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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第326条(預合いの罪)

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  1. 第三百二十二条第一項第一号から第八号までに掲げる者が、基金の拠出に係る払込み又は株式の払込みを仮装するため預合いを行ったときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。預合いに応じた者も、同様とする。
  2. 2.相互会社が株式会社となる組織変更をする場合において、前条第三項に規定する者が、第九十二条の規定による募集に係る株式の払込みを仮装するため預合いを行ったときも、前項と同様とする。預合いに応じた者も、同様とする。
  3. 3.株式会社が相互会社となる組織変更をする場合において、前条第四項に規定する者が、第七十八条第三項において準用する第三十条の三第一項の払込みを仮装するため預合いを行ったときも、第一項と同様とする。預合いに応じた者も、同様とする。

この条文の基本情報

預合いの罪とは何ですか?

定義預合いの罪とは、保険業法第326条に定められた規定で、「第三百二十二条第一項第一号から第八号までに掲げる者が、基金の拠出に係る払込み又は株式の払込みを仮装するため預合いを行ったときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第326条(預合いの罪)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第326条の条文原文は「第三百二十二条第一項第一号から第八号までに掲げる者が、基金の拠出に係る払込み又は株式の払込みを仮装するため預合いを行ったときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円…」で始まります。
  3. 保険業法第326条は第六編に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第326条の前の条は保険業法第325条です。
  7. 保険業法第326条の次の条は保険業法第327条です。
  8. 保険業法第326条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第326条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第326条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/326

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法326条は、基金や株式の払込みを仮装するための預合いを、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金で処罰する。預合いに応じた金融機関側の者も同じ刑を科される。

Q · 基金の払込みのために銀行から一時的に資金を借りるのは犯罪になりますか?

融資自体は適法。引き出し制限の通謀があれば犯罪です

保険業法326条が処罰するのは「預合い」、すなわち払込取扱金融機関と通謀し、返済まで払込金を引き出さない旨を約束する行為です。融資と払込みが同時期でも、引き出しを拘束する合意がなければ罪になりません。合意があれば、貸した金融機関側の担当者も「預合いに応じた者」として、同じ五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金(併科あり)を科されます。

解説

日本生命も明治安田生命も、法形式は株式会社ではなく相互会社である。株主がいない代わりに会社の土台を支えるのが、基金と呼ばれる拠出金だ。保険業法326条は、この基金の払込みを見せかけで済ませた者を、五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金、あるいはその併科で処罰する。注目すべきは各項の後段である。「預合いに応じた者も、同様とする」。金を貸して払込口座に入れさせ、返済まで引き出さないと裏で約束した金融機関側の担当者も、同じ刑を負う。預合いは片方だけでは成立しない対向犯であり、稟議書やメールに残った一行の合意が、貸した側の支店長を被告席に座らせる。あなたが融資の稟議を回す側にいるなら、これは取引先の問題ではなく自分の経歴の問題である。

法的な位置づけ

保険業法326条は預合いの罪を定める規定であり、相互会社の基金の拠出に係る払込み又は株式の払込みを仮装する目的で、払込取扱金融機関と通謀して払込金の引き出しを制限する行為を処罰する。同条は組織変更に伴う株式の払込みの仮装にも及び、預合いに応じた金融機関側の者を正犯と同一の刑で処罰する対向犯の構造を採る。

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法326条の罰則はどのくらいですか?

五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金、又はその併科です。預合いに応じた金融機関側の者も同じ法定刑で処罰され、1項・2項・3項のいずれの場面でも刑の重さは変わりません。

Q2預合いの罪で処罰されるのは誰ですか?

1項は保険業法322条1項1号から8号までに掲げる者が対象です。加えて「預合いに応じた者」として、払込取扱金融機関側の担当者も同一の刑を負います。

Q3預合いの公訴時効は何年ですか?

法定刑の長期が5年の拘禁刑であるため、公訴時効は5年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時で、払込みの仮装が完了した時点から進行します。

Q4預合いがあった払込みは有効ですか?

刑事責任とは別に、払込みとしての効力が否定される方向で議論されています。実質的に会社財産が増えていないため有効性が争われる余地が大きく、個別事案は弁護士にご確認ください。

Q5会社法965条と保険業法326条は何が違いますか?

会社法965条は株式会社の株式払込みの仮装を対象とし、保険業法326条は相互会社固有の基金の拠出に係る払込みも対象にします。法定刑はいずれも五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金です。

Q6組織変更のときも預合いの罪は成立しますか?

成立します。相互会社が株式会社になる場合は326条2項、株式会社が相互会社になる場合は3項が適用され、いずれも1項と同じ刑です。上場や業界再編の局面で実務問題になります。

Q7預合いを疑ったらどこに相談すればいいですか?

まず社内通報窓口へ、並行して金融庁の相談窓口に事実関係を情報提供する経路があります。刑事告発は誰でも可能ですが(刑事訴訟法239条1項)、証拠の切り分けは弁護士と相談してください。

Q8稟議書に何を書けば預合いを避けられますか?

融資実行時に「資金使途および払込金の処分に制限を付さない」旨を明記し、引き出し制限の合意がないことを書面で残すことです。払込み後の差し替えは証拠隠滅の疑いを招きます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1預合いと見せ金って、結局どこが違うんですか?

払込取扱金融機関と通謀し、返済まで払込金を引き出さないと約束するのが預合いです。第三者から借りた金を実際に払い込み、直後に引き出して返済するのが見せ金で、保険業法326条が捕まえるのは前者だけです。実務のポイント:見せ金は326条を外れる代わり、払込み自体が無効と評価され、登記まで進めば刑法157条が正面から立つ。「預合いにならないから安全」という助言は、罪名を入れ替えているにすぎない

Q2銀行側が取引先の圧力で断りきれなかった場合でも、罪になりますか?

なります。326条1項後段は「預合いに応じた者も、同様とする」と定め、応じた側にも五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金(併科あり)を科します。立場の弱さは量刑事情にはなっても、犯罪の成立自体は覆りません。実務のポイント:通謀の立証は、会社側の供述よりも行内の稟議記録から組み立てられることが多い。応じた側の資料の残り方が、会社側の有罪無罪まで左右する

Q3そもそも基金って、資本金と同じものなんですか?

違います。相互会社に資本金はなく、外部から拠出を受ける基金が実質的な自己資本の役割を担います。326条1項が「基金の拠出に係る払込み」と「株式の払込み」を並べているのは、両者が同じ機能を果たすからです。実務のポイント:基金は将来返す金でありながら、償却時には同額の基金償却積立金を積む必要があり、簡単には減らせない。「どうせ返す金だ」という感覚で仮装に関与すると、資本を偽った罪として扱われる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「預合いは会社法965条の問題で、保険会社には関係ない」という前提そのものがずれている。相互会社には株式も資本金もなく、会社法の資本充実規定はそのままでは働かない。だからこそ保険業法326条が、基金という相互会社固有の仕組みに独自の刑罰を用意している。会社法だけを読んでいる法務担当者は、この条文の存在に最後まで気付かない
  • 拠出者から見れば「一時的に資金を融通してもらっただけ」だが、法律から見れば、払込みという制度そのものを空洞化させた行為である。この落差は決定的で、後日きちんと返済していようが、会社に一円の損害も出ていなかろうが、罪の成否には影響しない
  • 応じた側も処罰されること自体は多くの金融機関職員が知っている。知られていないのはその深刻度のほうだ。法定刑の上限が五年の拘禁刑である以上、これは社内処分や人事考課の話にとどまらず、役職員としての適格性と業界内での再起の可能性まで巻き込む。稟議印ひとつでキャリアが終端に達する
  • 条文が処罰するのは「仮装するため預合いを行った」行為であって、資金不足それ自体ではない。払込みが足りないなら募集額を減らすという適法な出口が常に存在する。問題は金が足りないことではなく、足りていると見せる合意を結ぶことにある
比較の観点この条文ほかの条文
適用対象保険業法326条:相互会社の基金の拠出に係る払込み・株式の払込み(組織変更時を含む)会社法965条:株式会社の株式の払込み
刑法157条:公正証書原本等への不実の記載(登記)
処罰される行為払込取扱金融機関と通謀し引き出しを拘束する預合い同じく預合い(株式会社版)
虚偽の申立てにより登記簿に不実の記載をさせる行為(見せ金型で問題化)
法定刑五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金、又は併科五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金、又は併科
五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金
相手方の処罰「預合いに応じた者」も正犯と同一の刑(対向犯)同じく応じた者も同一の刑
対向犯の構造ではなく、申立人側の行為を処罰

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第9条

台湾は株金の仮装払込みを5年以下の有期徒刑等で処罰し、会社の設立・増資登記の取消し事由にも接続する。相互会社の基金に相当する固有規定は置かれていない

韓国
상법 제628조(납입가장죄)

韓国も納入仮装罪を置き、応じた側を処罰する構造を採る。日本商法経由で継受した系譜が条文構造に色濃く残る

ドイツ
AktG § 399 Abs. 1、GmbHG § 82

ドイツは払込みに関する虚偽の申述を刑罰で捕捉しつつ、verdeckte Sacheinlage や Hin- und Herzahlen は主として民事的な払込効果の否認で処理する

アメリカ
対応する資本充実罰則なし

米国は法定資本制度を実質的に放棄しており、払込みの仮装は独立の罪ではなく、証券詐欺や一般の詐欺・虚偽記載の枠組みで処理される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし取引先から「基金の拠出者を紹介したいので、資金はそちらで用立ててほしい」と持ちかけられたら? 融資そのものは何ら違法ではない。だが「返済まで払込金は動かさない」という一言が加わった瞬間、あなたは応預合いの側に立つ。貸付金を無事回収できても、前科は残る
  • 組織変更に伴う株式の募集で、払込期日まであと三日、集まった金額が足りない。銀行が「一時的に用立てるので、返済まで口座はそのままで」と申し出る。頷けば保険業法326条2項、断れば募集額の減額と手続のやり直し。三日間で選ぶのは、この二択しかない
  • 見せ金なら安全だと聞かされた。金融機関と口裏を合わせなければ326条の預合いには当たらない。だがその代わり、登記を申請した瞬間に刑法157条の公正証書原本不実記載等罪が正面から立ち上がる
  • 経理課のあなたが、基金拠出者向けの融資実行日と払込証明書の日付が同一であることに気付いた。上司は「銀行がやったことだ」と言う。だが対向犯である以上、社内の誰かが1項の正犯側に立っている。気付いた事実をいつ記録に残すかで、あなたの立場が共犯か証人かに分かれる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相互会社の社員(保険契約者)や他の基金拠出者として仮装払込みを疑ったら、基金の払込証明書と融資実行日の突合結果をまず記録に残す2. 社内通報窓口と並行して、金融庁の相談窓口へ事実関係を情報提供する3. 刑事は誰でも告発できる(刑事訴訟法239条1項)が、主戦場は通謀を示す書面であり、自力で集められる資料の範囲を弁護士と切り分ける4. 金銭的回復は本条ではなく、役員の任務懈怠責任の枠組みで別途検討する

訴えられた側:1. 争点は「通謀」の一点に絞られる。融資と払込みが同時期でも、引き出し制限の合意がなければ預合いは成立しない2. 稟議書、行内メール、面談メモを改変せず即時保全する。改変は証拠隠滅の疑いを上乗せするだけで、得られるものがない3. 対向犯である以上、相手方の供述が最大の脅威になる。相手方と口裏を合わせる接触は最悪手4. 見せ金型と評価される筋でも、登記が絡めば刑法157条が別に問題になる。防御は二正面で組み立てる

時効(請求できる期限):公訴時効は5年。法定刑の長期が5年の拘禁刑であり、「長期10年未満の拘禁刑に当たる罪」として扱われる(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時(同253条1項)で、払込みの仮装が完了した時点から進行する。登記が絡む場合は別罪の時効が別個に進む点に注意(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:保険業法326条の「預合い」は、払込取扱金融機関との通謀により払込金の引き出しを拘束する点に本質があり、第三者から借り入れた資金を実際に払い込んで直後に引き出す「見せ金」は本条の構成要件に該当しないと解されている。

有力説:見せ金型が本条を外れても、払込みとしての効力は否定され得るうえ、登記に至れば刑法157条が正面から成立するため、可罰性の全体量は預合いと大きく変わらないと指摘する見解がある。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役と禁錮の拘禁刑への統合に伴い、法定刑の表記が「五年以下の懲役」から「五年以下の拘禁刑」に変更された

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)により現行体系が成立し、相互会社の基金の拠出に係る払込み及び株式の払込みの仮装を対象とする預合いの罪が置かれた
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法改正による懲役と禁錮の拘禁刑への統合に伴い、法定刑の表記が「五年以下の懲役」から「五年以下の拘禁刑」に変更された(令和7年6月1日施行)

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第六編

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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