要点消費者契約法 20 条は、適格消費者団体が差止請求関係業務の事業全部を譲渡した際の地位の承継を定める。譲渡先が適格消費者団体でなければ、内閣総理大臣の認可がされたときに限り承継する。
Q · 消費者団体が事業を別の団体に譲ったら、企業を訴える資格はどうなるの?
譲渡先が適格団体なら当然承継、そうでなければ内閣総理大臣の認可が必要です
消費者契約法 20 条により、適格消費者団体が差止請求関係業務に係る事業の全部を譲渡した場合、譲渡先も適格消費者団体であれば地位は当然に承継され、承継した法人は遅滞なく内閣総理大臣に届け出ます(1 項・2 項)。譲渡先が適格消費者団体でない場合は、内閣総理大臣の認可がされたときに限り承継し、認可申請は譲渡日の 90 日前から 60 日前までの間に両法人が共同で行う必要があります(3 項・4 項)。譲渡日までに処分がされない場合でも、処分がされるまでは承継しているものとみなされます(5 項)。
サブスクの解約金があまりに高い、無料と書いてあったのに勝手に有料へ切り替わる。個人で企業を訴えても、勝ったところで取り戻せるのは自分の数千円で、割に合わないと諦めた経験はないだろうか。だが日本には、消費者の代わりに企業を裁判で訴え、不当な契約条項そのものを使えなくさせる「適格消費者団体」という認定法人が存在する。内閣総理大臣が認定した、いわば消費者の集団の剣だ。20条が定めるのは、その剣が「組織の都合」で折れないための仕組みである。ある団体が別の団体へ事業の全部を譲渡しても、適格消費者団体としての地位、つまり企業を訴える資格は譲渡先へ引き継がれる。相手が適格団体でなければ内閣総理大臣の認可が要り、しかも譲渡日の90日前から60日前までという厳格な窓の中で申請しなければならない。あなたが直接手に取る条文ではない。だが、あなたを守る仕組みが裏で途切れないよう縫い合わせているのが、この地味な承継規定だ。
消費者契約法 20 条は、適格消費者団体の地位の承継に関する規定である。差止請求関係業務に係る事業の全部が譲渡された場合、譲受法人が適格消費者団体であれば地位は当然に承継され、適格消費者団体でない法人であれば内閣総理大臣の認可が承継の要件となる。認可申請は譲渡日の 90 日前から 60 日前までの間に、譲渡人と譲受人が共同で行う。
内閣総理大臣の認定を受け、消費者全体の利益のために事業者へ差止請求ができる法人です。個々の被害者の委任がなくても、不当条項の使用そのものをやめさせる訴訟を提起できます。
譲渡の日の 90 日前から 60 日前までの間に申請します(消費者契約法 20 条 4 項)。この 30 日の窓を逃すと、災害その他やむを得ない事由がない限り、その譲渡日での承継はできません。
譲渡自体は可能ですが、地位が承継されるのは内閣総理大臣の認可がされたときに限られます(20 条 3 項)。認可申請をしない場合は、譲渡の日までにその旨を届け出る必要があります(7 項)。
認可申請をしたのに譲渡の日までに処分がされない場合、処分がされるまでの間は譲受法人が地位を承継しているものとみなす扱いです(20 条 5 項)。審査の遅れで業務が止まらない設計です。
必要です。適格消費者団体から適格消費者団体への譲渡で地位を承継した法人は、遅滞なくその旨を内閣総理大臣に届け出なければなりません(20 条 2 項)。
20 条が対象とするのは差止請求関係業務に係る事業の「全部」の譲渡です。一部譲渡は条文の要件を満たさず、本条による地位の承継は生じません。
適格消費者団体でない法人へ全部譲渡するのに 4 項の申請をしないときは、譲渡の日までに内閣総理大臣へ届け出る義務があります(20 条 7 項)。地位は承継されません。
公示されます。内閣総理大臣は 2 項の承継届出または 7 項の不申請届出があったとき、内閣府令の定めるところによりその旨を公示します(20 条 8 項)。
少し違う。適格消費者団体の柱は差止請求、つまり将来の被害を防ぐため企業に不当条項の使用をやめさせる訴訟だ(消費者契約法12条)。あなた個人の返金を代行する機関ではない。ただし寄せられた被害情報が訴訟の証拠になる。業界裏話ヒント:あなたの「こんな悪条項に遭った」という一報が団体の提訴の引き金になりうる。自分は救われなくても、次の被害者を救う一手になる
地位が承継されるので原則そのまま引き継がれる。譲渡先も適格団体なら自動で承継し(消費者契約法20条1項)、適格でない相手なら内閣総理大臣の認可が条件になる(同3項)。承継後は遅滞なく届出が要る(同2項)。業界裏話ヒント:申請から譲渡日までに処分が間に合わないことは実際に起こりうるが、5項の「みなし承継」で業務は止まらない設計だ。だから外から見れば裁判が途切れることはほぼない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 承継の原因事実 | 20 条:差止請求関係業務に係る事業の全部の譲渡 | — |
| 行政の関与 | 譲渡先が適格団体なら当然承継+届出、適格でないなら内閣総理大臣の認可 | — |
| 期間の縛り | 認可申請は譲渡日の 90 日前から 60 日前まで(4 項) | — |
| 処分が間に合わない場合 | 5 項のみなし承継により、処分までは承継しているものとみなす | — |
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