介護保険法 第150条(納付金の徴収及び納付義務)
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- 機構は、第百六十条第一項に規定する業務に要する費用に充てるため、年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下この節及び次章において同じ。)ごとに、医療保険者(国民健康保険にあっては、都道府県。次項及び第百六十一条を除き、以下同じ。)から、介護給付費・地域支援事業支援納付金(以下「納付金」という。)を徴収する。
- 2.医療保険者(国民健康保険にあっては、市町村)は、納付金の納付に充てるため医療保険各法又は地方税法の規定により保険料若しくは掛金又は国民健康保険税を徴収する義務を負う。
- 3.医療保険者は、納付金を納付する義務を負う。
この条文の基本情報
納付金の徴収及び納付義務とは何ですか?
定義納付金の徴収及び納付義務とは、介護保険法第150条に定められた規定で、「機構は、第百六十条第一項に規定する業務に要する費用に充てるため、年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第150条(納付金の徴収及び納付義務)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第150条の条文原文は「機構は、第百六十条第一項に規定する業務に要する費用に充てるため、年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。」で始まります。
- 介護保険法第150条は第八章 費用等に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第150条の前の条は介護保険法第149条です。
- 介護保険法第150条の次の条は介護保険法第151条です。
- 介護保険法第150条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第150条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第150条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/150
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法150条は、支払基金が医療保険者から介護納付金を年度ごとに徴収し、医療保険者が40〜64歳の加入者から保険料を徴収して納付する義務を定める。
Q · 40歳から給料天引きされる介護保険料って、誰がどこに払っているの?
健保が集めて支払基金に納め、市町村へ配分される
介護保険法150条により、40歳以上65歳未満の会社員の介護保険料は、加入している健保組合や協会けんぽなどの医療保険者が健康保険料と合わせて徴収します(2項)。医療保険者はそれを「介護給付費・地域支援事業支援納付金」として社会保険診療報酬支払基金に納め(1項・3項)、支払基金が全国の市町村へ交付します。本人と市町村の間に直接の保険料関係はありません。
解説
給与明細の健康保険料が、40歳になった月から数千円跳ね上がる。その仕掛けを作っているのが本条である。介護保険料は市町村に払うものだと思っている人が多いが、40歳以上65歳未満のあなたは市町村に直接は一円も払っていない。健康保険料に上乗せされた分を勤務先の健保組合や協会けんぽ(=医療保険者)が集め、それを社会保険診療報酬支払基金へ「介護給付費・地域支援事業支援納付金」として納め、支払基金が全国の市町村へ配分する。三段階の迂回路だ。ここから実務的帰結が二つ出る。第一に、会社員のあなたの介護保険料率は住んでいる市町村ではなく加入している健保組合が決めるので、同じ年収でも転職すれば額が変わる。第二に、この保険料に不服があるときの申立先は介護保険審査会ではなく、加入している医療保険の不服申立ルートである。窓口を間違えると、中身を見てもらえないまま期間が過ぎる。
法的な位置づけ
介護保険法150条は、介護給付費・地域支援事業支援納付金の徴収と納付義務を定める規定である。社会保険診療報酬支払基金が年度ごとに医療保険者(国民健康保険は都道府県)から納付金を徴収し、医療保険者は医療保険各法または地方税法に基づき保険料・掛金・国民健康保険税を徴収する義務と、納付金を納付する義務を負う。
手順
- 1.給与明細で介護保険料の徴収有無を確認 給与明細の健康保険料欄で介護保険料が分離表示されているか確認し、自分の年齢・住所状況と徴収開始月・終了月が合っているかを照合する
- 2.適用除外に該当するか確認 40歳未満、国内に住所なし(海外赴任・留学)、適用除外施設入所のいずれかに当たるかを確認し、該当する場合は総務・人事に届出状況を照会する
- 3.介護保険適用除外等該当届を提出 事業主を通じて健保組合または年金事務所へ介護保険適用除外等該当届を提出する。帰国して住所を戻したときは非該当届も必要になる
- 4.過徴収分の還付を請求 誤って徴収された期間の保険料について還付を請求する。時効は各月の納期限から2年のため、古い月から順に消滅する点に注意して速やかに手続する
よくある質問 AI による整理
Q1介護納付金とは何ですか?
正式には介護給付費・地域支援事業支援納付金といい、医療保険者が社会保険診療報酬支払基金に年度ごとに納めるお金です。介護保険法150条が根拠です。
Q2介護保険料は何歳から何歳まで給与天引きされますか?
40歳に達した月から65歳に達した月の前月までです。年齢到達は誕生日の前日なので、1日生まれの人は前月分から徴収が始まります。
Q3介護保険料 会社負担 いくら?
健康保険料と同じく原則労使折半です。明細に載る本人負担額とほぼ同額を事業主も負担しています。組合によっては事業主負担が折半を超える場合もあります。
Q4介護保険料 海外赴任 止まる?
国内に住所がなくなれば第2号被保険者から外れますが、自動では止まりません。事業主経由で介護保険適用除外等該当届を提出する必要があります。
Q5介護保険料 払いすぎ 還付できる?
被用者保険の還付請求権は2年で時効消滅します(健康保険法193条)。2年を超えた古い月の分は取り戻せないため、気付いた時点ですぐ請求します。
Q6協会けんぽと健保組合で介護保険料率は違う?
違います。協会けんぽは全国一律、健保組合は組合ごとに料率を定めます。同じ給与でも加入先によって介護保険料額が変わります。
Q765歳になったら介護保険料はどう変わる?
第1号被保険者となり、健保経由の徴収は終わります。以後は市町村が年金からの天引き(特別徴収)または納付書で直接徴収します(介護保険法129条以下)。
Q8介護保険料の不服申立てはどこにする?
会社員の第2号保険料は健康保険の処分として、社会保険審査官への審査請求が原則ルートです。介護保険審査会は市町村の処分を扱う機関です。
この条文についての質問 AI による整理
Q140歳になった途端に手取りが減ったんですが、これ何ですか?
介護保険料が健康保険料に上乗せされたためです。介護保険法9条2号で40歳以上65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者となり、150条2項により医療保険者があなたから徴収する義務を負います。実務のポイント:起算は誕生日の前日が属する月なので、4月1日生まれの人は3月分から引かれます。「1か月早い」と経理に問い合わせても、ほぼ間違いではありません
Q2同じ年収の友人より介護保険料が高いのはなぜですか?
介護保険料率は加入する医療保険者ごとに異なるからです。150条1項で納付金を負担するのは医療保険者であり、その財源をどの料率で集めるかは健保組合ごとに決まります。協会けんぽは全国一律ですが、組合健保は差が出ます。実務のポイント:転職先を比べるときは年収だけでなく、健保組合の介護保険料率と事業主負担割合(規約で折半を超えて事業主が多く負担する組合もある)を見ると、手取りの差が年数万円分見えてきます
Q3国民健康保険だと介護分の時効が違うって本当ですか?
本当です。150条2項は「保険料若しくは掛金又は国民健康保険税」と書き分けています。市町村が保険料方式なら徴収権の時効は2年(国民健康保険法110条)、国民健康保険税方式なら地方税法が適用され5年です。実務のポイント:自分の市町村がどちらかは納付書の名称で一目で分かります。滞納分の分割交渉に入る前に、遡られる年数が2年なのか5年なのかを必ず確認してください
Q4保険料を払っているのに、64歳では介護サービスを使えないんですか?
原則として使えません。第2号被保険者が給付を受けられるのは、要介護状態の原因が特定疾病16種類(政令指定)である場合に限られます(介護保険法7条3項2号)。150条の納付義務には、給付を受けられるかどうかの条件は一切付いていません。実務のポイント:40歳から64歳で要介護状態になったとき、最初に確認すべきは原因疾病が16種類に入るかどうかです。入らなければ障害福祉サービスへ、窓口も申請書も担当課も丸ごと変わります
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば介護保険料は「市町村に納めている社会保険料」だが、法律から見れば40歳以上65歳未満のあなたと市町村の間に保険料の法律関係は存在しない。本条が納付義務を課しているのは医療保険者であり、あなたから徴収するのも医療保険者である(2項・3項)。この落差が効いてくるのは不服申立てのときで、介護保険審査会に持ち込んでも管轄違いで空振りになる
- 介護保険料が給与から引かれていること自体は誰でも知っている。知られていないのはその深刻度で、健康保険料と同じく原則労使折半なので、会社も同額を負担している。つまり明細に印字された金額の倍額が、あなたを雇うための人件費から介護保険制度へ流れている。可視化されているのは半分だけである
- 「介護保険料を払わずに済む方法はないか」という問いの立て方自体がずれている。第2号被保険者の資格は、医療保険への加入と年齢だけで自動的に発生し、脱退という選択肢は制度上存在しない。意味のある問いは「自分は被保険者資格から外れる状態に該当していないか」であり、国内に住所を有しない場合や適用除外施設に入所している場合(介護保険法施行法11条)が現実の分かれ目になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 介護保険法150条:40歳以上65歳未満の医療保険加入者(第2号被保険者) | 介護保険法129条:65歳以上(第1号被保険者) |
| 徴収する主体 | 医療保険者(健保組合・協会けんぽ・国保の市町村等)が保険料と一体で徴収 | 市町村が直接徴収(年金天引きまたは普通徴収) |
| 保険料額の決まり方 | 加入する医療保険者の料率で決まる(住所地ではない) | 住所地の市町村が条例で定める所得段階別保険料 |
| 不服申立ての窓口 | 医療保険側のルート(被用者保険は社会保険審査官) | 都道府県の介護保険審査会 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は長期介護を税財源(長照2.0)で運営しており、保険料を医療保険経由で徴収する仕組みはない。長期照顧保険法は立法が見送られている。
韓国は国民健康保険公団が健康保険料と一体で長期療養保険料を徴収する方式で、日本の医療保険者経由の徴収と構造が近い。
ドイツは介護保険を独立の社会保険として1995年に導入し、疾病金庫が保険料を徴収する。年齢で被保険者を区切らない点で日本と異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし海外赴任が3年決まって住民票を抜いたのに、給与明細から介護保険料が引かれ続けていたら? 総務が「介護保険適用除外等該当届」を出し忘れている状態である。還付を請求できるのは2年分まで(健康保険法193条)。3年目に気付いた人は、最初の1年分を取り戻せない
- 4月1日生まれの社員が40歳になる年、3月分の給与から介護保険料が引かれた。本人は1か月早いと抗議した。誕生日の前日に40歳に達するという年齢計算のルールどおりで、経理の処理が正しい
- あなたが健保組合の実務担当で、40歳以上の配偶者を扶養している38歳の社員から介護保険料を徴収しているとする。規約に特定被保険者の定めがあれば適法、なければ過徴収である。規約を確認せずに給与システムの設定を前任者から引き継いだ担当者が、数年分の返還処理に追われることがある
- 62歳で末期がんの診断を受けた。介護保険を使えるかどうかは、原因が特定疾病16種類(政令指定)に入るかどうかで決まる(介護保険法7条3項2号)。がん末期は入っている。だが同じ62歳でも交通事故による頸髄損傷なら介護保険は使えず、障害福祉サービスの窓口へ回る。保険料は同じだけ払ってきたのに、である
- 退職日を月末日にするか、その前日にするか。それだけで当月分の健康保険料と介護保険料が発生するかどうかが変わる(資格喪失日が翌月1日になるか当月末日になるか)。退職日を人事に伝えてしまった後では動かせない。伝える前の1日が分岐点になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 給与明細の健康保険料の内訳で、介護保険料が分離表示されているかを確認する2. 40歳未満、国内に住所なし、適用除外施設入所のいずれかに該当するなら、健保組合または年金事務所に資格を照会する3. 該当するなら住民票除票などを添えて「介護保険適用除外等該当届」を提出し、誤徴収分の還付を請求する4. 還付は2年で時効(健康保険法193条)なので、古い月から順に請求する5. 保険料の決定処分自体に不服なら、介護保険審査会ではなく社会保険審査官へ審査請求する(健康保険法189条、原則として処分を知った日の翌日から3か月以内。最新の改正状況をご確認ください)
訴えられた側:納付・徴収する側(健保組合・事業主)として徴収漏れや過徴収を指摘された場合。1. 規約に特定被保険者の定めがあるかを確認する、定めがなければ40歳未満からの徴収は過徴収になる2. 給与システムの40歳到達・65歳到達の判定日が「誕生日の前日の属する月」になっているかを検証する、ここが1か月ずれている事例が最も多い3. 被扶養者の年齢変動の反映漏れを洗う4. 遡及して従業員の給与から一括控除する場合、賃金全額払いの原則(労働基準法24条)との関係で労使協定等の整理が必要になる。事業主が立て替えて納付し、控除方法は別途合意する形が実務上は無難
時効(請求できる期限):納付金そのものの納付期限は年度ごとに政令で定まる。個人側で効くのは保険料の徴収権と還付請求権の時効で、被用者保険は2年(健康保険法193条)。国民健康保険は「保険料」方式なら徴収権2年(国民健康保険法110条)、「国民健康保険税」方式なら地方税法が適用され5年。起算点は気付いた日ではなく各月の保険料の納期限であり、放置した月から順に消えていく(最新の改正状況をご確認ください)
学説
社会保険方式論(通説的理解):第2号被保険者の保険料は個別の給付との対価性が弱く、医療保険者経由の徴収と支払基金による全国調整によって、徴収の確実性と地域間の公平を優先した制度設計と理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)医療介護総合確保推進法 従来の「介護給付費納付金」に地域支援事業の支援分を加え、名称を「介護給付費・地域支援事業支援納付金」に改めた。第2号被保険者の保険料が、要介護認定を受けた人への給付だけでなく、市町村の総合事業(介護予防・日常生活支援)の財源にも回る構造になった
- 平成29年(2017年)改正(平成30年4月施行) 国民健康保険の都道府県単位化に伴い、納付金の納付義務者としての医療保険者を都道府県とし(1項括弧書き)、保険料の徴収義務は引き続き市町村が負う形に整理された(2項括弧書き)。同年改正では納付金の算定方式についても、加入者割から総報酬割への移行が段階的に進められた(算定規定側の改正)
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号、平成12年4月施行)。医療保険者が支払基金に介護給付費納付金を納付する仕組みを創設。
- 2.平成26年(2014年) 改正:医療介護総合確保推進法により地域支援事業の支援分が加わり、名称が介護給付費・地域支援事業支援納付金に改められた。
- 3.平成27年(2015年) 改正:国民健康保険の都道府県単位化(平成30年4月施行)に伴い、国保における納付義務者を都道府県、保険料徴収義務者を市町村とする整理が行われた。
- 4.平成29年(2017年) 改正:被用者保険間の納付金の按分に総報酬割が段階的に導入された(算定規定側の改正)。
- 介護保険法 第9条第2号被保険者の定義、徴収対象の外枠を確定
- 介護保険法 第7条特定疾病要件、負担と給付の非対称の根拠
- 介護保険法 第129条第1号被保険者は市町村が直接徴収、本条との対比
- 介護保険法 第125条支払基金から市町村への介護給付費交付金(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第160条納付金の使途となる支払基金の業務
- 健康保険法 第156条介護保険料額を健康保険料に合算して徴収
- 健康保険法 第193条保険料の徴収権・還付請求権の2年時効
- 国民健康保険法 第110条国保保険料の徴収権の消滅時効(税方式は地方税法)
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