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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第30条の3(基金の払込み)

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  1. 設立時に募集をする基金の引受人は、第二十九条第二項の規定による通知を受けた後遅滞なく、第二十八条第一項第三号に掲げる払込みの取扱いの場所において、それぞれ、設立時に募集をする基金の拠出に係る金銭の全額の払込みを行わなければならない。
  2. 2.設立時に募集をする基金の引受人のうち前項の払込みをしていないものがある場合には、発起人は、当該払込みをしていない設立時に募集をする基金の引受人に対して、期日を定め、その期日までに当該払込みをしなければならない旨を通知しなければならない。
  3. 3.前項の規定による通知は、同項に規定する期日の二週間前までにしなければならない。
  4. 4.第一項の規定による払込みをすることにより相互会社の設立時の基金の拠出者となる権利の譲渡は、成立後の相互会社に対抗することができない。
  5. 5.第二項の規定による通知を受けた設立時に募集をする基金の引受人は、同項に規定する期日までに払込みをしないときは、当該払込みをすることにより相互会社の設立時の基金の拠出者となる権利を失う。

この条文の基本情報

基金の払込みとは何ですか?

定義基金の払込みとは、保険業法第30条の3に定められた規定で、「設立時に募集をする基金の引受人は、第二十九条第二項の規定による通知を受けた後遅滞なく、第二十八条第一項第三号に掲げる払込みの取扱いの場所において、それぞれ、設立…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第30条の3(基金の払込み)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第30条の3の条文原文は「設立時に募集をする基金の引受人は、第二十九条第二項の規定による通知を受けた後遅滞なく、第二十八条第一項第三号に掲げる払込みの取扱いの場所において、それぞれ、設立…」で始まります。
  3. 保険業法第30条の3は第二款 設立に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第30条の3の前の条は保険業法第30条の2です。
  7. 保険業法第30条の3の次の条は保険業法第30条の4です。
  8. 保険業法第30条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第30条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第30条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/30_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法30条の3は、相互会社の設立時募集基金の引受人に全額払込義務を課し、未払込者には期日の二週間前までに催告し、期日経過で拠出者となる権利が失われると定める。

Q · 相互会社の基金を引き受けたのに払込みが遅れたら、権利はどうなるの?

催告の期日を一日でも過ぎれば、権利は自動的に消えます

保険業法30条の3第1項により、設立時募集基金の引受人は割当通知(同法29条2項)を受けた後遅滞なく、指定の払込取扱場所で全額を払い込む義務を負います。払込みがない場合、発起人は期日を定めて催告しなければならず(2項)、その通知は期日の二週間前までに行う必要があります(3項)。期日までに払込みをしないと、拠出者となる権利は5項により当然に失われます。裁判所の判断も発起人の意思表示も不要で、期日経過という事実だけで効果が生じます。逆に催告が二週間の期間を満たさない場合は、失権の効力を争う余地が残ります。

解説

生命保険会社の多くは「相互会社」という、株式会社とは別の生き物である。株主はいない。代わりに設立時、誰かが「基金」という元手を差し出す。あなたがその引受人になったとして、この条文が握っているのはあなたの権利の生殺与奪だ。発起人から通知を受けたら、指定された払込取扱場所へ、全額を、遅滞なく入れる。分割払いは効かない。払わなければ発起人から期日指定の催告が来て、その期日は必ず二週間以上先に設定される。この二週間はあなたのために用意された最後の猶予である。それを過ぎた瞬間、拠出者となる権利は自動的に消える。裁判所の判断も、発起人の意思表示も要らない。条文の効果として、ただ消える。そしてもう一つ、払込みで得た権利を誰かに売っても、会社成立後の相互会社には主張できない。名義を書き換えたつもりが、会社から見ればあなたはまだ拠出者のままである。

法的な位置づけ

保険業法第30条の3は、相互会社の設立時募集基金に係る払込義務と失権を定める規定である。引受人は割当通知の後遅滞なく全額を払い込む義務を負い、不履行の場合は発起人が期日の二週間前までに催告を行い、期日の経過により拠出者となる権利は当然に消滅する。また払込みにより生ずる拠出者たる地位の譲渡は、成立後の相互会社に対抗することができない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.割当通知と払込取扱場所の整合を確認する 保険業法29条2項の割当通知に記載した払込取扱場所が、28条1項3号で定めた場所と一致しているかを照合する。指定外の場所への入金は払込みとして扱われない危険があるため、通知書面と定款・設立時書類を突き合わせる
  2. 2.未払込みの引受人を特定する 払込取扱金融機関の入金明細と引受人名簿を突合し、全額払込みが完了していない引受人を洗い出す。一部払込みは全額払込義務の履行にあたらないため、未払込みとして扱う
  3. 3.催告書を作成し期日を二週間超で設定する 期日を定め、その期日までに払込みをすべき旨を記載した催告書を作成する。3項は通知を期日の二週間前までに行うことを要求するため、到達日の争いに備えて発送日から三週間程度の余裕を持たせた期日にする
  4. 4.配達証明付き内容証明郵便で発送し到達日を確定する 催告書は配達証明付き内容証明郵便で送り、到達日を客観的に立証できる状態にする。到達日と指定期日の間隔が二週間を下回っていた場合、催告が要件を欠き、失権の効果が発生しないと争われる
  5. 5.期日経過後に失権を確認し不足枠を手当てする 指定期日を経過しても払込みがないことを確認し、5項による失権を記録に残す。募集基金の総額に欠けが生じたまま設立総会に進むと設立手続自体の効力が争われるため、他の引受人への追加引受や募集の見直しを設立総会前に決める

よくある質問 AI による整理

Q1相互会社とは何ですか?

株主のいない保険会社特有の法人形態で、保険契約者が社員となります。株主資本の代わりに、設立時は基金の拠出者から元手を受け入れる仕組みです。

Q2基金の払込みはいつまでにすればよいですか?

保険業法29条2項の割当通知を受けた後、遅滞なく全額です。期限を過ぎた場合は発起人の催告で定まる期日が最終期限となります。

Q3基金引受人が払込みをしないとどうなりますか?

発起人が期日を定めて催告し、その期日までに払い込まなければ、拠出者となる権利を当然に失います(同条5項)。回復手続はありません。

Q4基金払込みの催告は何日前までに必要ですか?

期日の二週間前までです(同条3項)。一日でも短いと催告が要件を欠き、失権の効果自体を争える余地が生じます。

Q5基金の払込みは分割でもよいですか?

認められません。1項は拠出に係る金銭の全額の払込みを求めており、一部払込みでは義務を履行したことになりません。

Q6基金の払込取扱場所はどこですか?

保険業法28条1項3号で定められた場所です。指定外の口座への振込は払込みとして扱われない危険があります。

Q7相互会社と株式会社で設立時の払込み手続は違いますか?

構造はほぼ同型です。株式会社は会社法63条が同じく期日を定めた通知と失権を定め、二週間前までの通知を要求しています。

Q8基金の拠出者に議決権はありますか?

ありません。相互会社で議決権を持つのは保険契約者たる社員であり、資金を出す側と会社を動かす側が制度的に分離しています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1そもそも相互会社の基金って、株式会社の資本金と何が違うんですか?

基金は返済が予定された資金である点が決定的に違う。相互会社には株主がいないため、設立時の元手を拠出者から借り受ける形を取り、後に基金償却積立金を積んで返済する(保険業法第五十六条)。株式の払込みは返ってこないが、基金は原則として返ってくる。実務のポイント:だからこそ基金拠出者は株主のような議決権を持たない。相互会社で議決権を持つのは保険契約者たる社員であり、金を出した人と会社を動かす人が制度的に分離している

Q2期日に一日遅れただけでも、本当に権利は消えるんですか?

第五項は期日までに払込みをしないときは権利を失うと定めており、遅延の程度による例外を置いていない。一日でも経過すれば失権する。ただし催告手続自体に瑕疵がある場合、失権の効果が発生しないと争う余地は残る。実務のポイント:実務で最初に検証されるのは払込みの遅れではなく、催告書の到達日と期日の間隔だ。発起人側が急いで二週間を切っていれば、失権そのものを覆せる

Q3払込みをした後に、その権利を知人に売ることはできますか?

譲渡契約自体は当事者間で有効に成立する。ただし第四項により、成立後の相互会社に対して譲受人は自分が拠出者だと主張できない。会社は元の引受人を拠出者として扱い続ける。実務のポイント:この状態で基金利息が発生すると、会社は譲渡人に支払い、譲渡人が譲受人に渡す二段構えになる。譲渡人が倒産したり支払いを拒んだ瞬間、譲受人は会社に何も言えない。成立前譲渡を持ちかけられたら、代金の支払時期を会社成立後の名義書換完了時に設定するのが防御になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「払込みが遅れたら、発起人と交渉して待ってもらえばよい」と考える人がいるが、問いの立て方が違う。第五項の失権は当事者の合意や裁量とは無関係に、期日経過という事実だけで発生する法律効果である。交渉すべき相手は発起人ではなく、期日までに資金を用意できるかという自分自身の資金繰りだ
  • 権利喪失という言葉から「一度失っても回復手段がある」と想像しがちだが、その深刻度が過小評価されている。失権すれば、拠出者としての地位も、将来の基金利息を受け取る権利も、設立への発言力もまとめて消える。再取得の道は、他の引受人が抜けた枠を新たに引き受け直すという、法律上保証されていない偶然に頼るしかない
  • 第四項の譲渡制限を「譲渡そのものが禁止される」と読む人がいるが、条文が言っているのは対抗できないということだけだ。譲渡人と譲受人の間では譲渡契約は有効に成立している。あなたから見れば権利は移転済み、会社から見れば移転していない。この落差の中で、譲受人は会社に何も言えず、譲渡人は会社から受け取ったものを譲受人に渡す債務を負い続ける
比較の観点この条文ほかの条文
規律する局面保険業法30条の3:払込義務・催告・失権・権利譲渡の対抗力保険業法29条:設立時募集基金の割当てと引受人への通知
会社法63条:株式会社の設立時募集株式の払込みと失権
行為主体引受人が払込み、発起人が催告発起人が割当てを決定し通知
設立時募集株式の引受人が払込み、発起人が通知
期間制限催告の通知は期日の二週間前まで(3項)払込期日・払込期間の前日までに通知
通知は期日の二週間前まで(同旨の期間制限)
違反・不履行の効果期日経過で拠出者となる権利を当然に喪失(5項)通知を欠けば払込義務の起点が立たない
設立時募集株式の株主となる権利を喪失

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第157條、公司法第142條

台湾には相互会社という形態はなく、保險合作社が基金を籌集する形を取る。払込みをしない引受人への催告と失権の構造は公司法第142條が担い、催告期間を一か月以上とする点で日本の二週間より長い

韓国
보험업법上の상호회사規定、상법 제307조

韓国も保険業法に相互会社を置き、株式の失権手続を定める商法307条が期日の二週間前までの通知を要求する。期間設計が日本とほぼ一致する

ドイツ
VAG §§ 171 ff.、AktG § 64

相互会社の原型である Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit を保険監督法が規律し、設立時の元手は Gründungsstock と呼ばれる。払込み懈怠者の失権は株式法の Kaduzierung が同型の機能を果たす

アメリカ
各州保険法(例:N.Y. Insurance Law § 1211)

米国では mutual insurance company の設立が州ごとの保険法で規律され、初期資金は guaranty fund や initial surplus として州の最低額規制に服する。連邦統一法は存在しない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 医師会や職域団体が母体となって共済型の保険事業を立ち上げる話に、あなたが出資者の一人として名前を連ねた。基金引受の書面にサインしたあと、資金繰りが詰まって払込期日に間に合わなかった。発起人からの催告書が届き、期日は二週間後。この二週間をどう使うかで、あなたが事業の出資者として残れるかどうかが決まる
  • 発起人側に立ったとき、話は逆になる。払込みをしない引受人が出た場合、あなたには催告義務がある。二週間前までという期間を一日でも切ると、その催告は無効となり、権利喪失の効果が発生しない。急いでいるからと期日を詰めた結果、募集基金の総額が集まらず設立自体が頓挫する
  • 基金の拠出者となる権利を、払込み後に第三者へ譲渡した。譲受人は「自分が拠出者だ」と考えている。しかし会社成立後、相互会社が拠出者名簿に基づいて基金利息を支払う相手は、あくまで元の引受人である。譲渡当事者間では有効でも、会社には対抗できない。この二層構造を理解していないと、譲受人は誰に何を請求すればよいか分からなくなる
  • 催告書の到達から数えて、あなたに残された時間は二週間。金融機関からの借入は間に合うか、他の引受人に肩代わりを頼めるか。この期間に払込みが完了しなければ、失権は自動的に確定する

取るべき行動

被害を受けた側:引受人として催告を受けた側なら、まず催告書の到達日と指定期日の間隔が二週間以上あるかを確認する。二週間未満なら第三項違反として催告の効力を争える余地がある。次に払込取扱場所が第二十八条第一項第三号で定められた場所と一致しているかを見る。指定外の場所への振込は払込みとして認められない危険がある。資金調達の見込みが立たないなら、失権を待つのではなく、期日前に他の引受人や発起人へ引受枠の承継を打診する

訴えられた側:発起人として手続を進める側なら、催告書は配達証明付き内容証明郵便で送り、到達日を確定させる。指定期日は到達日から二週間を確実に超える日に設定し、余裕日数を取る。失権が発生した後は、その枠をどう埋めるかを設立総会前に決めておく。募集基金の総額に欠けが生じたまま設立手続を進めると、設立自体の効力が争われる

時効(請求できる期限):第一項の払込みは第二十九条第二項の通知を受けた後遅滞なく。第二項の催告における期日は、第三項により通知から二週間以上先でなければならない。この期日を経過した時点で第五項の失権が自動的に発生する。本条自体に別途の消滅時効はないが、払込金の返還等をめぐる債権には一般消滅時効(民法第百六十六条、権利行使可能を知った時から五年または権利行使可能時から十年)が適用される

学説

会社法との同型性に着目した一般的理解:本条5項の失権は、当事者の合意や発起人の裁量とは無関係に期日の経過のみで生じる法律上当然の効果と解される。他方3項の二週間という期間は引受人の防御機会を確保する趣旨であり、これを下回る催告は要件を欠き、失権の効果を生じさせないと理解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法全部改正(平成7年法律第105号)により現行保険業法が成立し、相互会社の設立および基金に関する規律が体系的に整備された。

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款 設立

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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