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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

確定給付企業年金法 第64条(積立上限額を超える場合の掛金の控除)

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  1. 事業主等は、毎事業年度の決算において、積立金の額が次項に規定する積立上限額を上回っている場合には、当該上回った額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額を、第五十五条第三項に定めるところにより算定した掛金の額から厚生労働省令で定めるところにより控除しなければならない。この場合において、当該控除すべき額が同項に定めるところにより算定した掛金の額以上となったときは、当該事業主等に係る掛金については、同条第一項の規定は、適用しない。
  2. 2.積立上限額は、当該確定給付企業年金の財政の安定性を長期間にわたって確実に確保することができる積立金の水準を上回る額として、厚生労働省令で定めるところにより算定するものとする。

この条文の基本情報

積立上限額を超える場合の掛金の控除とは何ですか?

定義積立上限額を超える場合の掛金の控除とは、確定給付企業年金法第64条に定められた規定で、「事業主等は、毎事業年度の決算において、積立金の額が次項に規定する積立上限額を上回っている場合には、当該上回った額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 確定給付企業年金法第64条(積立上限額を超える場合の掛金の控除)は、日本の確定給付企業年金法に含まれる条文です。
  2. 確定給付企業年金法第64条の条文原文は「事業主等は、毎事業年度の決算において、積立金の額が次項に規定する積立上限額を上回っている場合には、当該上回った額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定…」で始まります。
  3. 確定給付企業年金法第64条は第六章 積立金の積立て及び運用に置かれています。
  4. 確定給付企業年金法の公布日は平成13年6月15日です。
  5. 確定給付企業年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 確定給付企業年金法第64条の前の条は確定給付企業年金法第63条です。
  7. 確定給付企業年金法第64条の次の条は確定給付企業年金法第65条です。
  8. 確定給付企業年金法第64条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第64条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000050
  • 本サイト収録確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第64条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000050/64

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点確定給付企業年金法64条は、毎事業年度の決算で積立金が積立上限額を超えた場合、事業主等に超過額を基準とした額を掛金から控除する義務を課す。控除額が掛金以上なら拠出義務は外れる。

Q · 企業年金の積立金が余ったら、会社はその分を取り戻せるの?

戻せない。余剰は掛金の控除でのみ調整する

確定給付企業年金法64条により、毎事業年度の決算で積立金が積立上限額を上回った場合、事業主等は超過額を基準に算定した額を翌期以降の掛金から控除しなければなりません。控除額が掛金額以上になれば、その年の掛金拠出義務は外れます(掛金の休止)。積立金を事業主に返還する仕組みは本条にはなく、余剰の使い道は掛金控除か、規約変更による給付改善に限られます。

解説

会社の確定給付企業年金(DB)が運用で大きく儲かって、積立金が必要額を大幅に超えたとする。経営者なら「余った分を会社に戻したい」と考えるのが自然だ。しかし法律はそれを認めていない。本条が認める出口は一つだけで、翌年以降の掛金を減らすことである。毎事業年度の決算で、積立金が「積立上限額」(財政の安定を長期間確実に保てる水準を上回る額として、厚生労働省令で算定する天井)を超えていれば、事業主等は超過額を基準に算定した額を掛金から控除しなければならない。控除額が掛金全額以上になれば、その年の掛金拠出義務そのものが外れる。いわゆる「掛金の休止」である。ここで押さえるべきは、「控除できる」ではなく「控除しなければならない」と義務として書かれている点だ。背景には税がある。DB の掛金は事業主側で損金算入が認められる。積立金を天井なしに積み増せば、年金の器が課税の繰延べに使われてしまう。つまり本条は、年金を守る条文であると同時に、税の抜け穴をふさぐ条文でもある。社員の立場でいえば、会社が掛金を払っていないと聞いても、それだけで直ちに危険信号とは限らない。積立が十分すぎる証拠である場合もあるのだ。

法的な位置づけ

確定給付企業年金法64条は、積立金が積立上限額を上回る場合の掛金控除を定める規定である。事業主等は毎事業年度の決算で超過を確認したとき、超過額を基準に厚生労働省令で算定した額を掛金から控除しなければならず、控除額が掛金額以上となるときは掛金拠出義務(55条1項)が適用されない。積立上限額は長期の財政安定水準を上回る額として省令で定める。

手順

  1. 1.決算で積立上限額との比較を依頼する 事業年度末に、年金数理人・受託機関に対し、財政決算の中で積立金額と積立上限額の比較結果を必ず示すよう依頼する
  2. 2.超過額から控除額を算定する 積立上限額を超えている場合、厚生労働省令の定めに従って控除額を算定し、掛金額以上になるか(掛金休止)を確認する
  3. 3.翌期の掛金設定に反映する 算定した控除額を翌期の掛金に反映し、経理・人事・受託機関の間で拠出額を一本化する。年金担当と経理担当が別部署なら回付ルートを明文化する
  4. 4.誤拠出時は早期に是正を協議する 控除すべき年度に満額拠出していた場合、受託機関・税理士と連携して是正方法と税務上の扱いを早めに確認する

よくある質問 AI による整理

Q1積立上限額とは何ですか?

確定給付企業年金の財政の安定を長期間確実に確保できる水準を上回る積立金の額で、厚生労働省令に基づき算定されます(法64条2項)。

Q2企業年金の掛金控除は任意ですか?

任意ではありません。積立金が積立上限額を上回る場合、事業主等は掛金から控除しなければならないと法64条1項が義務として定めています。

Q3企業年金の掛金がゼロになるのはどんな時?

決算で算定した控除額が掛金額以上となった場合です。このとき掛金拠出義務(法55条1項)が適用されず、事実上の掛金休止となります。

Q4確定給付企業年金の余剰金は会社に戻せる?

戻せません。本条が認める調整手段は掛金からの控除であり、積立金を事業主に返還する規定はありません。給付改善という選択肢は別途あります。

Q5積立上限額の判定はいつ行う?

毎事業年度の決算時です。年金数理人による財政決算の中で積立金と積立上限額を比較し、超過の有無と控除額を算定します。

Q6積立超過でも掛金を満額払ったら違法?

控除は法定義務のため、超過状態で満額拠出すると法令に沿わない状態になりえます。損金算入の扱いも論点になるため、早めに専門家へ相談を。

Q7積立不足の場合はどうなる?

本条とは逆方向のルールが働きます。積立金が最低積立基準額を下回る場合は、法63条等に基づき掛金の追加拠出が求められます。

Q8確定給付企業年金の掛金控除の計算方法は?

超過額を基準として厚生労働省令(施行規則)の定めに従い算定します。具体的な数値は年金数理人の財政決算で示されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの会社、年金がすごく黒字らしいんですけど、会社がその分を持っていっちゃうことってあるんですか?

できません。確定給付企業年金の積立金は給付に充てるための財産で、運営中に事業主が引き出す仕組みはありません。余剰が積立上限額を超えた場合、法64条によって掛金から控除する形でしか調整できません。実務のポイント:制度を終了したときの残余財産も、原則として加入者等に分配されます(法89条、現行効力を要確認)。そのため、年金の黒字は会社の懐ではなく、給付改善交渉の材料として効いてきます

Q2積立上限額って具体的にいくらなんですか?

法64条2項は、財政の安定を長期間確実に確保できる水準を上回る額として、厚生労働省令で算定すると定めています。実務では、数理債務や最低積立基準額に一定の倍率(おおむね1.5倍)を掛けた額を基準に計算されます(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:この計算は年金数理人が行う財政決算の中で出てきます。担当者でも数字を見たことがない会社が多く、最初に要求するだけで情報量に差がつきます

Q3掛金を控除し忘れて全額払っちゃったら、税金で困りますか?

法64条は控除を義務として定めているため、超過状態での満額拠出は法令違反の状態になります。税務では、損金算入の前提となる適法な掛金かどうかが論点になりえます。取扱いは個別判断なので、税理士と信託銀行に早めに相談してください。実務のポイント:問題が大きくなりやすいのは、年金担当と経理担当が別部署で、財政決算の結果が掛金設定に届かないまま1年が過ぎるケースです。決算結果の社内回付ルートを1本決めておくだけで防げます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「DB の積立金が余ったら会社のもの」と考える経営者は少なくない。しかし DB の積立金は給付に充てるための財産であり、運営中に事業主が引き出す仕組みはない。制度を終了した場合でも、残余財産は加入者等へ分配するのが原則で、事業主には戻らない(法89条、現行効力を要確認)。余剰を活かす方法は、本条による掛金控除か給付改善しかない
  • 掛金控除が「会社の都合でやっている節約」だと知っている人も、それが法律上の義務だとは気付いていないことが多い。積立上限額を超えていれば、控除は「任意」ではなく「しなければならない」ものである。背景には、損金算入される掛金を過大に積み増すことによる課税繰延べを防ぐという税制上の要請がある。控除しないまま拠出を続けると、年金の問題が税務の問題に変わる
  • 社員が「会社が掛金を払っていない、年金は大丈夫か」と心配するとき、その問い自体がずれている場合がある。本条による掛金休止は、積立が十分すぎることの表れでもある。本当に見るべきは、掛金の有無ではなく、積立金と最低積立基準額・積立上限額との距離である。不足時の追加拠出は63条などの別ルールで強制されている
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面64条:積立金が積立上限額を上回るとき63条:積立金が最低積立基準額を下回るとき
55条:通常の掛金拠出
事業主への効果掛金から控除する義務(控除額≧掛金なら拠出不要)不足を埋める掛金の追加拠出
規約に基づく掛金の拠出義務
判定のタイミング毎事業年度の決算毎事業年度の決算
掛金の定期的な拠出時
制度上の狙い過剰積立と課税繰延べの抑止受給権の保護(積立不足の解消)
給付財源の継続的確保

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
勞動基準法第56條・勞工退休準備金提撥及管理辦法

台湾の旧制退職金は事業主が準備金を提撥する方式で、積立の十分性に応じて提撥を調整する仕組みがある。日本の DB のような独立した年金制度とは構造が異なる

アメリカ
ERISA・Internal Revenue Code § 404

米国も確定給付制度の損金算入可能な拠出に上限を設け、過剰積立による課税繰延べを抑制する点で本条と狙いが共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 人事部の同僚が、社内報の「今年度の年金掛金はゼロ」という一文を見て青ざめている。会社が年金を見捨てたのか。実際は逆の場合がある。積立金が積立上限額を超えていて、本条によって拠出義務が外れているのかもしれない。確認すべきは財政決算報告の数字だ
  • あなたが中堅メーカーの CFO だとする。株高で DB の年金資産が急増し、社長から「余剰分を設備投資に回せないか」と聞かれた。答えはノーである。積立金を事業主に戻す道はなく、本条による掛金控除か、規約変更による給付改善しか選べない。経営会議の前に、この二択を資料に書いておく
  • もし決算で積立上限額超過が判明しているのに、経理担当が例年どおり満額の掛金を拠出してしまったら、どうなるか。法律上の控除義務に反する状態になり、損金算入の扱いも含めて問題になりうる。翌期の是正方法を、年金数理人と信託銀行に早めに相談する必要がある
  • DB の事業年度が3月末で締まった。決算報告の提出期限まで残りは約4か月。積立上限額を超えているかどうかの判定は、この決算の中で行われる。数理計算が遅れると、翌年度の掛金設定まで連鎖的に遅れていく
  • 労働組合の委員長として会社と交渉している。会社は「年金は業績が悪いので給付改善は無理」と言う。だが積立金が上限を超えて掛金休止まで起きているなら、その主張の前提は崩れる。財政状況の開示を求めることが交渉の起点になる

取るべき行動

被害を受けた側:加入者や労働組合の立場なら、1. 規約で定める業務概況の周知(法73条、現行効力を要確認)で積立金の状況を確認する2. 掛金が休止・減額されている理由が積立上限額超過なのか、制度変更なのかを人事に書面で質問する3. 超過が続いているなら、給付改善を求める根拠として労使協議で提示する4. 説明が不十分なら、所管の地方厚生局に相談できる

訴えられた側:事業主や基金の担当者なら、1. 毎事業年度の決算で積立上限額との比較を年金数理人に必ず算定させる2. 超過している場合は、厚生労働省令に沿った控除額を翌期の掛金に反映する3. 誤って満額拠出した場合は、信託銀行・生保・税理士と連携して是正方法を早めに決める4. 余剰を事業主に戻すスキームは存在しないため、社内の期待を事前に調整しておく

時効(請求できる期限):特定の時効はない。控除の判定は毎事業年度の決算ごとに行い、決算に関する報告書は事業年度終了後おおむね4か月以内に厚生労働大臣へ提出する(法100条、同施行規則。最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成13年(2001年) 新設:確定給付企業年金法の制定に伴い、積立金が積立上限額を上回る場合の掛金控除を定める規定として新設された

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確定給付企業年金法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章 積立金の積立て及び運用

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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