介護保険法 第29条(要介護状態区分の変更の認定)
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- 要介護認定を受けた被保険者は、その介護の必要の程度が現に受けている要介護認定に係る要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当すると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村に対し、要介護状態区分の変更の認定の申請をすることができる。
- 2.第二十七条及び前条第五項から第八項までの規定は、前項の申請及び当該申請に係る要介護状態区分の変更の認定について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
要介護状態区分の変更の認定とは何ですか?
定義要介護状態区分の変更の認定とは、介護保険法第29条に定められた規定で、「要介護認定を受けた被保険者は、その介護の必要の程度が現に受けている要介護認定に係る要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当すると認めるときは、厚生労働省令で定め…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第29条(要介護状態区分の変更の認定)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第29条の条文原文は「要介護認定を受けた被保険者は、その介護の必要の程度が現に受けている要介護認定に係る要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当すると認めるときは、厚生労働省令で定め…」で始まります。
- 介護保険法第29条は第二節 認定に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第29条の前の条は介護保険法第28条です。
- 介護保険法第29条の次の条は介護保険法第30条です。
- 介護保険法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法29条は、要介護認定を受けた被保険者が、介護の必要度が現在の区分と合わないと認めるとき、有効期間中でも市町村に区分変更の認定を申請できると定める。
Q · 要介護度が今の状態に合わないとき、次の更新まで待たないといけないの?
更新前でも申請できるが、軽く判定される可能性もある
介護保険法29条により、要介護認定の有効期間中でも、介護の必要の程度が現在の区分と合わないと認めるときは、市町村に区分変更の認定を申請できます。申請すると認定調査と判定がやり直され、重い区分だけでなく軽い区分が出ることもあります。2項で準用される27条により効力は申請日に遡るため、判定が下がった場合は、申請日以降の利用分が新しい支給限度額を超え、自己負担に転じうる点に注意が必要です。
解説
父親がベッドから起き上がれなくなったのが、次の更新認定の8か月も前だった。ここで多くの家族は「更新まで待つしかない」と考える。介護保険法29条は、その前提を崩す条文である。要介護認定には有効期間があるが、その途中でも、今の区分が実態に合わないと認めるときは、市町村に区分変更の認定を申請できる。ただし理解しておくべきことが二つある。第一に、これは「重くしてくれ」という請求権ではない。条文は「現に受けている要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当すると認めるとき」と書いており、軽い方向の判定も同じ扉から出てくる。第二に、2項で27条が準用され、認定の効力は申請日に遡る。上がっても下がっても遡る。ここを知らずに申請すると、すでに使ったサービスが新しい区分の支給限度額を超え、超過分が後から自己負担に変わりうる。申請ボタンは、押す日と押す前の下調べで価値が決まる。
法的な位置づけ
要介護状態区分の変更の認定とは、要介護認定を受けた被保険者が、認定の有効期間中に介護の必要の程度が現在の区分以外の区分に該当すると認めるとき、市町村に対して区分の再判定を求める申請手続をいう。介護保険法29条が根拠であり、27条の認定手続が準用され、変更認定の効力は申請日に遡る。
手順
- 1.申請前に利用単位と下がるリスクを確認 ケアマネジャーに、現区分の支給限度額に対する今月の利用単位数を確認し、区分が下がった場合に遡及で超過となる額を試算してもらう。精算の扱いは市町村窓口でも確認する
- 2.市町村に区分変更の認定を申請 市町村の介護保険窓口または地域包括支援センターで区分変更申請書を提出する。本人・家族のほか、居宅介護支援事業者、地域包括支援センター、介護保険施設による代行も可能
- 3.主治医に状態変化を伝える 主治医意見書の作成にあたって、転倒・入院・認知機能の変化など直近の状態変化を日付入りで医師に伝え、意見書に反映してもらう
- 4.認定調査に同席し記録を渡す 認定調査に家族が同席し、できなかった場面を回数と日付で記録したメモを調査員に渡す。特記事項として二次判定の資料に反映されやすい
- 5.結果通知を確認し必要に応じて不服申立て 認定結果通知書を確認し、納得できない場合は認定調査票と主治医意見書の開示を請求したうえで、介護保険審査会への審査請求または再申請を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1要介護度の区分変更申請とは?
要介護認定の有効期間中に、状態が今の区分に合わなくなったとき市町村に再判定を求める手続です。介護保険法29条が根拠で、更新を待たずに申請できます。
Q2区分変更申請の方法は?
市町村の介護保険窓口に申請書と被保険者証を提出します。ケアマネジャーや地域包括支援センターによる代行も可能で、その後に認定調査と主治医意見書の手続が進みます。
Q3区分変更の結果はいつ出る?
27条の準用により、処分は原則として申請日から30日以内です。調査や意見書の遅れで延びる場合は、市町村から見込期間の通知があります。
Q4区分変更申請はいつでもできる?
要介護認定の有効期間内であれば時期の制限はありません。有効期間が切れている場合は、区分変更ではなく更新申請などの手続になります。
Q5区分変更の効力はいつから?
27条の準用により申請日に遡って効力が生じます。上がった場合も下がった場合も同じで、申請日以降のサービス利用分が新区分で扱われます。
Q6区分変更中にサービスは使える?
判定前でも従来の認定の範囲でサービスを利用できます。ただし結果次第で支給限度額が変わるため、利用単位はケアマネジャーと相談して調整するのが安全です。
Q7区分変更に費用はかかる?
申請手数料はかかりません。ケアマネジャーや地域包括支援センターによる申請代行も通常無料です。主治医意見書の作成費用も本人負担にはなりません。
Q8区分変更の結果に納得できないときは?
都道府県の介護保険審査会に審査請求ができます(介護保険法183条)。期間は処分を知った日の翌日から3か月以内です。状態変化の資料を揃えた再申請も選択肢です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1区分変更を申請したら、逆に軽くなることってあるんですか?
あります。29条1項は「現に受けている要介護状態区分以外の要介護状態区分に該当すると認めるとき」の申請権であり、重い方向に限定されていません。申請すれば認定調査からやり直され、軽い判定も出ます。しかも2項で準用される27条により効力は申請日に遡ります。実務のポイント:ケアマネジャーが区分変更を勧めないときは、下がる見込みを読んでいることが多い。「出さない方がいい理由があれば教えてください」と聞けば、本音の見立てが出てくる
Q2申請は本人が行かないとダメですか。遠方に住んでいて動けません
本人・家族のほか、指定居宅介護支援事業者、地域包括支援センター、介護保険施設が手続を代行できます(27条1項の申請代行の仕組みが29条2項で準用されます)。成年後見人による申請も可能です。実務のポイント:この代行に費用はかからない。遠方の家族が申請書を取り寄せて郵送するより、ケアマネジャーに頼んで認定調査の日程調整まで含めて任せた方が、結果的に数週間早く動く
Q3認定調査の日、本人が張り切って元気に見えてしまったらどうなりますか?
調査項目への回答と観察が一次判定に直接効くため、その場の様子は結果を左右します。ただし認定調査票には特記事項欄があり、家族が伝えた日常の困りごとはここに記録され、介護認定審査会の二次判定の資料になります。実務のポイント:勝負どころは特記事項欄である。「夜間に3回転倒、○月○日と○月○日」のように回数と日付を添えたメモを調査員に渡すと、そのまま特記事項に反映されやすい。感情的な訴えより、頻度と日付が効く
Q4市町村の方から勝手に要介護度を下げられることはありますか?
あります。29条は被保険者からの申請ですが、30条は市町村が職権で要介護状態区分の変更認定をする規定で、条文は介護の必要の程度が低下した場合を念頭に置いています。31条には要介護認定の取消しも用意されています。実務のポイント:職権による変更や取消しも行政処分なので、通知書には不服申立ての教示が必ず付く。介護保険審査会は都道府県に置かれた第三者機関で、処分をした市町村の担当課とは別ラインである。窓口で押し問答をするより、通知書の教示欄から読む方が早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「どうすれば要介護度を上げてもらえるか」という問いの立て方が、そもそも誤っている。29条の申請は引上げの請求ではなく、区分の再審査の申立てである。申請した瞬間に認定調査と一次判定・二次判定がやり直され、下がる可能性も同時に開く。立てるべき問いは「いま申請すると上下どちらに転ぶ見込みか、その判断材料は何か」である
- 更新を待たずに申請できること自体は、知っている人が多い。だがその効力が申請日に遡ることまで踏まえている人は少ない。遡るということは、判定が下がったとき、申請日以降に使ったサービスのうち新しい区分の支給限度額を超える部分が、後から自己負担に変わりうるということだ。この場合の精算の取扱いは実務上、市町村により運用が分かれているため、申請前に窓口で確認しておく価値がある
- 家族から見れば「これだけ大変なのだから重いはずだ」となる。認定の側から見れば、測られているのは介護に要する時間の推計(要介護認定等基準時間)であって、家族の疲弊そのものではない。身体は動くが認知症がある人ほどこの落差が大きく、実感より軽い判定が出やすいと実務で指摘されてきた。この落差を知らないまま結果通知を受け取った家族は、制度に見捨てられたと感じて消耗する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続を始める主体 | 29条:被保険者の申請 | 30条:市町村の職権 28条:有効期間満了前の更新申請 |
| 実施時期 | 有効期間中いつでも | 介護の必要の程度が低下したと市町村が認めたとき 有効期間の満了前 |
| 判定の方向 | 重くも軽くもなりうる(双方向) | 主に軽い区分への変更を想定 現状に応じて上下いずれも |
| 利用者が注意すべき点 | 効力が申請日に遡り、下がると超過分が自己負担に転じうる | 申請していなくても区分が動く。不服は審査請求で争う 申請を忘れると認定が切れ、給付が途切れる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は社会保険ではなく税財源方式の長期照顧制度を採る。失能状態の評估は照管センターが行い、状態変化時は再評估を求める運用となる
韓国は日本型の社会保険方式を採用し、長期療養等級の変更申請制度を設ける。等級判定委員会による判定という構造も日本と類似する
ドイツは2017年以降5段階の Pflegegrad を採用。状態悪化時は介護金庫に Höherstufungsantrag を出し、医療審査機関の再審査を受ける
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 要介護2の母が脳梗塞で入院し、退院後は車椅子生活になる見込み。今の区分の支給限度額では訪問介護もデイサービスも組み切れない。更新は10か月先。29条の区分変更申請を退院前に動かしておけば、効力は申請日に遡るため、退院直後の最もサービスが必要な時期を新しい限度額でカバーできる(区分支給限度基準額は改定されるため最新の数値をご確認ください)
- もし、区分変更を申請した結果、要介護3から要介護2に下がったとしたら? 特別養護老人ホームの入所は原則として要介護3以上が対象である。申請ひとつで、何年も待った入所の順番待ち資格そのものを失うことがある。要介護1・2でも特例入所の道は残るが、要件の審査は別物になる
- 担当ケアマネジャーが「区分変更、出しておきましょうか」と言う。うなずく前に一つだけ聞くべきことがある。下がった場合、今のケアプランと今月の利用単位はどうなるのか
- あと4日で認定調査の訪問日。当日に限って本人の調子が良く、はきはきと受け答えをしてしまうと、実態より軽い判定が出る。家族が同席し、できなかった日の記録を渡せるかどうかで結果が変わる。同席は法律上の権利ではなく運用だが、事前に伝えておけば断られることはまずない
- 市町村の側にも同じレバーがある。30条は市町村が職権で要介護状態区分の変更認定をする規定で、条文は介護の必要の程度が低下した場合を念頭に置いている。サービス利用実績や更新時の調査から状態の改善が読み取られれば、こちらが申請していなくても区分は動きうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 申請の前にケアマネジャーへ現区分の限度額に対する今月の利用状況を確認し、下がった場合の超過額を試算する2. 市町村窓口または地域包括支援センターで区分変更申請。本人・家族のほか、居宅介護支援事業者・地域包括支援センター・介護保険施設が代行できる(27条1項の申請代行が29条2項で準用される) 3. 主治医に意見書を依頼し、直近の状態変化を日付入りで伝える4. 認定調査には家族が同席し、できない日の様子を時系列のメモで渡す。調査は調子の良い瞬間を切り取りやすい
訴えられた側:区分が下がった、または市町村の職権で変更された側の動き方。1. 認定結果通知書の理由に加え、認定調査票と主治医意見書を市町村に個人情報開示請求で取り寄せる2. 一次判定と二次判定のどこで実態と離れたかを特定する3. 納得できなければ都道府県の介護保険審査会へ審査請求(183条)。ただし裁決まで数か月かかるため、実務では状態の変化を示す資料を揃えて再度29条で申請する方が早いことが多い4. 遡及により限度額超過が生じた場合の精算方法は市町村で運用が分かれるので、必ず窓口で取扱いを確認する
時効(請求できる期限):区分変更申請そのものに期限はなく、要介護認定の有効期間内であればいつでも可能(有効期間が満了していれば更新申請の手続になる)。申請に対する処分は原則として申請のあった日から30日以内にしなければならず、処理に時間を要する場合は見込期間の通知が必要(27条の準用)。認定の効力は申請日に遡及する。認定結果に不服がある場合の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条、最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定時に、要介護状態区分の変更の認定の申請に関する規定として設けられた。制度の施行は平成12年(2000年)4月
- 介護保険法 第27条要介護認定の手続、本条2項で準用
- 介護保険法 第28条有効期間と更新認定、5項から8項を準用
- 介護保険法 第30条市町村の職権による区分変更認定
- 介護保険法 第33条の2要支援状態区分の変更認定の対応規定
- 介護保険法 第43条区分支給限度基準額、変更の実益の所在
- 行政不服審査法 第18条認定処分への審査請求期間の一般則
- 行政事件訴訟法 第8条取消訴訟と審査請求前置の関係(介護保険法に前置規定あり、条番号は要確認)
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