介護保険法 第61条(高額介護予防サービス費の支給)
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- 市町村は、居宅要支援被保険者が受けた介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。)又は地域密着型介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。)に要した費用の合計額として政令で定めるところにより算定した額から、当該費用につき支給された介護予防サービス費、特例介護予防サービス費、地域密着型介護予防サービス費及び特例地域密着型介護予防サービス費の合計額を控除して得た額(次条第一項において「介護予防サービス利用者負担額」という。)が、著しく高額であるときは、当該居宅要支援被保険者に対し、高額介護予防サービス費を支給する。
- 2.前項に規定するもののほか、高額介護予防サービス費の支給要件、支給額その他高額介護予防サービス費の支給に関して必要な事項は、介護予防サービス又は地域密着型介護予防サービスに必要な費用の負担の家計に与える影響を考慮して、政令で定める。
この条文の基本情報
高額介護予防サービス費の支給とは何ですか?
定義高額介護予防サービス費の支給とは、介護保険法第61条に定められた規定で、「市町村は、居宅要支援被保険者が受けた介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第61条(高額介護予防サービス費の支給)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第61条の条文原文は「市町村は、居宅要支援被保険者が受けた介護予防サービス(これに相当するサービスを含む。」で始まります。
- 介護保険法第61条は第四節 予防給付に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第61条の前の条は介護保険法第60条です。
- 介護保険法第61条の次の条は介護保険法第61条の2です。
- 介護保険法第61条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第61条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第61条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/61
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法61条は、要支援者が介護予防サービスに支払った月の自己負担が政令の上限を超えたとき、市町村が超過分を高額介護予防サービス費として支給すると定める。
Q · 要支援の親の介護予防サービス代、払いすぎた分は戻ってくるの?
上限を超えた分は申請すれば市町村から戻る
介護保険法61条により、要支援者が介護予防サービスに支払った月々の利用者負担額が政令で定める上限を超えた場合、超過分が高額介護予防サービス費として市町村から支給されます。上限額は世帯の住民税課税状況などによる所得区分ごとに政令で定められています。福祉用具購入費や住宅改修費、食費・居住費などは計算に含まれません。申請が前提で、権利は2年で時効消滅します(同法200条)。
解説
要支援と認定された親のために、通所型サービスと訪問型の予防サービスを組み合わせて使っている。毎月の自己負担が地味に家計を削っていく。そこで効いてくるのが61条だ。ひと月に払った利用者負担の合計が政令の定める上限を超えたとき、超えた分は市町村から戻ってくる。押さえるべき点は二つ。第一に、上限額は条文のどこにも書かれていない。所得区分ごとの金額はすべて2項の委任を受けた政令にあり、政令が変われば法律本文が一字も動かないまま、あなたの負担上限は跳ね上がる(現に令和3年(2021年)8月、高所得層の上限が引き上げられた)。第二に、放っておいても戻らない。多くの市町村は該当者に申請書を送るが、送付は対象月の数か月後で、住所や世帯情報が古ければ届かない。申請しなければ2年で権利そのものが消える。
法的な位置づけ
高額介護予防サービス費とは、介護保険法第61条に基づき、居宅要支援被保険者が受けた介護予防サービスおよび地域密着型介護予防サービスの費用から保険給付額を控除した利用者負担額が、政令で定める基準を超えて著しく高額となった場合に、市町村が当該被保険者に支給する保険給付である。
よくある質問 AI による整理
Q1高額介護予防サービス費とは何ですか?
要支援者が介護予防サービスに支払った月の自己負担が上限を超えたとき、超過分が市町村から支給される制度です。根拠は介護保険法61条です。
Q2高額介護予防サービス費の上限額はいくらですか?
所得区分ごとに政令で定められ、住民税課税世帯の一般区分では世帯で月44,400円などとされています。高所得区分ほど上限は高くなります(最新の改正状況をご確認ください)。
Q3高額介護予防サービス費の申請方法は?
住所地の市町村の介護保険担当課に申請書を提出します。多くの自治体では振込口座を登録すれば、以後は該当月ごとに自動で振り込まれます。
Q4高額介護予防サービス費はいつ振り込まれますか?
サービスを利用した月から数か月後に支給されるのが一般的です。事業所の請求が審査された後に算定されるため、時期は市町村によって異なります。
Q5高額介護予防サービス費の時効は何年?
保険給付を受ける権利は2年で時効消滅します(介護保険法200条1項)。実務上はサービス利用月の翌月初日から起算する扱いが一般的です。
Q6要支援1でも高額介護予防サービス費の対象になりますか?
対象になります。61条は居宅要支援被保険者を対象とし、要支援1・2のどちらも含みます。要介護の人は51条の高額介護サービス費が適用されます。
Q7ショートステイの食費や滞在費は対象ですか?
対象外です。食費・滞在費・日常生活費は61条の計算に入りません。低所得者の食費・滞在費は別の負担軽減制度(特定入所者介護予防サービス費)で扱います。
Q8総合事業の利用料も上限の計算に入りますか?
総合事業は予防給付ではないため61条の直接の対象ではありませんが、多くの市町村では相当する仕組みを設けて合わせて判定しています。市町村に確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親の分と自分の分、別々に数えるんですか?
同じ世帯なら合算して判定される。61条は要支援者の負担、51条は要介護者の負担を扱うが、上限額は世帯単位でかかるため、夫婦や親子で利用していれば一人分では届かない上限に届くことがある。実務のポイント:世帯が別でも、住民税非課税かつ年金収入が一定以下の人には個人単位の低い上限が別途設定されている。世帯判定と個人判定のどちらが有利かは所得構成で逆転するので、窓口で両方の試算を頼むとよい(最新の改正状況をご確認ください)。
Q2市町村から何も来ないんですけど、放っておいていいですか?
よくない。61条は申請に基づく支給で、通知の送付は行政サービスであって義務ではない。転居後に住所情報が更新されていない、施設入所で郵便が滞留しているといった理由で、該当者に届かないことは珍しくない。権利は2年で消える(200条1項)。実務のポイント:通知が来ていなくても、こちらから対象月を指定して申請できる。「該当通知が届いていないので過去分を確認したい」と伝えれば、市町村側でデータ照会をかけてくれる。
Q3住宅改修で20万円近く使ったのに、なぜ戻ってこないんですか?
61条1項が対象とするのは介護予防サービスと地域密着型介護予防サービスに要した費用で、住宅改修と福祉用具購入は別建ての給付だからだ。手すり設置や段差解消は介護予防住宅改修費という独立した枠(支給限度基準額あり)で処理され、月々の自己負担上限の計算には一切入らない。実務のポイント:住宅改修の支給限度基準額は原則一人一回分の総枠だが、要介護度が大きく上がった場合や転居した場合には枠がリセットされる扱いがある。使い切ったと思い込んでいる人ほど、この再取得の条件を確認する価値がある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「介護にいくらまで使えるのか」という問いの立て方自体がずれている。天井は二つあり、性質が違う。区分支給限度基準額はサービス量の天井で、これを超えて使った分は全額自己負担。高額介護予防サービス費はその全額自己負担分を計算に入れない。つまり限度額を超えて使えば使うほど、61条では救われない領域が増えていく
- 払い戻しがあること自体は知っている人でも、対象外費目の多さは知らない。福祉用具購入費、住宅改修費、施設での食費、居住費・滞在費、日常生活費、これらはすべて61条1項の「介護予防サービスに要した費用」の計算から外れる。領収書の総額で判断すると、超えているはずなのに支給されないという落差が生まれる
- あなたから見れば「母一人の介護費」だが、制度から見れば「世帯という単位の負担」である。上限額の区分も、世帯全員の住民税課税状況で決まる。同居している息子の所得が上がっただけで、母本人の年金が一円も増えていないのに、母の負担上限は上がる。この落差を知らないまま、なぜ今年は戻らないのかと窓口で揉める人が毎年出る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 介護保険法61条:居宅要支援被保険者(要支援1・2) | 介護保険法51条:要介護被保険者 介護保険法61条の2:医療保険と介護保険の両方を利用する要支援者 |
| 上限をかける期間 | 月単位の利用者負担額 | 月単位の利用者負担額 8月から翌年7月までの年単位(医療費自己負担と合算) |
| 計算に入る費用 | 介護予防サービス・地域密着型介護予防サービスの自己負担 | 居宅・施設・地域密着型の介護サービスの自己負担 医療保険の自己負担と介護予防サービスの自己負担の合計 |
| 上限額の決め方 | 政令に委任(家計への影響を考慮) | 政令に委任 政令に委任(年齢・所得区分別) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は社会保険方式ではなく税財源の長期照顧制度で、所得区分に応じた部分負担率を設ける。月ごとの負担上限を超えた分を払い戻す仕組みは日本と異なる
韓国は日本と同じく社会保険方式の長期療養保険を持ち、本人一部負担を定める。所得に応じた負担軽減はあるが、月単位の上限払い戻しとは設計が異なる
ドイツの介護保険は定額給付型で、自己負担に上限を設ける発想は薄い。施設介護の自己負担を入所期間に応じて軽減する加算が導入されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、要支援の母と要介護2の父が同じ住民票の世帯にいたら、上限はどう判定される? 答えは合算。父の高額介護サービス費(51条)と母の高額介護予防サービス費(61条)は世帯単位で足し算され、一人ずつでは届かなかった上限に、二人分でなら届く。別々に眺めていた請求書を、今月から並べて足す必要がある
- 要支援2の母が週3回の通所。ひと月の自己負担は8千円ほど。この水準なら上限には届かない。61条の出番は、限度額いっぱいまで使い込んでいる月に限られる
- あなたが市町村の窓口から「過去に支給した高額介護予防サービス費に算定誤りがあったので返還してほしい」という通知を受け取った側だとしたら。サービス事業所の請求訂正が原因で、あなたに落ち度はない。それでも不当利得として返還を求められることはある。ここで確認すべきは、誤りの原因がどこにあるか、そして返還額の算定根拠の開示を求められるかどうか
- 押し入れから2年前の介護サービス利用票が出てきた。計算すると、あの年の冬は明らかに上限を超えていた。時効は対象月の翌月初日から2年。あと1か月しか残っていない月がある。今週中に市町村の介護保険担当課へ電話を入れなければ、その分は永久に戻らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 直近2年分の介護サービス利用票・領収書を月ごとに集計。福祉用具購入費、住宅改修費、食費、居住費、日常生活費は除外して計算する2. 同一世帯に他の介護保険利用者がいれば合算する3. 世帯全員の住民税課税状況から自分の上限区分を確認(最新の改正状況をご確認ください) 4. 超過月があれば市町村の介護保険担当課へ申請。通知が届いていなくても申請は可能5. 口座を登録すれば以後自動振込になる自治体が多いので、初回申請を最優先で済ませる
訴えられた側:1. 返還や不支給の通知が来たら、算定根拠の内訳開示をまず求める。事業所の請求訂正が原因なら、経緯を文書で確認する2. 決定に不服なら、都道府県の介護保険審査会への審査請求を検討(183条)。介護保険法では、処分の取消訴訟は原則として審査請求の裁決を経た後でなければ提起できない点に注意3. 一括返還が困難なら分割納付の相談を早期に。放置して督促段階に入る前に接触する
時効(請求できる期限):保険給付を受ける権利は2年で時効消滅する(介護保険法200条1項)。起算点は対象となるサービスを利用した月の翌月初日が実務上の扱い。審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:介護保険法等の一部を改正する法律により、要支援者向けの予防給付が再編され、高額介護予防サービス費の規定が設けられた(平成18年(2006年)4月施行)
- 介護保険法 第51条要介護者版の高額介護サービス費、世帯合算の相手方
- 介護保険法 第61条の2医療保険との年度合算による上限(現行効力を要確認)
- 介護保険法 第53条本条が控除する介護予防サービス費の本体規定
- 介護保険法 第200条保険給付を受ける権利の2年時効
- 介護保険法 第183条支給決定への審査請求、介護保険審査会(現行効力を要確認)
- 健康保険法 第115条医療費側の自己負担上限、合算制度の相手方
- 生活保護法 第15条の2介護扶助による代替的負担軽減
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