定で、「指定紛争解決機関でない者(金融商品取引法第百五十六条の三十九第一項(紛争解決等業務を行う者の指定)の規定による指定を受けた者その他これに類する者として政令で定め…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第308条の17(名称の使用制限)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第308条の17の条文原文は「指定紛争解決機関でない者(金融商品取引法第百五十六条の三十九第一項(紛争解決等業務を行う者の指定)の規定による指定を受けた者その他これに類する者として政令で定め…」で始まります。
- 保険業法第308条の17は第二章に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第308条の17の前の条は保険業法第308条の16です。
- 保険業法第308条の17の次の条は保険業法第308条の18です。
- 保険業法第308条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第308条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/308_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法308条の17は、指定紛争解決機関でない者が名称や商号に指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字を用いることを禁じる。政令で定める者は除外される。
Q · ネットで見つけた「保険紛争解決センター」って、国が指定した本物の機関なんですか?
国の指定がない団体は「指定紛争解決機関」と紛らわしい名乗りができません
保険業法308条の17は、指定紛争解決機関でない者が、名称または商号中に指定紛争解決機関であると誤認されるおそれのある文字を用いることを禁じています。本物の指定紛争解決機関は金融庁の指定を受けており、手続実施基本契約を結んだ保険会社には応諾義務・資料提出義務が生じます(保険業法308条の7)。私設業者にはその強制力がありません。相談前に金融庁が公表する指定紛争解決機関一覧と名称を照合することが、最も確実な見分け方です。
解説
保険会社と揉めたとき、あなたが頼るのは「指定紛争解決機関」である。保険業法が国から指定を与えた、裁判外で保険トラブルを裁く公的な受け皿だ(一般社団法人日本損害保険協会のそんぽADRセンター、生命保険協会の生命保険相談所などがこれにあたる)。ここが重要な点だ。この機関には、保険会社を手続に応じさせる強制力がある。だから困った消費者は「紛争解決機関」という文字に吸い寄せられる。308条の17は、その吸引力そのものを守っている。指定を受けていない者が、社名や団体名に「指定紛争解決機関だと誤認されるおそれのある文字」を使うことを禁じる規定である。つまりあなたが検索して見つけた「○○保険紛争解決センター」が、公的な指定機関なのか、ただの私設業者なのか。この条文がなければ、区別する手がかりすら存在しなかった。名乗りの独占は、あなたの判断材料の独占でもある。
法的な位置づけ
保険業法308条の17は名称の使用制限を定める規定であり、指定紛争解決機関でない者が、その名称または商号中に指定紛争解決機関であると誤認されるおそれのある文字を用いることを禁じる。金融商品取引法156条の39第1項の指定を受けた者等は政令により除外される。指定紛争解決機関制度の外縁を画し、利用者の識別可能性を確保する機能をもつ。
手順
- 1.相談先の正式名称を控える 広告・ウェブサイト・電話口で名乗られた団体名を、略称ではなく正式名称のまま書き写す。法人格(一般社団法人・株式会社など)まで含めて記録し、スクリーンショットを保存する
- 2.金融庁の指定紛争解決機関一覧と照合する 金融庁が公表する指定紛争解決機関一覧を開き、控えた名称と一字ずつ突き合わせる。保険種別(生命保険・損害保険・少額短期保険)ごとに指定先が異なるため、自分の契約種別に対応する機関かも確認する
- 3.本物の指定機関に直接申し立てる 生命保険なら生命保険協会の生命保険相談所、損害保険ならそんぽ ADR センターに直接連絡する。保険会社が手続実施基本契約を締結していれば応諾義務・資料提出義務が生じる(保険業法308条の7)
- 4.紛らわしい名称を見つけたら情報提供する すでに金銭を支払っている場合は、契約書・振込記録・広告画面を保存したうえで金融庁および消費生活センターへ情報提供する。返金請求は消費者契約法の取消しまたは民法709条で別軌道に組み立てる
よくある質問 AI による整理
Q1指定紛争解決機関とは何ですか?
保険業法に基づき金融庁の指定を受けた、裁判外で保険トラブルを処理する機関です。生命保険協会の生命保険相談所、日本損害保険協会のそんぽ ADR センターなどが該当します。
Q2保険の紛争解決機関が本物か確認する方法は?
金融庁が公表する指定紛争解決機関一覧と、相談先の正式名称を一字ずつ照合します。保険種別(生保・損保・少額短期など)ごとに指定先が分かれている点にも注意が必要です。
Q3保険 ADR の利用料はいくらですか?
指定紛争解決機関の苦情処理・紛争解決手続は、利用者側の費用負担が原則不要です。着手金や成功報酬を請求してくる相談先は、指定機関でない可能性を疑う手がかりになります。
Q4「保険紛争解決センター」という社名は違法ですか?
保険を想起させる語と紛争解決を示す語が同居し、指定紛争解決機関と誤認されるおそれがあれば308条の17に触れます。意図の有無を問わず客観的な紛らわしさで判断されます。
Q5名称の使用制限に違反するとどうなりますか?
金融庁による報告徴求や監督上の措置の対象となり得ます。加えて報酬を得て法律事務を扱っていれば、弁護士法72条の非弁行為として刑事責任が問題になる場合があります。
Q6保険業法308条の17の除外対象は誰ですか?
金融商品取引法156条の39第1項の指定を受けた者その他これに類する者として政令で定めるものです。既に別の公的枠組みで規律されている者を二重に縛らない調整規定です。
Q7指定機関ではない業者に払ったお金は戻りますか?
名称規制違反は行政上の問題であり、自動的な返金効果はありません。返金は消費者契約法の取消しや民法709条の不法行為として別途組み立てる必要があります。
Q8銀行や証券にも同じ名称制限がありますか?
あります。銀行法・金融商品取引法・貸金業法にも同型の名称使用制限が置かれています。金融庁所管の業法に共通する「名乗りの独占」という設計思想です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1「紛争解決センター」って名前の会社、全部が違法ってことですか?
いいえ、禁じられているのは保険業法上の指定紛争解決機関と誤認されるおそれのある文字の使用です(308条の17)。保険と無関係な分野の団体名や、指定機関でないことが明確な表示を伴う場合まで一律に違法となるわけではありません。実務のポイント:判断の分かれ目は、保険を想起させる語と紛争解決を示す語が同居しているかです。実務上、この組み合わせは行政庁が最も敏感に反応する類型で、事業者側の弁護士はネーミング段階でこの二語の同居を避けるよう助言する
Q2本物の指定紛争解決機関を使うと、保険会社は無視できないんですか?
無視できません。指定紛争解決機関と手続実施基本契約を締結した保険会社は、苦情処理・紛争解決手続への応諾義務と資料提出義務を負います(保険業法308条の7)。私設業者の呼び出しには、保険会社は法的には応じる義務がありません。実務のポイント:この応諾義務があるため、指定機関への申立てという事実自体が交渉カードになる。申立前の最終交渉で「ADR申立を検討している」と伝えた時点で、担当者の裁量上限が上がるケースがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「紛争解決」を名乗る業者はどこも似たようなものだと思われがちだが、指定紛争解決機関と私設業者では権限の質が根本的に違う。指定機関の手続には保険会社側の応諾義務・資料提出義務が課され(保険業法308条の7)、私設業者にはその力が一切ない。同じ言葉に見えて、相手を動かせるかどうかが正反対である
- この条文は「指定機関を騙る詐欺」を罰するものだと理解されやすいが、条文が禁じているのは騙す意図ではなく「誤認されるおそれのある文字」の使用そのものである。善意で付けた名前でも、客観的に紛らわしければ規制対象になる。意図の有無を問わない点が、この種の名称規制の怖さだ
- 「無関係な業界なら関係ない」と考える人が多いが、金融商品取引法156条の39の指定を受けた者などは括弧書きで除外されている。逆に言えば、金融分野で似た名乗りを検討する事業者は、保険業法と金融商品取引法の両方の名称規制を同時に見ないと、片方だけクリアして踏み外す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 308条の17:指定を受けていない者の名乗り | 308条の2:指定紛争解決機関の指定要件 308条の7:保険会社の手続応諾・資料提出義務 |
| 名宛人 | すべての者(政令で定める者を除く) | 指定を受けようとする法人 手続実施基本契約を締結した保険会社 |
| 利用者への効果 | 本物と偽物を名称で識別できる | 指定機関の中立性・体制が担保される 保険会社を手続の席に着かせられる |
| 違反時の帰結 | 行政上の監督措置、非弁行為に発展する余地 | 指定を受けられない/308条の18で指定取消し 保険会社に対する業務改善命令等の監督措置 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は金融分野の紛争処理を単一の評議中心に集約する設計。日本のように業態別に複数の指定機関を並立させる構造とは異なる
韓国は金融監督院を中心とする紛争調停制度を採り、監督機関が調停主体を兼ねる点で、民間法人を指定する日本型と設計思想が分かれる
ドイツは Versicherungsombudsmann 等の承認紛争解決機関を置く。承認制という点で日本の指定制と機能的に近い
米国は保険規制が州単位であり、連邦レベルで指定紛争解決機関に相当する統一制度を置いていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保険金が支払われず途方に暮れてネット検索したところ、「保険紛争解決機構」という団体が有料相談を勧めてきた。相手が真の指定紛争解決機関なら費用は原則無料で、保険会社は手続に応じる義務を負う。有料を求めてきた時点で、まず金融庁の指定機関一覧と照合すべきサインだ
- あなたが保険関連のコンサル会社を立ち上げ、屋号に「保険ADR支援センター」と付けようとしている。ADR という語と保険を組み合わせた名乗りは、308条の17の射程に入りうる。登記してから行政庁に指摘されれば、名刺・看板・ドメイン・登記の全部をやり直すことになる
- もし親が「保険トラブル解決センター」を名乗る業者に着手金を払ってしまっていたら、どうなる? その名称が違法であっても、払った金が自動で戻るわけではない。名称規制違反は行政上の問題であり、返金は消費者契約法や不法行為で別途組み立てる必要がある
- 保険会社との交渉が決裂し、時効まであと三か月。焦って「指定」の二文字だけを見て相談先を決めると、無権限の業者に時間を溶かされる。本物かどうかの確認は、電話をかける前の三分で済む
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相談先の正式名称を控え、金融庁公表の指定紛争解決機関一覧と一字ずつ照合する2. 保険の種類に応じ、生命保険相談所または損害保険協会のそんぽADRセンターに直接あたる3. すでに紛らわしい名称の業者に金銭を払った場合、契約書・振込記録・広告画面を保存し、金融庁および消費生活センターへ情報提供する4. 返金は名称規制とは別軌道であり、消費者契約法の取消しまたは民法709条の不法行為で組み立てる
訴えられた側:1. 使用中の名称・商号・ドメイン・広告文言を全て洗い出し、「指定」「紛争解決機関」等の語との近接度を確認する2. 金融商品取引法156条の39の指定を受けた者など、政令上の除外に該当しないか検証する3. 該当のおそれがあれば、行政庁の指摘を待たず自主的に名称を変更し、変更の経緯を記録に残す4. すでに顧客がいる場合、指定機関ではない旨を明示する表示を速やかに追加し、誤認の実害拡大を止める
時効(請求できる期限):名称使用の中止に特定の期限規定はないが、違反状態は使用を続ける限り継続する。金融庁による報告徴求・業務改善命令等の監督権限行使に期限の定めはなく、私法上の損害賠償請求は民法724条(知った時から3年、行為時から20年)による
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成21年(2009年) 新設:金融分野における裁判外紛争解決制度(金融 ADR 制度)の導入に伴い、保険業法に指定紛争解決機関に関する一連の規定が新設された。308条の17の名称使用制限はその一部として置かれた
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