保険業法 第93条(組織変更時発行株式の申込み等)
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- 組織変更をする相互会社は、組織変更時発行株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。
- 一組織変更後株式会社の商号
- 二前条各号に掲げる事項
- 三金銭の払込みをすべきときは、払込みの取扱いの場所
- 四前三号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
- 2.組織変更時発行株式の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を組織変更をする相互会社に交付しなければならない。
- 一申込みをする者の氏名又は名称及び住所
- 二引き受けようとする組織変更時発行株式の数
- 3.前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、組織変更をする相互会社の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。
- 4.組織変更をする相互会社は、第一項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨及び当該変更があった事項を第二項の申込みをした者(次項、次条及び第九十五条において「申込者」という。)に通知しなければならない。
- 5.組織変更をする相互会社が申込者に対してする通知又は催告は、第二項第一号の住所(当該申込者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該相互会社に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。
- 6.前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。
- 7.第十条の規定は、組織変更をする相互会社が第一項の規定による通知をする場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
組織変更時発行株式の申込み等とは何ですか?
定義組織変更時発行株式の申込み等とは、保険業法第93条に定められた規定で、「組織変更をする相互会社は、組織変更時発行株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第93条(組織変更時発行株式の申込み等)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第93条の条文原文は「組織変更をする相互会社は、組織変更時発行株式の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。」で始まります。
- 保険業法第93条は第二款 相互会社から株式会社への組織変更に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第93条の前の条は保険業法第92条です。
- 保険業法第93条の次の条は保険業法第94条です。
- 保険業法第93条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第93条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第93条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/93
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法93条は、組織変更をする相互会社に募集事項等の通知義務を課し、引受申込者には氏名・住所・株数を記載した書面の交付を義務づける。通知は届出住所に発すれば足りる。
Q · 保険会社が株式会社になるとき、株の引受申込みはどうやってやるの?
書面(又は会社の承諾を得た電磁的方法)での申込みが必須です
保険業法93条により、組織変更をする相互会社は、引受申込みをしようとする者に対して商号・募集事項(92条各号)・払込取扱場所・内閣府令事項を通知しなければなりません。申込む側は、氏名又は名称・住所・引受株式数を記載した書面を交付する必要があり(2項)、政令所定の方式で会社の承諾を得た場合のみ電磁的方法に代えられます(3項)。会社から申込者への通知・催告は届出住所に発すれば足り、通常到達すべきであった時に到達したものとみなされます(5項・6項)。
解説
相互会社が株式会社に生まれ変わるとき、その瞬間に発行される株式を「誰が、何株、どういう条件で引き受けるか」を確定させる手続の入口が、この93条である。保険契約者であるあなたが「組織変更に伴い株式の割当てを受けませんか」という書面を受け取ったなら、それはこの条文が会社に課した通知義務の産物だ。押さえるべきは三点。第一に、会社は商号・92条各号の条件・払込取扱場所・内閣府令事項をあらかじめ通知する義務を負い、これを欠いた勧誘は手続の瑕疵になりうる。第二に、あなたの側の申込みは「書面」または会社の承諾を得た電磁的方法でなければ効力を持たない。電話やメールでの口頭了解は申込みではない。第三に、5項と6項が恐ろしい。会社があなたの届出住所に発信すれば、実際に届いていなくても「通常到達すべきであった時に到達した」とみなされる。引越し後に住所変更を届け出ていない保険契約者は、条件変更の通知を知らないまま失権する構造に置かれている。
法的な位置づけ
保険業法93条は、相互会社の組織変更に伴い発行される組織変更時発行株式について、会社側の事前通知義務と、引受申込者側の書面交付義務を定める手続規定である。あわせて、会社から申込者への通知・催告について発信主義と到達擬制を採用し、宛先を届出住所に限定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.会社からの通知に1項各号が揃っているか照合する 届いた書面に「組織変更後株式会社の商号」「92条各号の募集事項」「金銭払込みがある場合の払込取扱場所」「内閣府令で定める事項」が記載されているかを1項各号と逐条で突き合わせる。欠落があればその箇所を記録し、会社に書面で照会する
- 2.届出住所が現住所と一致しているか確認する 5項の通知・催告の発信先は2項1号の住所または別途届け出た場所である。契約者情報の登録住所を確認し、ずれていれば申込みより先に住所変更の届出を行い、受付日を控える
- 3.申込書面に2項の法定記載事項を書く 氏名又は名称、住所、引き受けようとする組織変更時発行株式の数を記載した書面を作成する。住所欄の空欄は以後の通知の宛先を失うことを意味するため、必ず記入する
- 4.電磁的方法を使う場合は会社の承諾を先に取る 3項の電磁的方法は政令所定の方式に従い、かつ相互会社の承諾を得た場合に限り書面交付とみなされる。会社がオンライン申込みを提供しているか、承諾手続が完了しているかを事前に確認する
- 5.控えと発送記録を保存する 申込書面の写しを取り、特定記録郵便や簡易書留など発送日が証明できる方法で交付する。後日、書面交付の有無や到達時期が争われた場合に、会社側の受領記録に依存せず自力で立証できる状態を作る
- 6.変更通知と払込期日を追跡する 1項各号に変更があれば4項により直ちに通知される。通知が来ない場合は会社へ書面で履行状況を照会し、払込取扱場所と払込期日を控えて期日管理する
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法93条とは何ですか?
相互会社が株式会社へ組織変更する際、組織変更時発行株式の引受申込手続を定める条文です。会社の通知義務(1項)と申込者の書面交付義務(2項)が柱になります。
Q2組織変更時発行株式の申込みはどうやってするのですか?
氏名又は名称・住所・引受株式数を記載した書面を相互会社に交付します(2項)。会社の承諾があれば政令所定の電磁的方法で代替できます(3項)。
Q3組織変更時発行株式の申込みに書面は必要ですか?
必要です。2項が書面交付を要求しており、3項の電磁的方法は会社の承諾と政令所定の方式が前提です。口頭や一方的なメールでは足りません。
Q4保険会社は申込者に何を通知しなければなりませんか?
組織変更後株式会社の商号、92条各号の事項、金銭払込みがある場合の払込取扱場所、内閣府令で定める事項の4種です(1項各号)。
Q5募集事項が変更されたら連絡は来ますか?
来ます。1項各号の事項に変更があったときは、会社は直ちにその旨と変更事項を申込者に通知しなければなりません(4項)。
Q6通知が届かなかった場合はどうなりますか?
会社が2項1号の住所(別途届け出た場所があればその場所)に発していれば、通常到達すべきであった時に到達したとみなされます(5項・6項)。
Q7引越ししたら保険会社に住所変更を届け出る必要がありますか?
あります。5項の発信先は届出住所であり、更新しないまま発送されると6項の到達擬制により知らないうちに通知済みの扱いになります。
Q8組織変更時発行株式の引受けは断れますか?
断れます。2項の書面(又は3項の電磁的方法)を交付しない限り申込みは成立せず、引受義務は生じません。組織変更自体の効力とは別問題です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保険会社から株の引受書類が来たけど、これって断ってもいいんですか?
断れる。93条2項の書面を交付しなければ申込みは成立せず、株式を引き受ける義務は生じない。組織変更そのものは社員総会等の決議で進むが、株式引受けは別個の意思表示である。実務のポイント:申込みをしない選択をした場合でも、届出住所は更新しておくこと。組織変更後の権利関係(社員としての地位の帰趨、割当ての通知)の連絡先は5項の住所に紐づくため、申込みを見送っても住所管理から解放されるわけではない
Q2メールで「引き受けます」と返信したら、それで申込みになりますか?
原則ならない。3項は電磁的方法を認めるが、政令所定の方式に従い、かつ会社の承諾を得た場合に限られる。承諾のない一方的なメールは2項の書面交付に代わらない。実務のポイント:会社が電磁的方法を用意していない場合、担当者が口頭で受けた了解は社内メモに残るだけで法的な申込みにはならない。期日直前の口頭了解ほど危険で、書面が間に合わず割当てから外れる典型パターンになる
Q3通知が届かなかったのに「届いたことにする」なんて、そんなことが許されるんですか?
6項が明文で到達を擬制している。ただし擬制の前提は、会社が2項1号の住所または別途届け出られた場所へ発したことである。会社が誤った宛先へ発した場合は擬制が働かない余地がある。実務のポイント:この種の紛争で決め手になるのは、会社の発送記録より契約者側の住所変更届の受付記録である。届出をした事実とその日付を自分の側で保全しているかどうかが、実務上の解釈が分かれる場面での立場を決める
間違えやすい点 AI による整理
- 「通知が届いていないのだから、条件変更は自分に効力が及ばない」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。6項が定めるのは到達の擬制であり、争点は「届いたか」ではなく「会社が届出住所に発したか」である。あなたが立証すべき対象は郵便受けの中身ではなく、住所届出の履歴になる
- 書面要件は知っていても、その深刻度が理解されていない。2項の書面(または3項の電磁的方法)を欠いた申込みは、単に「形式不備」で済まず、株式引受けの意思表示として成立していない扱いになりうる。営業担当者との電話で「引き受けます」と伝えたことを申込みと信じたまま期日を過ぎると、割当ての対象から外れる
- あなたから見れば「保険会社からの事務連絡」だが、法律から見れば「株式引受けという資本取引の申込み勧誘」である。この落差が判断を誤らせる。保険料の案内と同じ引き出しに放り込んだ瞬間、投資判断としての検討時間を失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 93条:引受申込みの通知義務と書面要件(手続の入口) | 92条:通知すべき募集事項そのものを定める前提規定 94条:申込者への割当ての決定手続 |
| 義務を負う主体 | 会社(1項・4項の通知)と申込者(2項の書面交付)の双方 | 組織変更をする相互会社(募集事項の決定) 組織変更をする相互会社(割当先と株数の決定) |
| 時系列の位置 | 募集事項決定後、割当て前の申込み段階 | 申込み勧誘より前の決定段階 申込みを受けた後の割当て段階 |
| 違反・不備の帰結 | 書面欠缺なら申込み不成立、通知欠落は手続の瑕疵となりうる | 募集事項の決定に瑕疵があれば以後の手続全体に波及 割当ての瑕疵は株主となる地位(95条)の争点になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険相互会社の株式会社化を正面から規律する詳細規定が薄く、募集新股の認股書面要式(公司法)で処理される構造。書面要式を求める点は日本と共通
韓国も相互会社の組織変更を保険業法で規律し、株式引受けの청약は商法の書面要式に従う。日本法の構造と近接
ドイツは VVaG(相互保険社団)の組織変更を VAG が規律し、株式引受けは AktG の Zeichnungsschein(引受証)による厳格な書面要式。要式性の厳格さは日本以上
米国は州ごとに demutualization 手続を定め、保険監督当局の認可と契約者への情報開示・投票手続を重視。連邦統一法はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約している生命保険の相互会社が株式会社化するという分厚い封筒が届いた。株式の引受申込書が同封されている。払込金額はいくらか、払込場所はどこか、申込期日はいつか。93条1項が会社に通知を義務づけている項目を照合すれば、封筒の中に欠けている情報があるかどうかが分かる
- 申込書を書いたが、氏名と株数だけ書いて住所欄を空欄で出した。2項1号は住所の記載を要求している。しかも5項により、その住所こそが以後の通知の発信先になる。空欄のまま提出すると、その後の条件変更通知が誰にも届かない
- 会社側の担当者として組織変更実務を回している立場だとしたらどうか。1項各号に変更が生じた場合、4項は「直ちに」申込者へ通知せよと命じる。取締役会の決議日を待ってから一括通知、という運用は4項違反のリスクを抱える
- 転勤で住所が変わったが、保険会社への住所変更届は後回しにしていた。組織変更の条件が変更され、通知が旧住所へ発送される。あなたは知らない。6項により法律上は到達済み。申込みの撤回期限はあと数日で切れる
- 相互会社の社員(保険契約者)から「株を買えという書類が来たが詐欺じゃないか」と相談された。93条1項の通知事項が揃っているか、払込取扱場所が実在の金融機関か、この二点を三分で確認できる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受け取った通知に1項各号(商号・92条各号の事項・払込取扱場所・府令事項)が揃っているか照合し、欠落があればその箇所を記録2. 申込みは必ず2項の書面、または会社の承諾を得た3項の電磁的方法で行い、控えと発送記録を保存3. 届出住所が現住所と一致しているか確認、ずれていれば申込みと同時に住所変更を届け出る4. 条件変更の通知が来ない場合、4項の「直ちに」通知義務の履行状況を会社へ書面で照会する
訴えられた側:1. 会社側であれば、1項各号の通知内容を組織変更計画・92条の決議内容と逐条照合し、記載漏れをゼロにする2. 1項各号に変更が生じた際は4項に従い決議後直ちに全申込者へ通知、通知日と発送方法を証跡化3. 5項の発信先は2項1号の住所または別途届出のあった場所に限られるため、宛先管理台帳を申込書の記載と一致させる4. 3項の電磁的方法を用いる場合、政令所定の承諾手続を先に取得しておく
時効(請求できる期限):本条自体に固有の期間制限はないが、申込期日は1項で通知される募集事項(92条各号)により定まるため、通知書面に記載された期日が実質的な失権期限になる。手続の瑕疵を争う場合、組織変更無効の訴えは効力発生日から6か月以内(会社法828条1項6号参照、保険業法の準用関係と現行効力を要確認)。金銭債権としての請求は一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または権利行使可能時から10年)
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