確定給付企業年金法 第52条
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加入者又は加入者であった者が、故意に、障害又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、当該障害を支給事由とする障害給付金は、支給しないものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定給付企業年金法第52条は、日本の確定給付企業年金法に含まれる条文です。
- 確定給付企業年金法第52条の条文原文は「加入者又は加入者であった者が、故意に、障害又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、当該障害を支給事由とする障害給付金は、支給しないものとする。」で始まります。
- 確定給付企業年金法第52条は第六節 給付の制限に置かれています。
- 確定給付企業年金法の公布日は平成13年6月15日です。
- 確定給付企業年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定給付企業年金法第52条の前の条は確定給付企業年金法第51条です。
- 確定給付企業年金法第52条の次の条は確定給付企業年金法第53条です。
- 確定給付企業年金法第52条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第52条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000050 - 本サイト収録
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第52条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000050/52
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定給付企業年金法52条は、加入者等が故意に障害またはその直接の原因となった事故を生じさせたとき、当該障害を支給事由とする障害給付金を支給しないと定める。
Q · わざと障害を負った場合、企業年金の障害給付金はもらえないの?
故意の障害なら不支給。ただし老齢給付金などは削られない
確定給付企業年金法52条により、加入者等が故意に障害またはその直接の原因となった事故を生じさせた場合、当該障害を支給事由とする障害給付金は支給されません。これは事業主や基金に裁量のない義務的な制限です。一方、重大な過失や療養指示違反は53条の問題で、規約次第で全部または一部の制限にとどまります。また、本条で止まるのは当該障害の障害給付金だけで、老齢給付金や脱退一時金の権利は影響を受けません。
解説
「故意に」「当該障害を」「障害給付金は」。わずか二行の条文で、線を引いているのはこの三語である。第一に、給付が止まるのは、障害そのもの、またはその直接の原因となった事故を本人がわざと生じさせた場合に限られる。うっかりミス、飲酒運転、無謀な登山は本条の射程外である。そうした場面は53条に回り、規約(会社や基金が定める年金のルールブック)次第で全部または一部を制限できるという、より柔らかい別の扉で扱われる。第二に、止まるのは「当該障害」を理由とする給付だけである。あなたが積み上げてきた老齢給付金や脱退一時金の権利は、本条では一円も削られない。第三に、障害給付金はもともと規約で定めた場合にだけ存在する任意の給付である(29条2項)。あなたの会社の年金には、最初から無いこともある。不支給の通知を受け取ったとき、会社の根拠が本条なのか53条なのかを聞き返せる人と聞き返せない人とでは、その後の交渉力がまるで違う。
法的な位置づけ
確定給付企業年金法52条は、障害給付金の義務的な給付制限を定める規定である。加入者または加入者であった者が、故意に障害またはその直接の原因となった事故を生じさせた場合、当該障害を支給事由とする障害給付金は支給されない。重大な過失等を理由とする規約上の任意的制限(同法53条)とは区別される。
よくある質問 AI による整理
Q1確定給付企業年金の障害給付金とは?
加入者が一定の障害状態になったときに支給される給付です。ただし法律上は任意の給付で、規約で定めた場合にだけ存在します(確定給付企業年金法29条2項)。
Q2企業年金の給付制限52条と53条の違いは?
52条は故意の障害に対する義務的な不支給です。53条は重大な過失や療養指示違反などに対し、規約で全部または一部を制限できる任意的な制限です。
Q3飲酒運転の事故で障害が残ったら企業年金の障害給付金は出る?
飲酒運転は通常、故意ではなく過失の問題なので52条の対象外です。ただし53条の重大な過失として、規約次第で減額・不支給になる可能性があります。
Q4企業年金の障害給付金が不支給 どこに相談?
まず基金型なら企業年金基金、規約型なら事業主に根拠条文と規約条項を書面で確認します。解決しなければ弁護士や社会保険労務士への相談を検討します。
Q5企業年金 故意 どうやって判断される?
障害またはその直接の原因となった事故を意図して生じさせたかが問われます。事故の経緯、医療記録、精神状態などの事実から判断され、診断書の一語だけで決まるものではありません。
Q6障害給付金が不支給でも老齢給付金はもらえる?
本条で止まるのは当該障害を支給事由とする障害給付金だけです。老齢給付金や脱退一時金は本条の対象外ですが、規約に別の制限条項がないかは確認が必要です。
Q7企業年金 障害給付金 請求 期限は?
本条に期限の定めはなく、請求期限や時効は各規約によります。規約に定めがなければ民法166条の一般消滅時効が問題になるため、早めの請求が安全です。
Q8企業年金の不支給決定に不服があるときは?
根拠と故意認定の理由を書面で求め、反証資料を添えて基金または事業主と協議します。合意できなければ、給付の支払いを求める民事訴訟を検討することになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自殺未遂で障害が残った場合、企業年金の障害給付金はもう絶対にもらえないんですか?
絶対にもらえないわけではない。確定給付企業年金法52条が止めるのは、障害やその直接の原因となる事故を故意に生じさせた場合である。精神疾患で判断能力が著しく低下していた場合に故意を否定する考え方は公的年金の分野にもあり、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:国の障害年金の決定で故意が問題にされていなければ、その決定書を企業年金側に出すだけで空気が変わることがある
Q2障害給付金がダメって言われたら、老後の年金も減らされるの?
本条で止まるのは「当該障害を支給事由とする障害給付金」だけであり、老齢給付金や脱退一時金は対象外である(29条の給付区分)。ただし、規約に別の給付制限条項が置かれていることもあるので、規約全文は確認しておきたい。実務のポイント:担当者自身が「不支給なら全部止まる」と誤解して説明している例がある。給付ごとに不支給の根拠を分けて書面で出してもらうと、誤った一括停止に気付ける
Q3うちの会社の企業年金って、そもそも障害給付金あるんですか?
制度によって異なる。確定給付企業年金法29条2項で、障害給付金は規約で定めた場合に行う任意の給付とされており、設けていない制度もある。まず規約を確認するのが出発点である。実務のポイント:企業年金の規約は、退職金規程と一体で運用されていることが多い。人事や基金に請求すれば、内容を確認できるのが通常である。障害を負ってから探し始めるのでは遅い。元気なうちに一度読んでおく人は驚くほど少ない
間違えやすい点 AI による整理
- 「自殺未遂で障害が残ったら、当然もらえない」と思われがちだが、そう単純ではない。本条が求めるのは、障害やその直接の原因となった事故への故意である。公的年金の分野では、精神疾患の影響で判断能力が著しく低下していた場合に故意を否定する考え方もある。企業年金でもこれは争点になりうるし、実務上、解釈が分かれている
- 「障害給付金がもらえるかどうか」を最初に悩む人が多いが、問いの立て方が一段ずれている。障害給付金は規約で定めた場合にだけ支給される任意の給付であり(29条2項)、制度によっては最初から存在しない。まず確認すべきなのは、自分の規約に障害給付金が「あるかどうか」である
- 当事者から見れば「会社の年金なのだから、会社が情けをかけてくれれば何とかなる」。しかし法律から見ると、本条は「支給しないものとする」という義務的な制限であり、事業主や基金に裁量はない。逆に53条の場面であれば、規約の定め方次第で全額支給も一部支給もありうる。この違いを知らずに交渉すると、開くはずのない扉を叩き続け、開くはずの扉を見逃すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる行為 | 52条:障害またはその直接の原因となった事故を故意に生じさせたこと | 53条:重大な過失、正当な理由のない療養指示違反など 29条:給付制限ではなく給付の種類(障害給付金は任意給付)を定める |
| 制限の性質 | 義務的(「支給しないものとする」)、事業主・基金に裁量なし | 任意的、規約の定めにより全部または一部を制限できる そもそも規約に障害給付金がなければ支給の問題が生じない |
| 制限される給付の範囲 | 当該障害を支給事由とする障害給付金のみ | 規約の定めに従う 老齢給付金・脱退一時金は必須、障害給付金・遺族給付金は任意 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の労工保険も、給付を受ける目的で故意に保険事故を生じさせた場合の給付制限を置く。ただし企業年金ではなく公的社会保険の規定である点に注意
韓国の国民年金法も、故意に障害の原因となる事故を生じさせた者への障害年金の制限を定める。公的年金の規定であり、企業の確定給付型退職年金に同型条文があるかは要確認
ドイツ公的年金保険では、稼得能力の低下を故意に招いた被保険者に稼得能力減少年金の請求権を認めない。故意不支給という発想は日本の公的年金・企業年金と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- うつ病の治療中に自殺を図り、一命は取り留めたものの下半身に障害が残った。会社の企業年金の障害給付金はどうなるのか? 本条の「故意」に当たるかどうかが最大の争点になる。精神疾患によって判断能力が落ちていたことを医療記録で示せるかどうかが分かれ目で、実務上、解釈が分かれる領域である
- あなたは企業年金基金の給付担当である。社員の家族から障害給付金の請求書が届き、診断書には「自傷」の二文字がある。社内の処理期限まではあと2週間。この二文字だけで不支給にすると、後で故意と認定した根拠を問われたときに答えられない。事故の経緯と医療記録の確認を、判断より先に済ませる必要がある
- 飲酒運転の単独事故で重い障害が残った。故意ではないので、本条では給付は止まらない。ただし53条の重大な過失として、規約次第で減額されることはありうる
- 元同僚が、保険金目当てに自分で指を切断したのではないかと疑われている。事実なら刑事上の詐欺の問題と並行して、その障害を理由とする企業年金の障害給付金も本条で閉ざされる。ただし老齢給付金まで失うわけではない。この点は本人も会社も誤解しやすい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不支給の理由、根拠条文(本条か53条か)、規約の該当条項を書面で出してもらう2. 故意と認定した根拠を確認する。そのうえで、精神疾患の診断書、事故状況の記録、公的年金の障害認定結果など、障害を意図していなかったことを示す資料を揃える3. 老齢給付金と脱退一時金の権利が残っているかを、別に確認する4. 基金型なら基金、規約型なら事業主と協議する。解決しなければ弁護士に相談し、給付を請求する訴訟を検討する
訴えられた側:1. 診断書の「自傷」などの記載だけで即断しない。障害またはその直接の原因となった事故について、故意を裏付ける事実を記録に残す2. 本条の場面なのか、53条の重大な過失や療養指示違反の場面なのかを切り分ける。53条であれば、規約の定めと減額幅の根拠が必要になる3. 公的年金の認定と食い違う判断をする場合は、その理由を文書にしておく4. 当該障害とは関係のない給付まで誤って止めていないかを点検する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。障害給付金の請求期限や時効は各規約の定めに従う。規約に定めがない場合は一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が問題になる(最新の改正状況と自社の規約をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)制定 確定給付企業年金法の制定時から置かれている規定とみられる。その後の文言改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定給付企業年金法(平成13年法律第50号)の制定時に設けられた規定とみられる。その後の文言改正の有無は e-Gov の改正履歴で要確認
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