介護保険法 第33条の3
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- 市町村は、要支援認定を受けた被保険者について、その支援の必要の程度が低下したことにより当該要支援認定に係る要支援状態区分以外の要支援状態区分に該当するに至ったと認めるときは、要支援状態区分の変更の認定をすることができる。この場合において、市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、当該変更の認定に係る被保険者に対しその被保険者証の提出を求め、これに当該変更の認定に係る要支援状態区分及び次項において準用する第三十二条第四項後段の規定による認定審査会の意見(同項第二号に掲げる事項に係るものに限る。)を記載し、これを返付するものとする。
- 2.第二十八条第五項から第八項まで並びに第三十二条第二項から第五項まで及び第六項前段の規定は、前項の要支援状態区分の変更の認定について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第33条の3は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第33条の3の条文原文は「市町村は、要支援認定を受けた被保険者について、その支援の必要の程度が低下したことにより当該要支援認定に係る要支援状態区分以外の要支援状態区分に該当するに至ったと…」で始まります。
- 介護保険法第33条の3は第二節 認定に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第33条の3の前の条は介護保険法第33条の2です。
- 介護保険法第33条の3の次の条は介護保険法第34条です。
- 介護保険法第33条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第33条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第33条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/33_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法33条の3は、要支援認定を受けた人の支援の必要度が低下したとき、市町村が有効期間の途中でも要支援状態区分を職権で変更できると定める。
Q · 申請していないのに、市役所から要支援2が要支援1に下がったと通知が来た。そんなことできるの?
できる。ただし本認定と同じ手続が必要で、審査請求で争える
介護保険法33条の3により、市町村は支援の必要の程度が低下したと認めるとき、有効期間の途中でも職権で要支援状態区分を変更できます。ただし第2項で32条の手続が準用されるため、認定調査・主治医意見書・介護認定審査会の審査判定が必要です。変更認定は行政処分であり、不服があれば処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求できます(同法183条、行政不服審査法18条)。
解説
要支援1から要支援2へ、あるいはその逆へ。同じ「要支援」という言葉の中にも二つの区分があり、そこには使えるサービスの量と自己負担の上限という、生活に直結する差がある。介護保険法33条の3は、市町村が「この人は支援の必要度が下がった」と判断したときに、認定期間の途中でも区分を引き下げる権限を定めている。ここで見落としてはならないのは、この条文が明文で書いているのは「低下したことにより」というケースだけだという点だ。あなたやご家族の状態が良くなったと市町村が見れば、更新時期を待たずに区分が下がりうる。しかも第2項で32条2項から5項までの規定が準用される結果、この変更認定には主治医意見書、認定調査、介護認定審査会の審査判定という本認定と同じ手続が要求される。つまり、机上の書類だけで勝手に下げられる仕組みではない。手続が守られていなければ、それ自体が争う材料になる。
法的な位置づけ
介護保険法33条の3は、要支援状態区分の職権による変更認定を定める規定である。市町村は、要支援認定を受けた被保険者の支援の必要の程度が低下し、他の要支援状態区分に該当するに至ったと認めるとき、変更の認定をすることができる。手続には同法32条の認定調査、主治医意見書、介護認定審査会の審査判定が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通知書の日付と教示欄を確認する 変更認定の通知書を受け取ったら、処分日・効力発生日と、審査請求の方法と期限を記した教示欄を真っ先に確認し、3か月の期限をカレンダーに記録する
- 2.認定調査票と主治医意見書を開示請求する 市町村の介護保険担当課に、変更認定の根拠となった認定調査票・主治医意見書・審査会資料の開示を請求し、どの調査項目が改善と評価されたかを特定する
- 3.生活実態との食い違いを書き出す 改善と評価された項目ごとに、転倒しかけた日、入浴介助が必要だった日など、実際の生活状況を日付と出来事で具体的に記録する。ケアマネジャーや主治医の見解も聴取する
- 4.介護保険審査会へ審査請求する 争点が固まったら、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県の介護保険審査会へ審査請求書を提出する。並行してケアマネジャーと当面のケアプランを調整する
よくある質問 AI による整理
Q1要支援状態区分の変更認定とは何ですか?
要支援1・2の区分を有効期間中に変更する認定です。状態が改善した場合に市町村が職権で行うものは介護保険法33条の3が根拠です。
Q2要支援2から要支援1に下がる理由は?
支援の必要の程度が低下したと市町村が認めた場合です。認定調査の結果や主治医意見書を基に、介護認定審査会の審査判定を経て判断されます。
Q3要支援の区分変更 通知はいつ届く?
有効期間の更新時期とは関係なく、市町村が変更認定をした時点で届きます。通知書には審査請求の方法と期限の教示が記載されているはずです。
Q4要支援の変更認定に納得できない場合はどうする?
都道府県の介護保険審査会に審査請求できます(介護保険法183条)。処分を知った日の翌日から3か月以内が原則の期限です。
Q5要支援1に下がると自己負担は増える?
区分支給限度基準額が下がるため、従来と同じサービス量を使うと限度額を超えた分が全額自己負担になり、負担が増える可能性があります。
Q6認定調査なしで区分変更されるのは違法?
33条の3第2項は32条の認定調査・審査判定手続を準用しているため、手続を欠いた変更認定は手続上の瑕疵として争う余地があります。
Q7区分変更後の被保険者証はどうなる?
市町村が被保険者証の提出を求め、変更後の要支援状態区分と介護認定審査会の意見を記載して返付します(33条の3第1項後段)。
Q8要支援の区分変更は裁判で争える?
争えますが、介護保険審査会への審査請求を先に経る必要があります(審査請求前置、介護保険法196条)。裁決後6か月以内に取消訴訟を提起します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1区分が下がったら、今使っているデイサービスはすぐ減らされるんですか?
サービスが自動的に止まるわけではない。下がるのは区分支給限度基準額であり、その範囲を超えた分が全額自己負担になる。ケアプランの見直しが必要になる。実務のポイント:変更認定の効力発生日と、ケアプラン見直しのタイミングにはずれが生じることがある。担当ケアマネジャーに効力発生日を確認し、月の途中で限度額がどう按分されるかを先に計算してもらう。これを聞ける家族とそうでない家族で、その月の自己負担額が変わる
Q2審査請求って大げさじゃないですか。まず市役所に電話で文句を言うのではだめですか?
窓口相談で再調査に至ることもあるが、その間も3か月の審査請求期間は進む。相談と並行して期限管理をすべきである(行政不服審査法18条)。実務のポイント:審査請求をする前に、状態が実際に悪化しているなら33条の2の区分変更申請を出す手もある。過去の処分を争うルートと、現在の状態で取り直すルートは別で、後者の方が早く結論が出ることが多い
Q3要支援1と2って、そんなに違うものなんですか?
区分支給限度基準額が異なり、利用できるサービス量の上限に差が出る(額は改定されるため最新の告示を確認されたい)。要支援は介護予防サービスと総合事業が中心で、要介護とはそもそも利用できるサービスの体系が違う。実務のポイント:要支援2と要介護1は認定調査の一次判定上きわめて近い位置にあり、認知症の程度や状態の安定性で分かれる。主治医意見書にこの二点がどう書かれているかが、実務上の分水嶺になっている
間違えやすい点 AI による整理
- 「区分変更の申請は本人・家族からするもの」と理解している人は多い。それは正しいが、問いの立て方が半分しかない。33条の3は市町村側が職権で変更認定をする場面を定めた条文であり、申請がなくても区分は動く。あなたが申請するルート(33条の2)と、市町村が下げてくるルート(本条)は別物である
- 状態が良くなれば区分が下がる、その因果関係は多くの人が知っている。だが下がった結果の深刻度までは想像が及んでいない。区分支給限度基準額が下がると、これまでのサービス量を維持するには限度額超過分が全額自己負担になる。週2回のデイサービスが週1回になるか、月数万円の追加負担になるか、その二択を迫られる
- 「市町村が決めたことだから従うしかない」と諦める家庭が多い。だが法律の側から見れば、変更認定は行政処分であり、介護保険審査会への審査請求の対象である(介護保険法183条)。従う対象ではなく、争える対象だ。この認識の落差が、泣き寝入りを生んでいる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰が動かすか | 33条の3:市町村が職権で変更 | 33条の2:被保険者の申請による区分変更 34条:市町村による要支援認定の取消し |
| 変更の方向 | 支援の必要の程度が低下した場合(引下げ) | 支援の必要の程度が変化した場合(主に引上げ) 要支援者に該当しなくなった場合(認定そのものの消滅) |
| 手続 | 32条の認定調査・主治医意見書・審査会判定を準用 | 申請に基づき32条の手続を準用 要支援者に該当しないと認めるときに取消し(手続は同条の定めによる) |
| 利用者への影響 | 区分支給限度基準額の低下 | 限度額の増加(認められた場合) 介護予防給付の対象外となる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は社会保険方式ではなく税財源の長期照顧制度で、地方政府の照管専員が評估・複評により長照需要等級(CMS 等級)を見直す。行政処分として訴願で争う点は日本と共通する
韓国は日本同様の社会保険方式で、国民健康保険公団の等級判定委員会が長期療養等級を判定・変更する。不服は異議申立て・審判請求で争う
ドイツは MD(医療サービス)の鑑定により Pflegegrad を判定し、再鑑定で等級が見直される。不服は Widerspruch(異議)を経て社会裁判所で争う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母が要支援2で週2回のデイサービスに通っていた。転倒が減り歩行が安定してきた矢先、市役所から「要支援1に変更」の通知が届く。利用できる限度額が下がり、今まで通りのプランだと自己負担が増える。ケアマネジャーからはプラン見直しを求められる。この通知が来た時点で、あなたには審査請求という道が残されている
- 認定調査の日、本人が来訪者の前で気を張って普段よりしっかり受け答えしてしまった。調査票には「できる」と記録される。これが区分引き下げの根拠になる。調査に家族が同席し、普段の状態を具体的に伝えられたかどうかで、結論が変わる
- もし区分変更の通知が届いたのに、認定調査も主治医意見書の更新もなかったとしたら? 第2項が準用する32条の手続を欠いた変更認定は、手続上の瑕疵を主張できる余地がある
- 市町村の担当者として変更認定を起案する立場にあるとき。被保険者証の提出を求め、新しい要支援状態区分と認定審査会の意見を記載して返付する、この一連の流れは厚生労働省令に細かく定められている。手順を飛ばせば後の審査請求で崩れる
- 通知書を受け取ってから3か月。「どうせ役所のことだから」と放置しているうちに、審査請求の期間が過ぎていく。処分を知った日の翌日から3か月、この時計は通知を開封しなくても動いている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書の日付と「教示」欄(審査請求の方法と期限)を真っ先に確認する2. 市町村の介護保険担当課へ認定調査票・主治医意見書の開示を請求し、どの調査項目が改善評価されたかを特定する3. その項目について、実際の生活実態と食い違う点を具体的な日付と出来事で書き出す4. 主治医に現状を伝え、必要なら意見書の補足を依頼する5. 争点が固まったら都道府県の介護保険審査会へ審査請求(介護保険法183条)。並行してケアマネジャーとサービス量の当面の調整を進める
訴えられた側:市町村側として変更認定を行う場合。1. 第2項が準用する32条の手続(認定調査、主治医意見書、介護認定審査会の審査判定)を省略しない2. 被保険者証の提出を求め、変更後の要支援状態区分と認定審査会の意見を記載して返付する厚生労働省令上の手順を履行する3. 通知書に審査請求に関する教示を必ず付す(行政不服審査法82条)。教示の欠落は後の争いで自らの立場を弱める
時効(請求できる期限):変更認定の処分を知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求(行政不服審査法18条1項)。処分の日の翌日から1年を経過すると原則として請求できない(同条2項)。取消訴訟は審査請求に対する裁決を経た後、裁決を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。介護保険の認定に関する処分は審査請求前置である(介護保険法196条)
学説
実務上の一般的理解:要支援状態区分の変更認定は被保険者の給付上限に直接影響する行政処分であり、介護保険法183条の審査請求の対象となる。取消訴訟は同法196条により審査請求の裁決を経た後でなければ提起できない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 改正:介護保険法改正により要支援が要支援1・要支援2に区分され(平成18年4月施行)、要支援状態区分の変更に関する規定が整備された
- 介護保険法 第32条要支援認定の手続、本条2項が準用する母体
- 介護保険法 第28条認定の有効期間と更新、5項から8項を準用
- 介護保険法 第33条の2被保険者側からの区分変更申請ルート
- 介護保険法 第34条要支援認定の取消し、より重い不利益処分
- 介護保険法 第183条認定処分に対する介護保険審査会への審査請求
- 行政手続法 第14条不利益処分の理由提示義務
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間の起算と徒過の効果
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