介護保険法 第135条(保険料の特別徴収)
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- 市町村は、前条第一項の規定による通知が行われた場合においては、当該通知に係る第一号被保険者(災害その他の特別の事情があることにより、特別徴収の方法によって保険料を徴収することが著しく困難であると認めるものその他政令で定めるものを除く。次項及び第三項において同じ。)に対して課する当該年度の保険料の全部(厚生労働省令で定める場合にあっては、その一部)を、特別徴収の方法によって徴収するものとする。ただし、当該通知に係る第一号被保険者が少ないことその他の特別の事情があることにより、特別徴収を行うことが適当でないと認められる市町村においては、特別徴収の方法によらないことができる。
- 2.市町村(前項ただし書に規定する市町村を除く。次項において同じ。)は、前条第二項又は第三項の規定による通知が行われた場合においては、当該通知に係る第一号被保険者に対して課する当該年度の保険料の一部を、特別徴収の方法によって徴収することができる。
- 3.市町村は、前条第二項若しくは第三項の規定による通知が行われた場合(前項の規定により当該通知に係る第一号被保険者に対して課する当該年度の保険料の一部を特別徴収の方法によって徴収する場合を除く。)又は同条第四項から第六項までの規定による通知が行われた場合において、当該通知に係る第一号被保険者について、翌年度の初日から九月三十日までの間において当該通知に係る老齢等年金給付が支払われるときは、その支払に係る保険料額として、支払回数割保険料額の見込額(当該額によることが適当でないと認められる特別な事情がある場合においては、所得の状況その他の事情を勘案して市町村が定める額とする。)を、厚生労働省令で定めるところにより、特別徴収の方法によって徴収するものとする。
- 4.前項の支払回数割保険料額の見込額は、当該第一号被保険者につき、当該年度の保険料額を基礎として厚生労働省令で定めるところにより算定した額を、当該年度の翌年度の初日(前条第五項の規定による通知に係る第一号被保険者については同年度の六月一日とし、同条第六項の規定による通知に係る第一号被保険者については同年度の八月一日とする。)から九月三十日までの間における当該老齢等年金給付の支払の回数で除して得た額とする。
- 5.市町村は、第一項本文、第二項又は第三項の規定により特別徴収の方法によって保険料を徴収しようとする場合においては、第一項本文、第二項又は第三項に規定する第一号被保険者(以下「特別徴収対象被保険者」という。)について、当該特別徴収対象被保険者に係る年金保険者(以下「特別徴収義務者」という。)に当該保険料を徴収させなければならない。
- 6.市町村は、同一の特別徴収対象被保険者について前条第一項から第六項までの規定による通知に係る老齢等年金給付(以下「特別徴収対象年金給付」という。)が二以上ある場合においては、政令で定めるところにより一の特別徴収対象年金給付について保険料を徴収させるものとする。
この条文の基本情報
保険料の特別徴収とは何ですか?
定義保険料の特別徴収とは、介護保険法第135条に定められた規定で、「市町村は、前条第一項の規定による通知が行われた場合においては、当該通知に係る第一号被保険者(災害その他の特別の事情があることにより、特別徴収の方法によって保険料…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第135条(保険料の特別徴収)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第135条の条文原文は「市町村は、前条第一項の規定による通知が行われた場合においては、当該通知に係る第一号被保険者(災害その他の特別の事情があることにより、特別徴収の方法によって保険料…」で始まります。
- 介護保険法第135条は第一節 費用の負担に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第135条の前の条は介護保険法第134条です。
- 介護保険法第135条の次の条は介護保険法第136条です。
- 介護保険法第135条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第135条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第135条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/135
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法135条は、65歳以上の第一号被保険者の介護保険料を、市町村が年金保険者に年金から天引き(特別徴収)させて徴収すると定める。災害等の事情がある者は除かれる。
Q · 介護保険料の年金天引きは、自分の希望で止められるの?
原則止められない。災害等の特別な事情があれば対象外になり得る
介護保険法135条1項により、年金保険者から通知があった第一号被保険者の保険料は、原則として年金から特別徴収されます。同条5項は年金保険者に徴収させることを市町村に義務づけており、本人の希望で口座振替に切り替える仕組みはありません。ただし災害その他の特別の事情により特別徴収が著しく困難な者などは対象から除かれ(1項括弧書き)、年度前半の仮徴収額も特別な事情があれば市町村が別に定められます(3項括弧書き)。
解説
介護保険料は、払い方をあなたが選べない数少ない公的負担である。65歳以上の第一号被保険者で年金が一定額以上(政令で年額18万円)あれば、市町村が請求書を送るのではなく、年金保険者が支払前に保険料を差し引く。135条5項がその役割を年金保険者に負わせ、「特別徴収義務者」と名付けた。ここで押さえるべきは、天引きが止まる条件が条文の中にすでに書かれている点だ。災害その他の特別の事情がある者、政令で定める者は最初から対象外(1項括弧書き)。さらに4月から9月に引かれる額は前年度ベースの「支払回数割保険料額の見込額」にすぎず、「適当でないと認められる特別な事情」があれば市町村が別の額を定められる(3項括弧書き)。止められない制度に見えて、括弧の中に二つの出口が置かれている。読んでいない人は、その出口があることを知らないまま引かれ続ける。
法的な位置づけ
介護保険法135条は、第一号被保険者の保険料について、年金保険者から市町村への通知を前提に、老齢等年金給付の支払の際に年金保険者が保険料を差し引いて徴収する特別徴収の方法を原則とする旨、年度前半における仮徴収額の算定方法、及び年金保険者を特別徴収義務者として徴収させる旨を定める規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.年金振込通知書で控除内訳を確認 年金振込通知書の控除欄で、介護保険料、後期高齢者医療保険料、個人住民税を分けて把握する。4月・6月・8月の額が仮徴収か、10月以降が本徴収かも確認する
- 2.天引き開始前の普通徴収分を納付 65歳到達・転入・年金額変更の年は、天引き開始まで納付書による普通徴収が続く。納期限ごとに納付し、2年の時効(200条)にかからないよう管理する
- 3.特別な事情があれば市町村窓口に申し出る 災害・失業・事業廃止などで特別徴収が著しく困難な場合、市町村の介護保険料担当に1項括弧書きの適用と142条の減免・徴収猶予を合わせて申し出る
- 4.仮徴収額の調整を4月から9月の間に求める 所得が急減した年は、3項括弧書きの「適当でないと認められる特別な事情」として、仮徴収額を所得の状況に応じた額に定めるよう市町村に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険料の特別徴収とは?
年金の支払時に年金保険者が介護保険料を差し引き、市町村に納める徴収方法です。介護保険法135条が根拠で、65歳以上の第一号被保険者が対象です。
Q2介護保険料 年金天引き いつから始まる?
65歳到達や転入の後、年金保険者から市町村への通知を経て、原則として翌年度以降に始まります(135条3項)。それまでは納付書による普通徴収です。
Q3介護保険料 年金天引き 止められる?
本人の希望だけでは止められません。災害その他の特別の事情で特別徴収が著しく困難と市町村が認めた場合などに、対象から除かれます(1項括弧書き)。
Q4介護保険料 仮徴収 とは?
4月から9月の年金支払時に、前年度の保険料額を基礎に算定した見込額を天引きする仕組みです(135条3項・4項)。確定額との差は10月以降で調整されます。
Q5年金が2つある場合 介護保険料はどちらから引かれる?
特別徴収の対象となる年金が二以上あるときは、政令の定めにより一つの年金から徴収されます(135条6項)。どれから引くかは本人が選ぶものではありません。
Q6特別徴収義務者とは誰のこと?
特別徴収対象被保険者に年金を支払う年金保険者のことです(135条5項)。日本年金機構や共済組合などが該当し、徴収した保険料を市町村に納入します。
Q7介護保険料 普通徴収 になるのはどんな人?
年金額が政令の基準(年額18万円)未満の人、65歳到達直後や転入直後で天引き開始前の人、特別の事情で特別徴収の対象外とされた人などです。
Q8介護保険料 天引き 額が変わる 理由は?
年度前半は前年度ベースの見込額で仮徴収され、年額確定後の10月以降に残額を振り分けるためです。所得変動があると後半の額が大きく動きます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1年金から勝手に引かれてるんですけど、口座振替に変えられないんですか?
介護保険料については変えられません。135条5項が年金保険者に徴収させる構造で、本人の選択権は制度上ありません。国民健康保険料や後期高齢者医療保険料には口座振替への変更申出制度があるので、同じ通知書を見ても扱いが違います。実務のポイント:変えられるのは方法ではなく時期のほうです。65歳になった年度や転入直後は天引きが始まらず普通徴収が続きます。その納付書を放置すると2年(200条)で時効消滅し、後から払いたくても払えなくなる。
Q24月と10月で天引きされる金額が違うのはどうしてですか?
4月・6月・8月は仮徴収で、3項・4項により前年度の保険料額をもとにした「支払回数割保険料額の見込額」が引かれます。確定した年額から仮徴収分を差し引いた残りを10月以降で調整するため、後半が跳ね上がることがあります。実務のポイント:3項の括弧書きは、適当でないと認められる特別な事情があれば市町村が別の額を定められると書いています。所得が急減した年は申し出る価値がある。多くの自治体は平準化の内部運用を持っていますが、窓口から先に案内されることはまずありません。
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所に言えば口座振替に変えられる」と考える人が多いが、介護保険料にその選択肢はない。国民健康保険料や後期高齢者医療保険料は申出によって口座振替へ切り替えられる制度があるのに、介護保険料の特別徴収は5項が年金保険者に徴収を義務づける構造で、本人の意思が入る隙間が制度上存在しない。同じ年金から引かれる二つの保険料が、まったく違う扱いを受けている。
- 「天引きなら滞納の心配はない」、これは事実である。だが深刻さを取り違えている。危ないのは天引きが始まる前の空白期間のほうだ。65歳到達の年度、他市町村からの転入直後、年金が基準額未満の人は普通徴収で、ここでの未納が2年(200条)で時効消滅する。時効にかかった保険料は後から払いたくても受け付けてもらえず、給付制限が事実上確定する。払える状態に戻れないという点が、通常の借金と決定的に違う。
- 「天引きを止めれば負担が減る」という問いの立て方自体が誤っている。徴収方法と保険料額はまったく別の話で、普通徴収に切り替えても年額は1円も変わらない。額を動かしたいなら見るべきは所得段階の認定であり、世帯の課税状況、年金以外の所得の申告内容、142条の減免・徴収猶予の要件のほうである。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 介護保険法135条:特別徴収の実施と仮徴収額の算定 | 介護保険法134条:年金保険者から市町村への通知 介護保険法136条:特別徴収義務者の徴収及び納入 |
| 主な義務者 | 市町村(年金保険者に徴収させる義務) | 年金保険者(対象者を通知する義務) 特別徴収義務者(徴収し市町村へ納入する義務) |
| 被保険者が関与できる点 | 特別の事情による対象除外、仮徴収額の個別調整 | 関与の余地はほぼない 関与の余地はほぼない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の長期介護は税財源方式で、社会保険料を年金から天引きする仕組みは存在しない。介護保険法の立法案は検討されたが成立していない
韓国の長期療養保険料は国民健康保険公団が健康保険料と合わせて徴収する方式で、年金天引きを主軸とする日本とは徴収経路が異なる
ドイツでは年金受給者の介護保険料を年金保険の支払機関が年金から差し引いて納付する仕組みがあり、日本の特別徴収と構造が近い
米国ではMedicare Part Bの保険料が社会保障給付から控除される。介護専用の公的保険はなく、対象は医療保険料である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親の年金振込通知書に並ぶ控除欄、どれが介護保険料か即答できるだろうか。介護保険料、後期高齢者医療保険料、個人住民税。三本とも別の法律で天引きされ、止まる条件もそれぞれ違う。
- 先月65歳になり、市町村から納付書が届いた。天引きが始まるのは早くても翌年度の4月以降(3項)で、それまでは自分で納める期間が続く。納期限を過ぎた分を放置して2年経つと、200条の時効で納付できなくなり、後に要介護認定を受けたとき給付制限が確定する。動かせる時間は納期限までの数週間しかない。
- 企業年金基金や共済組合で通知を受け取る側に立つと、5項の「徴収させなければならない」はそのまま自分への命令になる。被保険者の同意も委任状も要らない代わりに、引き損ねた分の責任は年金保険者側に残り、136条の納入義務として処理される。天引きの正当性は契約ではなく法律から来ている。
- 災害で自宅が半壊し、その月から収入が途絶えた。それでも年金からは保険料が引かれ続けた。1項括弧書きは災害その他の特別の事情がある者を特別徴収の対象から除くと定めているが、市町村が事情を把握していなければ自動では止まらない。申し出て初めて動き出す条文がある。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 年金振込通知書の控除欄で、介護保険料・後期高齢者医療保険料・住民税を分けて把握する2. 65歳到達・転入・年金額変更があった年は、天引き開始までの普通徴収の納付書を絶対に放置しない、時効は2年で戻れない3. 災害・失業・所得急減があれば、市町村の介護保険料担当に1項括弧書きと142条を名指しで申し出る4. 仮徴収額に不満があるなら4月から9月の間に、3項括弧書きの特別な事情として調整を求める
訴えられた側:1. 未納を指摘されたら、まず納期限ごとに2年(200条)が経過しているかを一件ずつ確認する、時効済み分は納付不能で対応が変わる2. 時効未到来分は、要介護認定を受ける前に納付または分納の約束を取り付ける、認定後では給付制限の解除に時間がかかる3. 生活実態を示す資料(罹災証明、離職票、医療費領収書)を揃えて142条の減免・徴収猶予を申請4. 年金保険者側の立場なら、通知の突合と136条の納入期限管理を優先する
時効(請求できる期限):保険料を徴収する権利は2年で時効消滅する(介護保険法200条1項、起算点は各納期限の翌日)。時効成立後は納付を受け付けてもらえず、給付制限が事実上固定される。特別徴収の開始は原則として翌年度の初日以降(3項)なので、65歳到達や転入から天引き開始まで最長で1年半近く普通徴収が続く点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:特別徴収は保険料収納の確実性と市町村の徴収事務の効率化を目的とする制度であり、被保険者の同意を要しない。年金の差押禁止規定とは別に、法律が年金保険者に徴収を命じる構造として正当化される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定により、第一号被保険者の保険料を年金から特別徴収する仕組みが設けられた(平成12年4月施行)。
- 介護保険法 第131条特別徴収と普通徴収の二本立てを定める総則
- 介護保険法 第134条年金保険者から市町村への通知、特別徴収の入口
- 介護保険法 第136条特別徴収義務者の徴収及び納入の義務
- 介護保険法 第142条特別の理由がある者への減免及び徴収猶予(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第66条保険料滞納者への支払方法の変更、給付制限の入口(現行効力を要確認)
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第107条同一年金からの後期高齢者医療保険料の特別徴収と併徴調整(現行効力を要確認)
- 地方税法 第321条の7の2公的年金等からの個人住民税の特別徴収、同じ年金を削るもう一本(現行効力を要確認)
- 国民年金法 第24条受給権の差押禁止、特別徴収がその外側を通る構造
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