介護保険法 第129条(保険料)
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- 市町村は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。)に充てるため、保険料を徴収しなければならない。
- 2.前項の保険料は、第一号被保険者に対し、政令で定める基準に従い条例で定めるところにより算定された保険料率により算定された保険料額によって課する。
- 3.前項の保険料率は、市町村介護保険事業計画に定める介護給付等対象サービスの見込量等に基づいて算定した保険給付に要する費用の予想額、財政安定化基金拠出金の納付に要する費用の予想額、第百四十七条第一項第二号の規定による都道府県からの借入金の償還に要する費用の予定額並びに地域支援事業及び保健福祉事業に要する費用の予定額、第一号被保険者の所得の分布状況及びその見通し並びに国庫負担等の額等に照らし、おおむね三年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない。
- 4.市町村は、第一項の規定にかかわらず、第二号被保険者からは保険料を徴収しない。
この条文の基本情報
保険料とは何ですか?
定義保険料とは、介護保険法第129条に定められた規定で、「市町村は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第129条(保険料)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第129条の条文原文は「市町村は、介護保険事業に要する費用(財政安定化基金拠出金の納付に要する費用を含む。」で始まります。
- 介護保険法第129条は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第129条の前の条は介護保険法第128条です。
- 介護保険法第129条の次の条は介護保険法第130条です。
- 介護保険法第129条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第129条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第129条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/129
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法129条は、市町村が65歳以上の第一号被保険者から、政令の基準に従い条例で定める保険料率で保険料を徴収すると定める。第二号被保険者からは市町村は徴収しない。
Q · 65歳以上の介護保険料って、国が全国一律で決めているの?
いいえ。国の基準の下、住む市町村の条例で決まります
介護保険法129条2項により、第一号被保険者(65歳以上)の保険料は、政令で定める基準に従い、各市町村が条例で定める保険料率によって算定されます。保険料率は3項により、市町村介護保険事業計画のサービス見込量などに照らし、おおむね三年を通じ財政の均衡を保つ水準に設定されます。このため自治体ごとに基準額が異なり、三年ごとに改定されます。40〜64歳の第二号被保険者からは市町村は徴収せず、医療保険者が医療保険料と一体で徴収します。
解説
40歳になった月から、給与明細に「介護保険料」の行が突然増える。65歳になると、その保険料は年金から天引きされ、住む市町村によって月額3,000円台から9,000円台まで、倍以上の差がつく。介護保険法129条が、その差額の正体だ。本条2項は、第一号被保険者(65歳以上)の保険料を「政令で定める基準に従い条例で定める」と規定する。つまりあなたの保険料を最終的に決めているのは国ではなく、あなたが住民票を置いている市町村の議会である。さらに3項が、その保険料率は「おおむね三年を通じ財政の均衡を保つ」ものでなければならないと命じる。三年に一度、あなたの市町村は介護保険事業計画を作り直し、保険料を改定する。この改定の根拠となる計画策定には、市町村が公募する住民委員が参加できる自治体が多い。あなたの保険料を決める会議は、傍聴可能な公開の場で開かれている。そして4項、第二号被保険者(40歳から64歳)からは、市町村は保険料を徴収しない。あなたの給与天引き分は、市町村ではなく健康保険組合経由で流れている。文句を言う先が、年代によって全く違う。
法的な位置づけ
介護保険法129条は、市町村が介護保険事業に要する費用に充てるため保険料を徴収する義務を定める規定である。第一号被保険者の保険料は、政令で定める基準に従い条例で定める保険料率により算定され、その保険料率はサービス見込量等に照らし、おおむね三年を通じ財政の均衡を保つ水準とされる。第二号被保険者からは市町村は保険料を徴収しない。
手順
- 1.保険料額決定通知書で所得段階を確認 市町村から届く介護保険料額決定通知書を開き、自分がどの所得段階に置かれているか、基準額に何倍の乗率がかかっているかを確認する。前年の所得と世帯の課税状況が判定根拠になる
- 2.所得減少や災害があれば減免・猶予を相談 失業、廃業、災害、収入の著しい減少などの事情があれば、納期限前に市町村の介護保険担当窓口へ減免・徴収猶予を相談する。減免事由と申請期限は条例ごとに異なる
- 3.段階判定の誤りを疑うなら審査請求 所得認定や段階区分に誤りがあると考える場合、処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求を行う。期限を過ぎると原則として争えない
- 4.次期事業計画の策定に意見を出す 三年一期の市町村介護保険事業計画の策定年度に、パブリックコメントや公募委員を通じて意見を出す。サービス見込量が次期の保険料率を左右するため、計画確定前が唯一効く時期となる
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険料とは何ですか?
介護保険事業の費用に充てるため市町村が徴収する保険料です。介護保険法129条が根拠で、65歳以上は市町村が、40〜64歳は医療保険者が徴収します。
Q2介護保険料 いつから払う?
40歳に達した月から医療保険料と一体で徴収が始まり、65歳に達した月からは市町村が徴収する第一号保険料に切り替わります。
Q3介護保険料 市町村で違うのはなぜ?
129条2項が保険料率を市町村の条例に委ねており、3項で各市町村のサービス見込量等から三年単位で算定するため、自治体ごとに基準額が異なります。
Q4介護保険料 何年ごとに変わる?
原則三年ごとです。129条3項の「おおむね三年を通じ財政の均衡」と、三年一期の市町村介護保険事業計画(117条)に連動して改定されます。
Q5介護保険料 払わないとどうなる?
滞納期間に応じ、償還払い化、給付の一時差止、自己負担割合の引上げなどの給付制限を受けます(66条〜69条)。滞納処分の対象にもなります。
Q6介護保険料 減免できる?
災害や失業、収入の著しい減少など、市町村の条例が定める事由に該当すれば減免や徴収猶予が認められる場合があります。まず市町村窓口に相談します。
Q7介護保険料 所得段階とは?
第一号保険料を本人・世帯の課税状況や所得に応じて区分する段階です。政令の基準を踏まえ、市町村が条例で段階数や乗率を定めます。
Q8介護保険料の決定に不服があるときは?
保険料の賦課処分は、処分を知った日の翌日から3か月以内に、都道府県に置かれる介護保険審査会へ審査請求できます(行政不服審査法18条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引っ越したら介護保険料っていつから新しい市町村の額になるんですか?
住所を移した日から新しい市町村が保険者となり、その条例に基づく保険料が賦課される。月割で旧市町村分と新市町村分が精算される。ただし介護保険施設等に入所して住所を移す場合は住所地特例(13条)により、元の市町村が保険者のまま残る。実務のポイント:施設の多い市町村に負担が集中するのを防ぐ制度だが、裏を返せば、施設入所を機に保険料の安い自治体へ移っても保険料は下がらない。入所前に転居するかどうかで扱いが変わる
Q2保険料を払えずに滞納したら、介護サービスは使えなくなりますか?
サービス自体は使えるが、滞納期間に応じて給付が制限される。1年以上で償還払い化(いったん全額自己負担、後で申請して9割等が戻る)、1年6か月以上で給付の一時差止、2年以上の未納期間があると自己負担割合が引き上げられ、高額介護サービス費も使えなくなる(66条から69条)。実務のポイント:2年の徴収権時効(200条)を過ぎた未納は「納めたくても納められない」状態になり、その期間分だけ将来の自己負担が確定的に重くなる。滞納は時効で消えるのではなく、給付側に転嫁されて残る
Q3同じ収入なのに友人より保険料が高いのはなぜですか?
2項により保険料率は市町村の条例で決まるため、住む自治体が違えば基準額そのものが違う。さらに所得段階の区切り方や段階数も条例ごとに異なり、同じ年収でも置かれる段階がずれることがある。世帯の課税状況も判定要素に入る。実務のポイント:段階判定は「世帯全員が市町村民税非課税かどうか」を見る区分があるため、同居している家族の課税状況が本人の保険料を押し上げることがある。世帯分離が保険料に影響する場面があり、住民票の世帯構成は検討の余地がある論点だ(実務上、自治体ごとに運用の幅がある)
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護保険料は全国一律、国が決めている」と思われがちだが、2項が明示するとおり、基準は政令、実際の保険料率は市町村の条例で定まる。第一号保険料の全国平均は月6,000円台だが、自治体間で二倍以上の開きがある(最新の改定状況をご確認ください)。同じ日本国民でも、住所地が違うだけで生涯負担額が数十万円変わる
- 保険料が上がることは多くの人が知っているが、上がる理由の構造を知っている人は少ない。3項は保険料率を「介護給付等対象サービスの見込量等」から逆算すると定める。つまりあなたの市町村で特別養護老人ホームを増設すれば、その建設運営コストは三年後の保険料に跳ね返る。サービス拡充を求める住民の声と、保険料を抑えたい住民の声は、同じ計算式の両端にある。この構造を知らずに「値上げ反対」とだけ言うと、議論の土俵に乗れない
- 「保険料を払っているのだから、介護サービスは当然に使える」という前提自体がずれている。本条は費用調達の条文であり、給付の要件は要介護認定(27条以下)が別途決める。保険料を25年払い続けても、要介護認定が下りなければ一円も給付は受けられない。払う義務と受ける権利は、この法律では別の回路につながっている
- 第二号被保険者(40-64歳)が「市町村に介護保険料を払っている」と思っているケースは多いが、4項は市町村がこの層から徴収しないと明言する。実際は医療保険料に上乗せされ、健康保険組合や協会けんぽが徴収している。徴収主体が違うということは、減免の申請先も、不服申立ての相手も違うということだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 介護保険法129条:保険料徴収義務と保険料率の算定基準 | 介護保険法131条:第一号保険料の徴収方法(特別徴収・普通徴収) 介護保険法150条:医療保険者による納付金の納付 |
| 対象者 | 第一号被保険者(65歳以上)に賦課、第二号からは市町村は徴収しない | 第一号被保険者 第二号被保険者分を医療保険者が負担 |
| 問い合わせ・不服の相手 | 市町村(保険料率は条例、賦課処分は審査請求の対象) | 市町村(年金天引きの実務は年金保険者経由) 加入している健康保険組合・協会けんぽ等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は長期照顧保険法の制定を見送り、税財源による長照2.0で給付を行う。住民が保険料率を地域単位で負担する日本型の構造は存在しない
韓国は国民健康保険公団が保険者となり、健康保険料に一定率を上乗せして全国一律で徴収する。日本のような市町村間の保険料格差は生じにくい
ドイツは介護金庫が保険者で、保険料率は連邦法で全国一律に定められる。日本は地域差を許容する分権型である点が大きく異なる
米国には公的介護保険がなく、長期介護は資産要件付きの Medicaid と民間保険に依存する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 65歳の誕生日を迎えた翌月、年金の振込額が減っていた。天引きされたのは介護保険料。特別徴収(年金天引き)は本人の同意なしに始まり、原則として口座振替への変更もできない。129条2項の保険料額は、前年の所得段階に応じて決まるため、退職直後の年は現役時代の高所得で計算され、想定外に高額になる
- 親を呼び寄せて同居しようと考えている。だが呼び寄せ先の市町村の第一号保険料が、親の現住所より月3,000円高い。年間36,000円の差。住所を移した瞬間に新しい市町村の条例が適用される。ただし介護保険施設に入所する場合は住所地特例(13条)が働き、元の市町村が保険者のまま残る
- あなたが自営業で、市町村の介護保険料の通知書を見て「高すぎる」と感じたら、どうするか。本条の保険料は条例で定められるが、その具体的な賦課処分は行政処分(役所があなたに直接下す具体的決定)であり、審査請求の対象になる。介護保険審査会への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内
- 会社の経理担当として、40歳になった従業員の給与から介護保険料の控除を始める設定をしている。この控除は129条4項によって市町村の徴収対象から外れた第二号被保険者分であり、医療保険者(健康保険組合・協会けんぽ)が徴収して納付金として納める仕組み。市町村に問い合わせても答えは返ってこない
- 市町村の介護保険事業計画のパブリックコメント募集が、あと12日で締め切られる。この計画に書かれる「サービス見込量」が、3項によって次期三年間のあなたの保険料率を直接決める。締め切りを過ぎたら、次の機会は三年後
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険料額決定通知書を保管し、自分がどの所得段階に置かれたか確認する(多くの市町村で9段階以上に細分化) 2. 前年より所得が大きく下がっている、災害に遭った等の事情があれば、市町村の介護保険担当窓口に減免・徴収猶予を相談。条例に減免規定がある自治体が多い3. 段階区分の誤りや所得認定の誤りを疑うなら、処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求4. 納付が難しい場合は放置しないこと。滞納は給付制限(償還払い化、給付減額)につながり、実際に介護が必要になった時に自己負担割合が引き上げられる
訴えられた側:市町村側の視点としては、1. 3項の「おおむね三年の財政均衡」要件を満たす算定根拠(サービス見込量、給付費予想額、基金拠出金、所得分布)を計画書に明示して保存2. 保険料率の条例改正は議会の議決と住民説明が前提、パブリックコメント手続を欠くと手続的正統性が争点化する3. 滞納整理では、給付制限と滞納処分の二本立てになるため、被保険者への事前教示を記録に残す4. 財政不足は財政安定化基金からの交付・貸付(147条)で埋める設計になっており、安易な年度内値上げは選択肢ではない
時効(請求できる期限):保険料額決定処分への審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。保険料の徴収権の消滅時効は2年(介護保険法200条)。保険料率の改定は原則として三年を一期とする市町村介護保険事業計画(117条)のサイクルに連動し、働きかけが効くのは計画策定年度に限られる
学説
通説:介護保険料は給付の反対給付としての性質を持つ社会保険料であり租税ではないが、強制加入・強制徴収である以上、賦課要件は条例で明確に定める必要があると解される。129条2項が政令基準と条例による二段構えを採るのはこの要請に応えるものとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号)。市町村を保険者とし、第一号被保険者の保険料を条例で定める仕組みを創設。2000年4月施行
- 2.平成17年(2005年) 改正:介護予防重視型への制度改正に伴い地域支援事業が創設され、保険料率の算定要素に地域支援事業に要する費用が加わった
- 介護保険法 第9条第一号・第二号被保険者の定義、賦課対象の画定
- 介護保険法 第117条市町村介護保険事業計画、三年一期の保険料率算定基礎
- 介護保険法 第131条特別徴収(年金天引き)と普通徴収の徴収方法
- 介護保険法 第147条財政安定化基金の交付・貸付、保険料率算定要素
- 介護保険法 第150条第二号被保険者分の医療保険者による納付金納付
- 介護保険法 第200条保険料徴収権の二年消滅時効
- 地方自治法 第224条分担金等の条例主義、保険料条例の一般的根拠
- 行政不服審査法 第18条保険料賦課処分への審査請求期間
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第104条後期高齢者医療保険料との年金天引き競合調整
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