介護保険法 第192条(審査請求の期間及び方式)
クイックジャンプ
審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月以内に、文書又は口頭でしなければならない。ただし、正当な理由により、この期間内に審査請求をすることができなかったことを疎明したときは、この限りでない。
この条文の基本情報
審査請求の期間及び方式とは何ですか?
定義審査請求の期間及び方式とは、介護保険法第192条に定められた規定で、「審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月以内に、文書又は口頭でしなければならない。ただし、正当な理由により、この期間内に審査請求をすることが…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第192条(審査請求の期間及び方式)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第192条の条文原文は「審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月以内に、文書又は口頭でしなければならない。ただし、正当な理由により、この期間内に審査請求をすることが…」で始まります。
- 介護保険法第192条は第十二章 審査請求に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第192条の前の条は介護保険法第191条です。
- 介護保険法第192条の次の条は介護保険法第193条です。
- 介護保険法第192条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第192条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第192条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/192
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法192条は、介護保険の処分に対する審査請求を、処分を知った日の翌日から三月以内に文書又は口頭でするよう定める。正当な理由を疎明すれば期間経過後も請求できる。
Q · 要介護認定に不服があるとき、審査請求はいつまでに、どうやってするの?
知った翌日から三か月以内、書面でも口頭でも可
介護保険法192条により、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から起算して三月以内に、文書又は口頭でしなければなりません。行政不服審査法19条は書面主義を原則としていますが、本条は口頭による請求を正面から認めています。三月を過ぎても、入院や教示の欠落など正当な理由を疎明すれば受け付けられる余地があります。196条の審査請求前置があるため、期間を逃すと取消訴訟も実質的に難しくなります。
解説
介護認定の結果通知が届いて納得できないとき、多くの家族はまず市役所の窓口に電話して文句を言い、担当者の説明で引き下がる。そうして三か月が過ぎる。介護保険法192条が用意しているのは、その非公式な苦情とはまったく別の回路だ。都道府県に置かれた介護保険審査会への審査請求、期限は処分があったことを知った日の翌日から起算して三月。そしてこの条文の特異な点は、文書だけでなく口頭でもできると明記したことにある。行政不服審査法19条の原則は書面主義で、口頭が許されるのは個別法に定めがある場合だけ。介護保険法はその例外を選んだ。手が震えて書類を書けない高齢者本人でも、窓口で述べれば審査請求は成立する。さらにただし書は、三月を過ぎても正当な理由を疎明すれば受け付けると定める。疎明とは、証明より軽い、一応確からしいと推測させる程度の説明で足りるという意味だ。
法的な位置づけ
介護保険法192条は、同法183条に定める保険給付・要介護認定・保険料等の処分に対する審査請求について、請求期間を処分を知った日の翌日から起算して三月以内とし、方式を文書又は口頭と定める規定である。ただし書により、正当な理由による期間徒過を疎明した場合には期間経過後の請求も認められる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.期限日を確定する 処分通知書を受け取った日(処分を知った日)を確認し、その翌日から起算して三月後の日をカレンダーに記入する。通知書の日付と受領日が異なる場合は受領日の記録(封筒・メモ)を保存する
- 2.教示欄と請求先を確認する 通知書末尾の教示欄を撮影し、審査請求先(都道府県の介護保険審査会)と期間の記載があるかを確認する。教示の欠落・誤りは期間徒過時の正当な理由の材料になる
- 3.処分の根拠資料を集める 要介護認定の場合、市町村に認定調査票と主治医意見書の開示を請求し、区分が下がった根拠を特定する。期限が迫っている場合は資料を待たずに請求を先行させる
- 4.文書又は口頭で審査請求する 書面が用意できれば審査請求書を提出する。間に合わない場合は審査会事務局または市町村窓口に出向き、口頭で請求の趣旨と理由を陳述し、録取してもらう。理由は後日補充できる
- 5.期限を過ぎた場合は正当な理由を疎明する 入院記録、本人が通知内容を了知できなかった経緯、教示の欠落などを資料で示し、期間内に請求できなかった正当な理由を疎明したうえで審査請求を行う
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険の審査請求とは何ですか?
要介護認定や保険料などの市町村の処分に不服があるとき、都道府県の介護保険審査会に処分の取消しなどを求める手続です(介護保険法183条・192条)。
Q2介護保険 審査請求 期限はいつまで?
処分があったことを知った日の翌日から起算して三月以内です(介護保険法192条)。通知書を受け取った日を基準に数えるのが実務上の目安です。
Q3介護保険の審査請求は電話でできる?
電話だけでは審査請求として扱われないおそれがあります。口頭請求は窓口での陳述が前提で、陳述内容が録取されて初めて手続として成立します。事前に事務局へ方法を確認しましょう。
Q4介護保険の審査請求はどこに出す?
各都道府県に置かれた介護保険審査会が審査庁です(介護保険法184条)。処分をした市町村の窓口を経由して提出することもできます。
Q5介護保険の審査請求に費用はかかる?
審査請求の申立て自体に手数料はかかりません。弁護士などの代理人に依頼する場合はその報酬が別途必要になります。
Q6審査請求の結果が出るまでどれくらい?
事案により異なりますが、裁決まで数か月かかるのが一般的です。その間のサービス量を確保したい場合は区分変更申請を並行して検討します。
Q7審査請求しないでいきなり裁判できる?
できません。介護保険法196条は、183条の処分の取消訴訟は審査請求の裁決を経た後でなければ提起できないと定めています(審査請求前置)。
Q8介護保険料の額にも審査請求できる?
できます。保険料その他徴収金に関する処分も183条の審査請求の対象で、期間と方式は192条に従います。年金天引きでも処分の通知日から数えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1要介護認定に納得できないんですが、審査請求と区分変更申請ってどっちをやればいいんですか?
目的が違います。審査請求(介護保険法183条、192条)は処分そのものの違法・不当を争う手続で、裁決まで数か月かかります。区分変更申請は心身の状態変化を理由に新しい認定を求めるもので、結果は原則として申請から三十日程度で出ます。実務のポイント:両方を同時に走らせることは可能です。区分変更で当面のサービス量という実利を取りつつ、審査請求で原処分を争い続ける。窓口では区分変更だけを案内されることが多く、審査請求という選択肢は自分から名指ししないと出てこない
Q2気付いたら三か月過ぎてました。もう何もできませんか?
192条ただし書が残っています。正当な理由により期間内に請求できなかったことを疎明すれば、受け付けられる余地があります。疎明は証明より軽く、入院中だった記録や、通知書が本人に届いていながら了知できる状態になかった経緯の説明で足りる場合があります。実務のポイント:最も強い材料は、通知書に審査請求の教示(行政不服審査法82条)が欠けていた、または請求先や期間が誤って書かれていたという事実です。まず手元の通知書の末尾を写真に撮って確認する
間違えやすい点 AI による整理
- 「審査請求には書類一式と法律の知識が要る」と思って最初から諦める家族が多い。だが192条は文書「又は」口頭と書いている。行政不服審査法19条の書面主義が原則である世界で、口頭を正面から認める条文は珍しい。書けないことは、この手続では障害にならない
- 三月という期限は知っていても、その三月を逃したときに何が連鎖するかを知っている人は少ない。介護保険法196条は審査請求の裁決を経た後でなければ取消訴訟を提起できないと定める。つまり三月の徒過は、不服申立ての機会を失うだけでなく、裁判所の門まで実質的に閉ざす
- 「役所に電話して不服を伝えた」を審査請求だと思っている人がいるが、法律から見ると両者は別物である。窓口への苦情には期間の進行を止める効果も、裁決を引き出す効果もない。あなたの主観では抗議済みでも、記録上は何もしていないのと同じ扱いになる。この落差が三月を静かに食い尽くす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 介護保険法192条:審査請求の期間(三月)と方式(文書又は口頭) | 介護保険法183条:審査請求の対象となる処分の範囲 介護保険法196条:取消訴訟の審査請求前置 |
| 本人が確認すべきこと | 知った日の翌日からの残り日数と請求方法 | 自分の処分(認定・給付・保険料)が対象に入るか 裁判の前に審査請求の裁決が必要であること |
| 逃したときの影響 | 期間徒過で原則却下、ただし書の疎明で救済余地 | 対象外の処分は別の手続(行政不服審査法等)による 審査請求を経ないと取消訴訟が不適法となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には公的介護保険がなく、長期照顧サービスの給付決定への不服は一般の訴願手続による。訴願期間は行政処分到達の翌日から30日で、日本の三月より短い
韓国の老人長期療養保険では、等級判定等に不服がある場合に国民健康保険公団へ審査請求をする。口頭も可とする日本とは方式の設計が異なりうる
ドイツの社会的介護保険(SGB XI)では、介護度認定への不服は介護金庫への Widerspruch によるのが通例で、期間は告知から1か月。前置手続としての位置付けは日本と類似
米国には日本型の公的介護保険はなく、Medicare の給付決定に対する多段階の不服申立て制度が最も近い対照となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母の要介護認定が更新で要介護2から要支援2に下がった。デイサービスの回数を減らすようケアマネから告げられ、区分支給限度基準額が月数万円分縮む。通知書の日付を見ると、受け取ってから二か月と二十日が経っている。あと十日。書面を整える時間がないなら、窓口で口頭陳述すればその日が審査請求の日になる
- もし、通知書が本人宛に郵送され、認知症の本人が封も開けずに引き出しにしまい込んでいたとしたら? 家族が半年後に発見した時点で三月はとうに過ぎている。ここでただし書が効く。本人が内容を了知できる状態になかった経緯を疎明できれば、期間経過後でも受け付けられる余地が残る
- あなたが市町村の介護保険担当者の側だとする。住民から電話で「認定に不服がある」と告げられた。これを苦情処理として窓口で完結させるか、審査請求の教示をするかで、住民の権利の運命が変わる。教示の欠落は、後にただし書の正当な理由として住民側の武器になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書を受け取った日を確定し、翌日起算で三月後の日をカレンダーに入れる2. 通知書末尾の教示欄を撮影、教示の有無と請求先(都道府県の介護保険審査会)を確認3. 認定調査票と主治医意見書の開示請求を市町村に行い、下げられた根拠を特定する4. 書面が間に合わないなら事務局に電話し、口頭による審査請求の受付方法を確認する5. 実際のサービス量を急ぎ回復したい場合は、並行して区分変更申請を出す
訴えられた側:処分庁側に立つなら、1. 処分通知に行政不服審査法82条の教示を正確に記載する。欠落や誤記は後日ただし書の正当な理由を成立させる2. 窓口での苦情を審査請求の意思表示として扱うべきか判断し、疑わしければ記録を残す3. 期間経過を理由に却下を求める場合でも、疎明の機会を与えた事実を審理記録に残さないと、裁決段階で手続の瑕疵を指摘される
時効(請求できる期限):処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(介護保険法192条本文)。正当な理由を疎明したときは期間経過後も可(同条ただし書)。裁決後の取消訴訟は、裁決があったことを知った日から六か月(行政事件訴訟法14条1項)。ただし196条の審査請求前置により、三月の徒過は訴訟の道も実質的に閉ざす(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は行政不服審査法18条・19条に対する特則であり、口頭による請求を認める点で書面主義の例外をなす。高齢者等の手続アクセスを確保する趣旨から、ただし書の正当な理由は教示の欠落等を考慮して判断されると解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号)により新設。審査請求期間は六十日とされた
- 2.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う関係法律の整備により、審査請求期間を六十日から三月に延長(平成28年4月施行)
- 介護保険法 第183条審査請求の対象となる処分の範囲
- 介護保険法 第184条都道府県に置かれる介護保険審査会の設置根拠
- 介護保険法 第196条審査請求前置、期間徒過が訴訟に及ぶ経路
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間の一般原則、本条はその特則
- 行政不服審査法 第19条書面主義の原則、本条の口頭許容はその例外
- 行政不服審査法 第82条処分庁の教示義務、正当な理由の判断材料
- 行政事件訴訟法 第14条裁決後の取消訴訟の出訴期間
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める