感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第51条(厚生労働大臣の技術的指導及び助言)
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- 都道府県知事は、第四十四条の十一第一項、第四十五条第一項、第四十六条第一項、第三項若しくは第四項、第四十七条若しくは第四十八条第一項若しくは第四項に規定する措置又は第五十条第一項の規定により第二十六条の三第一項、第二十六条の四第一項、第二十七条から第三十三条まで若しくは第三十五条第一項に規定する措置を実施し、又は当該職員に実施させようとする場合には、あらかじめ、当該措置の内容及び当該措置を実施する時期その他厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣に通報し、厚生労働大臣と密接な連携を図った上で当該措置を講じなければならない。
- 2.厚生労働大臣は、前項の規定による通報を受けたときは、第四十四条の十一から第四十八条まで及び第五十条第一項に規定する措置を適正なものとするため、当該都道府県知事に対して技術的な指導及び助言をしなければならない。
- 3.厚生労働大臣は、前項の規定により都道府県知事に対して技術的な指導及び助言をしようとするときは、あらかじめ、厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。
- 4.前三項の規定は、市町村長が第五十条第十項の規定により第三十五条第五項において準用する同条第一項に規定する措置を当該職員に実施させる場合について準用する。
この条文の基本情報
厚生労働大臣の技術的指導及び助言とは何ですか?
定義厚生労働大臣の技術的指導及び助言とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条に定められた規定で、「都道府県知事は、第四十四条の十一第一項、第四十五条第一項、第四十六条第一項、第三項若しくは第四項、第四十七条若しくは第四十八条第一項若しくは第四項に規定する措置…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条(厚生労働大臣の技術的指導及び助言)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の条文原文は「都道府県知事は、第四十四条の十一第一項、第四十五条第一項、第四十六条第一項、第三項若しくは第四項、第四十七条若しくは第四十八条第一項若しくは第四項に規定する措置…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条は第八章 新感染症に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第50条の7です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条の2です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第51条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第51条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第51条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/51
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法51条は、知事が新感染症に係る入院・封鎖・交通遮断等の措置を行う前に、内容と時期を厚生労働大臣へ通報し、密接に連携した上で講じることを義務付けている。
Q · 未知の感染症が出たら、知事は自分の判断だけで建物を封鎖できるの?
できない。事前に厚生労働大臣へ通報し連携する必要がある
感染症法51条1項により、知事が新感染症について入院、建物の立入制限・封鎖、交通の制限・遮断、消毒などの措置を実施する前には、措置の内容・実施時期等を厚生労働大臣に通報し、密接に連携しなければなりません。通報を受けた大臣は、厚生科学審議会の意見を聴いた上で技術的な指導・助言を行う義務を負います(同条2項・3項)。市町村長が質問・調査を職員に実施させる場合も同じ手順が準用されます(4項)。
解説
感染症対策では、知事が最終的に決める立場にあると思われやすい。だが、相手が「新感染症」の場合は、知事が単独ですぐ実行できるわけではない。新感染症とは、既知のどの感染症とも症状が明らかに違い、重篤化してまん延すれば国民の生命と健康に重大な影響を与えるおそれがある未知の病気である。本条の対象は、新感染症に対して知事が行う入院、健康診断、建物の立入制限や封鎖、交通の制限や遮断、消毒、検体採取などの措置である。知事はこれらを実施する前に、措置の内容と実施時期を厚生労働大臣に通報し、密接に連携した上で行わなければならない。通報を受けた大臣は技術的な指導と助言をする義務を負う。その前には、国の専門家会議である厚生科学審議会の意見を聴かなければならない。つまり、知事、大臣、専門家の三段階の確認を経て、あなたの身体と財産に対する強い措置が実行される。措置を受ける側に立ったとき、この手順が守られたかを問えること自体が、あなたの交渉材料になる。
法的な位置づけ
感染症法第51条は、新感染症に対する都道府県知事の措置について国との事前連携手続を定める規定である。知事は措置の内容・実施時期等を厚生労働大臣に事前通報し、大臣は厚生科学審議会の意見を聴いた上で技術的な指導及び助言を行う義務を負う。市町村長が行わせる質問・調査にも準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.措置の対象と根拠条文を特定する 新感染症として扱う事案か、実施予定の措置が入院・健康診断・建物の封鎖・交通遮断・消毒・検体採取などのどれに当たるか、根拠条文(44条の11〜48条、50条1項による準用)を整理する
- 2.通報事項を一枚にまとめる 措置の内容、実施時期、厚生労働省令で定める事項を漏れなく記載した通報書面を作成する。記載漏れは後に措置の適法性を争われる原因になりうる
- 3.実施前に厚生労働大臣へ通報する 措置の実施前に厚生労働省へ通報し、送付日時と担当窓口を記録に残す。以後、密接な連携のための連絡経路を確保する
- 4.大臣の指導・助言を受け、反映状況を記録する 厚生科学審議会の意見を踏まえた大臣の技術的指導・助言を受け、措置にどう反映したかを文書化する。助言と異なる判断をした場合はその理由も残す
よくある質問 AI による整理
Q1新感染症とは何ですか?
既知の感染症と症状等が明らかに異なり、重篤でまん延すれば国民の生命・健康に重大な影響を与えるおそれがある未知の感染症です(感染症法6条9項)。
Q2感染症法51条の通報はいつまでにする?
措置を実施する「あらかじめ」、つまり実施前に通報する必要があります。内容・時期・厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣へ伝えます。
Q3厚生科学審議会とは何をする機関?
厚生労働省に置かれる専門家の審議会です。51条3項により、大臣が知事へ指導・助言をする前にその意見を聴かなければなりません。
Q4感染症で建物を封鎖されたら補償はある?
本条は手続規定で補償を定めていません。補償や損失の扱いは別の規定や制度で判断されるため、自治体窓口や弁護士に確認が必要です。
Q5感染症法の入院措置に不服を申し立てできる?
処分に当たる措置なら、行政不服審査法の審査請求(原則3か月以内)や行政事件訴訟法の取消訴訟(原則6か月以内)の対象になりえます。
Q6市町村長も感染症法51条の手続が必要?
必要です。51条4項により、市町村長が50条10項に基づき職員に質問・調査を実施させる場合にも、1項から3項の手続が準用されます。
Q7感染症法の交通遮断は違法?
法律に根拠がある措置で、それ自体は違法ではありません。ただし新感染症では51条の事前通報・連携の手続を経る必要があります。
Q8知事は大臣の助言に従う義務がある?
条文上、大臣の指導・助言は義務ですが、知事が従う法的義務は明記されていません。拘束力の程度は実務上解釈が分かれえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1新型コロナのとき、この手続って使われたんですか?
使われていない。新型コロナは2020年に政令で指定感染症とされ、2021年の法改正で新型インフルエンザ等感染症に位置付けられ、2023年5月に五類へ移行した。本条は第8章の新感染症に関する手続であり、新型コロナはこの類型に入らなかった。実務のポイント:同じ病気でも類型が変われば、使える措置と手続が丸ごと変わる。報道で最初に「何類か」を確認する人は、次に何が起きるかを一歩早く読める
Q2国への通報がなかったら、封鎖は無効になるんですか?
自動的に無効になるとは言い切れない。手続上の欠陥が処分の取消事由になるかは、その手続が処分の内容に影響しうる重要なものかで判断されるのが一般的である。本条違反の効果を正面から判断した裁判例は見当たらず、実務上解釈が分かれうる。実務のポイント:争う側は「通報がなかった」と指摘するだけでなく、「専門家の意見を聴いていれば措置の範囲が変わったはずだ」と具体的に主張すると説得力が増す
間違えやすい点 AI による整理
- 住民から見れば「県が決めた封鎖」に見えるが、法律上は県と国が共同で関わる措置である。苦情を県庁だけに伝えても、措置の内容に関わった厚生労働省と審議会の判断までは届かない。経緯を確かめたいなら、情報公開請求も県(情報公開条例)と国(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)の両方に出す必要がある
- 「コロナのとき、なぜこの仕組みで国が前面に出なかったのか」という問いは、そもそも前提が違う。新型コロナは指定感染症として扱われ、その後は新型インフルエンザ等感染症に位置付けられたため、本条の新感染症の手続には乗っていない。どの類型に分類されるかによって、国と自治体の役割分担や使える措置は大きく変わる
- 大臣による技術的な指導と助言は、条文上「しなければならない」と定められた義務である。国が自治体に行う一般的な技術的助言(地方自治法245条の4)は「することができる」という任意の規定だが、本条では大臣が何もしないことは許されない。一方で、知事が指導や助言に従う法的義務までは条文に書かれていない。拘束力がどこまであるかは、実務上解釈が分かれうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 感染症法51条:新感染症の措置前の国への通報・連携手続 | 感染症法50条:新感染症に消毒等の措置規定を準用する実体根拠 地方自治法245条の4:国の自治体に対する一般的な技術的助言 |
| 国の関与の性質 | 大臣の指導・助言は「しなければならない」義務 | 措置の実施主体は知事(国の関与は51条で規律) 「することができる」任意の助言 |
| 専門家の関与 | 助言前に厚生科学審議会の意見聴取が必須 | 条文上の意見聴取要件なし 条文上の意見聴取要件なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央流行疫情指揮中心を設けて中央が統一指揮する色彩が強く、地方の措置も中央の方針に沿って実施される。日本の本条は知事に決定権を残しつつ事前通報と義務的助言で国が関与する点で異なる
韓国は質病管理庁長・地方自治体長に予防措置の権限を定める。国と地方の調整の仕組みは日本と比較検討の価値がある
ドイツは州の所管官庁が保護措置を実施する連邦制型で、連邦の関与の在り方が日本の国・都道府県関係との対照点となる
米国は州の警察権(police power)が公衆衛生措置の中心で、連邦は州際・国際の感染拡大防止に権限を持つ二層構造
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方都市で原因不明の重い呼吸器疾患が集団発生し、あなたが経営するホテルの宿泊客から患者が出たら、建物はその日のうちに封鎖されるのか? 新感染症として扱われる場合、知事は封鎖の内容と時期を事前に厚生労働大臣へ通報しなければならない。大臣は厚生科学審議会の意見を聴いた上で指導と助言をする。少なくとも手続上は国の確認が入るため、その間に営業の範囲や代替策について保健所と話し合える
- あなたは県の保健所職員で、上司から明朝までに消毒と交通制限の実施計画をまとめるよう指示された。残りは12時間しかない。厚生労働省へ通報すべき事項を一つでも漏らすと、後で措置全体の適法性が争われる原因になる。措置の内容、実施時期、省令で定める事項を一枚にまとめて送るのが最初の作業になる
- 町役場の職員として、町長の名前で住民への質問と調査を担当することになった。第4項により、市町村長が実施させる場合も同じ通報の手順が必要になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 措置の通知を受けたら、根拠となる条文、実施時期、厚生労働大臣への通報の有無を確認する2. 入院や建物の封鎖のように処分に当たる措置なら、審査請求や取消訴訟の対象になりうる3. 通報や審議会の意見聴取が欠けていた場合、それが措置の違法事由になるかは実務上解釈が分かれるため、弁護士と主張の組み立てを検討する4. 国と県の両方に情報公開請求を出し、記録を確保する
訴えられた側:1. 措置の内容、実施時期、省令で定める事項を書面にまとめ、実施前に厚生労働省へ通報する2. 大臣の指導と助言の内容、およびそれを措置にどう反映したかを記録に残す3. 助言と異なる判断をする場合は、その理由を文書にしておく4. 市町村長が質問や調査を実施させる場合も、第4項により同じ手順が必要になることを担当職員に周知する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。ただし本条の通報は、措置を実施する前に行わなければならない。措置が処分に当たる場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)中央省庁再編 厚生大臣が厚生労働大臣に改められた。意見を聴く審議会の名称など、ほかの文言が変わった時期と内容は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 新設:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の制定。新感染症に関する章を設け、知事の措置に対する国の関与の仕組みを導入
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、厚生大臣が厚生労働大臣に改められた。その他の文言変更の時期と内容は要確認
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第6条新感染症の定義(第9項)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第50条新感染症に係る消毒等の措置の準用
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第46条新感染症の所見がある者の入院(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第32条建物への立入制限・封鎖
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第33条交通の制限・遮断
- 地方自治法 第245条の4国の技術的助言の一般規定、本条は義務型の特則
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第2条まん延のおそれがある新感染症を対象に含める
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