介護保険法 第116条(基本指針)
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- 厚生労働大臣は、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)第三条第一項に規定する総合確保方針及び同法第十一条の二第一項に規定する医療情報化推進方針に即して、介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めるものとする。
- 2.基本指針においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
- 一介護給付等対象サービスを提供する体制の確保及び地域支援事業の実施に関する基本的事項
- 二次条第一項に規定する市町村介護保険事業計画において同条第二項第一号の介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込みを定めるに当たって参酌すべき標準その他当該市町村介護保険事業計画及び第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画の作成に関する事項
- 三その他介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するために必要な事項
- 3.厚生労働大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更するに当たっては、あらかじめ、総務大臣その他関係行政機関の長に協議しなければならない。
- 4.厚生労働大臣は、基本指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
この条文の基本情報
基本指針とは何ですか?
定義基本指針とは、介護保険法第116条に定められた規定で、「厚生労働大臣は、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)第三条第一項に規定する総合確保方針及び同法第十一条の二第一項に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第116条(基本指針)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第116条の条文原文は「厚生労働大臣は、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律(平成元年法律第六十四号)第三条第一項に規定する総合確保方針及び同法第十一条の二第一項に…」で始まります。
- 介護保険法第116条は第七章 介護保険事業計画に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第116条の前の条は介護保険法第115条の50です。
- 介護保険法第116条の次の条は介護保険法第117条です。
- 介護保険法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第116条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/116
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法116条は、厚生労働大臣が総合確保方針に即して介護保険事業の基本指針を定めると規定する。市町村計画のサービス量見込みの参酌標準も示し、定めた指針は公表される。
Q · 市町村の介護サービスの量って、誰がどうやって決めているの?
国の基本指針が枠を示し、市町村の計画が量を決めます
介護保険法116条により、厚生労働大臣は介護保険事業の基本指針を定めます。指針は、市町村介護保険事業計画でサービスの種類ごとの量の見込みを定める際の「参酌すべき標準」を示します(2項2号)。実際の量は市町村が117条の計画で決めますが、その考え方の枠組みは国の指針から来ています。指針の策定・変更には総務大臣等との協議と公表が必要です(3項・4項)。
解説
介護保険料が3年ごとに上がる。その値上げの設計図を書いているのは、あなたの住む市町村ではない。厚生労働大臣が定める「基本指針」である。介護保険法116条は、厚生労働大臣に対し、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律3条1項の総合確保方針に即して、この基本指針を定めよと命じる。ここで決定的なのは2項2号だ。市町村が介護保険事業計画でサービス量の見込みを定めるとき「参酌すべき標準」を、この指針が示す。つまり、あなたの町に特別養護老人ホームのベッドが何床整備されるか、訪問介護の供給枠がどれだけ確保されるか、その上限の考え方は国の指針から降りてくる。「施設に空きがない」と役所の窓口で言われたとき、あなたが怒りをぶつけるべき相手は目の前の職員ではない。3年に一度、パブリックコメントを経て改定されるこの指針こそが、その待機列の長さを規定している。
法的な位置づけ
介護保険法116条は、厚生労働大臣に対し、総合確保方針に即して介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本指針の策定を義務づける規定である。基本指針は、サービス提供体制の確保、市町村介護保険事業計画におけるサービス量見込みの参酌標準、都道府県介護保険事業支援計画の作成に関する事項等を定め、策定・変更には関係行政機関の長との協議と公表を要する。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険の基本指針とは?
厚生労働大臣が介護保険法116条に基づき定める告示で、介護サービス提供体制の確保や市町村・都道府県の介護保険事業計画の作り方の基本を示すものです。
Q2介護保険事業計画は何年ごと?
市町村介護保険事業計画は3年を1期として策定されます。基本指針もこの計画周期に合わせて見直され、各期の計画と保険料の前提になります。
Q3介護保険の基本指針はどこで見られる?
116条4項により厚生労働大臣は指針を公表する義務があり、厚生労働省のウェブサイトで告示本文や関連資料を確認できます。
Q4参酌すべき標準とは どういう意味?
十分に考慮すべき目安という意味で、従う義務のある基準とは異なります。地域の実情に応じ合理的理由があれば標準と異なる量を定める余地があります。
Q5特養の整備数は国が決めている?
直接には市町村の介護保険事業計画が見込み量を定めます。ただしその算定の考え方は116条の基本指針が示す参酌標準に方向づけられています。
Q6介護保険料はいつ決まる?
市町村が次期介護保険事業計画を策定する過程で見込み量から必要額を推計し、条例で定めます。通常は計画期間の開始年度から新保険料が適用されます。
Q7基本指針に意見を出すことはできる?
指針の策定・変更の際は審議会での審議や意見募集が行われることがあります。市町村計画の段階では運営協議会や意見募集を通じて意見を伝えられます。
Q8基本指針は誰と協議して作られる?
116条3項により、厚生労働大臣は策定・変更の前に総務大臣その他関係行政機関の長と協議しなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1基本指針って、私たちが読めるものなんですか?
読める。116条4項が、厚生労働大臣は基本指針を定めまたは変更したときは遅滞なく公表しなければならないと定めており、厚生労働省のサイトで告示本文が公開される。実務のポイント:自治体職員が実際に手元で使うのは告示本文より、同時期に出る局長通知と計画作成の手引き、そして自治体向け説明会資料である。告示は抽象的だが、手引きには具体的な推計式が載っている。この手引きを入手して読める住民は、協議会で職員と同じ土俵に立てる
Q2国の指針が変わると、うちの保険料はいつ上がるんですか?
基本指針は介護保険事業計画の3年周期に合わせて改定され、市町村はそれを踏まえて次期計画とその期間中の保険料を条例で定める。改定年度の4月から新保険料が適用される流れになる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:保険料は計画期間3年を通じて財政均衡するよう設定されるため、期間途中での引下げはまず起きない。逆に言えば、次期の水準を左右できる唯一の窓は計画策定中の1年間しかない
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護保険は市町村が保険者だから、サービスの充実度は自治体の努力次第」と理解している人は多い。半分は正しいが、その努力の可動域を知らない。116条2項2号の参酌標準、報酬単価、財政安定化基金、これらが国レベルで設定されている以上、自治体が独自に増やせるのは主に上乗せ・横出しサービスの領域であり、その財源は第1号被保険者の保険料に跳ね返る。「自治体が冷たい」のではなく、増やせば住民の保険料が上がる構造になっている
- 基本指針を「単なる行政内部の作文」と思われがちだが、法的性質は告示であり、市町村介護保険事業計画の策定を法的に方向づける。とはいえ2項2号の文言は「参酌すべき標準」であり、従うべき基準(従うべき義務)でも同意を要する基準でもない。地域の実情に応じて合理的理由があれば標準と異なる量を定めうる。この参酌/標準/従うべき基準という三段階の区別が、自治体側の交渉余地の広さを決める
- 「意見を言っても国には届かない」という前提そのものが古い。基本指針の策定・変更は社会保障審議会介護保険部会での審議とパブリックコメント手続を経る。介護保険法116条自体は条文上パブコメを義務づけていないが、行政手続法39条の意見公募手続の対象となる場合があり、実務では公表されている。届かないのではなく、告示の直前1か月に集中する募集期間を誰も見ていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 策定主体 | 介護保険法116条:厚生労働大臣(基本指針) | 介護保険法117条:市町村(市町村介護保険事業計画) 介護保険法118条:都道府県(都道府県介護保険事業支援計画) |
| 役割 | 全国共通の枠組みと参酌すべき標準を示す | サービス種類ごとの量の見込み等を具体的に定める 広域的観点から市町村計画を支援し施設整備等を調整する |
| 上位の拠り所 | 医療介護総合確保法3条1項の総合確保方針 | 116条の基本指針に即する 116条の基本指針に即する |
| 住民が関与しやすい場面 | 指針策定・変更時の意見募集 | 計画策定時の運営協議会・意見募集 支援計画策定時の意見募集 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央主管機関が長照需要を評価し、長照服務区を画定して資源を計画的に整備する仕組みをとる。保険方式ではなく税財源中心である点で日本と異なる。
韓国は保健福祉部長官が長期療養基本計画を定め、地方自治体が細部施行計画を作る。国の計画と自治体計画の二層構造は日本と類似する。
ドイツは介護供給構造の確保を国・州・自治体・介護金庫の共同責任とし、州が供給構造の計画と投資を担う。連邦が量の標準を示す日本型の仕組みとは異なる。
米国は公的介護保険を持たず、州が高齢者サービスの州計画を連邦に提出する補助金型の仕組みで、日本の保険給付の計画とは性格が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の要介護認定が出て特別養護老人ホームに申し込んだら、待機200人と言われた。窓口は「順番です」としか言わない。だがその待機列の長さは、市町村介護保険事業計画のサービス量見込みが決め、その見込みは116条2項2号の参酌標準に縛られている。抗議先は窓口ではなく、計画策定時のパブリックコメントと介護保険運営協議会である
- 介護事業者として新規に通所介護の指定申請を出したら、市町村から「計画の必要量を既に満たしている」として総量規制で断られた。介護保険法78条の2第6項などの指定拒否権限の根拠は市町村介護保険事業計画にあり、その計画のフレームは116条の基本指針が作っている。事業計画の策定サイクルを読まずに開業計画を立てた側が負ける
- もし3年後に介護保険料が月1,000円上がるとしたら、その決定はいつ、どこで行われたのか? 答えは前年度中の市町村介護保険事業計画の策定過程であり、その前提となる基本指針の告示はさらにその前。保険料改定通知が届いた時点で意見を言っても、議論は1年以上前に終わっている
- 自治体の介護保険担当になった初日。上司から「来年度は計画改定の年」と告げられる。あと10か月で国の基本指針告示を読み込み、地域の需要推計を積み上げ、協議会にかけ、条例で保険料を定めるところまで持っていく必要がある
- 地域で「介護難民が出ている」と住民運動を始めた。行政は「国の指針に沿って適正に策定した」と答える。この答弁を崩すには、基本指針が示すのが『参酌すべき標準』であって法的拘束力ある上限ではない点を突く必要がある
学説
通説的理解:116条2項2号の「参酌すべき標準」は、市町村に十分な考慮を求めるにとどまり、法的拘束力ある上限や従うべき基準ではない。市町村は地域の実情に基づく合理的理由を示せば、標準と異なるサービス量を見込むことができると解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法(平成9年法律第123号)制定により、厚生労働大臣(当時は厚生大臣)による基本指針の策定規定として設けられた。
- 2.平成26年(2014年) 改正:医療介護総合確保推進法による改正で、基本指針を医療介護総合確保法の総合確保方針に即して定める旨が規定され、医療計画との整合が図られた。
- 介護保険法 第117条市町村介護保険事業計画、基本指針の適用先
- 介護保険法 第118条都道府県介護保険事業支援計画の策定基準
- 介護保険法 第129条計画を踏まえた第一号被保険者の保険料率決定
- 介護保険法 第5条国及び地方公共団体の責務、本条の前提規定
- 地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律 第3条総合確保方針、基本指針の上位方針
- 医療法 第30条医療計画との整合、病床再編との連動
- 行政手続法 第39条意見公募手続、指針策定過程への関与
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