要点消費者契約法 19 条は、適格消費者団体の合併による地位の承継を定める。適格団体同士なら届出のみで当然承継、適格でない法人との合併は内閣総理大臣の認可が必要となる。
Q · 適格消費者団体が合併したら、進行中の差止訴訟は消えてしまうの?
消えない。合併後の法人が地位を承継する
消費者契約法 19 条により、適格消費者団体である法人が合併しても、消滅した法人の適格消費者団体としての地位は、合併後存続する法人または新設法人に承継されます。適格団体同士の合併なら当然に承継され、内閣総理大臣への届出で足ります(1 項・2 項)。適格でない法人との合併は内閣総理大臣の認可が必要で、申請は合併の効力発生日の 90 日前から 60 日前までに行います(3 項・4 項)。認可の処分が合併日までにされない場合も、処分がされるまでは地位を承継しているものとみなされます(5 項)。
不当な契約条項に同意させられ、泣き寝入りした経験はないだろうか。あなたが一人で戦わなくても、企業に「その条項をやめろ」と裁判で迫れる存在がある。内閣総理大臣が認定した適格消費者団体、いわば消費者の代理軍だ。19条は、その団体が合併したときに、消費者を守る力がどう受け継がれるかを定める。適格団体同士の合併なら、審査なしで自動的に地位が承継され、内閣総理大臣への届出だけで足りる(1項・2項)。だが審査を経ていない非適格の団体を取り込む合併には内閣総理大臣の認可が要り、しかも合併日の90日前から60日前までに申請しなければならない(3項・4項)。仮に認可が合併日までに下りなくても、処分が出るまで地位は継続するとみなされる(5項)。つまり、団体が形を変えても、企業を差止で訴える力は途切れない設計になっている。
消費者契約法 19 条は、適格消費者団体である法人が合併した場合における適格消費者団体としての地位の承継について定める規定である。適格消費者団体同士の合併では地位は当然に承継され、届出のみを要する。適格消費者団体でない法人との合併では、内閣総理大臣の認可が承継の要件となり、認可申請期間および処分未了時のみなし承継が併せて規定されている。
訴訟は続きます。消費者契約法 19 条により合併後存続する法人または新設法人が適格消費者団体としての地位を承継するため、差止請求の担い手が入れ替わるだけで請求権は途切れません。
合併の効力発生日の 90 日前から 60 日前までの 30 日間です(4 項)。災害その他やむを得ない事由がある場合を除き、この窓を過ぎると認可申請ができません。
内閣総理大臣の認可を受けたときに限り承継されます(3 項)。認可を受けない場合、合併後の法人は適格消費者団体としての地位を承継せず、差止請求の原告適格を失います。
申請済みであれば、処分がされるまでの間は地位を承継しているものとみなされます(5 項)。行政の処理の遅れで消費者保護の空白が生じない設計です。
公示されます。内閣総理大臣は 2 項の承継の届出または 7 項の不申請の届出があったとき、内閣府令の定めるところによりその旨を公示します(8 項)。
内閣総理大臣です(消費者契約法 13 条)。実務は消費者庁が所管し、差止請求関係業務を適正に遂行できる体制などの基準を満たす法人だけが認定されます。
無駄になりません。19 条の地位承継により差止請求権は合併後の法人に引き継がれるため、提供した不当条項の情報はそのまま活用され続けます。
できますが、その場合は合併の効力発生日までに内閣総理大臣へその旨を届け出る必要があり(7 項)、適格消費者団体としての地位は承継されません。
違う。消費者センターは相談窓口だが、適格消費者団体は内閣総理大臣の認定を受け、事業者を相手に不当な契約条項の使用差止めを裁判で請求できる法人だ(消費者契約法12条・13条)。個々の消費者が原告になる必要はなく、団体が消費者全体のために訴える。業界裏話ヒント:全国でも認定団体は限られ、どの団体がどの企業のどの条項と戦っているかは各団体のサイトで公開されている。自分が泣き寝入りした条項が、すでに提訴対象になっている例も珍しくない。まず既存の訴訟を調べれば、一人で抱え込まずに済む
リセットされない。適格団体同士の合併なら1項で、非適格団体を取り込む合併でも認可を受ければ3項で、合併後の法人が原告の地位を承継する。5項により認可が合併日までに出なくても地位は継続とみなされる(消費者契約法19条)。業界裏話ヒント:「相手が合併するなら訴訟が消えるかも」と交渉を引き延ばす戦術は、この承継規定でほぼ無力化される。むしろ合併で団体の体力が増し、訴訟遂行力が上がることさえある。引き延ばしより早期の条項改定が得策になる場面は多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 19 条:合併による地位の承継(届出または認可) | — |
| 審査の有無 | 適格団体同士は審査なし(1 項)、非適格法人との合併は認可審査あり(3 項・6 項) | — |
| 時間的制約 | 認可申請は合併効力発生日の 90 日前から 60 日前まで(4 項) | — |
| 差止請求権への効果 | 承継により権利は途切れない(5 項のみなし承継あり) | — |
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