受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

介護保険法 第61条の2(高額医療合算介護予防サービス費の支給)

クイックジャンプ
  1. 市町村は、居宅要支援被保険者の介護予防サービス利用者負担額(前条第一項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)及び当該居宅要支援被保険者に係る健康保険法第百十五条第一項に規定する一部負担金等の額(同項の高額療養費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額)その他の医療保険各法又は高齢者の医療の確保に関する法律に規定するこれに相当する額として政令で定める額の合計額が、著しく高額であるときは、当該居宅要支援被保険者に対し、高額医療合算介護予防サービス費を支給する。
  2. 2.前条第二項の規定は、高額医療合算介護予防サービス費の支給について準用する。

この条文の基本情報

高額医療合算介護予防サービス費の支給とは何ですか?

定義高額医療合算介護予防サービス費の支給とは、介護保険法第61条の2に定められた規定で、「市町村は、居宅要支援被保険者の介護予防サービス利用者負担額(前条第一項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 介護保険法第61条の2(高額医療合算介護予防サービス費の支給)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
  2. 介護保険法第61条の2の条文原文は「市町村は、居宅要支援被保険者の介護予防サービス利用者負担額(前条第一項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあっては、当該支給額に相当する額を控除して得た額…」で始まります。
  3. 介護保険法第61条の2は第四節 予防給付に置かれています。
  4. 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
  5. 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 介護保険法第61条の2の前の条は介護保険法第61条です。
  7. 介護保険法第61条の2の次の条は介護保険法第61条の3です。
  8. 介護保険法第61条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第61条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
  • 本サイト収録介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第61条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/61_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点介護保険法61条の2は、要支援者の介護予防サービスと医療保険の自己負担を1年分合算し、政令の限度額を超えた場合に高額医療合算介護予防サービス費を支給すると定める。

Q · 要支援の親の介護費と医療費、合わせて払いすぎたら戻ってくるの?

年1回合算し、限度額を超えた分が申請で戻る

介護保険法61条の2により、要支援の認定を受けた人の介護予防サービスの自己負担と医療の自己負担を、毎年8月から翌年7月までの1年分合算できます。合計が所得区分ごとの年間限度額を超えると、超えた分が戻ります。ただし高額介護予防サービス費や高額療養費で既に戻った分は差し引かれ、申請しなければ支給されません。権利は2年で時効消滅します(200条1項)。

解説

親の介護保険の自己負担と、親の医療費の自己負担。この二つは別の窓口で、別の計算で、別の上限が引かれている。だから両方を上限いっぱいまで使う家ほど、実際の支出は二つの上限を足した額まで膨らむ。61条の2は、その分断に年に一度だけ橋を架ける条文である。要支援の認定を受けた人(居宅要支援被保険者)が使った介護予防サービスの自己負担と、健康保険法115条などの医療側の自己負担を1年分合算し、政令で定める限度額を超えた分が戻る。判定に使うのは、高額介護予防サービス費(61条)や高額療養費で既に戻った分を差し引いた後の、正真正銘の手出し額だ。肝心なのは、この給付が申請して初めて動くという点。市町村と医療保険者の情報が突合できた家には案内が届くが、年度途中で引っ越した家、75歳になって保険が切り替わった家、本人が亡くなった家には届かない。そして権利は2年で消える(200条1項)。

法的な位置づけ

高額医療合算介護予防サービス費は、介護保険法61条の2に基づき市町村が居宅要支援被保険者に支給する保険給付である。介護予防サービス利用者負担額と医療保険各法の一部負担金等を、高額介護予防サービス費及び高額療養費の支給額を控除した上で合算し、その合計額が政令で定める基準を超える場合に支給される。

手順

  1. 1.計算期間ごとに自己負担を集計する 8月1日から翌年7月31日までを一区切りとして、介護予防サービスの自己負担明細と医療機関・薬局の領収書を同じ封筒にまとめ、合計額を概算する
  2. 2.先行する個別給付を済ませる 高額介護予防サービス費(61条)と高額療養費の申請を先に済ませる。合算の判定はこれらの支給額を控除した後の額で行われるため、順序を守る
  3. 3.保険者変更があれば自己負担額証明書を取得する 期間中に転居、75歳到達、保険の切替えがあった場合、旧保険者に自己負担額証明書の交付を請求する。案内は届かない前提で自分から動く
  4. 4.支給申請を提出する 計算期間末日時点の医療保険者と市町村の介護保険担当窓口に支給申請を行う。時効(200条1項)を意識し、各年度分は翌々年7月末より前に申請する
  5. 5.決定内容を確認し、不服なら審査請求 支給決定通知の算定内訳を確認し、所得区分や世帯範囲に誤りがあれば計算内訳の開示を求める。不支給等に不服があれば知った日の翌日から3か月以内に介護保険審査会へ審査請求する

よくある質問 AI による整理

Q1高額医療合算介護予防サービス費とは?

要支援者の介護予防サービスと医療の自己負担を1年分合算し、限度額を超えた分を介護保険側から払い戻す給付です。根拠は介護保険法61条の2です。

Q2高額医療・高額介護合算制度の計算期間はいつからいつまで?

毎年8月1日から翌年7月31日までの12か月です。暦年でも年度でもないため、この区切りで領収書を整理する必要があります。

Q3高額介護合算の申請先はどこ?

計算期間末日(7月31日)時点で加入している医療保険者と、市町村の介護保険担当窓口です。案内に沿って両方の手続が必要になるのが一般的です。

Q4高額介護合算の申請に必要な書類は?

支給申請書、本人確認書類、振込先口座のほか、期間中に保険者が変わった場合は旧保険者の自己負担額証明書が必要です。詳細は市町村で確認します。

Q5高額介護合算は世帯単位で計算される?

同じ医療保険に加入している世帯の中で、介護と医療の自己負担を合算します。住民票上同じ世帯でも加入保険が別なら合算されません。

Q6夫が後期高齢者医療、妻が国保の場合は合算できる?

加入する医療保険が異なるため、夫婦間での合算はできません。それぞれの保険の中で個別に判定されます。

Q7差額ベッド代や入院中の食費は合算の対象?

対象外です。合算されるのは保険適用分の自己負担のみで、差額ベッド代、入院時の食事代、介護サービスの居住費・食費などは含まれません。

Q870歳未満と70歳以上で合算の計算は違う?

違います。所得区分ごとの限度額表が年齢層で別に定められ、70歳未満の医療費は一定額以上の自己負担のみ合算対象となる扱いがあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1介護からも病院からも通知が来ないんですけど、こっちから言わないとダメなんですか?

申請しなければ支給されない。市町村と医療保険者の間で情報が突合できた場合は勧奨の案内が届くが、届かない人が必ず出る。権利は2年で消滅する(200条1項)。実務のポイント:案内が届くのは「同じ保険者に1年間いた人」にほぼ限られる。転居、75歳到達による後期高齢者医療への移行、被扶養者から国民健康保険への切り替えがあった年は、まず届かないと考えて自分から動く

Q2要支援から要介護になったら、この制度は使えなくなるんですか?

使えなくなるのではなく、根拠条文が移るだけである。要介護なら51条の2の高額医療合算介護サービス費、要支援なら本条の高額医療合算介護予防サービス費で、合算の仕組み自体は同じ。どちらで処理するかは市町村が判定する。実務のポイント:認定が変わった年はサービス事業所も担当者も入れ替わり、自己負担明細が途中で分断される。区分変更のタイミングで旧事業所の明細を揃えておくと、後の申請が止まらない

Q3実際、いくらぐらい戻ってくるものなんですか?

合算した自己負担が所得区分ごとの年間限度額を超えた分が戻る。70歳以上の一般区分でおおむね年56万円、住民税非課税世帯はさらに低く、現役並み所得では67万円以上と幅が大きい(最新の改正状況をご確認ください)。超過額が500円以下なら支給されない扱いもある。実務のポイント:限度額は政令で決まるため国会を通さず動く。去年は対象外だった家が、区分の見直しだけで今年は対象になることがある

Q4親が亡くなった後でも請求できますか?

できる。死亡日までの自己負担で判定され、実務上は相続人が申請して受け取る取扱いが一般的である(必要書類は市町村によって異なる)。保険給付を受ける権利の時効は2年(200条1項)なので、遺品整理で領収書を捨てる前に確認する価値がある。実務のポイント:死亡届を出しても介護保険部門から合算の案内が来るとは限らない。相続手続で金融機関を回る前に、介護保険担当窓口へ「未支給の給付はありますか」と一言聞く

間違えやすい点 AI による整理

  • 「うちは限度額を超えていますか」と医療の窓口で聞く、この問いの立て方そのものがずれている。医療の高額療養費(健康保険法115条)の判定、介護の高額介護予防サービス費(61条)の判定、そして両者を合算する本条の判定は、まったく別の計算である。窓口の職員が「超えていません」と答えたのは、自分の担当する一本についてだけだ
  • 計算期間が毎年8月1日から翌年7月31日までであることは知っていても、その深刻さまで知っている人は少ない。この区切りは一度過ぎたら埋め合わせがきかない。7月に集中していた通院を8月に回した、それだけで超過額が二つの年度に割れて、どちらも限度額に届かないという結果が起きうる
  • あなたから見れば「役所が計算して払うべきお金」だが、法律から見れば「申請によって初めて具体化する請求権」である。この落差が2年の時効(200条1項)と噛み合った瞬間、自己負担を払った事実の記録は残っているのに、請求権だけが消える
  • 要支援から要介護に変わったから対象外だと思い込む人がいるが、消えるのは条文番号だけだ。要介護なら51条の2の高額医療合算介護サービス費に移るだけで、制度の中身は同じ。認定区分が動いた年こそ申請を諦めてはいけない
比較の観点この条文ほかの条文
対象者61条の2:居宅要支援被保険者61条:居宅要支援被保険者
51条の2:要介護被保険者
合算の範囲介護予防サービスの自己負担+医療保険の一部負担金等介護予防サービスの自己負担のみ
介護サービスの自己負担+医療保険の一部負担金等
判定の単位期間年単位(政令で定める計算期間)月単位
年単位(政令で定める計算期間)
他の給付との関係61条の給付額と高額療養費を控除した後の額で判定本条の判定に先立って支給され、合算額から控除される
高額介護サービス費と高額療養費を控除した後の額で判定

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
長期照顧服務法・全民健康保険法

台湾の長期介護は税財源方式で、介護と医療の自己負担を年単位で合算して払い戻す仕組みはない。医療側で部分負担の上限が別途設けられている

韓国
노인장기요양보험법・국민건강보험법 제44조

韓国は日本と同じく介護を社会保険化しているが、本人負担上限制は医療保険側の制度で、介護と医療の合算調整は日本ほど明確ではない

ドイツ
SGB XI・SGB V § 62

ドイツは介護保険の先行国。医療側には所得比例の年間負担上限(Belastungsgrenze)があるが、介護給付は定額給付型で構造が異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 去年の8月から今年の7月までの分、まだ何も申請していないとしたら? 保険給付を受ける権利の時効は2年(200条1項)で、実務上は計算期間の末日の翌日から数える。通帳と領収書を引っ張り出すのは今夜でいい。ただし明日には市町村の介護保険担当に電話を入れる、その一本で数万円が生き返る
  • 要支援2の母がデイサービスと訪問リハを使い、同時に高血圧と白内障で通院している。介護の窓口でも医療の窓口でも「限度額は超えていません」と言われる。当然だ、片方ずつ見れば超えていない。二本を足して初めて超えるという発想は、どちらの窓口の担当者も自分の仕事ではないと思っている
  • 年度の途中で父が亡くなった。死亡日までの自己負担でも合算の判定は行われ、実務上は相続人が申請して受け取れる。誰も教えに来ないまま2年が過ぎる家が、いちばん多い
  • あなたがケアマネジャーだとする。担当利用者の負担明細を見て「医療のほうはどうですか」と一言聞けるかどうか。その一言が家族に数万円を取り戻させる。逆に聞かずに時効を迎えれば、後で制度を知った家族はケアプランへの信頼ごと失う
  • 4月に子の家の近くへ転居し、市町村も後期高齢者医療の広域連合も変わった。この年は保険者間の突合が働かず、案内が届かない典型例になる。旧住所地の市町村に自分から自己負担額証明書を請求しない限り、合算の計算はそもそも始まらない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 8月1日から翌年7月31日を一区切りに、介護の自己負担明細と医療の領収書を同じ封筒へまとめる2. 高額介護予防サービス費(61条)と高額療養費の申請を先に済ませる、合算はその支給後の残額で判定されるため順序が逆だと計算が狂う3. 市町村の介護保険担当窓口へ支給申請、医療保険者が別なら自己負担額証明書を取得する4. 期間中に転居・75歳到達・死亡があった年は、案内は届かない前提で自分から動く

訴えられた側:1. 不支給や算定額に納得できないなら、通知書の教示欄を確認して介護保険審査会へ審査請求(183条)、期限は処分を知った日の翌日から3か月2. 争点はたいてい所得区分・世帯の範囲・計算期間の区切りのどれかなので、まず市町村に計算内訳の開示を求めて、どの数字で負けているかを特定する3. 過誤支給分の返還を求められた場合、偽りその他不正の行為(22条1項)にあたらない単純な計算違いであれば、徴収ではなく精算として分割等の交渉余地がある

時効(請求できる期限):保険給付を受ける権利は2年で時効消滅(介護保険法200条1項)。実務上の起算点は計算期間の末日(7月31日)の翌日で、各年度分は翌々年の7月末までに申請しないと請求権自体が消える。不支給決定に対する審査請求は別枠で、処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条1項)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成18年(2006年) 新設:健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)により、医療と介護の自己負担を合算する高額医療・高額介護合算制度の一環として新設。平成20年(2008年)4月から施行

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

介護保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 予防給付

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›