要点消費者契約法46条は、他の適格消費者団体の確定判決等に不正の疑いがある場合、内閣総理大臣の通知を受けた受訴裁判所が、係属中の差止請求訴訟の手続を中止できると定める。
Q · 消費者団体が前に負けた判決があると、もう同じ差止めは争えないんですか?
消費者庁の通知を受け、裁判所が差止訴訟を一時停止できる規定です
消費者契約法12条の2により、適格消費者団体の差止請求の確定判決等の効力は他の適格消費者団体にも及びます。そこで46条は、その確定判決等を得た団体に相手方との通謀など34条1項4号の事由を疑う相当な理由があるとき、内閣総理大臣(実務では消費者庁)が認定取消し等の判断に要する期間を受訴裁判所へ通知し、受訴裁判所が必要と認めればその期間の経過日まで訴訟手続を中止できると定めます。中止は義務ではなく裁判所の裁量です。
適格消費者団体が企業を訴えて差止判決を勝ち取ると、その判決の効力は他の適格消費者団体にも及ぶ(12条の2)。同じ差止をもう一度やり直せない、これが団体訴訟の核心だ。ではもし、企業と示し合わせた団体がわざと争点を主張せず敗訴し、『この条項は適法』という確定判決をつくったらどうなるか。その一枚の判決が盾になり、まともな消費者団体はもう同じ差止を起こせなくなる。業界ぐるみの消費者被害が、司法のお墨付きで固定されてしまう。46条はこの抜け道を塞ぐ非常ブレーカーだ。別のまともな団体が起こした差止訴訟が係属している最中に、内閣総理大臣(実務では消費者庁)が『あの団体は不正をしたかもしれない、認定取消しを検討する』と裁判所へ通知すれば、裁判所は判断が出るまで訴訟を止められる。馴れ合い判決が独り歩きする前に、行政の調査時間を確保する仕組みである。
消費者契約法46条は、適格消費者団体の差止請求訴訟における訴訟手続の中止を定める規定である。既存の確定判決等に係る他の適格消費者団体につき34条1項4号の事由を疑うに足りる相当な理由があるとき、内閣総理大臣は認定の取消し等の判断に要する期間を受訴裁判所に通知し、受訴裁判所は必要と認める場合にその期間の経過等まで訴訟手続を中止することができる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
係属中の訴訟を裁判所が一時的に止める措置です。消費者契約法46条では、他の適格消費者団体の確定判決等に不正の疑いがある場合、消費者庁の通知を受けた受訴裁判所が中止できます。
消費者全体の利益のために差止請求権を行使できる団体として、内閣総理大臣の認定を受けた法人です(消費者契約法13条)。その認定は34条により取り消されることがあります。
内閣総理大臣です。実務上は消費者庁が担当し、認定の取消し等の判断に要すると認められる期間を、内閣府令の定めるところにより受訴裁判所へ通知します(46条1項)。
及びます。12条の2第1項2号本文により、他の適格消費者団体は同一の請求について差止請求ができなくなります。46条はこの効力が悪用される場面を想定した歯止めです。
34条1項各号の事由があるときで、同項4号は差止請求権の行使に関し相手方と通謀するなど不正の目的で訴訟等をした場合です。46条はこの4号事由の疑いが引き金になります。
消費者庁が通知した判断に要する期間が経過する日まで、その期間の経過前に取消し等の結果通知を受けたときはその日までです(46条3項)。期限のない中止ではありません。
直接の刑事罰規定はありませんが、相手方と通謀して不正の目的で訴訟等を行えば34条1項4号の認定取消事由となり、団体は適格を失います。46条はその調査時間を確保します。
消費者庁の適格消費者団体担当部署に対し、判決文・主張書面・審理経過などの根拠資料を添えて申し出ます。認定取消しの端緒となり、46条の通知につながる可能性があります。
個々の消費者自身の民法上の請求(709条等)は別枠で、封じられるのは適格消費者団体の差止請求のほうです(12条の2)。前の判決が馴れ合いなら、団体の認定取消しを経て再び差止を争う余地が残ります。業界裏話ヒント:企業は『裁判所も認めた適法な条項だ』と過去の敗訴判決を持ち出すが、その団体が本気で争ったかは判決文の主張と立証の厚みで透ける。薄すぎる審理は馴れ合いを疑う入口になる
鋭い懸念です。中止は裁判所の裁量であり(46条3項)、被害拡大のおそれが大きければ中止しない判断もありえます。中止は必ずではなく『できる』規定です。業界裏話ヒント:中止を避けたい側は、被害の緊急性や拡大速度を具体的な数字で示すと、裁判所は中止に慎重になる。通知が来たイコール自動的に止まる、ではない。止めるかどうかは裁判所を説得する勝負どころだ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 46条:係属中の差止訴訟の手続を一時中止する手続規定 | — |
| 動かす主体 | 内閣総理大臣(消費者庁)の通知 + 受訴裁判所の裁量判断 | — |
| 効果の内容 | 訴訟手続が通知期間の経過日または結果通知日まで止まる | — |
| 強制力 | 『中止することができる』=裁判所の裁量、義務ではない | — |
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