保険業法 第96条の8(組織変更株式移転)
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- 組織変更をする相互会社は、組織変更に際して、組織変更株式移転(一又は二以上の組織変更をする相互会社が組織変更をするのと同時に組織変更後株式会社(次条第一項第九号に規定する場合にあっては、同号の株式会社を含む。)の発行する株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させることをいう。)をすることができる。
- 2.第九十六条の六の規定は、組織変更株式移転の場合について準用する。この場合において、同条第一項中「組織変更株式交換完全親会社」とあるのは「組織変更株式移転設立完全親会社(第九十六条の九第一項第一号に規定する組織変更株式移転設立完全親会社をいう。第三項において同じ。)」と、同条第二項中「第九十六条の六第一項」とあるのは「第九十六条の八第二項において読み替えて準用する第九十六条の六第一項」と、同条第三項中「組織変更株式交換完全親会社」とあるのは「組織変更株式移転設立完全親会社」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
組織変更株式移転とは何ですか?
定義組織変更株式移転とは、保険業法第96条の8に定められた規定で、「組織変更をする相互会社は、組織変更に際して、組織変更株式移転(一又は二以上の組織変更をする相互会社が組織変更をするのと同時に組織変更後株式会社(次条第一項第九号…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第96条の8(組織変更株式移転)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第96条の8の条文原文は「組織変更をする相互会社は、組織変更に際して、組織変更株式移転(一又は二以上の組織変更をする相互会社が組織変更をするのと同時に組織変更後株式会社(次条第一項第九号…」で始まります。
- 保険業法第96条の8は第二款 相互会社から株式会社への組織変更に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第96条の8の前の条は保険業法第96条の7です。
- 保険業法第96条の8の次の条は保険業法第96条の9です。
- 保険業法第96条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第96条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第96条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/96_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法96条の10は、組織変更をする相互会社が、株式会社化と同時に新設持株会社に全株式を取得させる組織変更株式移転を行えると定める。複数社の同時統合も可能。
Q · 相互会社が株式会社になるのと同時に持株会社ができるって、どういう仕組みですか?
株式会社化と持株会社設立を同日に完了させる仕組みです
保険業法96条の10第1項は、組織変更をする相互会社が、組織変更と同時に組織変更後株式会社の発行する株式の全部を新たに設立する株式会社(組織変更株式移転設立完全親会社、96条の9第1項1号)に取得させることを認めています。社員(契約者)が持っていた地位は株式または金銭に転換され、本スキームでは最終的に新設持株会社の株式に置き換わります。同条2項は96条の6を読み替えて準用し、設立完全親会社側の手続にも規律を及ぼしますが、技術的読替えの細部は政令に委ねられています。
解説
相互会社の契約者であるあなたが、ある日「当社は株式会社に組織変更します」という通知を受け取ったとする。その通知の裏で動いている選択肢のうち、最も見えにくいのがこの条文だ。保険業法96条の10は、相互会社が株式会社になるのと同時に、その新会社の株式を全部、新しく設立する持株会社に取得させる仕組みを認めている。結果として何が起きるか。あなたの保険契約の相手方は依然として保険会社だが、その保険会社の株主は、あなたが名前も聞いたことのない新設持株会社になる。あなたが社員(相互会社の構成員)として持っていた議決権は、株式に転換されたのち、その持株会社の株式に置き換わる。つまり、保険会社そのものの経営を直接監視する立場からは、一段遠ざかる。この二段構えは偶然ではなく、金融持株会社体制へ一気に移行するために設計されている。準用される96条の6は、株主となる側の会社にも一定の手続的義務を負わせる歯止めだが、その歯止めの中身は政令で読み替えられる。
法的な位置づけ
組織変更株式移転とは、一又は二以上の組織変更をする相互会社が、組織変更をするのと同時に、組織変更後株式会社の発行する株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させる行為をいう。保険業法96条の10第1項が根拠であり、同条2項により96条の6の手続規定が読み替えて準用される。
よくある質問 AI による整理
Q1組織変更株式移転とは何ですか?
相互会社が株式会社に組織変更するのと同時に、その株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させる手法です。保険業法96条の10第1項が根拠で、株式会社化と持株会社傘下入りが同時に完了します。
Q2保険業法96条の10はどんな場面で使われますか?
相互形態の保険会社が持株会社体制へ移行する場面です。単純な組織変更(68条)や既存会社を親会社とする株式交換(96条の5)と並ぶ選択肢で、親会社の器を新設する点が特徴になります。
Q3相互会社の総代会では何を確認すべきですか?
事前に備え置かれる組織変更計画書のうち、株式の割当てに関する事項と端数処理の記載です。議決後に方式を知らなかったと述べても結論は覆らないため、備置期間内の確認が実質的な要点になります。
Q4組織変更株式移転設立完全親会社とは何ですか?
組織変更株式移転により組織変更後株式会社の株式の全部を取得する、新たに設立される株式会社です。保険業法96条の9第1項1号に定義があり、96条の10第2項の読み替えでもこの語が用いられます。
Q596条の6の準用で何が変わりますか?
株式交換を前提に置かれた手続規定が株式移転にも及び、設立完全親会社の側にも手続的な義務が生じます。条文中の語句が読み替えられ、必要な技術的読替えは政令に委ねられています(96条の10第2項)。
Q6組織変更株式移転をすると上場するのですか?
本条は上場を義務づけていません。ただし株式を発行して市場に立つのは保険会社本体ではなく新設の持株会社側になりうるため、上場した場合に開示や株主総会の主体となるのも親会社です。
Q7複数の相互会社が同時に組織変更できますか?
できます。96条の10第1項は「一又は二以上の組織変更をする相互会社」と定めており、複数社が同時に一つの新設親会社の傘下に入る形の経営統合を、条文が最初から想定しています。
Q8組織変更計画書はどこで見られますか?
組織変更をする相互会社側で一定期間備え置かれ、社員(契約者)が閲覧できる建て付けです。会社から届く組織変更の通知に、備置場所と期間の案内が記載されるのが通例です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1組織変更と同時に持株会社ができるって、私の保険はどうなるんですか?
保険契約そのものは組織変更後の株式会社に引き継がれ、保障内容が本条によって変わることはない。変わるのはあなたの「社員」としての地位で、株式または金銭に転換され、本条のスキームでは最終的に新設持株会社の株式に置き換わる(96条の10第1項)。実務のポイント:契約内容が変わらないという説明は正しいが、それは同時に「あなたの発言権の置き場所が変わる」という話を語らないことでもある。案内文で確認すべきは保障欄ではなく、割当ての対象がどの会社の株式かという一行だ
Q2株式移転と株式交換、何が違うんですか?
株式交換(96条の5以下)は既存の会社を親会社にする方式、株式移転である本条は親会社を新たに設立する方式だ。既存の相手がいるか、器を新しく作るかの違いで、後者は複数の相互会社が同時に一つの新設親会社の下に入ることも条文上想定されている(96条の10第1項)。実務のポイント:新設方式が選ばれているときは、単独の資本政策ではなく将来の統合や上場を見据えた設計であることが多い。どちらの方式かは、スキーム図より先に条文の引用番号を見れば分かる
間違えやすい点 AI による整理
- 「相互会社が株式会社になる=上場する」と受け取られがちだが、本条を使った場合に株式を発行して市場に立つのは、保険会社ではなく新設の持株会社側になりうる。あなたが監視すべき決算も、株主総会も、保険会社本体ではなく親会社のものになる
- 組織変更に伴う手続は保険会社側だけの問題だと思われている。実際は96条の6が準用され、設立される完全親会社の側にも手続的な義務が及ぶ。しかもその読み替えの細部は政令に委ねられており、条文本文だけを読んでも全体像は出てこない
- 契約者の立場から見れば「保険契約の中身は変わらないから関係ない」となる。しかし法律の側から見れば、あなたは社員としての地位を失い、株主または金銭の受領者へと立場を組み替えられている。契約は同じでも、あなたが会社に対して持つ発言権の構造は別物になる。この落差が、後から議決権を行使しようとしたときに効いてくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 親会社の器 | 96条の10:親会社を新たに設立する(株式移転) | 96条の5:既存の会社を親会社にする(株式交換) 68条:親会社を作らず株式会社化のみ |
| 複数社の同時利用 | 「一又は二以上の組織変更をする相互会社」と明記され、複数社同時が可能 | 既存の親会社側との個別合意が前提 各社が単独で完結 |
| 手続規定の所在 | 96条の6を読み替えて準用(技術的読替えは政令) | 96条の6が直接適用 68条以下の組織変更手続 |
| 契約者が最終的に得るもの | 新設持株会社の株式または金銭 | 既存親会社の株式または金銭 組織変更後株式会社の株式または金銭 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は金融持株会社の設立を株式転換で行う枠組みを金融控股公司法に置く。相互組織から株式会社への組織変更と同時に行う一体型スキームは日本の本条ほど明確に整備されていない
韓国は商法上の包括的株式移転と金融持株会社法を組み合わせて持株会社を新設する。相互会社(상호회사)の組織変更は보험업법が規律するが、日本のような同時完結型の明文規定の有無は要確認
ドイツは相互保険組合(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)から株式会社への組織変更を組織再編法で規律する。持株会社化は別途の組織再編行為として積み上げる建て付けが基本
米国は州ごとに相互会社の株式会社化を規律し、中間持株会社(MHC)方式で相互性を残したまま子会社株式を上場させる形が発達した。連邦一律の規定はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 契約している生命保険会社から「組織変更のご通知」が届いた。読み進めると、株式会社化と同時に持株会社を新設し、その株式が割り当てられると書いてある。あなたは自分がどの会社の株主になるのか、その持株会社は上場するのか、割当株式に端数が出たらどう処理されるのかを確認する必要がある。総代会の議決までに異議を述べる期間は限られている
- 相互会社の総代に選ばれているあなたのもとに、組織変更計画書が事前開示された。株式移転を選ぶのか、株式交換(96条の5以下)を選ぶのか、あるいは単純な株式会社化にとどめるのか。この三択で契約者に割り当てられるものが変わる。総代会でどこを質すべきかは、計画書の何ページ目を開くかで決まる
- もし、二つの相互会社が同時に組織変更して、同一の新設持株会社の傘下に入るとしたら? 本条は「一又は二以上の組織変更をする相互会社」と書いており、複数社同時の経営統合が最初から想定されている。あなたの契約する会社と競合他社が、ある日同じ屋根の下に入る可能性がここに埋まっている
- 保険会社の法務担当として、組織変更のスキーム比較資料を作る立場に立った。96条の10を選ぶ場合、準用される96条の6の読み替えが政令に委ねられている点を見落とすと、設立完全親会社側の手続漏れが後で効力を争われる火種になる
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