金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第4条(金融商品販売業者等の説明義務)
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- 金融商品販売業者等は、金融商品の販売等を業として行うときは、当該金融商品の販売等に係る金融商品の販売が行われるまでの間に、顧客に対し、次に掲げる事項(以下この章において「重要事項」という。)について説明をしなければならない。
- 一当該金融商品の販売について金利、通貨の価格、金融商品市場(金融商品取引法第二条第十四項に規定する金融商品市場をいう。以下この条において同じ。)における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれがあるときは、次に掲げる事項
- 一元本欠損が生ずるおそれがある旨
- 二当該指標
- 三ロの指標に係る変動を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれを生じさせる当該金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分
- 二当該金融商品の販売について金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として当初元本を上回る損失が生ずるおそれがあるときは、次に掲げる事項
- 一当初元本を上回る損失が生ずるおそれがある旨
- 二当該指標
- 三ロの指標に係る変動を直接の原因として当初元本を上回る損失が生ずるおそれを生じさせる当該金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分
- 三当該金融商品の販売について当該金融商品の販売を行う者その他の者の業務又は財産の状況の変化を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれがあるときは、次に掲げる事項
- 一元本欠損が生ずるおそれがある旨
- 二当該者
- 三ロの者の業務又は財産の状況の変化を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれを生じさせる当該金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分
- 四当該金融商品の販売について当該金融商品の販売を行う者その他の者の業務又は財産の状況の変化を直接の原因として当初元本を上回る損失が生ずるおそれがあるときは、次に掲げる事項
- 一当初元本を上回る損失が生ずるおそれがある旨
- 二当該者
- 三ロの者の業務又は財産の状況の変化を直接の原因として当初元本を上回る損失が生ずるおそれを生じさせる当該金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分
- 五第一号及び第三号に掲げるもののほか、当該金融商品の販売について顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定める事由を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれがあるときは、次に掲げる事項
- 一元本欠損が生ずるおそれがある旨
- 二当該事由
- 三ロの事由を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれを生じさせる当該金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分
- 六第二号及び第四号に掲げるもののほか、当該金融商品の販売について顧客の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定める事由を直接の原因として当初元本を上回る損失が生ずるおそれがあるときは、次に掲げる事項
- 一当初元本を上回る損失が生ずるおそれがある旨
- 二当該事由
- 三ロの事由を直接の原因として当初元本を上回る損失が生ずるおそれを生じさせる当該金融商品の販売に係る取引の仕組みのうちの重要な部分
- 七当該金融商品の販売の対象である権利を行使することができる期間の制限又は当該金融商品の販売に係る契約の解除をすることができる期間の制限があるときは、その旨
- 2.前項の説明は、顧客の知識、経験、財産の状況及び当該金融商品の販売に係る契約を締結する目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法及び程度によるものでなければならない。
- 3.第一項第一号、第三号及び第五号の「元本欠損が生ずるおそれ」とは、当該金融商品の販売が行われることにより顧客の支払うこととなる金銭の合計額(当該金融商品の販売が行われることにより当該顧客の譲渡することとなる金銭以外の財産であって政令で定めるもの(以下この項及び第七条第二項において「金銭相当物」という。)がある場合にあっては、当該合計額に当該金銭相当物の市場価額(市場価額がないときは、処分推定価額)の合計額を加えた額)が、当該金融商品の販売により当該顧客(当該金融商品の販売により当該顧客の定めるところにより金銭又は金銭以外の財産を取得することとなる者がある場合にあっては、当該者を含む。以下この項において「顧客等」という。)の取得することとなる金銭の合計額(当該金融商品の販売により当該顧客等の取得することとなる金銭以外の財産がある場合にあっては、当該合計額に当該金銭以外の財産の市場価額(市場価額がないときは、処分推定価額)の合計額を加えた額)を上回ることとなるおそれをいう。
- 4.第一項第二号、第四号及び第六号の「当初元本を上回る損失が生ずるおそれ」とは、次に掲げるものをいう。
- 一当該金融商品の販売(前条第一項第八号から第十号までに掲げる行為及び同項第十一号に掲げる行為であって政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)について金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動により損失が生ずることとなるおそれがある場合における当該損失の額が当該金融商品の販売が行われることにより顧客が支払うべき委託証拠金その他の保証金の金銭の額(当該金融商品の販売が行われることにより当該顧客の預託すべき金銭以外の財産であって政令で定めるもの(以下この号において「保証金相当物」という。)がある場合にあっては、当該額に当該保証金相当物の市場価額(市場価額がないときは、処分推定価額)の合計額を加えた額。次号及び第三号において同じ。)を上回ることとなるおそれ
- 二当該金融商品の販売について当該金融商品の販売を行う者その他の者の業務又は財産の状況の変化により損失が生ずることとなるおそれがある場合における当該損失の額が当該金融商品の販売が行われることにより顧客が支払うべき委託証拠金その他の保証金の金銭の額を上回ることとなるおそれ
- 三当該金融商品の販売について第一項第六号の事由により損失が生ずることとなるおそれがある場合における当該損失の額が当該金融商品の販売が行われることにより顧客が支払うべき委託証拠金その他の保証金の金銭の額を上回ることとなるおそれ
- 四前三号に準ずるものとして政令で定めるもの
- 5.第一項第一号ハ、第二号ハ、第三号ハ、第四号ハ、第五号ハ及び第六号ハに規定する「金融商品の販売に係る取引の仕組み」とは、次に掲げるものをいう。
- 一前条第一項第一号から第四号まで及び第七号に掲げる行為にあっては、これらの規定に規定する契約の内容
- 二前条第一項第五号に掲げる行為にあっては、当該規定に規定する有価証券(金融商品取引法第二条第一項に規定する有価証券にあっては、当該有価証券に表示される権利をいい、同条第二項の規定により有価証券とみなされる同項第一号及び第二号に掲げる権利を除く。)の内容及び当該行為が行われることにより顧客が負うこととなる義務の内容
- 三前条第一項第六号に掲げる行為(同号イに係るものに限る。)にあっては、当該規定に規定する権利の内容及び当該行為が行われることにより顧客が負うこととなる義務の内容
- 四前条第一項第六号に掲げる行為(同号ロに係るものに限る。)にあっては、当該規定に規定する債権の内容及び当該行為が行われることにより顧客が負担することとなる債務の内容
- 五前条第一項第六号に掲げる行為(同号ハに係るものに限る。)にあっては、当該規定に規定する暗号資産に表示される権利の内容(当該権利が存在しないときは、その旨)及び当該行為が行われることにより顧客が負うこととなる義務の内容
- 六前条第一項第八号から第十号までに掲げる行為にあっては、これらの規定に規定する取引の仕組み
- 七前条第一項第十一号の政令で定める行為にあっては、政令で定める事項
- 6.一の金融商品の販売について二以上の金融商品販売業者等が第一項の規定により顧客に対し重要事項について説明をしなければならない場合において、いずれか一の金融商品販売業者等が当該重要事項について説明をしたときは、他の金融商品販売業者等は、同項の規定にかかわらず、当該重要事項について説明をすることを要しない。ただし、当該他の金融商品販売業者等が政令で定める者である場合は、この限りでない。
- 7.第一項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
- 一顧客が、金融商品の販売等に関する専門的知識及び経験を有する者として政令で定める者(第十条第一項において「特定顧客」という。)である場合
- 二第一項に規定する金融商品の販売が金融商品取引法第二条第八項第一号に規定する商品関連市場デリバティブ取引及びその取次ぎのいずれでもない場合において、重要事項について説明を要しない旨の顧客の意思の表明があったとき。
この条文の基本情報
金融商品販売業者等の説明義務とは何ですか?
定義金融商品販売業者等の説明義務とは、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条に定められた規定で、「金融商品販売業者等は、金融商品の販売等を業として行うときは、当該金融商品の販売等に係る金融商品の販売が行われるまでの間に、顧客に対し、次に掲げる事項(以下この章…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条(金融商品販売業者等の説明義務)は、日本の金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律に含まれる条文です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条の条文原文は「金融商品販売業者等は、金融商品の販売等を業として行うときは、当該金融商品の販売等に係る金融商品の販売が行われるまでの間に、顧客に対し、次に掲げる事項(以下この章…」で始まります。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条は第三章 金融商品の販売等に置かれています。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律の公布日は平成12年5月31日です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条の前の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第3条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条の次の条は金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第5条です。
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000101 - 本サイト収録
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(平成十二年法律第百一号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/412AC0000000101/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融サービス提供法4条は、金融商品販売業者等に、元本欠損のおそれやその原因、取引の仕組み等の重要事項を販売前に説明する義務を課し、顧客に理解される方法と程度を求める。
Q · 銀行や証券会社で買った商品が元本割れしたら、説明不足を理由に責任を問えるの?
説明が理解できる水準でなければ、業者は賠償責任を負う
金融サービス提供法4条は、業者に販売前の重要事項説明を義務づけ、その説明は顧客の知識・経験・財産・目的に照らして理解されるものでなければならないと定めます(2項)。違反があれば業者は6条により無過失で賠償責任を負い、7条により元本欠損額が損害額と推定されます。ただし特定顧客や、説明不要の意思表明があった場合(商品関連市場デリバティブ取引を除く)は義務が外れます(7項)。
解説
銀行の窓口で勧められた外貨建て保険や、証券会社の担当者が「比較的安定しています」と言った仕組債で元本割れが起きると、多くの人は「印鑑を押したのは自分だ」と考えて黙ってしまう。だが本条は、販売する業者の側に販売前の説明義務を課している。説明すべき重要事項は次のとおりだ。金利・為替・相場・発行体の信用のうち、何が動けば元本割れが起きるのか。預けたお金以上に損をする可能性はあるか。取引の仕組みのうち重要な部分は何か。解約や権利行使ができない期間はあるか。さらに2項は、説明が「あなたの知識、経験、財産、目的に照らして理解されるために必要な方法及び程度」でなければならないと定める。分厚い資料を渡してサインをもらうだけでは足りない。違反があれば、業者は6条により過失の有無を問われずに賠償責任を負い、7条により元本欠損額がそのまま損害額と推定される。あなたが自己責任だと思って抱えてきた損失は、実は業者の説明の質を問える問題かもしれない。
法的な位置づけ
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第4条は、金融商品販売業者等の説明義務を定める規定である。販売前に、市場変動や発行体等の信用変化による元本欠損・当初元本超過損失のおそれ、その指標と取引の仕組み、権利行使・解除の期間制限を重要事項として説明させ、説明は顧客の属性に照らし理解される方法と程度によることを要する。
手順
- 1.契約関係書類を集める 契約書、提案書、契約締結前交付書面、運用報告書、担当者とのメールや通話記録を一か所にまとめる。家族名義の場合は本人の同意または成年後見人の関与を確認する
- 2.契約当時の顧客属性を書き出す 契約時の年齢、投資経験、金融資産の規模、運用目的(老後資金・教育資金など)をメモにする。4条2項の「理解されるために必要な方法及び程度」を判断する材料になる
- 3.業者に内部記録の写しを請求する 苦情を正式に申し立てる前に、面談記録、適合性確認シート、高齢顧客向けの事前承認記録の写しを書面で請求する
- 4.6条・7条を示して賠償を求める 4条違反の具体的事実を整理し、6条の無過失責任と7条の損害額推定を明記した書面で、元本欠損額を基準に賠償を請求する
- 5.応じなければ金融ADRへ申し立てる 業者が応じない場合、証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)、全国銀行協会相談室、生命保険協会など業態に応じた金融ADRに申し立てる。時効(3年)の残り期間を必ず確認する
よくある質問 AI による整理
Q1金融サービス提供法の重要事項とは何ですか?
元本欠損や当初元本を上回る損失のおそれ、その原因となる金利・為替・相場等の指標、取引の仕組み、権利行使や解約の期間制限を指します(4条1項)。
Q2金融商品の説明義務違反で損害賠償はできる?
できます。6条により業者は故意・過失がなくても賠償責任を負い、7条により元本欠損額が損害額と推定されるため、民法709条より立証負担が軽くなります。
Q3外貨建て保険も説明義務の対象ですか?
対象です。保険契約も3条の金融商品の販売等に含まれ、為替変動による元本欠損のおそれとその仕組みを販売前に説明する必要があります。
Q4説明義務違反の損害賠償はいつまで請求できる?
本法に固有の時効はなく、不法行為の特則として民法724条により、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年で時効にかかると解されています。
Q5仕組債の元本割れは銀行の責任になる?
早期償還条件や参照指標の変動で元本割れする仕組みを、顧客が理解できる程度に説明していなければ、4条違反として6条の賠償責任を問える余地があります。
Q6プロの投資家にも説明義務はありますか?
金融商品の専門的知識と経験を有する者として政令で定める特定顧客には、4条1項の説明義務は適用されません(7項1号)。
Q7暗号資産の購入も説明義務の対象?
対象です。5項5号により、暗号資産に表示される権利の内容、権利がないときはその旨、顧客が負う義務の内容を説明する必要があります。
Q8銀行と保険会社の両方が説明しなかったら?
複数の業者が説明義務を負う場合、いずれか一社が説明すれば他社は不要です(6項)。ただし政令で定める者は例外で、自ら説明しなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1説明書を全部読みましたって欄にサインしちゃったんですけど、もう無理ですか?
無理とは限らない。4条2項は、説明があなたの知識・経験・財産・目的に照らして理解できる方法と程度で行われたことを求めており、サインだけで説明義務を果たしたことにはならない。実務のポイント:日本証券業協会の高齢顧客向けガイドラインに沿って、業者内部には高齢者取引の事前承認や面談記録が残っていることが多い。その記録とあなたの当時の状況との食い違いが、交渉の突破口になる
Q2銀行に「勧めたのではなく、お客様がご自分で選んだ」って言われました
4条1項の説明義務は、業者が金融商品の販売等を業として行う限り生じるもので、勧誘したかどうかを要件にしていない。顧客が自分から申し込んだ場合でも、販売前に重要事項を説明する義務は残る。実務のポイント:「お客様のご意向」という言い方は、適合性の問題を避けるための社内での定型表現であることが多い。自発的に申し込んだことと説明が不要になることは、法律上まったく別の問題である
Q3FXで証拠金以上に損しました。これも説明義務の話になりますか?
なる。4条1項2号は、当初元本を上回る損失のおそれについて、その原因となる指標と仕組みの説明を求めており、4項1号が証拠金を超える損失をはっきり想定している。実務のポイント:追加入金(不足金)の請求を受けた側でも、この説明が不十分だったことを理由に賠償請求権を主張し、請求額と相殺できないかを検討する余地がある。請求書が届いたからといって、すぐに全額を払うべきとは限らない
Q4認知症気味の親が買った仕組債、子どもの私が代わりに文句を言えますか?
請求権を持つのは原則として契約した親本人なので、本人の委任か成年後見人を通じて動くことになる。親が亡くなった後は、相続人が請求権を引き継ぐ。実務のポイント:契約当時に判断能力が大きく落ちていたなら、本法6条とは別に、意思能力がない状態での契約として無効(民法3条の2)を主張できる可能性もある。二つの道を並べて検討すると、業者側の反論の余地はかなり狭まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「説明書を受け取り、理解しましたという欄にサインしたから争えない」という悩み方は、問いの立て方が間違っている。2項が問うのは書類の有無ではない。あなたの年齢、投資経験、資産、運用目的に照らして、理解できる方法と程度で説明されたかどうかである。サインは一つの事情にすぎず、決め手にはならない
- 説明義務という言葉は誰でも知っているが、違反したときの重さはあまり知られていない。6条により業者は故意や過失がなくても賠償責任を負い、7条により元本欠損額が損害額と推定される。民法709条で戦う場合に被害者が背負う、過失の立証と損害額の立証という二つの重荷が、大きく軽くなる
- あなたにとって窓口での「説明は結構です」は単なる遠慮のつもりかもしれない。だが法律上は、説明義務を外す意思表明(7項2号)として扱われうる。軽い一言と重い法的効果の差が、後で請求の道を一本閉ざすことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 本法4条:販売前に重要事項を説明する作為義務 | 本法5条:不確実な事項について断定的判断を提供する行為の禁止 金融商品取引法37条の3:契約締結前交付書面の交付義務 |
| 違反時の効果 | 6条の無過失賠償責任、7条の損害額推定 | 6条の無過失賠償責任、7条の損害額推定(4条と共通) 行政処分等の業規制(民事効果は直接定めない) |
| 判断基準 | 顧客の知識・経験・財産・目的に照らし理解されたか(2項) | 確実と誤認させるおそれのある断定的判断を提供したか 法定記載事項を記載した書面を交付したか |
| 適用除外 | 特定顧客、説明不要の意思表明(商品関連市場デリバティブ取引を除く) | 特定顧客への適用除外なし(説明不要の表明でも外れない) 特定投資家等について別途の適用除外あり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も金融サービス業者に重要内容の説明とリスク開示を義務づけ、違反時の損害賠償を定める。業者側が説明を尽くしたことの立証責任を負う点で、日本の推定規定と近い機能を持つ
韓国は2021年施行の金融消費者保護法で説明義務を全金融商品に拡大し、違反時の過料と損害賠償を定める
ドイツはMiFID IIを国内法化した証券取引法で投資サービス業者の情報提供義務を定め、民事上の助言責任は判例上の助言契約理論が担う
米国はブローカー・ディーラーに最善の利益義務と開示義務を課すが、民事責任は主に証券詐欺規制と仲裁で処理される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 78歳の母親が定期預金の満期日に銀行へ行き、窓口で外貨建て一時払い終身保険を契約して帰ってきた。円高で解約返戻金は2割減っている。保険契約も本法の「金融商品の販売」に含まれる(3条)。為替で元本割れする旨とその仕組みを、母親が理解できる方法で説明したのか。争点はそこに尽きる
- あなたは証券会社の営業担当である。ベテランの顧客が「説明はいいよ、いつものやつでしょ」と言ったので、そのまま約定した。説明不要の意思表明があれば説明義務は外れる(7項2号)。ただし商品関連市場デリバティブ取引は例外で、外れない。その一言を記録に残していなければ、後で「説明不要とは言っていない」と争われたとき、あなたの手元には何も残っていない
- FX で一晩のうちに証拠金を超える損失が出て、追加入金の請求書が届いた。「証拠金以上に損をすることがある」と聞いた記憶はあるだろうか
- 暗号資産を買ったとき、その暗号資産にどんな権利が表示されているのか、あるいは何の権利も付いていないのかを、業者から聞いた覚えはあるだろうか? 5項5号は、権利が存在しないときは「その旨」を説明すべき内容として明示している
- 仕組債の早期償還条件に引っかかり、大きく元本割れしたと分かってから2年半が過ぎた。本条違反による損害賠償は、不法行為と同じく民法724条の時効(損害と加害者を知った時から3年)にかかると一般に解されている。残りは半年である。金融ADR の申立てを準備するなら今週中に資料を集め始めないと間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書、提案書、契約締結前交付書面、運用報告書を集め、担当者とのメールや通話の記録も確保する2. 契約当時の年齢、投資経験、資産、運用目的をメモにまとめる(2項の判断材料になる) 3. 業者に面談記録と適合性確認書類の写しを請求する4. 6条と7条を明示した書面で賠償を求める5. 応じなければ、証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)、全国銀行協会相談室、生命保険協会などの金融ADRを使う
訴えられた側:1. 説明した日時、使った資料、顧客が理解したことの確認記録を直ちに保全する2. 特定顧客に当たるか(7項1号)、説明不要の意思表明があったか(7項2号)を確認する。ただし商品関連市場デリバティブ取引は例外である3. 7条の推定は覆せるので、損失が説明義務違反と関係のない要因によるものであることを立証する4. 顧客にも落ち度があれば、8条を通じて民法722条2項の過失相殺を主張する
時効(請求できる期限):本法に固有の時効規定はない。6条の賠償責任は不法行為の特則と解するのが一般的で、民法724条により、損害と加害者を知った時から3年、行為の時から20年で請求できなくなる。契約締結前の説明義務違反を債務不履行として構成する道は、最判平成23.4.22が否定している(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の説明義務は、民法709条の一般不法行為における説明義務を明文化・類型化したものであり、6条の無過失責任と7条の損害額推定と組み合わせて、顧客の立証負担を軽減する民事ルールと位置づけられる。
2項の解釈:2項は広義の適合性原則を説明の水準として取り込んだものと理解され、書面交付や確認書への署名の有無ではなく、当該顧客が実際に理解できる方法と程度で説明されたかが問われる。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正(要検証) 金融商品取引法の制定に伴う改正。当初元本を上回る損失のおそれと取引の仕組みを説明事項に加え、顧客の知識・経験・財産・目的に照らした説明を求める規定(現2項)を設けた
- 令和2年(2020年)改正(要検証) 法律の題名を「金融商品の販売等に関する法律」から「金融サービスの提供に関する法律」に改め、説明義務の規定は旧3条から現4条へ移った
- 令和5年(2023年)改正(要検証) 題名を現在の「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」に改めた
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:金融商品の販売等に関する法律の制定により、金融商品販売業者等の説明義務を旧3条として新設
- 2.平成18年(2006年) 改正:金融商品取引法の制定に伴い、当初元本を上回る損失のおそれと取引の仕組みを説明事項に加え、顧客属性に照らした説明を求める規定(現2項)を設けた
- 3.令和元年(2019年) 改正:暗号資産の取引を金融商品の販売等の対象に加え、暗号資産に表示される権利の内容(権利がないときはその旨)を説明事項とした
- 4.令和2年(2020年) 改正:題名を「金融サービスの提供に関する法律」に改め、説明義務の規定が旧3条から現4条へ移った
- 5.令和5年(2023年) 改正:題名を現在の「金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律」に改めた
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第3条金融商品の販売等の定義
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第5条断定的判断の提供等の禁止
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第6条説明義務違反の無過失賠償責任
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第7条元本欠損額を損害額と推定
- 金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律 第10条勧誘方針の策定と公表義務
- 民法 第709条一般不法行為、本法は立証負担を軽減
- 金融商品取引法 第37条の3契約締結前交付書面の業規制
- 金融商品取引法 第40条適合性原則の行政規制
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