介護保険法 第115条の47(実施の委託)
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- 市町村は、老人福祉法第二十条の七の二第一項に規定する老人介護支援センターの設置者その他の厚生労働省令で定める者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、包括的支援事業の実施に係る方針を示して、当該包括的支援事業を委託することができる。
- 2.前項の規定による委託は、包括的支援事業(第百十五条の四十五第二項第四号から第六号までに掲げる事業を除く。)の全てにつき一括して行わなければならない。
- 3.前条第七項及び第八項の規定は、第一項の規定による委託を受けた者について準用する。
- 4.地域包括支援センターの設置者は、指定居宅介護支援事業者その他の厚生労働省令で定める者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、第百十五条の四十五第二項第一号に掲げる事業の一部を委託することができる。この場合において、当該委託を受けた者は、第一項の方針(地域包括支援センターの設置者が市町村である場合にあっては、厚生労働省令で定めるところにより当該市町村が示す当該事業の実施に係る方針)に従って、当該事業を実施するものとする。
- 5.市町村は、介護予防・日常生活支援総合事業(第一号介護予防支援事業にあっては、居宅要支援被保険者に係るものに限る。)については、当該介護予防・日常生活支援総合事業を適切に実施することができるものとして厚生労働省令で定める基準に適合する者に対して、当該介護予防・日常生活支援総合事業の実施を委託することができる。
- 6.前項の規定により第一号介護予防支援事業の実施の委託を受けた者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該委託を受けた事業の一部を、厚生労働省令で定める者に委託することができる。
- 7.市町村長は、介護予防・日常生活支援総合事業について、第一項又は第五項の規定により、その実施を委託した場合には、当該委託を受けた者(第九項、第百八十条第一項並びに第百八十一条第二項及び第三項において「受託者」という。)に対する当該実施に必要な費用の支払決定に係る審査及び支払の事務を連合会に委託することができる。
- 8.前項の規定による委託を受けた連合会は、当該委託をした市町村長の同意を得て、厚生労働省令で定めるところにより、当該委託を受けた事務の一部を、営利を目的としない法人であって厚生労働省令で定める要件に該当するものに委託することができる。
- 9.受託者は、介護予防・日常生活支援総合事業の利用者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、利用料を請求することができる。
- 10.市町村は、第百十五条の四十五第二項第七号に掲げる事業の実施に係る被保険者又は被保険者であった者に係る情報の収集、整理、利用又は提供に関する事務の全部又は一部を医療情報基盤・診療報酬審査支払機構法(昭和二十三年法律第百二十九号)による医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(以下「機構」という。)又は連合会その他厚生労働省令で定める者(第百十八条の十及び第百十八条の十一において「機構等」という。)に委託することができる。
- 11.市町村は、前項の規定により事務を委託する場合は、他の市町村、医療情報基盤・診療報酬審査支払機構法第一条に規定する保険者及び法令の規定により医療に関する給付その他の事務を行う者であって厚生労働省令で定めるものと共同して委託するものとする。
- 12.市町村は、第百十五条の四十五第三項各号に掲げる事業の全部又は一部について、老人福祉法第二十条の七の二第一項に規定する老人介護支援センターの設置者その他の当該市町村が適当と認める者に対し、その実施を委託することができる。
この条文の基本情報
実施の委託とは何ですか?
定義実施の委託とは、介護保険法第115条の47に定められた規定で、「市町村は、老人福祉法第二十条の七の二第一項に規定する老人介護支援センターの設置者その他の厚生労働省令で定める者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、包括的支…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第115条の47(実施の委託)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第115条の47の条文原文は「市町村は、老人福祉法第二十条の七の二第一項に規定する老人介護支援センターの設置者その他の厚生労働省令で定める者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、包括的支…」で始まります。
- 介護保険法第115条の47は第六章 地域支援事業等に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第115条の47の前の条は介護保険法第115条の46です。
- 介護保険法第115条の47の次の条は介護保険法第115条の48です。
- 介護保険法第115条の47には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の47 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の47(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/115_47
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第115条の61は、市町村が包括的支援事業を方針を示して外部法人へ委託できると定め、総合相談等の中核事業は分割せず一括して委託しなければならないとする。
Q · 地域包括支援センターの職員って、市役所の人なの?
委託型なら法人職員で、実施責任は市町村に残ります
介護保険法115条の61第1項により、市町村は包括的支援事業を老人介護支援センターの設置者等へ方針を示して委託できます。委託型のセンターでは、相談に応じるのは社会福祉法人などの職員です。ただし委託しても事業の実施責任は市町村に残るため、苦情や要望は受託法人と市町村の双方へ出すのが実務上の定石です。まずは「直営か委託か」を市町村に確認しましょう。
解説
社会福祉法人が市の地域包括支援センターを受託するとき、交渉のテーブルに乗らない条件が一つある。二項の一括委託義務だ。包括的支援事業のうち総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援は、切り分けて受注することができない。高齢者虐待の通報対応や成年後見の市長申立て支援まで含めて、まとめて引き受けるか、引き受けないかの二択である。逆に、在宅医療・介護連携推進、生活支援体制整備、認知症総合支援の三事業(第百十五条の四十五第二項第四号から第六号)は一括義務の外に置かれ、医師会や社会福祉協議会へ個別に委託できる。さらに四項では、センターが要支援者のケアプラン業務の一部を居宅介護支援事業者に委託できるが、受けた側は市町村が示す方針に従う義務を負う。委託されても、裁量が自由になるわけではない。
法的な位置づけ
介護保険法第115条の61は、市町村が実施する包括的支援事業および介護予防・日常生活支援総合事業の委託について定める規定である。包括的支援事業の委託は一部事業を除き一括して行う必要があり、受託者への費用に係る審査支払事務の連合会への委託、受託者による利用料請求、保健事業関連情報事務の支払基金等への委託も規律する。
手順
- 1.公募要項で一括委託の範囲を特定する 委託仕様書を開いたら、115条の45第2項第4号から第6号の三事業が切り出されているかを最初に確認し、一括で背負う中核事業の範囲を確定させる
- 2.権利擁護と夜間休日体制を設計する 高齢者虐待の通報対応や成年後見の市長申立て支援を含めた人員配置、夜間・休日の連絡体制を応募前に組む。体制が組めないなら応募しない判断もここで下す
- 3.市町村の方針を受領し業務マニュアルへ反映する 第1項に基づき市町村が示す実施方針を受領し、交付日を記録したうえで業務マニュアルと職員研修に落とし込む
- 4.再委託の根拠を文書で整える 介護予防ケアマネジメントを居宅介護支援事業者へ委託する場合は第4項、総合事業の一部再委託なら第6項と、根拠条項を契約書と決裁文書に明記する
よくある質問 AI による整理
Q1地域包括支援センターの委託とは?
市町村が包括的支援事業を社会福祉法人などに任せる仕組みです。介護保険法115条の61第1項が根拠で、市町村は実施方針を示したうえで委託します。
Q2包括的支援事業の一括委託とは何ですか?
総合相談支援・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント支援などを分割せず、同じ受託者にまとめて委託することです。115条の61第2項が義務づけています。
Q3一括委託の対象外になる事業は?
在宅医療・介護連携推進、生活支援体制整備、認知症総合支援の三事業(115条の45第2項第4号〜第6号)です。医師会や社協などへ個別に委託できます。
Q4地域包括支援センターを受託できる法人は?
老人福祉法の老人介護支援センターの設置者その他厚生労働省令で定める者です。社会福祉法人、医療法人、社会福祉協議会などが典型です。
Q5介護予防ケアプランを居宅介護支援事業所に委託できる?
できます。115条の61第4項により、センター設置者は介護予防ケアマネジメントの一部を指定居宅介護支援事業者等に委託でき、受託者は市町村の方針に従います。
Q6総合事業の利用料は誰が請求する?
事業を受託した事業者(受託者)です。115条の61第9項により、厚生労働省令の定めに従って利用者へ利用料を請求できます。
Q7総合事業の費用の審査支払は誰がする?
市町村長は受託者への費用の審査・支払事務を国民健康保険団体連合会に委託できます(第7項)。連合会はさらに一定の非営利法人へ一部を再委託できます。
Q8地域包括支援センターの委託は違法になることがある?
中核事業を切り分けて別々の法人に委託するなど第2項の一括要件に反する設計は、法令適合性が問われます。監査や議会で指摘される典型論点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1地域包括支援センターの人って、公務員じゃないんですか?
直営の場合は公務員ですが、一項により市町村は老人介護支援センターの設置者等へ委託でき、委託型では法人職員が対応します。設置主体は市町村(第百十五条の四十六)、実施責任も市町村に残ります。実務のポイント:直営か委託かで担当者の継続性が全く違います。直営は二、三年で異動しますが委託型は同じ人が長く担当することが多い。長期の関係を作りたい案件なら、どちらのセンターかを先に見極めると交渉の組み立てが変わります
Q2うちの法人、総合相談だけ受託するというのは無理なんですか?
無理です。二項により包括的支援事業は一括して委託しなければならず、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援は分割できません。ただし第百十五条の四十五第二項第四号から第六号の三事業は一括義務の外です。実務のポイント:公募の切り出し方を見れば、その市町村が在宅医療連携や認知症支援をどこに任せる設計かが読めます。四号から六号だけを狙う参入戦略は制度上きちんと成立します
Q3要支援の母のケアプランの担当が、包括からケアマネ事業所に変わったんですが大丈夫ですか?
四項に基づく委託で、制度上想定された形です。受託した事業者は市町村やセンターが示す方針に従って実施する義務を負うため、丸投げではありません。近年は指定を受けた居宅介護支援事業者が直接実施する仕組みも設けられています(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:受託か直接実施かで、困ったときに話を持ち込む先が変わります。前者はセンター、後者は市町村です
Q4総合事業の利用料が市によって違うのは、おかしくないんですか?
おかしくありません。九項で受託者が利用者に利用料を請求できる構造になっており、総合事業は保険給付ではなく市町村が実施する事業なので、単価や負担の設計は市町村ごとに決まります。実務のポイント:転居で負担額が跳ねるのはこれが理由です。要支援認定を持って引っ越すなら、転入先の総合事業の単価表とサービス類型を先に取り寄せる。認定は引き継げても、サービスの中身と値段は引き継げません
間違えやすい点 AI による整理
- 「地域包括支援センターに相談した」と言うとき、多くの人は相手を市役所の職員だと思っている。だが問いの立て方が最初からずれている。正しい問いは「このセンターは直営か、委託か」である。一項により市町村は老人介護支援センターの設置者等へ委託でき、実際には委託型が広く用いられている。目の前の担当者は法人職員で、実施責任は市町村に残る。この二層構造を知らないと、苦情も要望も届く先を間違える
- 一括委託義務の存在を知っている事業者は多い。だが重さを見誤る。一括とは、相談窓口を開けることではなく、高齢者虐待の通報を受けて動くこと、判断能力が落ちた人の成年後見申立て支援まで抱えることを含む。人員基準を満たしても、夜間や休日に誰が電話を取るかを設計していない法人は、受託初年度で消耗する
- 利用者から見れば、総合事業の通所や訪問は「介護保険のサービス」である。だが法律から見れば、それは保険給付ではなく市町村が実施する地域支援事業であり、九項に基づいて受託者が利用料を請求する仕組みだ。この落差が効くのは不服を申し立てたいときで、保険給付に関する処分を対象とする審査請求のルートには原則として乗らない(最新の取扱いをご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 115条の61:事業の委託先・一括要件・再委託・費用と情報の流れ | 115条の45:委託対象となる地域支援事業の内容 115条の46:地域包括支援センターの設置と基準 |
| 主な名宛人 | 市町村、受託法人、センター設置者、連合会 | 市町村(事業の実施義務) 市町村およびセンター設置者 |
| 実務で読む場面 | 委託公募への応募判断、再委託契約、利用料請求 | どの事業が第何号かの特定 センターの人員配置・運営基準の確認 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では長照サービスの提供を地方政府が民間の長照機構に委託・特約する方式が中心で、日本の委託型センターと構造が近い
ドイツの介護相談拠点は介護金庫と州・自治体の協働で設置され、市町村単独の委託構造である日本とは担い手の組み方が異なる
米国では州がArea Agency on Agingを指定し、地域の民間事業者へサービス提供を委託する多層構造をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 法人としてセンター業務の公募に手を挙げ、「まずは総合相談支援だけ受託し、体制が整ったら権利擁護も」と提案書に書いた。市の担当者から二項を示されて提案は差し戻される。総合相談を取るなら、虐待通報の受け皿も成年後見の申立て支援も同時に立ち上げるしかない。人員計画は最初から書き直しになる
- もし市町村が包括的支援事業の一部だけを別法人に切り出して委託したら、どうなるか。二項に反する委託は、契約の適法性そのものが監査や議会質疑で問われる。受託した側も、自分の業務範囲の根拠が崩れる側に立つ
- 居宅介護支援事業所がセンターから介護予防支援の一部を受託した。方針を読まずに自所のやり方でプランを組む。実地指導で方針不適合を指摘される
- 次年度の委託公募の締切まであと二十日。権利擁護の夜間・休日連絡体制を組めるかどうかで、応募するかしないかが決まる。人を採ってから考えるでは間に合わない
- 親の要支援の通所サービスの負担額が、隣の市に住む親戚の話と食い違っている。九項で受託者が利用料を請求できる構造になっており、総合事業は市町村ごとに単価と負担の設計が違う。「同じ介護保険なのに」という前提が、ここで崩れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 利用者や家族の立場なら、まず市町村の介護保険担当に「このセンターは直営か委託か、受託法人はどこか」を確認する2. 苦情や改善要求は受託法人と市町村の両方へ出す。委託しても実施責任は市町村に残るため、二方向から出すと動きが早い3. 利用料に疑問があれば、市町村の総合事業の実施要綱と単価表の開示を求め、九項の請求根拠と突き合わせる4. 総合事業は保険給付ではないため、不服のルートは要介護認定等の審査請求とは別系統になる点を前提に窓口を選ぶ
訴えられた側:1. 一括委託義務違反を指摘されたら、切り出した事業が第百十五条の四十五第二項第四号から第六号に当たるかを条文で確認する。当たるなら個別委託は適法な設計である2. 再委託を疑われた場合は、四項、六項、八項のどれを根拠にした再委託かを契約書と決裁文書で示す3. 三項により前条の七項および八項が準用されるため、準用される規律の内容を原文で確認し、職員研修と誓約書の記録で遵守を立証する4. 方針との齟齬を指摘されたら、方針の交付日と業務開始日、実施記録を時系列で並べる
時効(請求できる期限):本条自体に権利行使の時効は定められていない。委託料や利用料といった金銭債権には一般消滅時効(民法百六十六条、権利を行使できることを知った時から五年または行使できる時から十年)が適用される。実務上の締切は年度で動き、委託先の選定と方針の確定は前年度の秋から冬に固まるため、意見を出すならその前に動く必要がある
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正、平成27年施行 医療介護総合確保推進法による地域支援事業の再編に伴い、在宅医療・介護連携推進、生活支援体制整備、認知症総合支援が包括的支援事業へ加わり、これらが一括委託義務の対象外として整理された。条文の具体的な文言と条番号の変遷は人的検証が必要
- 令和元年(2019年)健康保険法等改正関連 高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施に対応し、被保険者情報の収集整理等の事務を社会保険診療報酬支払基金等へ共同委託できる規定が整備された。施行時期と条項対応は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 改正:介護保険法改正により地域支援事業と地域包括支援センターが創設され(平成18年施行)、包括的支援事業を外部法人へ委託する枠組みが整えられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:医療介護総合確保推進法により地域支援事業が再編され、在宅医療・介護連携推進、生活支援体制整備、認知症総合支援が包括的支援事業に加わり、一括委託の対象外として整理された
- 3.令和元年(2019年) 改正:高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施に対応し、被保険者情報に関する事務を支払基金等へ共同して委託する規定が整備された
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