介護保険法 第71条(指定居宅サービス事業者の特例)
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- 病院等について、健康保険法第六十三条第三項第一号の規定による保険医療機関又は保険薬局の指定があったとき(同法第六十九条の規定により同号の指定があったものとみなされたときを含む。)は、その指定の時に、当該病院等の開設者について、当該病院等により行われる居宅サービス(病院又は診療所にあっては居宅療養管理指導その他厚生労働省令で定める種類の居宅サービスに限り、薬局にあっては居宅療養管理指導に限る。)に係る第四十一条第一項本文の指定があったものとみなす。ただし、当該病院等の開設者が、厚生労働省令で定めるところにより別段の申出をしたとき、又はその指定の時前に第七十七条第一項若しくは第百十五条の三十五第六項の規定により第四十一条第一項本文の指定を取り消されているときは、この限りでない。
- 2.前項の規定により指定居宅サービス事業者とみなされた者に係る第四十一条第一項本文の指定は、当該指定に係る病院等について、健康保険法第八十条の規定による保険医療機関又は保険薬局の指定の取消しがあったときは、その効力を失う。
この条文の基本情報
指定居宅サービス事業者の特例とは何ですか?
定義指定居宅サービス事業者の特例とは、介護保険法第71条に定められた規定で、「病院等について、健康保険法第六十三条第三項第一号の規定による保険医療機関又は保険薬局の指定があったとき(同法第六十九条の規定により同号の指定があったものとみなさ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第71条(指定居宅サービス事業者の特例)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第71条の条文原文は「病院等について、健康保険法第六十三条第三項第一号の規定による保険医療機関又は保険薬局の指定があったとき(同法第六十九条の規定により同号の指定があったものとみなさ…」で始まります。
- 介護保険法第71条は第二節 指定居宅サービス事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第71条の前の条は介護保険法第70条の3です。
- 介護保険法第71条の次の条は介護保険法第72条です。
- 介護保険法第71条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第71条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第71条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/71
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法71条は、保険医療機関・保険薬局の指定を受けた病院等に居宅サービス事業者の指定を自動的にみなす規定。医療側の指定が取り消されるとみなし指定も失効する。
Q · 保険医療機関になったら、介護の指定申請をしなくても介護サービス事業者になるの?
はい、申請不要で自動的に指定事業者とみなされます
介護保険法71条1項により、健康保険法63条3項1号の保険医療機関・保険薬局の指定を受けた時点で、その開設者に居宅サービスの指定(同法41条1項)があったものとみなされます。対象は、病院・診療所では居宅療養管理指導と厚生労働省令で定める種類の居宅サービス、薬局では居宅療養管理指導に限られます。別段の申出をすれば適用されません。また同条2項により、健康保険法80条で保険医療機関等の指定が取り消されると、みなし指定も自動的に失効します。
解説
保険薬局または保険医療機関の指定を受けた日、その開設者は自分でも気付かないうちに介護保険法上の指定居宅サービス事業者になっている。これが71条のみなし指定である。薬局なら居宅療養管理指導、病院・診療所なら居宅療養管理指導に加えて厚生労働省令で定める種類の居宅サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションなど。対象の範囲は最新の省令をご確認ください)について、申請書を一枚も出していないのに第41条1項の指定があったものとみなされる。便利に聞こえるが、裏返せば運営基準も記録の作成保存義務も介護サービス情報の報告義務も同時に発生しているということだ。そして本当の急所は2項にある。健康保険法80条で保険医療機関の指定を取り消されると、介護側のみなし指定も自動的に効力を失う。医療で転んだ瞬間、介護の収入源も同じ日に消える。
法的な位置づけ
介護保険法71条のみなし指定とは、健康保険法に基づき保険医療機関または保険薬局の指定を受けた病院等の開設者について、指定申請を経ずに、当該病院等が行う一定の居宅サービスに係る指定居宅サービス事業者の指定があったものと法律上擬制する制度である。開設者の別段の申出により適用を排除でき、保険医療機関等の指定取消しにより効力を失う。
よくある質問 AI による整理
Q1みなし指定とは何ですか?
申請なしで法律上指定があったものと扱う制度です。介護保険法71条では、保険医療機関・保険薬局の指定を受けると居宅サービス事業者の指定が自動的に付与されます。
Q2薬局のみなし指定の対象サービスは?
薬局の場合、みなし指定の対象は居宅療養管理指導に限られます(介護保険法71条1項括弧書)。訪問看護などは対象外です。
Q3病院・診療所のみなし指定の対象サービスは?
居宅療養管理指導に加え、厚生労働省令で定める種類の居宅サービス(訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション等)が対象です。範囲は現行省令で確認が必要です。
Q4みなし指定 やめたい場合はどうする?
厚生労働省令で定める手続により別段の申出をすれば、みなし指定は適用されません(71条1項ただし書)。申出の時期と様式は所管自治体に確認してください。
Q5みなし指定でも介護報酬を請求できる?
指定があることと請求できることは別です。介護給付費を請求するには、国保連合会への届出等の手続と運営基準の遵守が別途必要になります。
Q6保険医療機関の指定取消しで介護はどうなる?
介護保険法71条2項により、健康保険法80条の取消しがあると、みなし指定は自動的に効力を失います。介護側で別の処分を待つ必要はありません。
Q7みなし指定に更新手続は必要?
みなし指定は保険医療機関等の指定に連動します。保険医療機関の指定は原則6年ごとの更新制のため、医療側の更新を落とすと介護側にも影響します。
Q8過去に介護の指定を取り消された病院もみなし指定を受ける?
受けません。指定の時より前に介護保険法77条1項または115条の35第6項で指定を取り消されている場合は、みなし指定の対象外です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちのクリニック、介護の申請なんてした覚えがないんですけど、本当に指定事業者なんですか?
71条1項により、保険医療機関の指定があった時に第41条1項の指定があったものとみなされます。申請書は不要で、対象は居宅療養管理指導と厚生労働省令で定める種類の居宅サービスに限られます。実務のポイント:みなし指定は指定されている状態にすぎず、介護報酬を請求できる状態とは別物です。請求には国保連合会への届出が要る。指定はあるのに届出がなく、取れるはずの報酬を何年も取りこぼしている診療所や薬局は相当数ある
Q2保険医療機関の指定を取り消されたら、介護の方も全部ダメになるんですか?
71条2項により、健康保険法80条の取消しがあると、みなし指定はその効力を失います。介護側で別に取消処分が出るのではなく、自動的に消えます。実務のポイント:効力の喪失は行政処分ではないため、介護の指定だけを切り離して審査請求で争うのは困難です。防衛線は医療側の聴聞にしかない。そこで在宅利用者への影響を具体的な人数と代替先の有無で示せるかどうかが、処分の重さを動かす
Q3みなし指定、断ることはできるんですか?
71条1項ただし書により、厚生労働省令で定めるところで別段の申出をすれば適用されません。また、指定の時より前に第77条1項または第115条の35第6項で指定を取り消されている場合も、みなされません。実務のポイント:別段の申出を出すと、後で在宅医療に力を入れたくなったとき通常の指定申請からやり直しになります。目先の事務負担で断る前に、数年先の在宅方針まで決めてから判断した方が安い
間違えやすい点 AI による整理
- 申請していないのだから介護の実地指導は来ない、と思われている。逆である。指定事業者である以上、重要事項の説明と同意取得、サービス提供記録の作成と保存といった運営基準は等しく適用され、基準違反は報酬返還や指定取消しの対象になる。申請しなかったことは義務の免除ではない。
- 2項の連鎖失効そのものは知っている人が多い。だが深刻度の見積もりが甘い。失効は介護側の新たな行政処分ではなく効力の喪失なので、介護の指定だけを切り離して審査請求で争う余地が乏しい。医療側の取消しを止められるかどうかが、そのまま介護収入の生死を決めている。
- みなし指定を受けるか受けないか選べますか、という問いの立て方自体がずれている。法律上は指定があったものとみなされるのが原則で、外れるには別段の申出という能動的な行為が要る。何もしなかった人は、受けている側に自動的に回っている。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 指定の取得方法 | 71条:保険医療機関・保険薬局の指定時に自動的にみなされる(申請不要) | 70条:開設者が都道府県知事に申請し審査を受ける 41条1項:指定居宅サービス事業者の指定の本体規定 |
| 対象サービス | 病院・診療所は居宅療養管理指導+省令指定の居宅サービス、薬局は居宅療養管理指導のみ | 申請した種類の居宅サービス全般 指定を受けた居宅サービス全般 |
| 指定が消える場面 | 健康保険法80条の取消しで自動的に失効(2項) | 77条による都道府県知事の取消処分等 77条の取消処分・更新切れ等 |
| 排除・阻却 | 別段の申出、または過去の77条1項・115条の35第6項による取消しで不適用 | 70条の欠格事由に該当すれば指定されない — |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では医療機関の健保特約と長期照顧サービスの参入は別制度で、医療の特約から長照の資格が自動付与される日本型のみなし指定は見当たらない
韓国の長期療養機関は市長・郡守等による指定制で、医療機関であることのみを理由とする自動的な指定の擬制は一般的ではない
ドイツでは介護金庫との供給契約(Versorgungsvertrag)締結により介護給付の提供が認められ、医療保険の認可から自動連結する仕組みではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし明日、保険医療機関の指定取消処分の聴聞通知が届いたとしたら? あなたが守ろうとしているのは診療報酬だけではない。71条2項により、取消しと同時に居宅療養管理指導などのみなし指定も失効する。聴聞期日まで残り2週間、弁明書の準備は医療と介護の両方の収入を同時に守る作業になる。
- 開業3年目の内科クリニック。介護の指定申請をした覚えがないのに、県から介護サービス情報の報告を求められて戸惑う。みなし指定を受けている以上あなたは報告義務の対象であり、放置は第115条の35第6項による指定取消しにまで届く。
- 在宅患者の自宅へ薬を届けて服薬指導をしている薬剤師が、それは介護保険の居宅療養管理指導として算定できると初めて知る。みなし指定があるので指定申請は不要だが、介護給付費を請求するには国保連合会への届出と運営基準の遵守が別途要る。そこを飛ばしたまま算定すると、後日まとめて返還請求の対象になる。
- 訪問リハビリに通う親を持つ家族が、この病院は介護の指定を持っていないのではと不安になり相談してくる。実際には71条のみなし指定で正式な指定事業者である。ただし別段の申出をして対象外にしている医療機関もあるため、重要事項説明書の事業所番号と提供サービスの種類を見れば一分で判別できる。
取るべき行動
被害を受けた側:サービスを受ける側なら、1. 重要事項説明書で事業所番号と提供サービスの種類を確認する。みなし指定でも正式な指定事業者である2. 説明や記録の交付が雑だと感じたら、運営基準違反として市町村または都道府県の介護保険担当に情報提供できる3. その病院が保険医療機関の指定を取り消された場合、71条2項で介護側も同時に失効するため、ケアマネジャーへ直ちに代替事業所の調整を依頼する
訴えられた側:開設者側なら、1. 保険医療機関の指定を受けた時点で、みなし指定の対象となる居宅サービスの種類を特定し、重要事項説明・同意取得・記録の保存(完結の日から2年以上、自治体の条例で5年とする例もある)の体制を先に整える2. 算定するなら介護給付費の請求に関する届出を別途提出する。指定があることと請求できることは別である3. 対象外にするなら別段の申出4. 医療側の指導監査が危うくなったら、介護側の連鎖失効まで織り込んで弁明を組む
時効(請求できる期限):本条自体に申請期限の定めはない。みなし指定は保険医療機関の指定の時に効力が生じ、健康保険法80条による取消しの時に失効する。別段の申出は指定の時までに行う必要がある。指定の更新は保険医療機関の指定(原則6年)に連動するため、医療側の更新を落とせば介護側も止まる。不正請求分の返還は第22条の不正利得の徴収(加算あり)の対象となり、起算点は事案により異なる(最新の改正状況をご確認ください)。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法制定(平成9年法律第123号)により、保険医療機関等に係る居宅サービス事業者の指定の特例として設けられた
- 介護保険法 第41条みなされる指定の本体規定
- 介護保険法 第70条通常の指定申請手続と欠格事由
- 介護保険法 第70条の2指定の更新制との連動関係
- 介護保険法 第77条過去の取消しがみなし指定を阻却
- 介護保険法 第115条の35情報報告義務違反による指定取消し
- 健康保険法 第63条みなし指定の起点となる保険医療機関指定
- 健康保険法 第80条取消しによりみなし指定が失効
- 医療法 第7条病院等の開設許可がみなし指定の前提
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