要点消費者契約法 49 条は、適格消費者団体の役員等が差止請求を控える報酬として利益を受けた場合、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金を科す。利益を供与した相手方も同罪となる。
Q · 企業が消費者団体の役員にお金を渡して差止めをやめさせたら、どうなるんですか?
渡した側も受け取った側も三年以下の拘禁刑です
消費者契約法 49 条 1 項は、適格消費者団体の役員・職員・専門委員が、差止請求の相手方から、差止請求権を行使しない、放棄する、和解する等の報酬として金銭その他の財産上の利益を受け、又は第三者(当該団体を含む)に受けさせた場合に、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金を科します。同条 2 項により利益を供与した側も同罪、3 項で受けた利益は没収され、没収できない場合は価額を追徴されます。4 項により日本国外で犯した者にも適用されます。
解約したいのに高額な違約金を突きつけられて泣き寝入りした経験があるなら、その裏で戦っている存在を知っておくべきだ。適格消費者団体。国が認定した消費者団体で、あなたに代わって企業に差止請求(不当な勧誘や契約条項をやめさせる裁判)を起こせる。ここで企業側の発想を想像してほしい。個々の消費者は無視できても、団体の差止めは厄介だ。ならば団体の役員に金を握らせて訴訟を降りさせればいい。49条はその抜け道を塞ぐ。役員が寄付金・賛助金その他名目を問わず、差止請求をやめる・放棄する・和解する見返りに金銭その他の利益を受け取れば、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金。渡した企業側も同罪。受け取った利益は没収され、没収できなければ追徴。国外で犯しても日本の刑罰が及ぶ。あなたを守る番人が買収されない、その保証がこの一条に固定されている。
消費者契約法 49 条は、適格消費者団体の役員、職員又は専門委員が、差止請求の相手方から、差止請求権を行使しないこと、放棄すること、和解すること等の報酬として財産上の利益を収受する行為、及びこれを供与する行為を処罰する規定である。法定刑は三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金で、収受された利益は没収・追徴の対象となり、国外犯にも適用される。
三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金です。受け取った側(1 項)と渡した側(2 項)に同じ法定刑が科されます。
いいえ。条文は適格消費者団体の「役員、職員又は専門委員」を主体としています。理事以外の実務担当者や外部の専門委員も対象です。
49 条 3 項により、犯人又は情を知った第三者が受けた財産上の利益は没収されます。全部又は一部を没収できないときは価額を追徴されます。
されます。49 条 4 項は 1 項の罪を日本国外で犯した者にも適用し、5 項は 2 項の罪について刑法 2 条の例に従うと定めています。
1 項は「第三者(当該適格消費者団体を含む。)に受けさせたとき」も対象としています。役員個人ではなく団体口座への入金でも成立し得ます。
条文が「寄附金、賛助金その他名目のいかんを問わず」と明記しているため、名目では逃れられません。判断されるのは報酬性(対価性)です。
長期 5 年未満の拘禁刑・罰金にあたる罪として公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 6 号)。起算点は行為が終わった時点です。
刑事処分とは別に、監督官庁である消費者庁が報告徴収や認定取消しといった行政処分を行い得ます。組織全体に波及するのが特徴です。
国が認定した消費者団体が、あなた個人に代わって不当な契約条項や勧誘の差止めを裁判で求められる仕組みです(消費者契約法12条)。個人では費用倒れになる訴訟を肩代わりしてくれます。業界裏話ヒント:差止判決で無効とされた条項は、実質的にその企業の全顧客に波及する。あなたが知らないうちに、契約書の不当条項が一つ消えていることがある。だからこの団体の清廉性は、あなた自身の利益に直結している
いいえ、純粋な寄付は適法です。犯罪になるのは、差止請求をやめる・放棄する・和解する見返り(報酬)として利益を渡した場合だけです(49条1項)。境目は『対価性』の一点。業界裏話ヒント:検察が対価性を立証する鍵は、金が動いたタイミングと、その直後に訴訟が取り下げられたかという時系列だ。名目が『寄付』でも、係争のヤマ場で急に大金が動けば当然疑われる
違います。渡した側も同罪です(49条2項)。さらに受け取った利益は没収・追徴され(3項)、国外で犯しても処罰されます(4項)。業界裏話ヒント:実務では、贈賄側の企業が捜査に協力して量刑を軽くする一方、団体側の役員は刑罰に加えて団体の認定取消という組織全体への制裁まで食らう。同じ罪でも、両者が背負うリスクは対称ではない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 消費者契約法 49 条:差止制度の廉潔性を守る罰則 | — |
| 名宛人 | 適格消費者団体の役員・職員・専門委員/利益を供与した相手方 | — |
| 効果 | 三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金+没収・追徴 | — |
| 発動場面 | 差止訴訟の交渉・和解局面で金銭が動いたとき | — |
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