介護保険法 第115条の33(報告等)
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- 前条第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出を行った介護サービス事業者(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定による届出を行った介護サービス事業者を除く。)における同条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、当該介護サービス事業者に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、当該介護サービス事業者若しくは当該介護サービス事業者の従業者に対し出頭を求め、又は当該職員に関係者に対し質問させ、若しくは当該介護サービス事業者の当該指定に係る事業所若しくは当該指定若しくは許可に係る施設、事務所その他の居宅サービス等の提供に関係のある場所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.厚生労働大臣又は前条第二項第二号に定める都道府県知事が前項の権限を行うときは当該介護サービス事業者に係る指定若しくは許可を行った都道府県知事(次条第五項において「関係都道府県知事」という。)又は当該介護サービス事業者に係る指定を行った市町村長(以下この項及び次条第五項において「関係市町村長」という。)と、前条第二項第一号に定める都道府県知事が前項の権限を行うときは関係市町村長と密接な連携の下に行うものとする。
- 3.都道府県知事は、その行った又はその行おうとする指定又は許可に係る介護サービス事業者における前条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、厚生労働大臣又は同条第二項第二号に定める都道府県知事に対し、市町村長は、その行った又はその行おうとする指定に係る介護サービス事業者における同条第一項の規定による業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、厚生労働大臣又は同条第二項第一号若しくは第二号に定める都道府県知事に対し、第一項の権限を行うよう求めることができる。
- 4.厚生労働大臣又は都道府県知事は、前項の規定による都道府県知事又は市町村長の求めに応じて第一項の権限を行ったときは、厚生労働省令で定めるところにより、その結果を当該権限を行うよう求めた都道府県知事又は市町村長に通知しなければならない。
- 5.第二十四条第三項の規定は第一項の規定による質問又は検査について、同条第四項の規定は第一項の規定による権限について準用する。
この条文の基本情報
報告等とは何ですか?
定義報告等とは、介護保険法第115条の33に定められた規定で、「前条第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出を行った介護サービス事業者(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第115条の33(報告等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第115条の33の条文原文は「前条第二項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等は、当該届出を行った介護サービス事業者(同条第四項の規定による届出を受けた厚生労働大臣等にあっては、同項の規定に…」で始まります。
- 介護保険法第115条の33は第九節 業務管理体制の整備に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第115条の33の前の条は介護保険法第115条の32です。
- 介護保険法第115条の33の次の条は介護保険法第115条の34です。
- 介護保険法第115条の33には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の33 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第115条の33(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/115_33
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法第115条の36は、業務管理体制の届出先である厚生労働大臣等が、介護サービス事業者に報告命令・出頭要求・本部等への立入検査を行えると定める。
Q · 介護事業所で不正が見つかったら、行政は法人の本部まで調べに来るの?
来うる。本条で本部への立入検査が可能になる
介護保険法第115条の36により、業務管理体制の届出先である厚生労働大臣・都道府県知事・市町村長は、法人に報告や帳簿書類の提出を命じ、役員・従業者の出頭を求め、本部事務所などに立ち入って検査できます。事業所を指定した自治体も、第3項に基づき届出先に検査を求められます。検査の焦点は、法令遵守の仕組みが本部で実際に機能しているか、不正に組織的関与があったかです。
解説
介護事業所への「実地指導」や「監査」なら知っている経営者は多い。だが本条が動かすのは別のルートである。狙いは現場の事業所ではなく、法人の本部、つまり経営のど真ん中だ。前条の届出を受けた厚生労働大臣・都道府県知事・市町村長(届出先は、事業所がどの地域にいくつあるかで決まる)は、業務管理体制(法令遵守責任者の選任、法令遵守マニュアル、法令遵守に係る監査など、事業所の規模に応じて整備が義務づけられた社内コンプライアンスの仕組み)について、報告や帳簿の提出を命じ、役員や従業者を呼び出し、本部事務所に立ち入って検査できる。さらに第3項により、事業所を指定した自治体の側から、大臣などに「この法人の本部を調べてくれ」と求めることもできる。一つの事業所で不正が見つかれば、調査の矛先はその法人全体へ向かうということだ。本部が不正に「組織的に関与」していたかどうかは、他の事業所の指定の行方にまで響きうる。「現場の担当者が勝手にやった」という説明が通るかどうかは、ふだんからの体制整備の記録で決まる
法的な位置づけ
介護保険法第115条の36は、業務管理体制の監督権限を定める規定である。前条の届出を受けた厚生労働大臣等が、介護サービス事業者に対し報告命令、帳簿書類の提出・提示命令、出頭要求、質問、事務所等への立入検査を行う権限を持ち、指定権者との連携義務、検査要請と結果通知の手続、身分証提示と犯罪捜査目的否定の準用を併せて規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.届出内容と現状の照合 業務管理体制の届出書の控えを取り出し、法令遵守責任者の氏名、事業所数、届出先区分が現状と一致しているかを確認する。変更があれば届出の要否を確認する
- 2.法令遵守の運用記録を年度別に整理 法令遵守責任者の活動、研修の出席簿、法令遵守マニュアルの改訂履歴、内部監査の報告書を年度ごとに一冊にまとめる。後から作った記録は加えない
- 3.検査通知の範囲確認と窓口の一本化 通知書で検査の種類(一般・特別)、日時、場所、求められる書類、出頭者を確認し、本部側の対応窓口を一人に定める
- 4.不正事案の経緯を時系列で整理 事業所の不正が絡む場合、本部が行った発見・調査・是正・行政への報告の経緯を日付つきで時系列にまとめ、組織的関与の有無を示す材料を揃える
- 5.検査当日の対応と事後の改善計画 質問には事実のみを答え、不明点は確認後に書面で回答すると伝える。指摘事項は記録し、改善計画を作成して提出に備える。必要に応じて介護分野に詳しい弁護士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1業務管理体制の一般検査とは?
届出先の行政が、法人の法令遵守体制が届出どおり整備・運用されているかを定期的に確認する検査です。根拠は介護保険法第115条の36第1項です。
Q2業務管理体制の特別検査はいつ行われる?
事業所で指定取消し相当の事案が判明した場合などに行われ、本部の組織的関与の有無が確認されます。運用の詳細は厚生労働省の通知で確認してください。
Q3業務管理体制の検査で見られる書類は?
届出書の控え、法令遵守責任者の活動記録、法令遵守マニュアル、研修の実施記録、内部監査の記録などです。事業所の規模に応じて求められる体制が異なります。
Q4業務管理体制の検査を拒否できる?
正当な理由のない拒否や虚偽の報告・答弁は、罰則や次条の勧告・命令の対象となりえます。答えに迷う点は、確認のうえ書面で回答すると伝えるのが無難です。
Q5業務管理体制の検査は誰が行う?
届出先の厚生労働大臣・都道府県知事・市町村長です。届出先は、事業所がどの地域にいくつあるかで決まります(第115条の35第2項)。
Q6市町村から本部の検査を求めることはできる?
できます。第3項により、指定を行った都道府県知事や市町村長は、届出先の大臣や知事に対し本部への検査権限の行使を求められ、結果は通知されます。
Q7業務管理体制の検査の後はどうなる?
体制に不備があれば、次条(第115条の37)に基づく勧告や命令に進む可能性があります。命令に従わない場合は公表などの措置もありえます。
Q8業務管理体制の立入検査に令状は必要?
不要です。行政目的の検査であり、第24条第4項の準用で犯罪捜査のための権限と解釈してはならないとされます。職員は身分証を携帯・提示します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1実地指導とこの検査って、何が違うんですか?
実地指導(運営指導)や介護保険法76条などの報告・検査は、個々の事業所の運営や報酬請求を見る。本条(115条の36)は法人の業務管理体制、つまり法令遵守の仕組みが本部で機能しているかを見る。実務のポイント:通知上、一般検査は定期的に(おおむね6年に1回程度が目安)行われるが、事業所で指定取消し相当の事案が出ると特別検査が入り、組織的関与の有無が最大の論点になる
Q2検査の場で質問されたことに、全部答えないといけないんですか?
本条の質問・検査は行政目的のもので、24条4項の準用により犯罪捜査のための権限と解釈してはならないとされる。とはいえ正当な理由のない拒否や虚偽答弁は罰則の対象となりうる。実務のポイント:答えに迷う点は「確認して書面で回答する」と伝え、その場で推測を話さないこと。口頭の曖昧な発言のほうが、後で報告書に不利な形で書かれやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちは実地指導で毎回問題なしだったから大丈夫」という安心は、別の試験の点数を見ているにすぎない。実地指導(運営指導)は事業所単位、本条の検査は法人単位の業務管理体制が対象で、確認される書類も質問される人物も異なる
- 業務管理体制の届出は「一度出せば終わりの事務手続」と思われがちだが、届出はむしろ入口である。届け出た体制が実際に機能しているかを、本条の権限でいつでも確認されうる。届出と実態が食い違っていれば、次条の勧告・命令へ進む道が開く
- 現場の立場からは「不正は一部の職員の問題」に見えても、行政から見れば「それを防げなかった本部の仕組み」の問題として映る。この見え方の差を埋めないまま検査を迎えると、組織的関与を否定する材料が手元にないという事態になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 第115条の36:法人の業務管理体制(本部の法令遵守の仕組み) | 第76条:個々の居宅サービス事業所の運営・報酬請求 第115条の37:検査結果を受けた体制の是正 |
| 権限の主体 | 業務管理体制の届出先(厚生労働大臣・都道府県知事・市町村長) | 事業所の指定権者である都道府県知事・市町村長 業務管理体制の届出先 |
| 行政の手段 | 報告命令・帳簿書類の提出命令・出頭要求・質問・立入検査 | 報告命令・出頭要求・質問・事業所への立入検査 勧告・命令(不服従時の公表等を含む) |
| 他機関との関係 | 指定権者との密接な連携義務、指定権者からの検査要請と結果通知 | 事業所単位で完結 関係都道府県知事・関係市町村長への通知 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では主管機関が長照機構に対し輔導・監督・検査・評鑑を行う。日本のように法人本部の法令遵守体制を独立の監督対象とする二本立て構造は明確ではない
韓国では長期療養機関に対する報告・検査の権限が定められ、不正請求対策として運用される
ドイツでは医療保険の審査機関(Medizinischer Dienst)による介護施設の品質審査が中心で、施設単位の審査が主軸
米国では州の調査機関が介護施設を調査・認証する。不正事案では法人全体に Corporate Integrity Agreement が課される実務もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 三県で訪問介護事業所を展開する法人。一つの事業所で介護報酬の架空請求が発覚し、県の監査が入った。数週間後、今度は本部宛てに業務管理体制の特別検査の通知が届く。事業所ごとの問題ではなく、「本部は知っていたのか」を問う検査である
- 法令遵守責任者の欄に社長の名前だけを書いて届け出てから、五年間何もしていない。もし一般検査で「責任者は何をしてきたのか」と聞かれたら、あなたは何を見せられる? 研修記録も内部監査の記録もないと、書類上だけの体制と判断されかねない
- 本部の立入検査まであと一週間。慌てて過去の研修記録を「作り直そう」とする役員がいる。検査で虚偽の帳簿を見せれば、それ自体が新たな違反になる。今からできるのは、ありのままを整理して示すことと、改善計画を用意することだけだ
取るべき行動
被害を受けた側:利用者・家族や内部の職員として法人ぐるみの不正(架空請求、人員基準の偽装など)に気付いたなら、事業所を指定した都道府県や市町村に情報提供する。第3項により、指定権者から大臣などへ本部検査を求める経路がある。日時・内容・関与者を記録し、提供は書面で残す。職員であれば公益通報者保護法による保護を確認する
訴えられた側:1. 通知を受けたら、対象範囲・日時・求められた書類を確認し、担当窓口を一本化する2. 届出内容と実態の食い違いを先に洗い出し、事実のまま整理する。後から作った記録は出さない3. 不正事案が絡む場合は、本部が行った発見・調査・是正の経緯を時系列でまとめる4. 報告の拒否や虚偽報告、検査妨害は罰則の対象となりうる(最新の改正状況をご確認ください)。介護分野に詳しい弁護士への早めの相談が有効
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。検査の結果として次条の勧告・命令が出た場合、行政処分(役所が事業者に直接下す具体的な決定)に当たるものについては、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)が原則である。報告命令そのものに処分性を認めるかは、実務上、解釈が分かれている
学説
通説(行政調査論):本条の報告命令・立入検査は行政調査に当たり、令状は不要とされる。ただし実質的に刑事責任追及の資料収集に直結する運用は許されず、第5項の準用する第24条第4項はこの趣旨を確認したものと理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成20年(2008年)改正 コムスン事件を受け、業務管理体制の整備・届出と本部への報告命令・立入検査の仕組みが設けられた。その後の改正で条番号や届出先区分が変動した可能性があり、改正の年と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 新設:コムスン事件を契機とする改正で、業務管理体制の整備・届出と、本部への報告命令・立入検査の仕組みが設けられた。その後の改正で条番号や届出先区分が変動しており、詳細は e-Gov の改正履歴で要確認。
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