介護保険法 第70条(指定居宅サービス事業者の指定)
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- 第四十一条第一項本文の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、居宅サービス事業を行う者の申請により、居宅サービスの種類及び当該居宅サービスの種類に係る居宅サービス事業を行う事業所(以下この節において単に「事業所」という。)ごとに行う。
- 2.都道府県知事は、前項の申請があった場合において、次の各号(病院等により行われる居宅療養管理指導又は病院若しくは診療所により行われる訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション若しくは短期入所療養介護に係る指定の申請にあっては、第六号の二、第六号の三、第十号の二及び第十二号を除く。)のいずれかに該当するときは、第四十一条第一項本文の指定をしてはならない。
- 一申請者が都道府県の条例で定める者でないとき。
- 二当該申請に係る事業所の従業者の知識及び技能並びに人員が、第七十四条第一項の都道府県の条例で定める基準及び同項の都道府県の条例で定める員数を満たしていないとき。
- 三申請者が、第七十四条第二項に規定する指定居宅サービスの事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な居宅サービス事業の運営をすることができないと認められるとき。
- 四申請者が、拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
- 五申請者が、この法律その他国民の保健医療若しくは福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
- 3.5_2 申請者が、労働に関する法律の規定であって政令で定めるものにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。
- 4.5_3 申請者が、社会保険各法又は労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号)の定めるところにより納付義務を負う保険料、負担金又は掛金(地方税法の規定による国民健康保険税を含む。以下この号、第七十八条の二第四項第五号の三、第七十九条第二項第四号の三、第九十四条第三項第五号の三、第百七条第三項第七号、第百十五条の二第二項第五号の三、第百十五条の十二第二項第五号の三、第百十五条の二十二第二項第四号の三及び第二百三条第二項において「保険料等」という。)について、当該申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した保険料等の全て(当該処分を受けた者が、当該処分に係る保険料等の納付義務を負うことを定める法律によって納付義務を負う保険料等に限る。第七十八条の二第四項第五号の三、第七十九条第二項第四号の三、第九十四条第三項第五号の三、第百七条第三項第七号、第百十五条の二第二項第五号の三、第百十五条の十二第二項第五号の三及び第百十五条の二十二第二項第四号の三において同じ。)を引き続き滞納している者であるとき。
- 六申請者(特定施設入居者生活介護に係る指定の申請者を除く。)が、第七十七条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定により指定(特定施設入居者生活介護に係る指定を除く。)を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過しない者(当該指定を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。第五節及び第二百三条第二項において同じ。)又はその事業所を管理する者その他の政令で定める使用人(以下「役員等」という。)であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含み、当該指定を取り消された者が法人でない事業所である場合においては、当該通知があった日前六十日以内に当該事業所の管理者であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)であるとき。ただし、当該指定の取消しが、指定居宅サービス事業者の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定居宅サービス事業者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定居宅サービス事業者が有していた責任の程度を考慮して、この号本文に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。
- 5.6_2 申請者(特定施設入居者生活介護に係る指定の申請者に限る。)が、第七十七条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定により指定(特定施設入居者生活介護に係る指定に限る。)を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過しない者(当該指定を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日前六十日以内に当該法人の役員等であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含み、当該指定を取り消された者が法人でない事業所である場合においては、当該通知があった日前六十日以内に当該事業所の管理者であった者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)であるとき。ただし、当該指定の取消しが、指定居宅サービス事業者の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定居宅サービス事業者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定居宅サービス事業者が有していた責任の程度を考慮して、この号本文に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。
- 6.6_3 申請者と密接な関係を有する者(申請者(法人に限る。以下この号において同じ。)の株式の所有その他の事由を通じて当該申請者の事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるもの(以下この号において「申請者の親会社等」という。)、申請者の親会社等が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるもの又は当該申請者が株式の所有その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるもののうち、当該申請者と厚生労働省令で定める密接な関係を有する法人をいう。以下この章において同じ。)が、第七十七条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過していないとき。ただし、当該指定の取消しが、指定居宅サービス事業者の指定の取消しのうち当該指定の取消しの処分の理由となった事実及び当該事実の発生を防止するための当該指定居宅サービス事業者による業務管理体制の整備についての取組の状況その他の当該事実に関して当該指定居宅サービス事業者が有していた責任の程度を考慮して、この号本文に規定する指定の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く。
- 七申請者が、第七十七条第一項又は第百十五条の三十五第六項の規定による指定の取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に第七十五条第二項の規定による事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から起算して五年を経過しないものであるとき。
- 7.7_2 申請者が、第七十六条第一項の規定による検査が行われた日から聴聞決定予定日(当該検査の結果に基づき第七十七条第一項の規定による指定の取消しの処分に係る聴聞を行うか否かの決定をすることが見込まれる日として厚生労働省令で定めるところにより都道府県知事が当該申請者に当該検査が行われた日から十日以内に特定の日を通知した場合における当該特定の日をいう。)までの間に第七十五条第二項の規定による事業の廃止の届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から起算して五年を経過しないものであるとき。
- 八第七号に規定する期間内に第七十五条第二項の規定による事業の廃止の届出があった場合において、申請者が、同号の通知の日前六十日以内に当該届出に係る法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員等又は当該届出に係る法人でない事業所(当該事業の廃止について相当の理由があるものを除く。)の管理者であった者で、当該届出の日から起算して五年を経過しないものであるとき。
- 九申請者が、指定の申請前五年以内に居宅サービス等に関し不正又は著しく不当な行為をした者であるとき。
- 十申請者(特定施設入居者生活介護に係る指定の申請者を除く。)が、法人で、その役員等のうちに第四号から第六号まで又は第七号から前号までのいずれかに該当する者のあるものであるとき。
- 8.10_2 申請者(特定施設入居者生活介護に係る指定の申請者に限る。)が、法人で、その役員等のうちに第四号から第五号の三まで、第六号の二又は第七号から第九号までのいずれかに該当する者のあるものであるとき。
- 十一申請者(特定施設入居者生活介護に係る指定の申請者を除く。)が、法人でない事業所で、その管理者が第四号から第六号まで又は第七号から第九号までのいずれかに該当する者であるとき。
- 十二申請者(特定施設入居者生活介護に係る指定の申請者に限る。)が、法人でない事業所で、その管理者が第四号から第五号の三まで、第六号の二又は第七号から第九号までのいずれかに該当する者であるとき。
- 9.都道府県が前項第一号の条例を定めるに当たっては、厚生労働省令で定める基準に従い定めるものとする。
- 10.都道府県知事は、介護専用型特定施設入居者生活介護(介護専用型特定施設に入居している要介護者について行われる特定施設入居者生活介護をいう。以下同じ。)につき第一項の申請があった場合において、当該申請に係る事業所の所在地を含む区域(第百十八条第二項第一号の規定により当該都道府県が定める区域とする。)における介護専用型特定施設入居者生活介護の利用定員の総数及び地域密着型特定施設入居者生活介護の利用定員の総数の合計数が、同条第一項の規定により当該都道府県が定める都道府県介護保険事業支援計画において定めるその区域の介護専用型特定施設入居者生活介護の必要利用定員総数及び地域密着型特定施設入居者生活介護の必要利用定員総数の合計数に既に達しているか、又は当該申請に係る事業者の指定によってこれを超えることになると認めるとき、その他の当該都道府県介護保険事業支援計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、第四十一条第一項本文の指定をしないことができる。
- 11.都道府県知事は、混合型特定施設入居者生活介護(介護専用型特定施設以外の特定施設に入居している要介護者について行われる特定施設入居者生活介護をいう。以下同じ。)につき第一項の申請があった場合において、当該申請に係る事業所の所在地を含む区域(第百十八条第二項第一号の規定により当該都道府県が定める区域とする。)における混合型特定施設入居者生活介護の推定利用定員(厚生労働省令で定めるところにより算定した定員をいう。)の総数が、同条第一項の規定により当該都道府県が定める都道府県介護保険事業支援計画において定めるその区域の混合型特定施設入居者生活介護の必要利用定員総数に既に達しているか、又は当該申請に係る事業者の指定によってこれを超えることになると認めるとき、その他の当該都道府県介護保険事業支援計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、第四十一条第一項本文の指定をしないことができる。
- 12.都道府県知事は、第四十一条第一項本文の指定(特定施設入居者生活介護その他の厚生労働省令で定める居宅サービスに係るものに限る。)をしようとするときは、関係市町村長に対し、厚生労働省令で定める事項を通知し、相当の期間を指定して、当該関係市町村の第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画との調整を図る見地からの意見を求めなければならない。
- 13.関係市町村長は、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事に対し、第四十一条第一項本文の指定(前項の厚生労働省令で定める居宅サービスに係るものを除く。次項において同じ。)について、当該指定をしようとするときは、あらかじめ、当該関係市町村長にその旨を通知するよう求めることができる。この場合において、当該都道府県知事は、その求めに応じなければならない。
- 14.関係市町村長は、前項の規定による通知を受けたときは、厚生労働省令で定めるところにより、第四十一条第一項本文の指定に関し、都道府県知事に対し、当該関係市町村の第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画との調整を図る見地からの意見を申し出ることができる。
- 15.都道府県知事は、第六項又は前項の意見を勘案し、第四十一条第一項本文の指定を行うに当たって、当該事業の適正な運営を確保するために必要と認める条件を付することができる。
- 16.市町村長は、第四十二条の二第一項本文の指定を受けて定期巡回・随時対応型訪問介護看護等(認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護及び地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護以外の地域密着型サービスであって、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護その他の厚生労働省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)の事業を行う者の当該指定に係る当該事業を行う事業所(以下この項において「定期巡回・随時対応型訪問介護看護等事業所」という。)が当該市町村の区域にある場合その他の厚生労働省令で定める場合であって、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、都道府県知事に対し、訪問介護、通所介護その他の厚生労働省令で定める居宅サービス(当該市町村の区域に所在する事業所が行うものに限る。)に係る第四十一条第一項本文の指定について、厚生労働省令で定めるところにより、当該市町村が定める市町村介護保険事業計画(第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画をいう。以下この項において同じ。)において定める当該市町村又は当該定期巡回・随時対応型訪問介護看護等事業所の所在地を含む区域(第百十七条第二項第一号の規定により当該市町村が定める区域とする。以下この項において「日常生活圏域」という。)における定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の見込量を確保するため必要な協議を求めることができる。この場合において、当該都道府県知事は、その求めに応じなければならない。
- 一当該市町村又は当該日常生活圏域における居宅サービス(この項の規定により協議を行うものとされたものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の種類ごとの量が、当該市町村が定める市町村介護保険事業計画において定める当該市町村又は当該日常生活圏域における当該居宅サービスの種類ごとの見込量に既に達しているか、又は第一項の申請に係る事業者の指定によってこれを超えることになるとき。
- 二その他当該市町村介護保険事業計画の達成に支障を生ずるおそれがあるとき。
- 17.都道府県知事は、前項の規定による協議の結果に基づき、当該協議を求めた市町村長の管轄する区域に所在する事業所が行う居宅サービスにつき第一項の申請があった場合において、厚生労働省令で定める基準に従って、第四十一条第一項本文の指定をしないこととし、又は同項本文の指定を行うに当たって、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の事業の適正な運営を確保するために必要と認める条件を付することができる。
この条文の基本情報
指定居宅サービス事業者の指定とは何ですか?
定義指定居宅サービス事業者の指定とは、介護保険法第70条に定められた規定で、「第四十一条第一項本文の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、居宅サービス事業を行う者の申請により、居宅サービスの種類及び当該居宅サービスの種類に係る居宅サー…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第70条(指定居宅サービス事業者の指定)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第70条の条文原文は「第四十一条第一項本文の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、居宅サービス事業を行う者の申請により、居宅サービスの種類及び当該居宅サービスの種類に係る居宅サー…」で始まります。
- 介護保険法第70条は第二節 指定居宅サービス事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第70条の前の条は介護保険法第69条の39です。
- 介護保険法第70条の次の条は介護保険法第70条の2です。
- 介護保険法第70条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第70条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第70条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/70
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法70条は居宅サービス事業者の指定手続を定め、保険料の滞納や指定取消し後5年以内など2項の欠格事由に当たれば、知事は指定をしてはならないとする。
Q · 介護事業の指定って、基準を満たせば必ずもらえるの?
欠格事由に一つでも当たれば、知事は指定できない
介護保険法70条2項は、人員・運営基準の不適合に加え、拘禁刑・罰金刑の執行中、保険料等の滞納処分後3か月以上の滞納継続(5号の3)、指定取消しから5年以内(6号)、処分逃れの廃止届(7号・8号)などを欠格事由とし、該当すれば知事は指定を「してはならない」と定めています。さらに4項・5項の総量規制や、10項・11項の市町村協議によって、基準を満たしていても不指定や条件付きの指定となる場合があります。
解説
訪問介護やデイサービスの会社を立ち上げようとして、都道府県に申請書を出す。ここで多くの人が誤解する。「基準を満たせば許可される」のではない。介護保険法70条2項は、19個の欠格事由を並べ、そのどれか一つに触れた瞬間、知事は指定を「してはならない」と命じている。裁量ではなく禁止だ。しかもその射程は、あなたが想像するより遥かに広い。社会保険料を滞納して差押えを受け3か月放置しただけで5号の3に該当する。過去に別会社の役員だったあなたが、その会社の指定取消しの60日前に名前を連ねていただけで、5年間どこでも指定を取れない(7号)。親会社が取消しを受ければ、無関係なあなたの子会社まで道連れになる(8号)。さらに4項・5項では、基準を全部満たしていても「計画の定員枠が埋まっている」という理由だけで知事が指定を断れる。参入の可否は、あなたの質だけでは決まらない。
法的な位置づけ
介護保険法70条は、指定居宅サービス事業者の指定手続と指定拒否事由を定める規定である。指定は事業所ごと・サービス種類ごとに申請に基づき行われ、2項各号の欠格事由に該当すれば都道府県知事は指定をしてはならない。加えて、特定施設入居者生活介護の総量規制(4項・5項)と市町村協議に基づく不指定・条件付与(10項・11項)を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法70条とは何ですか?
居宅サービス事業者の指定手続と、指定をしてはならない欠格事由を定めた条文です。特定施設の総量規制や市町村協議による不指定も規定しています。
Q2介護事業の指定 欠格事由 一覧は?
主な欠格事由は、法人格等の要件不備、基準不適合、拘禁刑・罰金刑の執行中、保険料等の滞納、指定取消し後5年以内、処分逃れの廃止届、5年以内の不正行為、役員等の該当です。
Q3社会保険料を滞納していても介護事業の指定は受けられる?
滞納処分を受けた日から正当な理由なく3か月以上滞納が続いていると、5号の3に当たり指定されません。判定の基準日は申請日の前日です。
Q4指定取消しから何年で再申請できる?
取消しの日から5年を経過するまでは指定を受けられません(6号)。取消処分の通知日前60日以内に役員等だった人にも同じ5年の制限がかかります。
Q5介護事業の指定 役員の前科は影響する?
役員等に拘禁刑や所定の罰金刑の執行中の者がいると、法人の申請は10号により不指定になります。刑の執行が終われば該当しなくなります。
Q6介護付き有料老人ホームの指定 総量規制とは?
都道府県の介護保険事業支援計画で定める必要利用定員総数に既に達しているか、指定で超える場合、知事は指定しないことができます(4項・5項)。
Q7訪問介護の指定に市町村は関与できる?
できます。定期巡回・随時対応型サービス等の見込量確保のため、市町村長は知事に協議を求められ、その結果で不指定や条件付与が可能です(10項・11項)。
Q8介護事業の不指定処分に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、または6か月以内に取消訴訟を提起できます。まず通知書で根拠となった号・項を特定します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社は問題ないんですが、役員の一人に前科があります。これだけで指定は無理ですか?
拘禁刑以上の刑で執行が終わっていない段階なら2項4号、介護・医療・福祉関係法令や政令指定の労働法令による罰金刑で執行中なら5号・5号の2に該当し、法人はその役員の存在だけで12号により不指定になる。逆に執行が終わって経過していれば該当しない。実務のポイント:条文は「執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者」と書いており、前科そのものではなく執行の終了で線が引かれる。申請前に役員の刑の執行終了日を確認するだけで、待つべきか役員を入れ替えるべきかが判断できる
Q2指定を取り消されそうになったら、先に廃業届を出して逃げればいいんじゃないですか?
その道は条文が既に塞いでいる。9号は行政手続法15条の通知から処分決定日までの廃止届(75条2項)を捕捉し、10号は76条1項の検査日から聴聞決定予定日までの廃止届を捕捉する。いずれも届出日から5年の封鎖がかかり、11号で通知前60日以内の役員等にも及ぶ。実務のポイント:両号とも「当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く」という逃げ道を残している。経営者の重病や後継者不在など客観的事情があるなら、廃業の理由を時系列の記録で残しておくことが唯一の防御線になる
Q3訪問介護を始めたいんですが、県の基準さえクリアすれば市町村は関係ないですよね?
関係する。10項により、市町村長は定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の見込量確保のため、訪問介護や通所介護の指定について県知事に協議を求めることができ、知事はこれに応じなければならない。11項で不指定または条件付与が可能になる。実務のポイント:この協議制度は市町村の介護保険事業計画(117条1項)と連動している。申請前に市町村の計画書で日常生活圏域ごとの見込量と現在の充足状況を読めば、協議が発動する地域かどうかが事前に分かる。県の担当課より市の介護保険課に先に相談する事業者が、結果的に早く指定を取っている
Q4親会社が別の県で指定を取り消されました。うちの子会社の申請に影響しますか?
8号が直撃する可能性が高い。株式所有その他の事由を通じて事業を実質的に支配し、または重要な影響を与える関係にある者として厚生労働省令で定めるものは「密接な関係を有する者」となり、その取消しから5年は申請者側が不指定になる。親会社だけでなく、親会社が支配する兄弟会社も射程に入る。実務のポイント:8号にもただし書きがあり、取消理由となった事実と業務管理体制整備の取組状況、責任の程度を考慮して除外されうる。グループ会社として独立した業務管理体制(115条の32の体制整備届)を敷いてきた記録があるかどうかが、連座を切る材料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「人員・設備・運営の三基準を満たせば指定される」という理解は、条文の半分しか見ていない。2項各号の欠格事由は基準とは別系統の門であり、税・社会保険の滞納、過去の役員歴、密接な関係者の処分歴といった、事業所の中を一切見ない要素で判定される。書類審査で落ちるのではなく、申請する資格が最初からない状態が存在する
- 指定取消しの影響が「取り消された法人だけ」に及ぶと思われがちだが、条文は逆方向にも横方向にも広がる。逆方向=通知前60日以内の役員等まで遡及(7号)、横方向=株式所有等で実質支配する親会社・兄弟会社まで連鎖(8号)。グループ経営をしているなら、一つの事業所の不正が全社の新規展開を5年止める
- 「総量規制は施設系の話で、訪問系には関係ない」と考えていると、10項・11項を見落とす。市町村長が協議を求めれば、訪問介護や通所介護という在宅サービスにも、見込量到達を理由とした不指定または条件付与が及ぶ。都道府県の許認可だと思っていた領域に、市町村が実質的な拒否権を持っている
- あなたから見れば「指定=営業許可」だが、法律から見れば「指定=介護保険の給付を国民の保険料と税で流し込む相手として選ぶ行為」。だから審査は事業能力ではなく、公金を託せるかどうかの適格性審査になる。この視点の落差が、なぜ税・社会保険の滞納があそこまで重く扱われるのかを説明する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 介護保険法70条:指定の入口(申請・欠格事由・総量規制) | 介護保険法74条:指定後に守るべき人員・設備・運営基準 介護保険法77条:指定後の取消し・効力停止 |
| 知事の判断の性質 | 2項は「してはならない」(羈束)、4・5・11項は「しないことができる」(裁量) | 条例で基準を定め、事業者に遵守義務 取消事由該当時に取消し・停止が「できる」 |
| 時間軸 | 申請時点で過去5年の処分歴・滞納状況を判定 | 指定期間中の継続的な遵守 違反発覚後の事後処分(70条の欠格事由の発生源) |
| 事業者の対抗手段 | 不指定処分への審査請求・取消訴訟、ただし書(責任の程度)の主張 | 基準の解釈・運用について指導の段階で協議 聴聞(行政手続法13条)での弁明、処分後の取消訴訟 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は長照機構の設立を許可制とし、負責人の消極資格を定める。保険方式ではなく税財源中心である点が日本と異なる
韓国は日本と同じ社会保険方式で、長期療養機関の指定と結格事由を定める。制度設計は日本の影響を強く受けている
ドイツは介護金庫との供給契約(Versorgungsvertrag)で事業者を認可する。契約方式である点が日本の行政処分方式と異なる
米国は Medicare・Medicaid からの除外(exclusion)制度で、不正や有罪判決のあった事業者を公的医療・介護プログラムから排除する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ケアマネ15年のキャリアを積んで独立を決意。人員基準も設備も完璧に整え、事務所の賃貸契約も済ませた。だが申請の2か月前、資金繰りで厚生年金保険料を滞納し年金事務所の差押えを受けていた。5号の3該当。開業は白紙、賃料だけが毎月出ていく
- あなたは3年前、友人に頼まれて介護事業会社の取締役に名前だけ貸した。半年で辞めたが、その会社は不正請求で指定を取り消された。取消処分の通知が出た日から60日前まで遡ったとき、あなたはまだ登記上の役員だった。7号が発動し、あなた自身の会社設立は5年間封じられる
- 特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム)の指定を申請したら、書類不備ゼロなのに知事から不指定。理由は「都道府県介護保険事業支援計画の必要利用定員総数に既に達している」(4項)。建物はもう建っている。総量規制は基準適合性とは全く別の門だ
- もし、指定取消しの聴聞通知が届いた後で慌てて廃業届を出したら、逃げ切れるだろうか? 逃げ切れない。9号が「通知があった日から処分決定日までの間の廃止届」を正面から捕捉し、届出日から5年の封鎖をかける。検査から聴聞決定予定日までの廃業も10号で塞がれている
- 訪問介護の指定を県に申請中、市町村長が10項の協議を県知事に求めた。市の介護保険事業計画で定期巡回・随時対応型の見込量を確保したいという理由だ。あなたの申請は基準適合でも、11項により不指定または条件付きになりうる。県だけ見ていた戦略が市で止まる
取るべき行動
被害を受けた側:指定を受けられなかった側として:1. 不指定処分の通知書から根拠号数を特定する(2項の何号か、4項・5項の総量規制か、11項の市町村協議か)2. 欠格事由該当が事実誤認なら、審査請求(行政不服審査法、処分を知った日の翌日から3か月以内)または取消訴訟(行政事件訴訟法14条、6か月以内)3. 7号・8号の取消し連座は「厚生労働省令で定めるものに該当する場合を除く」というただし書きがあり、業務管理体制の整備状況と責任の程度で除外されうる。その主張立証資料を揃える4. 総量規制による不指定は次期計画期間での再申請が現実的な道になる
訴えられた側:指定取消しを求められている事業者として:1. 76条1項の検査が入った時点で、聴聞決定予定日の通知(10号)が来るか注視する。この段階での廃業届は5年封鎖の引き金になる2. 77条1項の取消処分には聴聞手続(行政手続法13条1項1号)があり、そこが唯一の反論機会。弁明書と業務管理体制の整備記録を準備3. 取消しが避けられない場合でも、7号ただし書の「責任の程度」を争えば、役員個人や関係法人への連座を切り離せる可能性がある4. 役員の顔ぶれを通知日60日前基準で確認し、グループ他社への波及範囲を先に把握する
時効(請求できる期限):不指定処分に対する審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)。欠格事由の5年期間は、指定取消しの日または事業廃止届出の日から起算。保険料滞納(5号の3)は滞納処分を受けた日から3か月以上の継続が要件で、申請日の前日までの状態で判定される(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:2項の欠格事由は公費と保険料を託す相手としての適格性を確保するための羈束的な拒否事由であり、4項・5項・11項の計画調整による不指定は、地域の供給量を調整するための裁量的な拒否事由と整理される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:介護保険法の制定により、指定居宅サービス事業者の指定制度と指定拒否事由を創設。
- 2.平成20年(2008年) 改正:大手事業者の処分逃れ問題を受け、業務管理体制の整備、検査後の廃止届を捕捉する処分逃れ対策、連座制の見直しなどを導入。
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法改正に伴う関係法律整理により「禁錮以上の刑」を「拘禁刑以上の刑」に改めた(令和7年6月1日施行)。
- 介護保険法 第41条指定居宅サービス事業者からの給付の本体規定
- 介護保険法 第74条人員・設備・運営基準、2項2号3号の判定基準
- 介護保険法 第75条事業廃止届出、9号10号の駆け込み廃業の対象
- 介護保険法 第76条報告徴収・立入検査、10号の起算点
- 介護保険法 第77条指定取消し・効力停止、欠格事由の発生源
- 介護保険法 第118条都道府県介護保険事業支援計画、総量規制の基準
- 行政手続法 第15条聴聞通知日、60日遡及の起算点
- 行政手続法 第5条審査基準の設定・公表義務が指定審査に及ぶ
- 行政不服審査法 第18条不指定処分に対する審査請求期間
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