介護保険法 第50条(居宅介護サービス費等の額の特例)
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- 市町村が、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより、居宅サービス(これに相当するサービスを含む。以下この条において同じ。)、地域密着型サービス(これに相当するサービスを含む。以下この条において同じ。)若しくは施設サービス又は住宅改修に必要な費用を負担することが困難であると認めた要介護被保険者が受ける前条第一項各号に掲げる介護給付について当該各号に定める規定を適用する場合(同条の規定により読み替えて適用する場合を除く。)においては、これらの規定中「百分の九十」とあるのは、「百分の九十を超え百分の百以下の範囲内において市町村が定めた割合」とする。
- 2.市町村が、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより、居宅サービス、地域密着型サービス若しくは施設サービス又は住宅改修に必要な費用を負担することが困難であると認めた要介護被保険者が受ける前条第一項各号に掲げる介護給付について当該各号に定める規定を適用する場合(同項の規定により読み替えて適用する場合に限る。)においては、同項の規定により読み替えて適用するこれらの規定中「百分の八十」とあるのは、「百分の八十を超え百分の百以下の範囲内において市町村が定めた割合」とする。
- 3.市町村が、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより、居宅サービス、地域密着型サービス若しくは施設サービス又は住宅改修に必要な費用を負担することが困難であると認めた要介護被保険者が受ける前条第一項各号に掲げる介護給付について当該各号に定める規定を適用する場合(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合に限る。)においては、同条第二項の規定により読み替えて適用するこれらの規定中「百分の七十」とあるのは、「百分の七十を超え百分の百以下の範囲内において市町村が定めた割合」とする。
この条文の基本情報
居宅介護サービス費等の額の特例とは何ですか?
定義居宅介護サービス費等の額の特例とは、介護保険法第50条に定められた規定で、「市町村が、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより、居宅サービス(これに相当するサービスを含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第50条(居宅介護サービス費等の額の特例)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第50条の条文原文は「市町村が、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情があることにより、居宅サービス(これに相当するサービスを含む。」で始まります。
- 介護保険法第50条は第三節 介護給付に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第50条の前の条は介護保険法第49条の2です。
- 介護保険法第50条の次の条は介護保険法第51条です。
- 介護保険法第50条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第50条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第50条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/50
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法50条は、災害等の特別の事情で費用負担が困難と市町村が認めた要介護者について、給付率を最大百分の百まで引き上げ、自己負担を軽減・免除できると定める。
Q · 災害や家族の失業で介護費用が払えないとき、自己負担を減らしてもらえますか?
市町村が認めれば、自己負担は最大ゼロまで下がりうる
介護保険法50条により、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情で費用負担が困難と市町村が認めた要介護者は、給付率が百分の百以下の範囲で市町村の定める割合まで引き上げられます。1割・2割・3割負担のいずれの人も対象です。ただし申請と市町村の認定が必要で、実際の減免割合は各自治体の要綱で決まります。施設の食費・居住費は対象外です。
解説
介護保険の自己負担は原則1割、所得によって2割か3割。そこまでは多くの人が知っている。だが火事で家を失った、大黒柱が事故で働けなくなった、そんなとき自己負担がゼロになりうることを知る人はほとんどいない。介護保険法50条は、災害その他の特別の事情で費用負担が困難と市町村が認めた要介護者について、給付率の「百分の九十」を「百分の九十を超え百分の百以下の範囲内で市町村が定めた割合」に読み替えると定める。2割負担の人は百分の八十が、3割負担の人は百分の七十が、同じように引き上げられる。上限が百分の百、つまり全額給付=自己負担ゼロまで届く。ただし読み替えるのは市町村であり、あなたが申請しなければ役所から声はかからない。制度があることと、それがあなたに届くことは、別の話だ。
法的な位置づけ
介護保険法第50条は、介護給付に係る利用者負担の減免を定める規定である。災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情により、居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービス又は住宅改修の費用負担が困難であると市町村が認めた要介護被保険者について、法定の給付率を百分の百以下の範囲で市町村が定めた割合に読み替える。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険の利用者負担減免とは?
災害や生計維持者の失業・入院などで介護費用の負担が困難な場合に、市町村の認定により自己負担割合を引き下げる制度です。根拠は介護保険法50条です。
Q2介護保険 減免 申請方法は?
住所地の市町村介護保険担当課に減免申請書を提出します。様式や対象事由は自治体の要綱で定められているため、まず要綱と申請書を請求してください。
Q3介護保険 減免 必要書類は?
一般に、罹災証明書、離職票、診断書、廃業届、収入減少を示す資料など、特別の事情を証明する書類が求められます。具体的な書類は自治体ごとに異なります。
Q4介護保険 減免 いつから適用される?
法律に適用開始時期の定めはなく、自治体要綱で申請月または事由発生月からとされることが多いです。月をまたぐ前の申請が損失を防ぎます。
Q52割・3割負担の人も減免できる?
できます。50条2項は2割負担者の百分の八十を、3項は3割負担者の百分の七十を、それぞれ百分の百以下の範囲で引き上げると定めています。
Q6要支援でも利用者負担の減免は使える?
50条は要介護被保険者の介護給付が対象です。要支援者の予防給付については、介護保険法60条に同趣旨の減免規定が別に置かれています。
Q7減免を却下されたら不服申立てできる?
できます。処分を知った日の翌日から3か月以内に、都道府県の介護保険審査会へ審査請求ができます(介護保険法183条、行政不服審査法18条)。
Q8住宅改修費も減免の対象になる?
対象です。50条は居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービスと並んで住宅改修を明記しています。ただし改修の事前申請手続は別途必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1災害って、地震とか火事だけですか? うちは父が倒れて働けなくなっただけなんですけど
それも対象になりうる。50条は「災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情」と定め、省令は主たる生計維持者の死亡・心身の重大な障害・長期入院、事業の休廃止や著しい損失、収入の著しい減少などを挙げている。実務のポイント:窓口で「災害減免ありますか」と聞くと「災害はないですね」で終わることがある。「50条の特別の事情による減免の要綱を見せてください」と条文番号で聞くと、担当者の引き出しが変わる
Q2減免されたら自己負担は本当にゼロになるんですか?
条文上は百分の百まで、つまり自己負担ゼロが上限として可能である。ただし実際の割合は「市町村が定めた割合」であり、自治体要綱が被害程度や所得に応じて段階を設けているのが通常で、全額免除は全壊・全焼など重い事案に限られることが多い。実務のポイント:要綱は多くの自治体が例規集でウェブ公開している。申請前に段階表を読み、自分の罹災区分がどこに当たるかを把握してから窓口に行くと、必要書類の議論が一往復で済む
Q3施設に入っている親の食費や部屋代も安くなりますか?
50条が動かすのは居宅サービス・地域密着型サービス・施設サービス・住宅改修の給付率であり、施設の食費・居住費は対象外である。そちらは特定入所者介護サービス費(介護保険法51条の3)という別の仕組みで、所得と預貯金の要件で判定される。実務のポイント:災害時には両方を同時に申請するのが実務の定石だが、窓口が縦割りで片方しか案内しないことがある。負担限度額認定証という言葉を出せば、担当者はもう一方の制度を思い出す
間違えやすい点 AI による整理
- 「災害のときの特例」だと読み流されがちだが、条文は「災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情」と書いている。省令が挙げる事情には、主たる生計維持者の死亡・心身の重大な障害・長期入院、事業の休廃止や著しい損失、干ばつ等による収入減少などが含まれる。地震や台風だけの話ではなく、家族の病気や失業でも入口が開く
- 負担軽減といえば高額介護サービス費が有名だが、両者は性質が違う。高額介護サービス費は所得区分ごとの月額上限を超えた分を後から返す制度で、誰でも自動的に当たる。50条は市町村が個別事情を認定して給付率そのものを引き上げる制度で、申請と認定がなければ一円も動かない。「上限があるから大丈夫」と思っている人ほど、この個別救済を使い損ねる
- あなたから見れば「困っているのだから当然減らしてもらえるはず」だが、条文から見れば「市町村が困難であると認めた」ことが要件であり、さらに割合の幅は百分の九十超から百に至る裁量の中にある。全額免除になるか、九割五分にとどまるかは自治体の要綱次第。この落差を知らずに「申請したのに大して減らなかった」と諦めると、不服申立ての機会まで捨てることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の目的 | 50条:特別の事情がある者の給付率そのものを引き上げる個別救済 | 51条:高額介護サービス費。月額上限を超えた自己負担を払い戻す 51条の3:特定入所者介護サービス費。施設の食費・居住費を軽減 |
| 適用の仕方 | 申請と市町村の個別認定が必要 | 所得区分に応じて上限超過分が支給(初回申請で以後継続が一般的) 負担限度額認定の申請が必要 |
| 判定基準 | 災害、生計維持者の死亡・障害・失業等の特別の事情 | 世帯の所得区分 所得と預貯金等の資産要件 |
| 対象となる費用 | 居宅・地域密着型・施設サービス費、住宅改修費 | 介護サービス費の自己負担(食費・居住費等を除く) 施設・短期入所の食費・居住費 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は社会保険ではなく税財源の長照制度で、部分負担は所得区分により免除または軽減される。災害等の個別事情による市町村単位の減免という設計は日本特有
韓国は日本の介護保険を参照して2008年に導入。本人一部負担金について低所得者や生計困難者の減軽規定を置く点で近い
ドイツ介護保険は定額給付で定率負担がなく、給付を超える費用が払えない場合は社会扶助の介護扶助が補う構造
フランスの APA は所得に応じて本人負担率を調整する方式で、災害等の突発事情に基づく個別減免とは設計思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同居の息子が勤め先の倒産で失業し、世帯収入が半分になった。母のデイサービスとショートステイの自己負担が家計を圧迫している。この「主たる生計維持者の収入著しい減少」は、厚生労働省令が定める特別の事情の典型類型に入る。市町村の窓口で減免申請書を出せるかどうかが、月数万円の差になる
- 台風で自宅が半壊し、要介護の父を施設に緊急入所させた。施設サービス費の1割負担に加えて食費・居住費もかかる。50条の減免は施設サービス費には効くが、食費・居住費には効かない(そちらは51条の3の特定入所者介護サービス費が別建て)。どの制度がどこまでカバーするかを分けて申請しないと、取りこぼす
- もし、住宅改修で手すりとスロープを付けたあとに火災に遭ったとしたら? 50条は住宅改修費も明示的に対象に含めている。改修費20万円の枠内なら、1割の2万円が最大ゼロまで下がりうる。ただし改修は原則事前申請、罹災後の申請順序を誤ると別の理由で不支給になる
- 市町村の介護保険課の担当者として、罹災証明を持った家族が窓口に来た。あなたの自治体には要綱があるか、減免割合は何段階か、遡及適用は認めているか。50条は「市町村が定めた割合」としか書いていない。中身を決めるのは、あなたの自治体の要綱だ
- 被災から2か月。避難所暮らしで書類どころではなかった。減免の申請期限は法律に書いていないが、自治体要綱で「申請月から」と区切られていることが多い。あと数日で月が変わる。今日出すか来月出すかで、1か月分が消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事由を証明する書類を揃える(罹災証明書、離職票、診断書、廃業届、所得減少を示す資料)。2. 市町村の介護保険課に減免の要綱と申請様式を請求し、対象事由・減免割合・適用開始時期・期間を確認する。3. 申請は事由発生後できるだけ早く、月をまたぐ前に提出する。4. 認定結果に納得できない場合、処分通知書の教示欄を確認し、介護保険審査会への審査請求(介護保険法183条)を検討する。5. 高額介護サービス費、特定入所者介護サービス費、保険料減免は別制度なので同時に確認する。
訴えられた側:市町村担当者側の実務としては、1. 当該世帯が省令の定める特別の事情のどの類型に当たるかを要綱に照らして特定し、認定の理由を記録に残す。2. 給付率は百分の九十超から百分の百の範囲で要綱の基準に従って決定し、裁量の根拠を明示する。3. 減免決定・却下いずれも書面で通知し、審査請求の教示を欠かさない。4. 遡及適用の可否と適用期間を明記し、更新時期を本人に伝える。
時効(請求できる期限):本条自体に申請期限の定めはないが、減免の適用開始時期は市町村の要綱で定められ、申請月または事由発生月からとされることが多い。給付費の請求権については介護保険法200条の消滅時効(2年)が関係しうる。認定結果に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内(行政不服審査法18条)。具体の期間は自治体要綱および最新の改正状況を確認すること。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定により、災害等の特別の事情がある場合に給付率を百分の百以下の範囲で引き上げる規定として設けられた(施行は2000年)
- 2.平成26年(2014年) 改正:一定以上所得者の2割負担導入に伴い、2割負担者の給付率百分の八十を読み替える規定が整備された
- 3.平成29年(2017年) 改正:現役並み所得者の3割負担導入に伴い、3割負担者の給付率百分の七十を読み替える規定が整備された
- 介護保険法 第49条読み替えの対象となる介護給付の本則
- 介護保険法 第51条高額介護サービス費による月額上限の軽減
- 介護保険法 第51条の3食費・居住費に係る特定入所者介護サービス費
- 介護保険法 第60条予防給付における同趣旨の負担軽減特例
- 介護保険法 第142条保険料の減免等に係る条例委任
- 介護保険法 第183条減免決定に対する介護保険審査会への審査請求
- 災害救助法 第4条災害時の救助種目との併用関係
- 生活保護法 第15条介護扶助との適用関係、最終的な補足性
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