消費者契約法 第40条(適格消費者団体への協力等)
クイックジャンプ
- 独立行政法人国民生活センター及び地方公共団体は、内閣府令で定めるところにより、適格消費者団体の求めに応じ、当該適格消費者団体が差止請求権を適切に行使するために必要な限度において、当該適格消費者団体に対し、消費生活相談及び消費者紛争(独立行政法人国民生活センター法(平成十四年法律第百二十三号)第一条の二第一項に規定する消費者紛争をいう。)に関する情報で内閣府令で定めるものを提供することができる。
- 2.前項の規定により情報の提供を受けた適格消費者団体は、当該情報を当該差止請求権の適切な行使の用に供する目的以外の目的のために利用し、又は提供してはならない。
この条文の基本情報
適格消費者団体への協力等とは何ですか?
定義適格消費者団体への協力等とは、消費者契約法第40条に定められた規定で、「独立行政法人国民生活センター及び地方公共団体は、内閣府令で定めるところにより、適格消費者団体の求めに応じ、当該適格消費者団体が差止請求権を適切に行使するために必…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消費者契約法第40条(適格消費者団体への協力等)は、日本の消費者契約法に含まれる条文です。
- 消費者契約法第40条の条文原文は「独立行政法人国民生活センター及び地方公共団体は、内閣府令で定めるところにより、適格消費者団体の求めに応じ、当該適格消費者団体が差止請求権を適切に行使するために必…」で始まります。
- 消費者契約法第40条は第四款 補則に置かれています。
- 消費者契約法の公布日は平成12年5月12日です。
- 消費者契約法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 消費者契約法第40条の前の条は消費者契約法第39条です。
- 消費者契約法第40条の次の条は消費者契約法第41条です。
- 消費者契約法第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第40条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061 - 本サイト収録
消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000061/40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消費者契約法40条は、国民生活センターと地方公共団体が、適格消費者団体の求めに応じ、差止請求に必要な限度で消費生活相談の情報を提供できると定める。目的外利用は禁止される。
Q · 消費生活センターに入れた相談って、記録されて終わりなんですか?
終わりではない。差止訴訟の材料として団体に渡りうる
消費者契約法40条1項により、独立行政法人国民生活センター及び地方公共団体は、適格消費者団体の求めに応じ、差止請求権を適切に行使するために必要な限度で、消費生活相談及び消費者紛争に関する情報を提供することができます。あなたの相談は行政の記録に留まらず、企業の不当条項や不当勧誘を将来に向けて止める差止請求訴訟(同法12条)の資料になりうるということです。同条2項は、提供を受けた団体が情報を差止請求権の適切な行使以外の目的で利用すること、他へ提供することを禁じており、相談者のプライバシーは条文レベルで守られています。
解説
定期購入がまるで解約できない契約を結ばされ、腹立ちまぎれに消費生活センターへ電話を入れた。多くの人は、それで気が済んで終わりだと思っている。だが、あなたのその一本の相談は、闇に消えるわけではない。消費者契約法40条は、国民生活センターと地方公共団体が、適格消費者団体(内閣総理大臣が認定した、消費者保護を専門に担う団体)に対し、あなたのような消費生活相談の情報を提供できると定めている。適格消費者団体はその情報を武器に、問題のある企業へ差止請求(不当な契約条項や勧誘を丸ごとやめさせる訴訟)を起こす。あなた個人は泣き寝入りでも、あなたの声が、同じ被害を生み続ける蛇口そのものを閉めにいく。しかも第2項は、渡された情報を差止請求以外の目的で使うこと、他へ横流しすることを明確に禁じている。相談したせいで氏名や購入履歴が拡散する心配が要らない設計が、条文そのものに組み込まれている。
法的な位置づけ
消費者契約法40条は、消費者団体訴訟制度における情報提供の規定である。独立行政法人国民生活センター及び地方公共団体は、内閣府令の定めるところにより、適格消費者団体の求めに応じ、差止請求権の適切な行使に必要な限度において、消費生活相談及び消費者紛争に関する情報を提供することができる。提供を受けた適格消費者団体には、目的外利用及び他への提供の禁止が課される。
よくある質問 AI による整理
Q1消費者契約法40条とは?
国民生活センターと地方公共団体が、適格消費者団体の求めに応じ、差止請求権の行使に必要な限度で消費生活相談・消費者紛争の情報を提供できると定める規定です。
Q2国民生活センターはどんな情報を渡せるの?
消費生活相談及び消費者紛争に関する情報のうち、内閣府令で定めるものです。しかも「差止請求権を適切に行使するために必要な限度」に絞られており、無制限ではありません。
Q3消費生活センターと国民生活センターの違いは?
消費生活センターは地方公共団体が設置する相談窓口、国民生活センターは独立行政法人の全国機関です。40条は両者をともに情報提供の主体としています。
Q4適格消費者団体の一覧はどこで見られる?
内閣総理大臣(消費者庁)が認定した団体であり、消費者庁のウェブサイトで公表されています。認定の根拠は消費者契約法13条です。
Q5情報を目的外に使ったらどうなる?
40条2項が明確に禁じています。違反は適格消費者団体としての適格性の問題に直結し、認定の在り方に関わります。相談者の氏名等が外部に流れる設計にはなっていません。
Q6事業者は自社へのクレーム情報の提供を止められる?
40条は事業者の同意を要件としていません。事業者側にできるのは、差止請求の対象となる条項や勧誘方法を先に是正しておくことです。
Q7消費者紛争とは何を指す?
独立行政法人国民生活センター法1条の2第1項に規定する消費者紛争を指します。40条はこの定義を明示的に引用しています。
Q8地方公共団体も情報提供できる?
できます。40条1項は国民生活センターと並んで地方公共団体を情報提供の主体としており、自治体の消費生活センターに寄せられた相談も対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1消費生活センターに相談した内容って、私の名前とか勝手にどこかに使われたりしないんですか?
使われません。40条2項は、提供を受けた適格消費者団体が、その情報を差止請求の適切な行使以外の目的で利用したり、他へ提供したりすることを明確に禁じています。しかも1項は「必要な限度において」としか提供を認めていません。実務のポイント:一般のクレーム記録は行政内部に留まりがちですが、この40条ルートは、情報が流れる先も使い道も条文で二重に縛られている珍しい仕組みです。相談をためらう理由として「個人情報が心配」を挙げる人は多いが、この系統に限れば法的な鍵が二つかかっている
Q2適格消費者団体って何ですか? 私が個人で、その企業を差止めってできるんですか?
個人ではできません。不当な契約条項や勧誘を将来に向けてやめさせる差止請求権は、内閣総理大臣に認定された適格消費者団体だけが行使できます(消費者契約法12条、13条)。あなた個人にできるのは、自分の被害の賠償請求までです。実務のポイント:だからこそ、企業を止めたいなら「自分で訴える」より「適格消費者団体に具体的な被害情報を届ける」方が現実的です。団体名で検索し、相談フォームに契約書と経緯を添えて送るのが、一般人が集団的な力にアクセスする最短ルートになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「消費生活センターに相談しても記録されるだけで何も起きない」と思われがちだが、実際は40条を通じて適格消費者団体に情報が渡り、企業を止める差止訴訟の燃料になりうる。あなたの相談は、想像より無力ではない
- 「適格消費者団体が企業を差止めできる」ことは知られていても、その団体が「被害の実態情報を自前ではほとんど持っていない」という深刻な現実は知られていない。団体は独力で被害データを集める力が乏しく、40条の情報提供がなければ差止請求の証拠すら揃わないことがある。あなたの相談が、その生命線になっている
- 「自分は賠償をもらえるのか」という問いを立てがちだが、40条と差止請求の系は、そもそも個人の金銭回復を目的にしていない。狙いは「企業の不当な行為そのものを将来に向けて止める」ことだ。あなたの視点(自分の損の回復)と法の視点(社会全体の被害予防)がずれていることに気づかないと、この制度の本当の価値を取り逃す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 40条:差止請求を支える情報供給のパイプ | 12条:差止請求権そのものの実体規定 13条:差止請求権を行使できる主体の認定 |
| 主語(動く人) | 国民生活センター・地方公共団体 | 適格消費者団体(事業者に対して請求) 内閣総理大臣(認定する側) |
| 個人が関与する場面 | 消費生活相談として情報の源になる | 個人は行使できない(団体のみ) 個人は認定を受けられない |
| 情報の使途制限 | 2項で目的外利用・他への提供を禁止 | 制限規定なし(請求の要件が焦点) 認定要件として業務適正性を審査 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も消費者保護團體による不作為訴訟を認める。行政(消費者服務中心・消保官)と團體の連携は運用に委ねられる部分が大きく、日本40条のような情報提供の明文規定という形は取っていない
韓国も認定団体による団体訴訟を認める。한국소비자원(韓国消費者院)が相談情報を集約する構造は日本の国民生活センターと近い
ドイツは qualifizierte Einrichtungen のリスト制を採り、団体自身が消費者からの申告を直接受ける文化が厚い。行政経由の情報供給への依存度は日本より低い
米国には認定消費者団体の差止権という枠組みがなく、FTC・州司法長官による公的執行とクラスアクションが機能的代替を担う。行政から民間団体への情報提供という構造自体が存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 解約を何度も拒まれ、消費生活センターに相談した。あの相談は、いったいどこへ行くのか? 答えは、40条を通じて適格消費者団体の手に渡り、その企業の解約妨害を将来に向けて止める差止訴訟の材料になりうる、だ。記録されて終わりではない
- あなたが小さな通販会社を経営していて、約款に消費者へ一方的に不利な条項を入れているとする。適格消費者団体が国民生活センター経由であなたの会社へのクレームを集め始めた。差止請求訴訟の準備が静かに進んでいるかもしれない。条項を今のうちに是正するか、訴訟で敗けて事業者名まで公表されるか、猶予はそう長くない
- あなたが消費者団体のボランティアだとする。40条は、あなたの団体が国民生活センターに情報提供を「求める」ための法的根拠になる。ただし受け取った情報は、差止請求のためだけにしか使えない
学説
条文解釈(一般的理解):1項は「提供することができる」と規定しており、提供は義務ではなく裁量とされる。したがって団体が求めれば必ず情報が出るわけではなく、「必要な限度」の判断が実務上の関門となる。2項の目的外利用禁止は、その裁量判断を安心して行えるようにするための担保規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:消費者契約法改正により消費者団体訴訟制度(差止請求)が導入され、適格消費者団体の認定制度とともに、国民生活センター等から団体への情報提供に関する規定が整備された。施行は平成19年(2007年)6月。
- 消費者契約法 第12条本条が支える差止請求権の実体規定
- 消費者契約法 第13条情報提供の相手方たる適格消費者団体の認定
- 消費者契約法 第1条消費者と事業者の情報・交渉力格差の是正という立法目的
- 独立行政法人国民生活センター法 第1条の2本条が明示引用する「消費者紛争」の定義
- 消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律 第2条個別被害の集団的回復を担う姉妹制度(特定適格消費者団体、条番号は現行を要確認)
- 個人情報の保護に関する法律 第18条相談情報に含まれる個人情報の目的外利用制限と平仄(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める