介護保険法 第24条(帳簿書類の提示等)
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- 厚生労働大臣又は都道府県知事は、介護給付等(居宅介護住宅改修費の支給及び介護予防住宅改修費の支給を除く。次項及び第二百八条において同じ。)に関して必要があると認めるときは、居宅サービス等を行った者又はこれを使用する者に対し、その行った居宅サービス等に関し、報告若しくは当該居宅サービス等の提供の記録、帳簿書類その他の物件の提示を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
- 2.厚生労働大臣又は都道府県知事は、必要があると認めるときは、介護給付等を受けた被保険者又は被保険者であった者に対し、当該介護給付等に係る居宅サービス等(以下「介護給付等対象サービス」という。)の内容に関し、報告を命じ、又は当該職員に質問させることができる。
- 3.前二項の規定による質問を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。
- 4.第一項及び第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
この条文の基本情報
帳簿書類の提示等とは何ですか?
定義帳簿書類の提示等とは、介護保険法第24条に定められた規定で、「厚生労働大臣又は都道府県知事は、介護給付等(居宅介護住宅改修費の支給及び介護予防住宅改修費の支給を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第24条(帳簿書類の提示等)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第24条の条文原文は「厚生労働大臣又は都道府県知事は、介護給付等(居宅介護住宅改修費の支給及び介護予防住宅改修費の支給を除く。」で始まります。
- 介護保険法第24条は第一節 通則に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第24条の前の条は介護保険法第23条です。
- 介護保険法第24条の次の条は介護保険法第24条の2です。
- 介護保険法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法24条は、厚生労働大臣又は都道府県知事が事業者に報告・帳簿提示を、利用者本人に報告を命じ、職員に質問させることができると定める。
Q · 都道府県から介護サービスについて「報告を命ずる」と届いたら、答えないといけないの?
命令なので応じる義務があり、拒否や虚偽には罰則がある
介護保険法24条に基づく報告命令は任意の協力依頼ではなく法的な命令です。サービスを受けた被保険者本人が報告を拒んだり虚偽の報告をしたりすると208条で30万円以下の罰金、事業者やその従業者が違反すると213条で10万円以下の過料の対象になります。ただし質問に来た職員には身分証明書の提示を求めることができ(24条3項)、この権限は犯罪捜査目的で使えません(同条4項)。分からない点は記録を確認して書面で回答するのが安全です。
解説
介護サービスを使っている本人のところへ、都道府県から「先月のヘルパー利用について報告せよ」という文書が届くことがある。多くの人はこれを事業所向けの話だと思って脇に置く。ところが24条2項の名宛人は事業者ではなく、あなた自身だ。しかも報告を拒んだり事実と違う説明をしたりすると、208条で30万円以下の罰金、前科のつく刑事罰が待っている。一方、事業者側(1項)の違反は213条の10万円以下の過料、行政上の制裁にとどまる。立場の弱い個人のほうが制裁が重いというこの逆転を、利用者も家族も、現場の職員さえほとんど知らない。さらに4項は「この権限を犯罪捜査に使ってはならない」と釘を刺す。つまり来るのは捜査官ではない。それでも黙れば罰金という、ねじれた構造の中にあなたは立たされる。
法的な位置づけ
介護保険法24条は、介護給付等(住宅改修費を除く)の適正化のため、厚生労働大臣又は都道府県知事に対し、居宅サービス等を行った者への報告命令・帳簿書類等の提示命令・質問、及び介護給付等を受けた被保険者への報告命令・質問の権限を付与する規定である。質問職員の身分証明書携帯・提示義務と、犯罪捜査目的での権限行使の禁止を併せて定める。
手順
- 1.届いた文書の根拠条項を確認する 文書が介護保険法24条の「命令」か、市町村による23条の「求め・依頼」かを確認する。前者なら不応答や虚偽そのものが罰則の対象になるため、回答期限と問われている項目を書き出す
- 2.サービス提供記録を突き合わせる 利用票、サービス提供記録、請求明細、ケアプランを並べ、問われている期間の実際の訪問日時・内容を時系列で整理する。記憶で埋めず、確認できない点は「不明」として区別する
- 3.職員が来訪したら身分と根拠を記録する 質問のため職員が来た場合、24条3項に基づき身分証明書の提示を求め、氏名・所属・根拠条項・調査目的を控える。受託法人の職員である場合もその旨を記録する
- 4.書面で回答し、写しを保管する 推測を交えず、確認できた事実のみを書面で回答する。記録上の誤りを見つけた場合は自主的に訂正・返還を検討し、判断に迷えば回答前に弁護士へ相談する。提出書類の写しは必ず手元に残す
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法24条の報告命令とは?
国や都道府県が、介護サービスを行った事業者やサービスを受けた被保険者に対し、サービス内容の報告や記録の提示を法的に命じる仕組みです。
Q2介護保険の報告命令 回答期限はいつまで?
24条自体に期限の定めはなく、命令書に記載された回答期限が締切りになります。間に合わない場合は期限前に担当部署へ連絡し、延長を相談するのが無難です。
Q3介護保険をやめた後でも報告命令は来る?
来る可能性があります。24条2項は「被保険者であった者」も対象に含めているため、転居などで資格を失った後でも過去の利用について報告を命じられます。
Q4住宅改修費の不正は24条で調べられる?
調べられません。24条1項の括弧書で居宅介護住宅改修費と介護予防住宅改修費は除外されており、主に市町村による23条の求め・依頼で対応することになります。
Q5訪問介護員個人に質問が来ることはある?
あります。1項の対象は「居宅サービス等を行った者又はこれを使用する者」で、実際にサービスを提供した職員個人も質問の対象となり、虚偽答弁は過料の対象です。
Q6介護保険の報告命令に不服申立てはできる?
報告命令は行政処分と評価されうるため、行政不服審査法に基づく審査請求の対象となる余地があります。ただし争っている間も回答期限への対応は別途必要です。
Q7介護保険法208条の罰則とは?
24条2項の報告命令に被保険者本人が応じない、虚偽の報告をする、質問に答えない・虚偽の答弁をする場合に、30万円以下の罰金を科す規定です。刑事罰です。
Q8介護事業者が虚偽報告したらどうなる?
24条1項違反は213条で10万円以下の過料です。さらに不正請求が認定されれば、22条3項により返還額に40%を加えた徴収や指定取消しに進むことがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1都道府県から「報告を命ずる」って紙が来たんですけど、無視したらどうなりますか?
事業者やそこで働く人なら213条で10万円以下の過料、サービスを受けた本人なら208条で30万円以下の罰金です。過料は行政上の制裁で前科は残りませんが、罰金は刑事罰なので前科が残ります。実務のポイント:利用者本人への制裁のほうが重いという逆転を知らないまま、家族が「本人は答えられないので」と代わりに記憶で答えてしまう例が多い。それが虚偽答弁と評価されるリスクを背負う。分からない点は書面で確認して回答すると返すのが最も安全
Q2職員が家に来たら、身分証明書は見せてもらえるんですか?
3項は「関係人の請求があるとき」に提示義務が生じると定めます。つまりあなたが求めない限り、提示のないまま質問が進んでも手続上は違法になりません。実務のポイント:24条の3により、質問の実務は民間の指定都道府県事務受託法人に委託できます。玄関に立っているのが公務員とは限らない。ただし委託先の職員も刑法の適用では公務員とみなされ、虚偽答弁への罰則も同じです
Q3条文に「犯罪捜査のためではない」と書いてあるなら、正直に話しても刑事事件にはなりませんよね?
4項が禁じるのは、捜査目的でこの権限を発動することです。調査で判明した事実が端緒となって告発や捜査に至ることまでは条文上禁じられておらず、その射程は実務上、解釈が分かれています。介護報酬の不正請求は刑法246条の詐欺罪に当たりうる領域です。実務のポイント:報告命令の段階は、まだ76条の立入検査でも77条の指定取消しでもない。ここで記録を整え自主返還へ動けるかを、弁護士は真っ先に見る
間違えやすい点 AI による整理
- 「調査されるのは事業者だ」という前提で読み始めること自体が誤っている。2項の名宛人はサービスを受けた被保険者本人であり、しかも1項の事業者より制裁が重い。問いを「事業所はどう備えるか」から「自分に命令が来たらどうするか」へ立て直さないと、備える場所を間違える
- 4項の「犯罪捜査のためではない」を、「だから黙っていても刑事罰は来ない」と読む人がいる。実際は逆で、黙ること自体が208条の罰金の対象になる。4項が禁じるのは捜査目的での権限発動であって、調査で判明した事実が告発の端緒になることまで封じてはいない。この射程は実務上、解釈が分かれている
- あなたから見れば玄関先での世間話、法律から見れば24条1項の「質問」である。その場の一言は調査記録に残り、後の指導や処分の判断材料として積み上がっていく。雑談のつもりで話した内容と、書面で確認して答えた内容の重みは、法律上まったく同じだ
- 報告命令=職員が事業所を引っかき回せる、というイメージは正確ではない。24条にあるのは報告命令・提示命令・質問だけで、立入検査の権限は76条1項にある。帳簿を出せとは言えても、自分でキャビネットを開ける権限はこの条文にはない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 権限の主体 | 24条:厚生労働大臣又は都道府県知事 | 23条:市町村(保険者) 76条:都道府県知事又は市町村長(指定居宅サービス事業者等) |
| 手段の強さ | 報告命令・物件提示命令・質問(命令権あり) | 文書等の提出・提示の求め、依頼(命令権なし) 報告命令・出頭命令・質問に加え立入検査 |
| 名宛人 | サービスを行った者・使用する者、及び被保険者本人 | サービス担当者等 指定事業者、その従業者等 |
| 対象外・制約 | 住宅改修費は除外、立入検査なし、犯罪捜査目的禁止 | 拒否への直接の罰則規定なし(協力要請にとどまる) 24条3項・4項を準用(身分証提示、捜査目的禁止) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長期介護は税財源方式のサービス法が中心で、主管機関による機構検査と拒否への罰則が置かれる。日本のように利用者本人へ報告を命じる構造は一般的ではない
韓国の老人長期療養保険も、保健福祉部長官等が受給者や長期療養機関に報告・資料提出を命じ、検査できる規定を持ち、日本と構造が近い
ドイツ介護保険ではサービス事業者に対する品質審査が中心で、受給者側には一般的な協力義務(Mitwirkungspflicht)が課される
米国では不正請求対策が主に民事制裁(三倍賠償)と内部告発制度で担われ、利用者本人への報告命令型の規定は中心ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親のケアプランどおりにヘルパーが来ていなかった気がする。そこへ都道府県から報告命令の文書が届き、回答期限はあと10日。答えないことも、記憶で曖昧に埋めることも、どちらも208条の射程に入る。手元の利用票とサービス提供記録を突き合わせる作業を、今夜から始めるしかない
- もし、引っ越して介護保険の被保険者でなくなった後に報告命令が来たらどうなる? 2項は「被保険者であった者」も名宛人に含めている。もう関係ないと思って封を開けずに放置した時点で、罰則の対象になりうる
- あなたはパートの訪問介護員だ。命令の宛先は法人ではなく、サービスを実際に行った者。つまりあなた個人に質問が来る。虚偽の答弁なら213条の過料を負うのもあなた自身である
- 手すり設置のリフォームで不正請求の疑いがかかった。ところが24条1項は括弧書で居宅介護住宅改修費と介護予防住宅改修費を除いている。国も都道府県も、あなたに報告を命じる権限を持たない。動けるのは市町村だけで、23条の手段は「求め」「依頼」どまりだ
- 玄関先で「都道府県の調査です」と名乗る人物。3項は、関係人の請求があるときに身分証明書を提示しなければならないと定める。裏を返せば、あなたが求めなければ提示義務は発動しない。そのまま会話が始まり、あなたの一言が記録として残っていく
取るべき行動
被害を受けた側:1. サービス提供記録、利用票、請求明細を集め、実際には訪問がなかった日を時系列で突き合わせる2. 保険者である市町村へ申し出る(23条の調査権は市町村にある)。同時に都道府県の介護保険指導監査担当へ情報提供、24条1項の報告命令や76条の立入検査につながる3. 不正が認定されれば、市町村は22条3項により返還額に40%を上乗せして徴収できる4. あなた自身の自己負担分の返金は別軌道で、民法703条または709条に基づき事業者へ請求する
訴えられた側:1. 3項に基づき身分証明書の提示を求め、氏名・所属・根拠条項を記録する2. 届いた文書が24条の「命令」か、23条の「求め・依頼」かを切り分ける。前者は不応答自体が制裁対象、後者は協力要請にとどまる3. 答弁拒否と虚偽答弁が制裁の対象である以上、分からない点は推測で語らず「記録を確認のうえ書面で回答する」と述べ、回答は書面に統一する4. 記録の誤りを自分で見つけたら自主返還を検討、77条の指定取消し手続に進む前が最後の分岐点になる
時効(請求できる期限):24条自体に期限の定めはなく、実務上は命令書に記載された回答期限が唯一の締切りとなる。関連して、この法律の規定による徴収金(22条の不正利得徴収や40%の加算を含む)を徴収する権利および保険給付を受ける権利は、行使することができる時から2年で時効消滅する(200条1項)。督促があれば時効は更新される(同条2項)。起算点の捉え方は事案により争いがあるため、保険者の運用を確認すること
学説
通説:24条4項は行政調査と犯罪捜査の目的を切り分ける規定であり、捜査目的での権限発動を禁じる。ただし調査で判明した事実が告発の端緒となることまで一律に遮断するかについては、解釈が分かれている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成9年法律第123号)の制定により新設。平成12年(2000年)4月の制度施行とともに運用開始。
- 介護保険法 第23条市町村による任意の提出要請、命令権のない並行ルート
- 介護保険法 第24条の3質問事務の民間法人への委託、命令権は委託不可
- 介護保険法 第76条立入検査を含む指定事業者への調査権、本条3項4項を準用
- 介護保険法 第208条2項違反への30万円以下の罰金(被保険者側)
- 介護保険法 第213条1項違反への10万円以下の過料(事業者側)
- 介護保険法 第22条不正利得の徴収、事業者は返還額に40%加算
- 行政手続法 第3条情報収集目的の報告命令は不利益処分手続の適用除外
- 行政不服審査法 第2条報告命令は処分であり審査請求の対象となりうる
- 刑法 第246条介護報酬の不正請求が詐欺罪として刑事化する受け皿
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