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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第327条(株式の超過発行の罪)

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株式会社の保険管理人が、株式会社が発行することができる株式の総数を超えて株式を発行したときは、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。

この条文の基本情報

株式の超過発行の罪とは何ですか?

定義株式の超過発行の罪とは、保険業法第327条に定められた規定で、「株式会社の保険管理人が、株式会社が発行することができる株式の総数を超えて株式を発行したときは、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第327条(株式の超過発行の罪)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第327条の条文原文は「株式会社の保険管理人が、株式会社が発行することができる株式の総数を超えて株式を発行したときは、五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 保険業法第327条は第六編に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第327条の前の条は保険業法第326条です。
  7. 保険業法第327条の次の条は保険業法第328条です。
  8. 保険業法第327条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第327条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第327条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/327

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法327条は、保険管理人が定款所定の発行可能株式総数を超えて株式を発行した場合、五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金を科すと定める。損害の発生は要件ではない。

Q · 破綻した保険会社の管理人でも、株式を枠より多く発行したら犯罪になるんですか?

はい、超過発行の事実だけで五年以下の拘禁刑の対象になります

保険業法327条は、株式会社の保険管理人が定款所定の発行可能株式総数を超えて株式を発行した場合、五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金を科すと定めています。会社に損害が生じたかどうか、増資が結果的に成功したかどうかは構成要件に含まれません。枠を超えて発行したという形式的事実だけで成立します。枠が足りない場合は、株主総会の特別決議による定款変更など適法な手続を経る必要があり、破綻処理の緊急性は免責の理由になりません。

解説

保険会社が経営破綻に近づくと、金融庁は「保険管理人」を送り込む。会社の経営権を丸ごと預かる、事実上の最高権力者である。その保険管理人が、定款で定められた発行可能株式総数を超えて株式を発行したら、五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金。会社を救うために送り込まれた人間が、救済スキームの資金調達を焦って枠を超えた瞬間、犯罪者になる。あなたが押さえておくべき核心はここだ。この罪は「会社に損害を与えたか」を一切問わない。超過発行という形式的事実だけで成立する。増資が成功して契約者が救われたとしても、枠を超えていれば罪は消えない。定款の発行可能株式総数という一本の線が、破綻処理の現場では絶対的なレッドラインとして引かれている。なぜそこまで厳格かというと、その線の内側にこそ既存株主の持分価値が守られているからだ。

法的な位置づけ

保険業法327条は、株式会社である保険会社の保険管理人による株式の超過発行を処罰する罰則規定である。定款で定めた発行可能株式総数を超えて株式を発行した行為を構成要件とし、法定刑は五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金。会社法966条の株式超過発行罪を、保険業法上の破綻処理主体に対して独立に定めたものである。

よくある質問 AI による整理

Q1株式の超過発行罪とは何ですか?

定款で定めた発行可能株式総数を超えて株式を発行する犯罪です。会社法966条が取締役等を、保険業法327条が保険管理人を名宛人とし、いずれも五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金です。

Q2発行可能株式総数とは何ですか?

会社が発行できる株式の上限で、定款の絶対的記載事項です(会社法113条)。既存株主の持分がどこまで薄まりうるかの限界を示し、超えるには株主総会の特別決議による定款変更が必要です。

Q3保険管理人は定款を変更できますか?

保険管理人は業務・財産の管理権を持ちますが、定款変更には原則として株主総会の決議が必要です。発行可能株式総数の枠を独断で広げることはできず、そこが327条のレッドラインになります。

Q4超過発行した株式は無効になりますか?

刑事責任とは別に、会社法上は新株発行無効の訴え(828条1項2号)で効力が争われます。提訴期間は効力発生日から六か月(公開会社でない場合は一年)で、刑事責任の成否とは別の軌道です。

Q5保険業法327条の公訴時効は何年ですか?

法定刑の長期が五年の拘禁刑にあたるため、公訴時効は五年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は発行可能株式総数を超えて株式を発行した時点になります。

Q6保険会社が破綻したら契約はどうなりますか?

保険管理人の下で事業譲渡や保険契約の移転が図られ、受皿が見つからない場合は保険契約者保護機構の枠組みで処理されます。補償の内容は保険種類により異なり、全額が保証されるわけではありません。

Q7超過発行は誰が告発できますか?

刑事告発自体は誰でも可能ですが、実務の起点は金融庁や証券取引等監視委員会への情報提供です。既存株主は登記簿で発行可能株式総数と発行済株式総数を照合し、超過の有無を数字で固定することから始めます。

Q8保険管理人の権限はどこまでですか?

内閣総理大臣の処分により業務・財産の管理権が管理人に移り(保険業法241条・242条)、経営権のほぼ全てを握ります。ただし定款が定める株式発行枠を超える権限までは与えられていません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険管理人って、そもそも誰がなるんですか?

内閣総理大臣(金融庁)が破綻した保険会社の業務・財産の管理を命じ、管理人を選任する(保険業法241条、242条)。実務では弁護士や公認会計士、保険会社の経営経験者、保険契約者保護機構が就く。実務のポイント:管理人に就く人は経営権を握る一方で、327条をはじめ複数の刑事罰の名宛人にもなる。就任交渉で報酬より先にリスク分担と D&O 保険の範囲を詰めるのが実務の常識である

Q2会社法にも同じ罪があると聞きました。何が違うんですか?

会社法966条の株式超過発行罪は取締役や執行役などを名宛人にする。保険業法327条は、これを保険管理人という破綻処理固有の主体に向けて独立に定めたものである。法定刑は同水準で、守る利益も発行枠制度への信頼で共通する。実務のポイント:破綻処理では取締役の権限が管理人に移るため、会社法の条文だけを見ていると名宛人の空白が生じる。保険業法側に同趣旨の罰則が並ぶのはその穴を塞ぐためで、条文が二本あるのは重複ではなく分業である

Q3拘禁刑って懲役とどう違うんですか?

令和四年(2022年)の刑法改正で懲役と禁錮が統合され、令和七年(2025年)6月1日から拘禁刑になった。刑務作業を一律に義務づけず、改善更生に必要な作業や指導を柔軟に組む制度である。実務のポイント:施行前に出版された解説書や社内規程は今も「五年以下の懲役」と書いてある。コンプライアンス資料を引用するときは、施行日をまたいだ版かどうかを先に確認しないと、古い法定刑をそのまま social に出すことになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 保険管理人は「金融庁が送り込んだ公的な人」だから、多少の手続違反は行政的に処理されると思われている。実際は逆で、公的な立場に立つからこそ刑事罰が用意されている。会社法966条(株式の超過発行罪)と同じ法定刑が、保険業法の中に独立して置かれている意味を軽く見てはいけない
  • 「超過発行しても、後から株主総会で定款変更して追認すれば治る」と考えるのは、問いの立て方が違っている。会社法上の効力論(発行が有効か無効か)と刑事責任の成否は別の軌道を走る。事後の定款変更で会社法上の瑕疵が治癒されうるとしても、発行時点で成立した犯罪が遡って消えるわけではない
  • 被害者がいなければ処罰されないという感覚を多くの人が持っているが、327条は損害の発生を構成要件に含まない。既存株主が一人も文句を言わず、増資が完全に成功しても、枠超過という事実だけで五年以下の拘禁刑の射程に入る。法律が守っているのは個々の株主の財布ではなく、株式発行枠という制度そのものへの信頼である
比較の観点この条文ほかの条文
名宛人保険業法327条:株式会社の保険管理人保険業法322条:保険管理人等による特別背任型の行為主体
会社法966条:取締役・執行役等
行為類型発行可能株式総数を超える株式の発行(形式犯)任務違背行為により会社に財産上の損害を与えること
発行可能株式総数を超える株式の発行(形式犯)
損害発生の要否不要。枠超過の事実のみで成立必要。財産上の損害が構成要件
不要。枠超過の事実のみで成立
法定刑の位置づけ五年以下の拘禁刑または五百万円以下の罰金損害発生型のため本条より重く設定されている
本条と同水準(対応規定として並置)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第129条第3号・第156条、保険法第149条

台湾も章程に株式総数を記載させ、その枠内で分次発行する授権資本制を採る。保険会社の破綻時は主管機関が接管人を派遣する点も日本の保険管理人と機能的に対応する

韓国
대한민국 상법 제629조(초과발행의 죄)

韓国商法は発行予定株式総数を超える発行を独立の罪として処罰する。日本の会社法966条に近い構造で、破綻保険会社の管理人については保険業法上の管理人制度が受け皿になる

ドイツ
VAG § 307、AktG §§ 202-203

ドイツは保険監督法上の特別代理人(Sonderbeauftragter)が経営権限を代替し、資本調達は株式法の genehmigtes Kapital の授権枠に服する。枠超過の新株は会社法上無効となるのが原則

アメリカ
NAIC Insurer Rehabilitation and Liquidation Model Act、MBCA § 6.01

米国は州法に基づき裁判所の監督下で rehabilitator が保険会社を管理する。authorized shares を超える発行は無効とされ、責任追及は刑事より受認者責任(fiduciary duty)と民事で処理される傾向が強い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 破綻した生命保険会社に金融庁から保険管理人が選任された。スポンサー候補が「今週中に500億円入れる、その代わり議決権の過半を渡せ」と迫る。だが定款の発行可能株式総数の残り枠では足りない。定款変更には株主総会が要る。管理人が「緊急事態だから」と枠を超えて発行した瞬間、327条の構成要件を満たす
  • もし、あなたが保険管理人の補助者として発行手続の事務を担当していたとしたら? 実行者は管理人だが、事情を知りながら発行実務を進めれば共犯の検討対象になる。「上に言われたから」は刑法上の免罪符にならない
  • 契約者として自分の保険会社が破綻処理に入った。管理人の増資計画が発表されたが、株数が定款の枠と合わない。あなたは疑問を持つべき立場にいる。超過発行が発覚すれば増資スキーム自体が揺らぎ、移転先の確保が遅れ、あなたの保障が宙に浮く
  • 管理人の任期はあと30日。移転先保険会社への事業譲渡を期限内に終えないと、契約者保護機構の枠組みに戻る。時間に追われた資本注入の設計で、定款の枠だけが物理的に動かせない。この時間圧こそが327条が想定する典型的な危険状況である

取るべき行動

被害を受けた側:既存株主として超過発行の疑いを持ったら、1. 登記簿謄本で発行可能株式総数と発行済株式総数を取得し、超過の有無を数字で固定する2. 株主として会計帳簿閲覧請求(会社法433条)や新株発行の無効の訴え(同828条1項2号、発行から6か月以内、公開会社でない場合は1年以内)の期限を確認する3. 刑事は告発が可能だが、実務では金融庁・証券取引等監視委員会への情報提供が動き出しの起点になる4. 民事の損害賠償は会社法429条や民法709条で別軌道に組む

訴えられた側:1. 争点は形式的な超過の有無と故意である。まず発行決議時点の定款、登記簿、発行手続の時系列を弁護人と再構成する2. 枠内と評価しうる解釈(自己株式の処分にあたる、発行日が定款変更の効力発生後である等)が成り立たないか検証する3. 金融庁や裁判所との協議記録、外部弁護士の意見書があれば、故意の否定と情状の両面で機能する4. 供述する前に弁護人と方針を固める、初期の説明が後の主張を縛る

時効(請求できる期限):法定刑の長期が五年の拘禁刑にあたるため、公訴時効は五年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は超過して株式を発行した時。会社法上の新株発行無効の訴えは効力発生日から六か月(公開会社でない株式会社は一年、会社法828条1項2号、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:株式超過発行罪の保護法益は、定款所定の発行可能株式総数という授権資本制度への信頼であり、会社または株主に現実の損害が生じたことを要しない形式犯と解される。したがって事後の定款変更による追認があっても、既に成立した犯罪は消滅しない

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(法律第105号)。監督規定とともに罰則章が整備され、保険会社の破綻処理を担う主体に対する刑事責任の枠組みが置かれた
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への統合に伴う関係法律の整理。本条の法定刑も「五年以下の懲役」から「五年以下の拘禁刑」に改められ、令和7年(2025年)6月1日から施行

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第六編

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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