感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の23(立入検査等)
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- 厚生労働大臣又は感染症対策物資等の生産、輸入、販売、貸付け、輸送若しくは保管の事業を所管する大臣は、第五十三条の十六第一項及び第二項から第七項まで(これらの規定を第五十三条の十八第二項において準用する場合を含む。)、第五十三条の十八第一項並びに第五十三条の二十の規定の施行に必要な限度において、感染症対策物資等の生産、輸入、販売、貸付け、輸送若しくは保管の事業を行う者に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告させ、又はその職員に、これらの者の営業所、事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.第三十五条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
この条文の基本情報
立入検査等とは何ですか?
定義立入検査等とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23に定められた規定で、「厚生労働大臣又は感染症対策物資等の生産、輸入、販売、貸付け、輸送若しくは保管の事業を所管する大臣は、第五十三条の十六第一項及び第二項から第七項まで(これらの規定…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23(立入検査等)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23の条文原文は「厚生労働大臣又は感染症対策物資等の生産、輸入、販売、貸付け、輸送若しくは保管の事業を所管する大臣は、第五十三条の十六第一項及び第二項から第七項まで(これらの規定…」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23は第九章の二 感染症対策物資等に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の22です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第54条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第53条の23には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の23 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第53条の23(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/53_23
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法53条の23は、大臣が感染症対策物資等の生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の事業者に報告を求め、立入検査できると定める。範囲は必要な限度に限られる。
Q · マスクや検査キットを扱う会社に、国は帳簿を見せろと言えるの?
言える。ただし要請・指示に必要な限度に限られる
感染症法53条の23により、厚生労働大臣または物資の事業を所管する大臣は、感染症対策物資等の生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の事業者に業務・経理の状況を報告させ、職員に事業場を立入検査させることができます。ただし目的は物資の生産・輸入の要請や指示(53条の16・53条の18・53条の20)の施行に限られ、必要な限度を超えられません。立入時は身分証の提示が必要で、犯罪捜査のための権限と解してはならないとされています(35条2項・3項の準用)。
解説
マスク、消毒液、医療用ガウン、検査キット。平時はただの在庫だが、パンデミックが来た瞬間、それらは国家が把握したい「戦略物資」に変わる。本条は、厚生労働大臣か、その物資の事業を所管する大臣(例:経済産業大臣、国土交通大臣)が、生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の業者に「業務と経理の状況」を報告させ、職員を事業場に立ち入らせて帳簿や書類を検査できると定める。押さえるべき点は三つある。第一に、対象はメーカーだけではない。倉庫業者も運送業者もレンタル業者も入る。第二に、見られるのは在庫数だけではない。「経理」、つまり仕入値・売値・利益まで調べられる。第三に、権限には枠がある。生産や輸入の要請・指示(53条の16、53条の18、53条の20)の運用に「必要な限度」でしか使えず、犯罪捜査のための権限と解してはならない(35条3項の準用)。この枠を知っていれば、検査官が来た日に何を出し、何を確かめればよいかが分かる
法的な位置づけ
感染症法53条の23は、感染症対策物資等の確保に関する行政調査権限を定める規定であり、厚生労働大臣または当該物資の事業を所管する大臣が、生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の事業者に対し、業務・経理の状況の報告を求め、職員による事業場への立入検査を行わせることができる旨を規定する。権限は物資の要請・指示規定の施行に必要な限度に限定される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告徴収文書の根拠と目的を確認 文書を受け取った当日に、根拠条文(感染症法53条の23)と、どの要請・指示(53条の16・53条の18・53条の20)の施行に必要な調査なのかを確認し、不明なら書面で照会する
- 2.対象物資の数字を一覧化 対象物資ごとに在庫、生産・輸入能力、仕入原価、販売価格、出荷先区分を一枚の表にまとめる。不確かな数字は「暫定値」と明記する
- 3.立入検査当日の受付対応 検査職員に身分証の提示を求め、所属・氏名を記録する。検査の目的と範囲を口頭で確認し、対応窓口となる担当者を一人に決める
- 4.提出物の範囲確認と控えの保存 対象物資と無関係な部門・資料については、必要な限度を超えないか範囲の確認を求める。提出・閲覧させた帳簿・書類はすべて写しと一覧表を作り、社内に保存する
- 5.数字の補正と専門家相談 暫定値で報告した項目は確定後に速やかに補正報告する。経理資料を大量に出す場合や範囲で争いがある場合は、顧問弁護士に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1感染症対策物資等とは何ですか?
感染症の予防や治療に必要な医薬品、医療機器、個人防護具など、感染症法上の確保措置の対象となる物資です。マスク、ガウン、検査キットなどが典型例として想定されます。
Q2感染症法の立入検査は誰が行うのですか?
厚生労働大臣、またはその物資の事業を所管する大臣の職員が行います。医療機器なら厚労省、物流なら国交省など、物資や事業の種類によって担当省庁が変わりえます。
Q3倉庫業者も感染症法の報告徴収の対象ですか?
対象になりえます。53条の23は生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の事業を列挙しており、物資の所有者でない倉庫業者や運送業者も含まれます。
Q4感染症法の立入検査で身分証の提示は必要?
必要です。35条2項の準用により、立入検査をする職員は身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があれば提示しなければなりません。
Q5報告徴収でどこまでの資料を出せばいい?
物資の生産・輸入等の要請・指示の施行に必要な限度までです。対象物資と無関係な部門の資料まで当然に提出義務があるわけではないため、目的と範囲を書面で確認するのが実務的です。
Q6感染症法の報告を拒否したら罰則はある?
拒否や虚偽報告には罰則による不利益が結びつけられていると理解されています。具体的な罰則条項と金額は、e-Gov の最新条文で必ず確認してください。
Q7感染症法53条の23はいつできた?
令和4年(2022年)の感染症法改正で、感染症対策物資等の確保に関する規定とともに整備されたとみられます。施行時期は e-Gov の改正履歴で確認が必要です。
Q8個人の転売も感染症法の調査対象になる?
反復継続して販売していれば「販売の事業を行う者」と見られる余地があります。どこから事業に当たるかは取引の規模や頻度など事案ごとの判断になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検査に来た人を断ったら、どうなるんですか?
本条の立入検査は、物理的に押し入る強制捜索ではなく、拒否に罰則などの不利益を結びつけて受け入れを促す仕組みと理解されている(罰則の具体的内容は最新の改正状況をご確認ください)。ただし身分証を示さない者に応じる前提はない(35条2項準用)。実務のポイント:現場で揉めるより、「範囲を確認したいので書面で目的を示してほしい」と言う方が、拒否と見られずに時間を稼げる
Q2これって警察の捜査と同じなんですか?弁護士呼ぶべき?
同じではない。35条3項の準用により、本条の権限は犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。目的は物資の要請・指示の運用である。実務のポイント:行政調査で集めた資料が後で別の手続に流用されないかは実務上の論点で、学説でも見解が分かれている。経理資料を大量に出す前に、顧問弁護士に範囲を一度見てもらうだけでも保険になる
Q3報告を出す義務はあるのに、行政手続法で異議とか言えないんですか?
行政手続法3条1項14号は、情報収集を直接の目的とする報告・物件提出の処分などを、同法の処分・行政指導の規定の適用から外している。つまり事前の聴聞のような手続は基本的に期待できない。実務のポイント:だからこそ、最初の書面照会で目的と範囲を自分から確定させることが、事実上の唯一の防御線になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「立入検査はメーカーと大手商社の話」と思われがちだが、条文は生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の六つの事業を並べている。倉庫、運送、レンタル、小売まで、物流の一コマを担う会社はどれも当事者になりうる
- 検査官が来たら何でも見せなければならない、という恐怖は半分だけ正しい。拒否には罰則の不利益がある(具体的な罰則条項と金額は最新の改正状況をご確認ください)。一方で権限は「要請・指示の施行に必要な限度」に縛られ、犯罪捜査のためのものと解してはならない。無関係な事業部門の機密や、物資と関係のない取引先リストまで差し出す義務が当然にあるわけではない
- 「報告を求められた=違反を疑われている」と考える人が多いが、そもそも前提が違う。本条の調査は、多くの場合、国が物資の供給量を把握し、生産・輸入の要請や指示を出すための情報収集である。処分の前段ではなく、供給計画の一部として呼ばれていることも多い。身構えすぎて報告を遅らせることが、かえって目を引く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 目的 | 感染症法53条の23:物資の生産・輸入等の要請・指示の施行 | 感染症法35条:感染症の発生状況・原因等の調査 特措法55条:特定物資の売渡し要請・収用 |
| 対象 | 物資の生産・輸入・販売・貸付け・輸送・保管の事業者 | 感染症の病原体に汚染された場所等の関係者 特定物資の生産・販売等を業とする者 |
| 権限の中身 | 業務・経理の報告徴収、事業場への立入検査 | 当該職員による立入・質問・調査 売渡しの要請、要請に応じない場合の収用等 |
| 手続保障 | 35条2項・3項準用(身分証提示・犯罪捜査目的の否定) | 35条2項・3項(同左の準用元) 特措法の定める手続による(要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は流行疫情指揮中心の成立期間中、防疫物資の徴用・調用を認める枠組みを持つ。日本の本条は徴用ではなく情報収集のための調査権限である点が異なる
韓国は2020年のマスク不足時に物価安定法上の緊急需給調整措置を用いたとされる。日本は感染症法内に物資確保の章を設けた
ドイツは2020年に epidemische Lage を前提とした医療物資確保の授権を導入した。現行の効力状況は要確認
米国は国防生産法に基づき、重要物資の生産命令と記録検査を連邦政府に認め、コロナ禍でも医療物資に発動された
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が中国から輸入した抗原検査キットを、ちょうど需給がひっ迫したタイミングで仕入値の4倍で卸していた。ある朝、所管省庁から「業務及び経理の状況」の報告を求める文書が届く。回答期限は2週間。在庫表だけでなく、仕入・売上の帳簿の整合性が問われる
- 物流倉庫を運営しているだけで、物資の持ち主は荷主だ。それでも検査は来るのか? 来る。本条は「保管」「輸送」の事業者を明示しており、荷主に断りなく倉庫の入出庫記録が検査対象になりうる
- 医療機器メーカーの総務担当として、スーツ姿の二人組を受付で迎えた。身分証の提示を求める。見せられなければ、立入りを受け入れる前提が欠けている
- 友人がネットで消毒液を転売していて、「行政に目をつけられたらどうなる?」と相談してきた。個人の小遣い稼ぎでも、反復継続して販売していれば「販売の事業を行う者」と見られる余地がある。どこからが事業かは事案ごとの判断になる
- 新型感染症の流行宣言から3日。所管省庁から生産拡大の要請が来た直後に、今度は報告徴収も来た。要請に応じる余力があるかどうかを見るための調査であり、ここで出す数字が、後の補助や指示の判断材料になる
取るべき行動
被害を受けた側:物資不足で損をした立場(医療機関、小売、消費者)なら:1. 買い占めや過度な値上げを疑う具体的事実(仕入先の回答、価格推移のスクショ)を記録する2. 所管省庁や厚生労働省の相談窓口に情報提供する。本条の調査は、情報が集まったところから動きやすい3. 損害の回収は本条ではなく、民事(民法709条など)や価格関連の法令で別途検討する
訴えられた側:1. 立入時に身分証の提示を求め、所属・氏名を控える(35条2項の準用)2. 検査の目的、つまりどの要請・指示に関するものかを質問し、記録に残す3. 対象物資と無関係な部門・資料は、必要な限度を超えるとして範囲の確認を求める4. 提出物の写しと一覧表を自社に保存する5. 虚偽報告は絶対にしない。数字が不確かなら「暫定値」と明記し、後で補正する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。報告の期限は個別の報告徴収文書で指定されるため、その期日が実質的な締切になる。拒否・虚偽報告に対する罰則の有無と内容は最新の改正状況をご確認ください
学説
通説(行政調査論):罰則等で間接的に受忍を強制する行政調査は、目的が行政目的に限られ、必要な限度を守る限り令状を要しない。ただし調査で得た資料の刑事手続への流用の可否は議論があり、見解が分かれている
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正(要検証) 感染症対策物資等の確保に関する章の整備に伴い新設されたとみられる。施行時期を含め人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律により、感染症対策物資等の確保に関する規定とともに整備されたとみられる。施行時期は改正履歴で要確認
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第35条身分証提示と犯罪捜査目的否定の準用元
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の16物資の生産等の要請規定、調査の目的(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の18要請・指示規定、調査の目的(現行効力を要確認)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第53条の20物資確保措置、調査の目的(現行効力を要確認)
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法 第55条特定物資の売渡し要請・収用の特則
- 行政手続法 第3条情報収集目的の処分を適用除外
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