確定給付企業年金法 第48条(遺族の範囲)
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- 遺族給付金を受けることができる遺族は、次に掲げる者のうち規約で定めるものとし、遺族給付金を受けることができる遺族の順位(第五十一条第二項において「順位」という。)は、規約で定めるところによる。
- 一配偶者(届出をしていないが、給付対象者の死亡の当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)
- 二子(給付対象者の死亡の当時胎児であった子が出生したときは、当該子を含む。)、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
- 三前二号に掲げる者のほか、給付対象者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していたその他の親族
この条文の基本情報
遺族の範囲とは何ですか?
定義遺族の範囲とは、確定給付企業年金法第48条に定められた規定で、「遺族給付金を受けることができる遺族は、次に掲げる者のうち規約で定めるものとし、遺族給付金を受けることができる遺族の順位(第五十一条第二項において「順位」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定給付企業年金法第48条(遺族の範囲)は、日本の確定給付企業年金法に含まれる条文です。
- 確定給付企業年金法第48条の条文原文は「遺族給付金を受けることができる遺族は、次に掲げる者のうち規約で定めるものとし、遺族給付金を受けることができる遺族の順位(第五十一条第二項において「順位」という。」で始まります。
- 確定給付企業年金法第48条は第五節 遺族給付金に置かれています。
- 確定給付企業年金法の公布日は平成13年6月15日です。
- 確定給付企業年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定給付企業年金法第48条の前の条は確定給付企業年金法第47条です。
- 確定給付企業年金法第48条の次の条は確定給付企業年金法第49条です。
- 確定給付企業年金法第48条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第48条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000050 - 本サイト収録
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第48条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000050/48
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定給付企業年金法48条は、遺族給付金を受けられる遺族を配偶者(事実婚含む)、子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹、生計維持親族に限定し、範囲と順位は規約で定めると規定する。
Q · 企業年金の遺族給付金は、家族の誰が受け取れるの?
法律の枠内で、会社の年金規約が決めた人です
確定給付企業年金法48条は、遺族給付金を受けられる人の上限の枠を定めています。枠に入るのは、配偶者(事実婚を含む)、子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹、主に故人の収入で生活していたその他の親族です。この枠の中で誰を遺族とし、どの順位にするかは各社の年金規約が決めます。遺言や家族の話し合いでは受取人を差し替えられないため、まず勤務先の規約を確認することが出発点になります。
解説
企業年金の遺族給付金は、亡くなった人の遺産ではない。本条が示す遺族の枠の中から、会社の年金規約(労使で作り、厚生労働大臣の承認または認可を受けた制度の設計図)が指名した人が、自分自身の権利として受け取るお金である。そのため、遺言で受取人を書き換えることは原則としてできない。遺産分割協議の対象にもならない。故人に借金があって相続放棄をしても、遺族給付金は受け取れると解されるのが一般的である(ただし規約の文言は必ず確認すること)。 遺族になりうる人の枠は三つある。一つ目は配偶者で、婚姻届を出していない事実婚の相手も含む。二つ目は子(胎児を含む)、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹である。三つ目は、故人の収入で主に生活していたその他の親族である。ただし、法律が決めているのは上限の枠だけである。この中から誰を遺族に入れ、誰を先の順位にするかは規約が決める。だから遺族が最初に開くべきなのは戸籍謄本ではなく、勤務先の年金規約である。
法的な位置づけ
確定給付企業年金法48条は、遺族給付金の受給資格者の範囲と順位を定める規定である。遺族となりうる者を、配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む)、子(胎児を含む)・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹、及び給付対象者の収入により主として生計を維持していたその他の親族に限り、その範囲内での具体的な遺族と順位の決定を規約に委ねる。
手順
- 1.勤務先・企業年金基金に死亡を届け出る 故人の勤務先の人事部、または企業年金基金に死亡の事実を連絡する。遺族給付金の有無、請求書類一式、規約のうち遺族の範囲と順位を定めた条文の写しを請求する
- 2.規約上の自分の順位を確認する 規約の順位表で、自分が遺族に含まれるか、何番目の順位かを確認する。先順位者がいれば受給できないため、この段階で見通しを立てる
- 3.身分・生計維持の証明資料を集める 事実婚の配偶者や3号の親族として請求する場合、同居や家計を共にしていた実態を示す資料を集める。住民票の続柄記載、健康保険の被扶養者認定、生活費の送金記録などが中心になる
- 4.請求書を提出し、結果を書面で受け取る 請求書類を提出する。不支給、または別の人への支給と決まった場合は、理由を書面で説明するよう求め、弁護士または社会保険労務士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1企業年金の遺族給付金とは?
確定給付企業年金の加入者などが亡くなったとき、規約で定めた遺族に支払われる給付です。遺族の範囲は確定給付企業年金法48条の枠内で規約が決めます。
Q2遺族給付金 相続税はかかる?
一時金で受け取る場合は、みなし相続財産(退職手当金等)として相続税の対象になりうると解されています。非課税枠の適用可否も含め、最新の取扱いは税理士か税務署で確認してください。
Q3遺族給付金は年金と一時金どちらでもらえる?
支給方法は規約で定めます(同法49条関係)。年金か一時金か、選択ができるかどうかは制度ごとに異なるため、規約の支給方法の条文を確認してください。
Q4お腹の中にいた子も遺族給付金をもらえる?
本条2号は、死亡当時に胎児だった子が生まれた場合、その子を「子」に含めています。ただし規約が子を遺族として定めていることが前提です。
Q5同じ順位の遺族が複数いたらどうなる?
同順位者が複数いる場合の処理は、順位に関する規定(同法51条2項関係)と規約に従います。支給の分け方や代表者の扱いは規約の文言で確認してください。
Q6離婚した元妻は遺族給付金をもらえる?
本条の配偶者は給付対象者の死亡当時の関係で判断されます。死亡前に離婚が成立していれば、元配偶者は原則として配偶者に当たりません。
Q7連れ子は企業年金の遺族になれる?
養子縁組がなければ法律上の「子」ではありません。ただし故人の収入で主に生活していれば、3号の「その他の親族」に入る余地があります。規約の範囲次第です。
Q8遺族給付金の請求先はどこ?
制度を運営する企業年金基金、または規約型の場合は事業主(勤務先の人事部)が窓口です。まず死亡を届け出て、請求書類と規約の該当条文の写しを求めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1企業年金の遺族一時金って、相続放棄したらもらえなくなるんですか?
一般に、遺族給付金は第48条と規約で指名された遺族が固有の権利として受け取るもので、相続財産ではないと解されている。そのため相続放棄をしても受け取れる扱いが多い。実務のポイント:相続放棄をした人が受け取った分には、相続税の退職手当金等の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)が使えない。税理士に一言伝えておくだけで申告ミスを防げる(最新の取扱いをご確認ください)
Q2兄弟で相談して、受け取る人を変えることってできますか?
受給権者は第48条と規約の順位で決まる。家族どうしの合意で規約の順位を差し替えることは、原則としてできない。受け取った人が後で家族に分けること自体は自由だが、その分は贈与税の問題になりうる。実務のポイント:事業主や基金の担当者は、規約の順位表どおりにしか動けない。揉めたときは感情論をぶつけるより、規約の該当条文の写しを請求するほうが早く片付く
Q3内縁の妻でも企業年金の遺族給付金はもらえるの?
第48条1号は、届出をしていなくても事実上婚姻関係と同様の事情にあった人を配偶者に含めている。ただし、規約が配偶者を遺族として定めていることが前提である。請求時には、同居していたことや生計が同じだったことを示す資料を求められる。実務のポイント:住民票の「妻(未届)」の記載、健康保険の被扶養者認定、同じ口座からの家計支出。この三点が揃っていると、窓口での審査はぐっと早く進む
間違えやすい点 AI による整理
- 遺言に「企業年金は長女に渡す」と書けば、その通りになると思われている。実際には、遺族給付金は本条と規約の順位で受取人が決まる。故人の意思で差し替えることは原則としてできない。遺言が効力を持つのは遺産に対してであり、遺族給付金はそもそも遺産の外にある
- 家族から見れば、長年連れ添った内縁の妻は当然の家族である。しかし請求窓口から見れば、住民票、健康保険の扶養認定、家計を共にしていた記録といった書類で「事実上婚姻関係と同様の事情」を示せない限り、証明のない他人にすぎない。本条1号が事実婚を明記していても、この立証の差で、生前の実態どおりの結果にならないことがある
- 「法律上、兄弟姉妹にも受け取る権利があるのでは」という問いの立て方自体が誤りである。本条は遺族になりうる候補者の名簿にすぎない。規約が配偶者と子だけを遺族にしていれば、兄弟姉妹は本条に名前があっても一円も受け取れない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 48条:誰が遺族になれるか(範囲と順位) | 47条:どんな場合に遺族給付金が出るか(支給要件) 49条:どう支払うか(年金・一時金) |
| 法律が決める部分 | 遺族になりうる者の上限の枠 | 支給の対象となる死亡の類型 支給方法の選択肢 |
| 規約に委ねる部分 | 枠内での具体的な遺族と順位 | 支給要件の具体的な定め 年金か一時金か、支給期間など |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の労工退職金制度では、遺族の範囲と順位を法律が直接定め、労工本人が指定請求人を定める余地もある。規約に順位を委ねる日本の本条とは設計が異なる
ドイツの企業年金法は遺族の範囲を詳細に法定せず、個別の年金約定で定める。約定に委ねる点は日本の規約委任と近い
米国は配偶者に遺族年金を保障する方向で法定し、配偶者の書面同意がない限り他の受取人指定を制限する。配偶者保護を軸とする点で日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 婚姻届を出さずに15年一緒に暮らしてきたパートナーが急死したら、企業年金の遺族給付金は誰のものになる? 本条の1号は事実婚の配偶者をはっきり含めている。ただし請求のときに求められるのは、「事実上婚姻関係と同様の事情」があったことの証拠である。住民票の記載、家計を共にしていた実態、周りの人の認識などである。集めた書類の厚みが結果を左右する
- あなたは故人の弟で、兄の遺族一時金を請求しようとしている。しかし兄には妻がいた。規約が配偶者を第一順位にしていれば、妻が受け取る以上、あなたに順番は回ってこない。遺産分割の場で「自分も家族だ」と訴えても、遺族給付金はその話し合いの対象外である
- 在職中の父が亡くなり、数千万円の借金が残った。相続放棄の期限まであと30日。企業年金の遺族給付金まで失うのか。まず規約を取り寄せる
- 法律上の妻とは20年別居し、実際には別の女性と暮らしていた会社員が亡くなった。規約上の「配偶者」はどちらなのか。公的年金や共済の分野には、法律婚が実体を失っていた場合に事実婚の相手を配偶者と認めた最高裁判例がある。企業年金でも同じ争いは起こりうる。実務上、解釈が分かれる場面である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 勤務先の人事部または企業年金基金に死亡を届け出る。そのうえで、規約のうち遺族の範囲と順位を定めた条文の写し、請求書類一式を請求する。2. 自分が何番目の順位かを確認する。事実婚や生計維持の立証が必要なら、住民票、通帳、健康保険の扶養認定の記録を集める。3. 相続放棄を検討しているなら、放棄と遺族給付金は別の問題だという前提で判断する。4. 支給されない、または別の人に支給されると決まった場合は、その理由を書面で説明するよう求める。そのうえで弁護士か社会保険労務士に相談する
訴えられた側:他の遺族から受給を争われた側や、制度を運営する事業主側の場合。1. 規約の順位規定が本条の枠を超えていないか(枠外の人を遺族にしていないか)を確認する。2. 事実婚かどうかは客観的な資料で判断し、判断の過程を記録に残す。3. 同じ給付に複数の請求が出たら、支払いを急がない。規約の同順位の規定(第51条関係)に沿って処理する。4. 二重に支払ってしまうと事業主側の損失になるため、支給を決める前に争いを整理しておく
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用されうる。規約で請求手続の期限を定めている場合もある。相続放棄を併せて検討するなら、相続の開始を知った時から3か月以内に申述が必要である(民法915条)。最新の改正状況をご確認ください
学説
固有権説(通説・実務):本条と規約により指名された遺族は、遺族給付金を固有の権利として取得し、相続財産には属さない。遺言や遺産分割による受取人の変更は原則として及ばないとされる
規約委任の限界論:規約は本条の枠内で遺族と順位を定められるにとどまり、枠外の者を遺族に加えることはできないと整理される。枠内の選択と順位付けには労使の裁量が認められる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定給付企業年金法(平成13年法律第50号)の制定に伴い新設。遺族給付金の遺族範囲を法律で枠付けし、具体的な範囲と順位を規約に委ねる構造を採用した
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