感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第5条の2(獣医師等の責務)
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- 獣医師その他の獣医療関係者は、感染症の予防に関し国及び地方公共団体が講ずる施策に協力するとともに、その予防に寄与するよう努めなければならない。
- 2.動物等取扱業者(動物又はその死体の輸入、保管、貸出し、販売又は遊園地、動物園、博覧会の会場その他不特定かつ多数の者が入場する施設若しくは場所における展示を業として行う者をいう。)は、その輸入し、保管し、貸出しを行い、販売し、又は展示する動物又はその死体が感染症を人に感染させることがないように、感染症の予防に関する知識及び技術の習得、動物又はその死体の適切な管理その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
この条文の基本情報
獣医師等の責務とは何ですか?
定義獣医師等の責務とは、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2に定められた規定で、「獣医師その他の獣医療関係者は、感染症の予防に関し国及び地方公共団体が講ずる施策に協力するとともに、その予防に寄与するよう努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2(獣医師等の責務)は、日本の感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に含まれる条文です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2の条文原文は「獣医師その他の獣医療関係者は、感染症の予防に関し国及び地方公共団体が講ずる施策に協力するとともに、その予防に寄与するよう努めなければならない。」で始まります。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2は第一章 総則に置かれています。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の公布日は平成10年10月2日です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2の前の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2の次の条は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第6条です。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第5条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第5条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000114 - 本サイト収録
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)第5条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/410AC0000000114/5_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点感染症法5条の2は、獣医師等に国・自治体の感染症対策への協力を、動物等取扱業者に動物の適切な管理等を求める規定である。いずれも努力義務で、罰則はない。
Q · ペットショップや動物カフェには、動物から人への感染を防ぐ法律上の義務があるの?
努力義務があり罰則はないが、注意義務の目安になる
感染症法5条の2第2項は、動物やその死体の輸入・保管・貸出し・販売・展示を業として行う「動物等取扱業者」に、感染症の予防に関する知識と技術を習得し、動物を適切に管理するよう努めることを求めています。努力義務のため違反に罰則はありませんが、店や施設で客が感染した場合、業者が払うべき注意の水準を測る材料として民事の過失判断で考慮されうる点に注意が必要です。
解説
ペットショップのガラスケースにいる子猫、ふれあいコーナーのモルモット、輸入されたばかりのフクロモモンガ。法律は、こうした動物を「人に感染症をうつしうる存在」として見ている。本条の1項は、獣医師などの獣医療関係者に、国や自治体の感染症対策に協力するよう求めている。2項は、動物やその死体の輸入・保管・貸出し・販売・展示を業として行う「動物等取扱業者」に、感染症の知識を身につけ、動物を適切に管理するよう求めている。どちらも「努めなければならない」という努力義務(守らなくても直接の罰則はないが、法律が期待する行動の基準)であり、違反しても罰則はない。それでも軽く扱ってよい規定ではない。店や施設で感染が起きたとき、「業者として何をしておくべきだったか」を測る物差しとして、民事の過失判断や行政指導の場で持ち出されうるからだ。客として動物に触れるあなたにとっては、店にどこまでの管理を期待してよいかを示す基準にもなる。
法的な位置づけ
感染症法5条の2は、人獣共通感染症の予防に関する獣医療関係者および動物等取扱業者の責務を定める規定である。1項は獣医師等に国・地方公共団体の感染症予防施策への協力と予防への寄与を、2項は動物またはその死体の輸入・保管・貸出し・販売・展示を業とする者に、知識・技術の習得と適切な管理等の措置を講ずることを、いずれも努力義務として課している。
よくある質問 AI による整理
Q1動物等取扱業者とは何ですか?
動物またはその死体の輸入・保管・貸出し・販売、または動物園や博覧会など不特定多数が入場する場所での展示を業として行う者です(感染症法5条の2第2項)。
Q2人獣共通感染症とはどんな病気ですか?
動物と人の間でうつる感染症の総称です。国内ではオウム病、SFTS、パスツレラ症、エキノコックス症などが問題となっています。
Q3感染症法5条の2に違反すると罰則はありますか?
ありません。1項・2項とも「努めなければならない」という努力義務です。ただし民事上の過失判断や行政指導の場面で考慮されうる点に注意が必要です。
Q4移動動物園やふれあいイベントも対象になりますか?
不特定多数が入場する施設や場所での展示を業として行うなら、動物等取扱業者に当たりうると考えられます。実際の判断は事業の実態によります。
Q5剥製や動物標本を売る業者も関係ありますか?
条文は動物の「死体」の輸入・保管・販売も対象にしています。死体由来の感染リスクもあるため、剥製・標本業者も無関係ではありません。
Q6ペットから感染症がうつったら保健所に相談できますか?
相談できます。動物との接触日時・種類・購入先を整理して伝えると、感染経路の調査に役立ちます。受診時には医師にも接触歴を伝えましょう。
Q7動物の輸入に届出が必要なのはどんな場合ですか?
感染症法56条の2により、届出対象となる動物等を輸入する者は、厚生労働大臣への届出が必要とされています。対象範囲は省令で定められています。
Q8動物病院の獣医師がマスクや手袋をするのはなぜ?
SFTSなど動物から人へうつる感染症の対策です。獣医師等が感染予防に寄与するよう努めることは、本条1項が期待する行動にあたります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ペットショップで買った鳥から病気がうつったら、店に責任を取ってもらえますか?
本条2項は努力義務のため、それだけを根拠に賠償を請求するのは難しい。ただ、売主の契約上の責任や民法709条の過失を判断するとき、本条が示す管理の水準は業者の注意義務を測る材料になる。実務のポイント:勝負を分けるのは、店が入荷後の健康観察記録を残していたかどうかである。購入直後に「この子の入荷日と健康チェックの記録を見せてほしい」と頼んでおくと、のちの交渉の土台がまったく変わる
Q2猫カフェやフクロウカフェも、この法律の「動物等取扱業者」に入るんですか?
本条2項は、不特定多数が入場する施設での展示を業として行う者を対象にしており、動物カフェはこれに該当しうると考えられる。ただ、個々の業態への当てはめについて明確な公式解釈は見当たらず、最終的には実態で判断される。実務のポイント:動物カフェは動物の愛護及び管理に関する法律上の第一種動物取扱業の登録も必要になる。登録番号の掲示がない店は、衛生管理の面でも要注意と見てよい
Q3獣医師が動物の感染症を見つけたら、どこかに報告する義務があるんですか?
本条1項は協力の努力義務にとどまるが、具体的な義務は感染症法13条にある。政令で定める感染症と動物の組み合わせ(サルのエボラ出血熱、犬のエキノコックス症、鳥類の特定の鳥インフルエンザなど)について、獣医師は診断したら直ちに保健所長を経由して都道府県知事に届け出なければならない。実務のポイント:届出の対象は意外に絞られている。SFTSのように人への感染が問題になっていても、動物の側では届出対象外の感染症がある。届出がないからといって、その感染症が存在しないとは限らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務なら守らなくても何も起きない」と考えがちだが、罰則がないことと責任を問われないことは別の話である。店で客が感染したとき、本条が示す管理の水準は民法709条の過失判断(業者として当然払うべき注意を払ったか)を補強する材料として使われうる。刑事罰はなくても、民事の損害賠償と評判の損失は現実に起きる
- ペット由来の感染症といえば狂犬病くらいしか思い浮かばない人が多いが、オウム病、SFTS、パスツレラ症、エキノコックス症など、日本国内で実際に問題になっているものは多い。狂犬病が国内で長く発生していないことが、かえって「動物はもう安全」という錯覚を生んでいる
- 「動物等取扱業者」はペットショップだけの話だと思われがちだが、条文は動物の死体の輸入・保管・販売も対象にし、展示の場として遊園地・動物園・博覧会会場を明示している。剥製や標本を扱う業者、イベント会場で動物を見せる業者も、この規定と無関係ではいられない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 5条の2:獣医師等の獣医療関係者・動物等取扱業者 | 5条:医師その他の医療関係者 13条:動物の感染症を診断した獣医師 |
| 義務の性質 | 努力義務(努めなければならない) | 努力義務を中心とする責務規定 法的義務(届出義務) |
| 主な内容 | 国・自治体の施策への協力、知識技術の習得、動物の適切な管理 | 国・自治体の施策への協力、感染症予防への寄与など 政令で定める感染症を診断したとき保健所長経由で知事に届出 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では動物の防疫は農業部門、人の感染症は衛生部門が所管し、ペット業者は動物保護法の特定寵物業として管理される二系統構造
ドイツも人の感染症(IfSG)と動物衛生(TierGesG)を別法で規律し、動物取扱業は動物保護法上の許可制で管理する
米国は CDC が特定動物の輸入を連邦規則で制限し、ペット業者の日常管理は州法に委ねられる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 購入して二週間の小鳥が死に、その後あなたが高熱と咳で入院した。診断はオウム病。店で鳥の健康状態をどう確認していたのか、仕入れ元はどこか、同じ時期に仕入れた鳥はどうなったか。本条2項を根拠に、店の管理体制をたずねる足場ができる
- あなたは猫カフェの経営者で、常連客から「ここの猫に引っかかれてから体調が悪い」と連絡が来た。不特定多数が入場する施設での展示は、本条の動物等取扱業者に当たりうる。猫の健康記録、消毒の手順、従業員への教育記録。今夜のうちに残っている資料を整理しておくかどうかで、来週の話し合いの展開が変わる
- 発熱した飼い猫を動物病院に連れて行ったら、獣医師がマスクと手袋をつけ、診察室を分けた。大げさに見えるが、マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は猫から人への感染例が報告されている。あの対応は本条1項が期待する姿そのものである
- 移動動物園を呼んで子ども向けイベントを企画しているとしたら、主催者は何を確認すべきか? 業者が動物の健康管理と手洗い設備の配置をどう考えているか、契約前に書面でたずねておく。事故が起きたとき、主催者側の注意義務も問われうる
- 海外の珍しい小型哺乳類をネットで買おうとしたら、「輸入届出済み」の表示がない出品があった。届出が必要な動物が届出なしで流通していれば、本条2項どころか感染症法の輸入規制の問題になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 動物と接触した日時・場所・動物の種類を記録し、受診時に医師へ必ず伝える(ペットとの接触歴が診断を左右する)2. 購入した動物なら、店の領収書、生体保証書、健康状態の説明書類を保管する3. 店や施設に対して、仕入れ元・健康管理・衛生措置について書面で説明を求める4. 感染が確定したら保健所に相談する。損害賠償を考えるなら、本条を業者の注意水準の根拠として民法709条や契約責任と組み合わせる
訴えられた側:1. 本条は努力義務であり、違反そのものに罰則はないことを押さえる2. 実際に講じていた措置(健康観察、獣医師との連携、消毒、従業員研修)を時系列で整理し、記録を確保する3. 感染経路が本当に自店の動物なのか、潜伏期間と接触時期を医学的に検証する4. 保健所の調査には協力的に対応する。隠せば行政の信頼を失い、営業を続けるうえでの不利益が大きくなる
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。損害賠償を求める場合、不法行為なら損害と加害者を知った時から3年(人の生命・身体の侵害は5年、民法724条、724条の2)、不法行為の時から20年。契約責任なら一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年。生命・身体の侵害は20年、民法167条)。獣医師の届出(感染症法13条)は診断後「直ちに」が要件となる
学説
一般的理解:本条は努力義務規定であり、違反自体に罰則や直接の法的効果はない。ただし業者に期待される管理水準を示すものとして、民法709条の過失判断等で注意義務の内容を補う材料となりうると解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:動物由来感染症対策の強化を目的とした感染症法改正により、獣医師等および動物等取扱業者の責務規定として新設された
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第3条国・地方公共団体の責務、協力対象となる施策の主体
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第5条医師等の責務、人医療側の対応規定
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第13条獣医師の届出義務、努力義務の強制版
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第54条指定動物の輸入禁止、輸入業者への直接規制
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 第56条の2動物の輸入届出義務、輸入段階の管理
- 動物の愛護及び管理に関する法律 第10条第一種動物取扱業の登録制、業者規制の別系統
- 狂犬病予防法 第8条狂犬病の届出義務、犬等に関する特則
- 家畜伝染病予防法 第13条家畜伝染病の届出義務、畜産分野の特則
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