確定給付企業年金法 第83条(確定給付企業年金の終了)
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- 規約型企業年金は、次の各号のいずれかに該当するに至った場合に終了する。
- 一次条第一項の規定による終了の承認があったとき。
- 二第八十六条の規定により規約の承認の効力が失われたとき。
- 三第百二条第三項又は第六項の規定により規約の承認が取り消されたとき。
- 2.基金は、次の各号のいずれかに該当するに至った場合に解散する。この場合において、当該基金型企業年金は、終了したものとする。
- 一第八十五条第一項の認可があったとき。
- 二第百二条第六項の規定による基金の解散の命令があったとき。
この条文の基本情報
確定給付企業年金の終了とは何ですか?
定義確定給付企業年金の終了とは、確定給付企業年金法第83条に定められた規定で、「規約型企業年金は、次の各号のいずれかに該当するに至った場合に終了する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定給付企業年金法第83条(確定給付企業年金の終了)は、日本の確定給付企業年金法に含まれる条文です。
- 確定給付企業年金法第83条の条文原文は「規約型企業年金は、次の各号のいずれかに該当するに至った場合に終了する。」で始まります。
- 確定給付企業年金法第83条は第十章 確定給付企業年金の終了及び清算に置かれています。
- 確定給付企業年金法の公布日は平成13年6月15日です。
- 確定給付企業年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定給付企業年金法第83条の前の条は確定給付企業年金法第82条の6です。
- 確定給付企業年金法第83条の次の条は確定給付企業年金法第84条です。
- 確定給付企業年金法第83条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第83条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000050 - 本サイト収録
確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第83条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000050/83
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定給付企業年金法83条は、企業年金の終了事由を定める。規約型は終了承認・承認失効・承認取消、基金型は解散認可・解散命令のいずれかにより終了する。
Q · 会社は企業年金(DB)を自分の判断だけでやめられるの?
やめられない。法定の終了事由に当たる必要がある
確定給付企業年金法83条は、企業年金が終わる事由を限定しています。規約型は、労使同意を経た厚生労働大臣の終了承認(84条)、適用事業所でなくなったことによる承認の失効(86条)、行政による承認取消(102条)のいずれかです。基金型は、解散の認可(85条)か解散命令(102条6項)によって解散します。終了時に積立不足があれば、事業主が一括で拠出しなければなりません(87条)。
解説
会社の「年金制度廃止のお知らせ」は、たいてい人事から届く一枚の紙で済まされる。だが法律上、確定給付企業年金(DB、将来もらえる額があらかじめ約束されている会社の年金)が消える道は本条に並んだ数本しかない。規約型は、労使の同意を経た大臣の終了承認(84条)、会社が厚生年金の適用事業所でなくなったことによる失効(86条)、行政による承認取消(102条)のいずれか。基金型は、代議員会の議決などに基づく解散認可(85条)か、大臣の解散命令(102条6項)のどちらか。経営者が一人で決めて翌日に消せる制度ではない。あなたが押さえるべきなのは、終了が決まった瞬間に何が起きるかだ。将来の上乗せはそこで止まる。積立金は清算され、足りない分は事業主が一括で穴埋めする義務を負う(87条)。ただし日本の DB には、会社が倒産したときに国が肩代わりする支払保証制度がない。「約束された年金」の約束は、会社の体力が続く範囲でしか守られない。終了の理由がどの号に当たるかで、あなたが同意を求められる立場なのか、通知を受け取るだけの立場なのかが決まる。
法的な位置づけ
確定給付企業年金法第83条は、確定給付企業年金の終了事由を定める規定である。規約型企業年金については終了の承認、規約承認の失効、規約承認の取消の三事由を、基金型企業年金については解散の認可と解散命令の二事由を掲げ、これらに該当した時点で制度が終了する旨を規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.終了事由の根拠条文を書面で確認 制度終了の通知を受けたら、その終了が84条の終了承認、85条の解散認可、86条の承認失効、102条の取消・解散命令のどれに当たるのかを会社または基金に書面で確認する。どの事由かによって、加入者側に同意権があるかどうかが決まる
- 2.加入期間と分配見込み額の開示を求める 自分の加入期間と、終了日時点で見込まれる分配額を開示するよう求める。当初約束されていた給付額と比べて、どれだけ差があるかを把握する
- 3.積立不足と一括拠出の実行を確認 財政検証の結果から積立比率を確認し、積立不足がある場合に、87条の一括拠出が実際に行われるのか、その時期と方法を確認する
- 4.受取方法と移換先を比較して選ぶ 分配金を一時金で受け取るか、企業年金連合会、企業型 DC、iDeCo などへ移換するかを比べる。課税の扱いと手続の期限を確かめてから申し出る
よくある質問 AI による整理
Q1確定給付企業年金の終了とは?
確定給付企業年金法83条が定める事由によって制度が終わることです。終了後は将来分の給付の積み上がりが止まり、積立金が清算されて加入者等に分配されます。
Q2企業年金基金が解散したら積立金はどうなる?
基金の解散後は清算手続に入り、残った積立金が加入者等に分配されます。分配額は、約束されていた給付額に届かない場合があります。
Q3DB を廃止して DC に移行できる?
できます。ただし規約型で DB を終了させるには、労使同意を経た厚生労働大臣の承認(84条)が必要です。積立金を企業型 DC へ移す場合は移換の手続を踏みます。
Q4企業年金の積立不足は誰が埋める?
終了時に積立金が基準額を下回っていれば、その差額は事業主が掛金として一括で拠出しなければなりません(87条)。会社が倒産した場合、実際に回収できるとは限りません。
Q5規約型と基金型の違いは?
規約型は事業主が信託銀行等と契約して運営し、基金型は別法人の企業年金基金が運営します。終了の仕方も、規約型は承認等、基金型は解散と分かれています。
Q6会社が適用事業所でなくなったら企業年金は?
厚生年金の適用事業所でなくなると、規約の承認が効力を失い(86条)、規約型企業年金は終了します。誰かが終了を決めなくても自動的に終わります。
Q7企業年金の承認取消とはどんな場合?
法令違反や改善命令違反などがあったとき、厚生労働大臣が規約の承認を取り消す処分です(102条)。本条1項3号により、それだけで規約型企業年金は終了します。
Q8企業年金が終了したら分配金に税金はかかる?
受け取り方(一時金で受け取るか、他の制度へ移換するか)によって課税の扱いが変わります。受け取り方を決める前に、税理士か年金の相談窓口で確認しておくのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が勝手に年金をやめるって言ってるんですけど、止められないんですか?
規約型の任意終了には、過半数で組織する労働組合、ない場合は過半数代表者の同意が要ります(確定給付企業年金法84条)。同意なしに承認は下りません。実務のポイント:現場で揉めるのは、過半数代表者が会社の指名に近い形で選ばれていたケースです。選出手続の適正さを問題にできるかどうかで、同意の有効性自体を争う余地が生まれます
Q2会社が潰れたら、積み立ててた年金はどうなるんですか?
積立金は信託銀行や生命保険会社など外部の資産管理運用機関に保管されているため、会社の債権者に直接持っていかれることはありません。清算して加入者等に分配されます(89条)。実務のポイント:問題は積立不足分です。87条で事業主に一括拠出義務があっても、倒産した会社から回収できる保証はありません。日本の DB には公的な支払保証がないため、財政検証の積立比率を平時に見ておくことが事実上の自衛策になります
Q3基金が解散するときって、加入者は何か意見を言えるんですか?
基金型の任意解散は、代議員会の議決などを経て厚生労働大臣の認可を受ける仕組みです(85条)。代議員には加入者側から選ばれる互選代議員がいます。実務のポイント:解散議決は代議員会の特別多数で決まるため、互選代議員にまとまった反対があれば議決は通りにくくなります。自分の職場の互選代議員が誰かを知っている加入者はほとんどいません
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社が年金をやめたら、今まで積み立てた分もなくなる」と身構える人が多いが、終了は将来分の停止であって、既に積み上がった分は清算されて加入者等に分配される。問題はその分配額が、約束していた額に届かない場合があるという点にある
- 積立不足は事業主が埋める(87条)ことを知っている人でも、その義務の実効性を知らない。会社が倒産すればその一括拠出は回収困難な債権にすぎず、米国の PBGC のような公的保証は日本の DB にはない。「確定給付」の「確定」は、会社の財務力を担保にした約束なのだ
- 「年金をやめるかどうかは経営判断だから、社員には口出しできない」という問い方自体がずれている。規約型の任意終了には過半数組合または過半数代表者の同意が法定要件であり(84条)、社員側には制度の存廃に直接関わる法的な足場がある。あなたが代表者に選ばれたら、その署名は形式ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 83条:規約型の終了事由と基金の解散事由を一覧として定める | 84条:規約型の任意終了に必要な終了承認の要件 85条:基金の解散認可の要件 |
| 対象となる制度 | 規約型企業年金と基金型企業年金の両方 | 規約型企業年金のみ 基金型企業年金(企業年金基金)のみ |
| 加入者側の関与 | 事由によって異なり、失効や取消の場合は同意を求められない | 過半数組合または過半数代表者の同意が必要 代議員会の議決などを経て認可される |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の旧制退職金は、雇用主が退職準備金を積み立て、不足があれば補足する仕組み。2005年以降は確定拠出型の新制が中心で、日本の DB 終了にそのまま対応する制度はない
韓国は確定給付型退職年金制度(DB型)を法定し、制度を廃止・中断したときの積立金の処理を定めている。日本と同じく、終了時の加入者保護が中心的な論点となる
ドイツは使用者が倒産した場合、年金保証協会(PSVaG)が企業年金の給付を保証する。公的な支払保証がない日本との違いが大きい
米国は DB の終了を Standard Termination と Distress Termination に分け、PBGC が上限の範囲内で給付を保証する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 労働組合の委員長から「DB を廃止して確定拠出年金に移行する件、同意書に判を押してほしい」と相談された。84条の終了承認には過半数組合または過半数代表者の同意が要る。その判子こそが、制度終了の法的な鍵である
- もし勤め先が事業を畳み、厚生年金の適用事業所でなくなったら、会社の年金はどうなる? 規約の承認は失効し(86条)、規約型企業年金はその時点で終了する。誰かが「終わらせる」と決めなくても終わる
- あなたは中小企業の総務担当で、社長から「年金の掛金がきつい、来月からやめられないか」と言われた。やめるには労使同意と大臣の承認が必要で、積立不足があれば終了時に一括で埋める義務が会社に残る。「やめれば掛金が浮く」は計算違いだ
- 基金の代議員会で解散議決が可決された。認可が下りるまでに残された時間は少ない。自分の加入期間、積立金の分配見込み、移換先の選択肢を今月中に確認しなければ、後で手続の期限に追われる
- 財務悪化の会社に厚生労働大臣の改善命令が出たが、従わなかった。承認取消(102条)で制度が強制終了する。社員が知るのは、たいてい終わった後だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通知を受けたら、終了事由が84条(労使同意による承認)、85条(基金解散認可)、86条(失効)、102条(取消・命令)のどれかを会社に書面で確認する2. 自分の加入期間と、終了日時点の分配見込み額の開示を求める3. 積立不足の有無と87条の一括拠出が実行されるかを確認する4. 分配金を一時金で受け取るか、企業年金連合会・DC・iDeCo へ移換するかを比較する。課税関係は受取方法で変わるため、税理士または年金事務の窓口に相談する
訴えられた側:1. 事業主側は、終了を決める前に積立不足額と87条の一括拠出額を試算し、資金繰りに組み込む2. 規約型の任意終了では過半数組合または過半数代表者の同意取得が要件になるため、代表者選出の手続そのものを適正に行う3. 加入者・受給者への説明資料を残し、後日の紛争に備える4. 監督官庁の改善命令を受けたら放置しない。102条の取消は、会社が選べない形での強制終了になる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用されうる。終了後の分配金の移換申出や清算手続には、規約・施行規則等で期限が定められている場合がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)制定 確定給付企業年金法の制定(平成14年(2002年)4月施行)により、規約型・基金型の終了事由として設けられた。その後の改正で文言変更があったかは要検証
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定給付企業年金法の制定(平成14年(2002年)4月施行)により、規約型企業年金の終了事由と基金の解散事由を定める規定として新設された
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