介護保険法 第75条の2(都道府県知事等による連絡調整又は援助)
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- 都道府県知事又は市町村長は、指定居宅サービス事業者による第七十四条第五項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該指定居宅サービス事業者及び指定居宅介護支援事業者、他の指定居宅サービス事業者その他の関係者相互間の連絡調整又は当該指定居宅サービス事業者及び当該関係者に対する助言その他の援助を行うことができる。
- 2.厚生労働大臣は、同一の指定居宅サービス事業者について二以上の都道府県知事が前項の規定による連絡調整又は援助を行う場合において、当該指定居宅サービス事業者による第七十四条第五項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該都道府県知事相互間の連絡調整又は当該指定居宅サービス事業者に対する都道府県の区域を超えた広域的な見地からの助言その他の援助を行うことができる。
この条文の基本情報
都道府県知事等による連絡調整又は援助とは何ですか?
定義都道府県知事等による連絡調整又は援助とは、介護保険法第75条の2に定められた規定で、「都道府県知事又は市町村長は、指定居宅サービス事業者による第七十四条第五項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該指定居宅サービス事…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 介護保険法第75条の2(都道府県知事等による連絡調整又は援助)は、日本の介護保険法に含まれる条文です。
- 介護保険法第75条の2の条文原文は「都道府県知事又は市町村長は、指定居宅サービス事業者による第七十四条第五項に規定する便宜の提供が円滑に行われるため必要があると認めるときは、当該指定居宅サービス事…」で始まります。
- 介護保険法第75条の2は第二節 指定居宅サービス事業者に置かれています。
- 介護保険法の公布日は平成9年12月17日です。
- 介護保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 介護保険法第75条の2の前の条は介護保険法第75条です。
- 介護保険法第75条の2の次の条は介護保険法第76条です。
- 介護保険法第75条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第75条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123 - 本サイト収録
介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第75条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/409AC0000000123/75_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点介護保険法75条の2は、指定居宅サービス事業者の廃止・休止時の便宜の提供が円滑に進むよう、知事・市町村長が関係者間の連絡調整や助言を行えると定める。実施は行政の裁量による。
Q · 介護事業所が突然廃止になったら、役所は次の事業所探しを手伝ってくれるの?
市町村・知事が引継ぎを調整できるが、義務ではなく裁量
介護保険法75条の2第1項により、都道府県知事または市町村長は、廃止・休止する事業者による便宜の提供(74条5項)が円滑に進むよう、事業者・ケアマネジャー・他の事業者の間で連絡調整や助言を行うことができます。複数の県にまたがる事業者の場合、2項により厚生労働大臣が県同士の調整を行えます。ただし「できる」規定であり、行政に実施義務はありません。そのため、ケアマネを通じて市町村の介護保険担当課へ書面で申し入れることが実務上重要です。
解説
郵便受けに入っていた一枚の通知。「当事業所は○月末をもって事業を廃止いたします」。この紙を受け取った家族の大半は、その日から自力で次の事業所を探し始める。だが介護保険法は、そこを事業者と行政の仕事として設計している。74条5項は、廃止・休止を届け出た事業者に対し、引き続きサービスを希望する利用者へ、他の事業者との連絡調整その他の便宜を提供する義務を課す。そして本条1項は、その引継ぎが円滑に進まないとき、都道府県知事または市町村長が、事業者・ケアマネジャー・他の事業者の間に入って連絡調整や助言を行えると定めた。2項はさらに上の階層である。同じ事業者について二以上の知事が動いている場合、厚生労働大臣が知事同士の調整に乗り出せる。全国展開の事業者が撤退しても、県境で救済が止まらないようにした仕掛けだ。ただし条文の語尾は「行うことができる」。義務ではなく裁量であり、そこを正確に握っているかどうかで、あなたの申し入れの組み立て方が変わる。
法的な位置づけ
介護保険法75条の2は、指定居宅サービス事業者の廃止・休止に際し、同法74条5項の便宜の提供が円滑に行われるよう、都道府県知事または市町村長が事業者・指定居宅介護支援事業者・他の事業者等の相互間の連絡調整や助言その他の援助を行うことができる旨を定める規定である。2項は、二以上の都道府県知事が関与する場合における厚生労働大臣の広域的な調整権限を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1介護保険法75条の2とは何ですか?
介護事業所の廃止・休止時に、利用者の引継ぎが円滑に進むよう、都道府県知事や市町村長が関係者間の連絡調整や助言を行えると定めた規定です。
Q2デイサービスが閉鎖したら、どこに相談すればいい?
まず担当のケアマネジャー、次にお住まいの市町村の介護保険担当課です。本条1項は市町村長も連絡調整の主体として明記しています。
Q3介護事業所の廃止届はいつまでに出す?
廃止・休止の予定日の一月前までに、指定権者である都道府県知事に届け出る必要があります(介護保険法75条2項)。
Q4介護事業所の便宜の提供とは?
廃止・休止する事業者が、サービス継続を希望する利用者のために、他の事業者との連絡調整などを行う義務です(74条5項)。本条はその履行を行政が支援する規定です。
Q5介護事業所が利用者を放置して閉鎖するのは違法?
便宜の提供義務(74条5項)に反する可能性があり、指定の取消し・効力停止(77条)の議論に接続しえます。ただし廃止自体は禁止されていません。
Q6訪問介護が終了になったら、自分で次を探すしかない?
いいえ。事業者には引継ぎの便宜提供義務があり、ケアマネも調整役です。進まない場合は市町村に本条の連絡調整を求められます。
Q7全国チェーンの介護事業所が撤退したら国は動く?
同一事業者について二以上の知事が連絡調整を行う場合、厚生労働大臣が知事間の調整や広域的な助言を行えます(本条2項)。
Q8介護事業所廃止の損害賠償は請求できる?
引継ぎ放置で損害が生じた場合、債務不履行や不法行為として検討の余地があります。時効は民法166条・724条によります。弁護士への相談を推奨します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役所に言えば、その事業所を辞めさせないようにしてくれるんですか?
できません。廃止・休止は75条2項の届出で完結し、行政が営業継続を命じる仕組みはない。本条で行政ができるのは引継ぎの連絡調整と助言に限られる。実務のポイント:存続を止められないと分かっているからこそ、行政は引継ぎ先の確保には比較的よく動く。交渉の焦点を「存続」から「引継ぎ」に切り替えた家族の方が、結果として早く次の事業所を得ている
Q2市役所に頼んだら「できる規定ですから」と断られました。争えますか?
本条の助言・援助は行政指導であり行政処分ではないため、審査請求や取消訴訟の対象にならない。ただし行政手続法32条以下の規律は及び、同35条により趣旨・内容・責任者の明示を求められる。実務のポイント:書面での申し入れと回答要求に強制力はないが、記録は残る。国民健康保険団体連合会の苦情処理や議会・監査のルートに乗せるとき、その記録の有無が決定的になる
Q3うちのケアマネは閉まる事業所と同じ会社の人です。ちゃんと次を探してくれますか?
本条1項は指定居宅介護支援事業者を連絡調整の相手方として名指ししているが、同一法人内だと系列事業所への誘導が起きやすい。ケアマネの変更は利用者の自由で、市町村に相談すれば中立の事業所一覧が得られる。実務のポイント:変更の最適期は廃止直前ではなく「閉めるらしい」と聞いた時点。廃止間際の乗り換えは、引き受ける側のケアマネも荷が重く敬遠される
Q4複数の県で展開している会社です。国が本当に出てくるんですか?
2項は、同一の事業者について二以上の都道府県知事が1項の連絡調整や援助を行っている場合に、厚生労働大臣が知事間の調整や広域的な助言を行えると定める。家族の申し入れだけで直ちに大臣が動くわけではない。実務のポイント:県の担当者は他県の動きを把握していないことが多い。「隣県でも同じ法人の事業所が閉鎖している」という情報を家族側から出すことが、県を国につなぐ実質的な起点になりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 「どこに苦情を言えば事業所を続けさせられるか」という問いの立て方そのものが誤っている。本条は事業の存続を命じる条文ではない。廃止・休止は75条2項の届出で足り、行政が営業を続けさせることはできない。問うべきは「誰が次の受け皿を探す責任を負うか」であり、その答えが74条5項の事業者と、本条の知事・市町村長である
- あなたから見れば「役所が動いてくれた/くれなかった」という話だが、法律から見れば本条の連絡調整・助言は行政指導であって行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)ではない。したがって役所が動かなくても、審査請求や取消訴訟の対象にならない。不服申立ての土俵がそもそも存在しないという落差が、待っているだけの家族を潰す
- 居宅サービスの指定権者は都道府県知事だから県に行くしかない、と思われがちだが、1項は市町村長も主体として明記している。保険者はあなたの住む市町村であり、まず市町村の介護保険担当課で足りる。県庁まで出向く前に、徒歩圏の窓口が条文上の当事者である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 75条の2:行政(知事・市町村長・厚労大臣)による連絡調整・援助 | 74条5項:事業者自身の便宜提供義務 75条2項:廃止・休止の一月前届出義務 |
| 法的性質 | 裁量的な行政指導(「行うことができる」) | 事業者に課された法的義務 事業者の届出義務 |
| 違反・不作為の帰結 | 不作為でも審査請求・取消訴訟の対象外 | 運営上の問題として行政の監督・処分の議論につながりうる 届出懈怠は監督上の問題となりうる |
| 利用者側の使い方 | 市町村・県へ連絡調整を書面で申し入れる | ケアマネ経由で事業者に引継ぎ先確保を求める 届出時期から残り日数を逆算する |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも長照機構の歇業・停業時に利用者の転介・安置を求める規律があり、主管機関が関与する点で本条と問題意識を共有する
韓国では長期療養機関の廃業時に、受給者の他機関への移管措置が求められ、自治体への申告が必要とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母のデイサービスから「来月末で廃止」の通知。代替先を三件当たったがすべて定員いっぱい。残り三週間。ケアマネと二人で電話をかけ続ける前に、市町村の介護保険担当課へ「74条5項の便宜の提供が回っていない」と申し入れる。行政は複数事業所の受入余力を横断的に把握していることがあり、個別に当たるより早く着地する場合がある
- もし事業者が連絡の取れない状態になったら? 便宜提供義務を負う主体そのものが消えるので、残るのは行政の連絡調整だけになる。その根拠が本条であり、介護保険の利用が空白になる期間については、老人福祉法10条の4による市町村の措置が最後の受け皿として控えている
- あなたが小規模訪問介護事業所の管理者で、ヘルパーの退職が重なり継続を断念した。利用者20人の引継ぎ先が決まらない。この状態を放置すれば運営基準違反として指定の取消し・効力停止(77条)の議論に接続しうる。都道府県に自ら連絡調整を求めるのは弱みの告白ではなく、条文が用意した正規のルートである
- 全国チェーンの事業所が一斉に閉鎖。県の窓口で「他県のことは分かりかねます」と言われた。2項は、まさにその壁のために書かれている
- 友人から深夜に「親の訪問看護が今月で終わると言われた、どうしよう」と LINE が来る。あなたが返せるのは二つ。ケアマネに文書で相談記録を残すこと、そして市町村の窓口に行政の連絡調整を求めること。この二手を今夜のうちに伝えられるかどうかで、友人の来月が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知書・日付・担当者名を保存し、廃止予定日から逆算して残り日数を確定する2. ケアマネに「74条5項の便宜の提供を求める」と文書またはメールで依頼し、記録を残す3. 事業者の動きが止まっているなら、市町村の介護保険担当課へ本条1項の連絡調整・援助を書面で申し入れる4. 同じ法人の事業所が他県でも閉鎖しているなら、その事実を県に伝える。2項の広域調整につながる材料になる
訴えられた側:1. 廃止・休止を決めた時点で、届出の一月前という期限より先に都道府県・市町村へ相談を入れる2. 利用者ごとの引継ぎ先候補、連絡日、返答を一覧化し、便宜提供の履行記録として残す3. 引継ぎ先が足りないなら、自ら1項の連絡調整を求める。行政の関与は処分ではなく援助であり、早い相談ほど指定取消し等の議論から遠ざかる4. 同一法人が複数県で事業を持つ場合、各県に個別説明し、情報の食い違いを作らない
時効(請求できる期限):本条自体に期限や時効はない。実務上の時計は75条2項、廃止・休止は予定日の一月前までに届け出る仕組みであり、利用者が通知を受けた時点で残りは一月を切っていることが多い。引継ぎ放置による損害賠償を検討する場合は、一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年)または不法行為の時効(民法724条)による
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成20年(2008年) 新設:大手訪問介護事業者の不正・撤退問題を契機とした介護保険法改正により、事業廃止時の便宜提供義務(74条5項)と併せて、行政による連絡調整・援助の規定として新設されたとされる
- 介護保険法 第74条5項の便宜提供義務が本条の対象
- 介護保険法 第75条廃止・休止の一月前事前届出義務
- 介護保険法 第77条指定の取消し・効力停止の処分権限
- 介護保険法 第115条の32事業者の法令遵守体制の整備義務
- 老人福祉法 第10条の4やむを得ない事由による市町村の措置
- 行政手続法 第32条助言・援助は行政指導として規律
- 地方自治法 第245条国の関与の類型と法定主義
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