確定拠出年金法 第4条(承認の基準等)
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- 厚生労働大臣は、前条第一項の承認の申請があった場合において、当該申請に係る規約が次に掲げる要件に適合すると認めるときは、同項の承認をするものとする。
- 一前条第三項各号に掲げる事項が定められていること。
- 二実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定めた場合であって、当該実施事業所において確定給付企業年金又は退職手当制度を実施しているときは、当該資格は、確定給付企業年金及び退職手当制度が適用される者の範囲に照らし、特定の者について不当に差別的なものでないこと。
- 三事業主掛金について、定額又は給与に一定の率を乗ずる方法その他これに類する方法により算定した額によることが定められていること。
- 四提示される運用の方法の数及び種類について、第二十三条第一項及び第二項の規定に反しないこと。
- 五企業型年金加入者及び企業型年金運用指図者(以下「企業型年金加入者等」という。)による運用の指図は、少なくとも三月に一回、行い得るものであること。
- 六企業型年金の給付の額の算定方法が政令で定める基準に合致していること。
- 七企業型年金加入者が資格を喪失した日において実施事業所に使用された期間が三年以上である場合又は企業型年金加入者が当該企業型年金の障害給付金の受給権を有する場合について、その者の個人別管理資産が移換されるときは、その全てを移換するものとされていること。
- 八その他政令で定める要件
- 2.厚生労働大臣は、前条第一項の承認をしたときは、速やかに、その旨をその申請をした事業主に通知しなければならない。
- 3.事業主は、前条第一項の承認を受けたときは、遅滞なく、同項の承認を受けた規約(以下「企業型年金規約」という。)を実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者に周知させなければならない。
- 4.事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、企業型年金規約を実施事業所ごとに備え置き、その使用する第一号等厚生年金被保険者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。
この条文の基本情報
承認の基準等とは何ですか?
定義承認の基準等とは、確定拠出年金法第4条に定められた規定で、「厚生労働大臣は、前条第一項の承認の申請があった場合において、当該申請に係る規約が次に掲げる要件に適合すると認めるときは、同項の承認をするものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定拠出年金法第4条(承認の基準等)は、日本の確定拠出年金法に含まれる条文です。
- 確定拠出年金法第4条の条文原文は「厚生労働大臣は、前条第一項の承認の申請があった場合において、当該申請に係る規約が次に掲げる要件に適合すると認めるときは、同項の承認をするものとする。」で始まります。
- 確定拠出年金法第4条は第一款 企業型年金規約に置かれています。
- 確定拠出年金法の公布日は平成13年6月29日です。
- 確定拠出年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定拠出年金法第4条の前の条は確定拠出年金法第3条です。
- 確定拠出年金法第4条の次の条は確定拠出年金法第5条です。
- 確定拠出年金法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088 - 本サイト収録
確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000088/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定拠出年金法4条は、企業型DCの規約が掛金の客観的算定、年4回以上の運用指図、勤続3年以上の資産全額移換などの要件を満たすとき、厚生労働大臣が承認すると定める。
Q · 会社の企業型DCって、会社が自由に中身を決めていいの?
いいえ、国の承認要件を満たした規約でなければ実施できない
確定拠出年金法4条により、企業型年金規約は厚生労働大臣の承認を受けなければなりません。承認の要件は、加入資格で特定の者を不当に差別しないこと、事業主掛金を定額や給与の一定率で算定すること、運用の指図を少なくとも3か月に1回できること、勤続3年以上で資格を喪失した場合に資産を全額移換できることなどです。承認後、事業主は規約を社員に周知し、事業所に備え置いて、求めに応じて閲覧させる義務を負います。
解説
企業型確定拠出年金(企業型 DC)は、会社が好き勝手に作れる福利厚生ではない。厚生労働大臣(実務上は地方厚生局)が規約をチェックし、本条1項の八つの要件をすべて満たしたときだけ承認される。つまり、あなたの年金の骨格は国の検査を通った設計図で決まっている。要件の中身は、読者に直接かかわるものばかりだ。加入資格で特定の人を不当に差別しないこと、会社掛金は「定額」か「給与×一定率」など客観的な方法で決めること、運用の指図(どの商品で運用するかの指示)は少なくとも3か月に1回できること、そして勤続3年以上で辞めた人の資産は全額持ち出せること。逆から読めば、勤続3年未満なら、規約に定めがある場合に会社掛金分を会社へ返す(返還)仕組みがありうるということだ。さらに3項・4項で、会社は承認された規約を社員に周知し、事業所に備え置いて、求められたら見せなければならない。あなたには自分の年金の設計図を読む権利がある。
法的な位置づけ
確定拠出年金法4条は、事業主が申請した企業型年金規約について、厚生労働大臣が承認する際の基準を定める規定である。記載事項の具備、加入資格の非差別性、事業主掛金の定額・定率算定、運用方法の数と種類、少なくとも3か月に1回の運用指図、給付額算定方法、勤続3年以上等の場合の全額移換を要件とし、承認後の通知と規約の周知・備置き・閲覧義務も定める。
手順
- 1.企業型年金規約の閲覧を請求する 人事・総務部門に対し、確定拠出年金法4条4項に基づき企業型年金規約の閲覧を求める。口頭で断られた場合は日付入りの書面またはメールで改めて依頼し、記録を残す
- 2.規約の四つの要点を確認する 加入資格の定め、事業主掛金の算定方法(定額か給与の一定率か、基準給与の定義)、運用指図の頻度、資格喪失時の返還条項の四点を規約本文で確認し、会社の案内資料との違いをメモする
- 3.自分の勤続期間と返還条項を照合する 退職や転職を検討している場合、規約上の勤続期間の数え方と3年の到達日を確認し、返還条項の適用有無を退職日決定前に確かめる。マッチング拠出分は返還対象外である点も確認する
- 4.規約と運用のずれを照会・相談する 掛金や加入資格の運用が規約と食い違う場合、社内窓口に書面で照会して回答を記録する。改善されない場合は、事業所を管轄する地方厚生局への相談や弁護士・社会保険労務士への相談を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1企業型年金規約とは何ですか?
企業型DCの加入資格、掛金、運用、給付などを定めた制度の設計図です。厚生労働大臣の承認を受けたものだけが「企業型年金規約」として効力を持ちます。
Q2企業型DCの規約は誰が承認するのですか?
法律上は厚生労働大臣ですが、実務上は権限の委任により事業所所在地を管轄する地方厚生局が審査と承認を行っています。
Q3企業型DCの運用商品はいつ変更できる?
法律は少なくとも3か月に1回、運用の指図ができることを規約の承認要件としています。実際にはこれより頻繁に変更できる制度も多く、規約で確認できます。
Q4企業型DCの勤続3年はいつから数える?
本条は資格喪失日に実施事業所に使用された期間が3年以上かを基準とします。具体的な起算点や通算の扱いは規約と関係政省令で確認が必要です。
Q5障害給付金の受給権があれば3年未満でも返還されない?
本条1項7号は、障害給付金の受給権を有する場合も勤続3年以上と同様に、個人別管理資産を全て移換すべきことを承認要件としています。
Q6企業型DCの加入資格を職種で分けるのは違法?
一律に違法ではありませんが、確定給付企業年金や退職手当制度の適用範囲に照らして特定の者を不当に差別する資格設定は承認要件を満たしません。
Q7企業型DCの規約は社員にどう周知される?
本条3項は承認後遅滞なく社員に周知させる義務を事業主に課しています。方法は配布やイントラ掲載などで、具体的な方法は厚生労働省令等に委ねられています。
Q8企業型DCの運用商品は何本まで?
本条1項4号は第23条の基準に反しないことを要件とします。提示できる運用方法の数には政令で上限が設けられており、現行の本数は最新の政令で確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入社2年で辞めるんですけど、会社の DC のお金って没収されるんですか?
規約に返還の定めがあれば、勤続3年未満の人については会社掛金相当分を事業主へ返還する仕組みが認められています。3年以上なら全額を移換できることが本条1項7号で保障されています。返還の対象は会社掛金部分で、マッチング拠出の本人掛金は返されません。実務のポイント:返還条項を置いていない会社も多く、実際にどうなるかは規約次第です。噂で判断せず、規約の該当条項を読んでから退職日を決めるのが得策です
Q2会社の DC の規約って、社員が見せてって言ったら見られるんですか?
見られます。本条4項は、事業主に規約を事業所ごとに備え置き、使用する被保険者の求めに応じて閲覧させる義務を課しています。3項の周知義務もあります。実務のポイント:社員向けの案内資料は規約を要約したもので、返還条項や資格要件の細部が省かれていることがあります。制度の正本はあくまで承認を受けた規約です。気になる点があれば要約ではなく原本を求めてください
Q3上司が会社掛金を人によって変えてるっぽいんですが、そんなことしていいんですか?
本条1項3号は、事業主掛金を定額、給与に一定率を乗じる方法、その他これに類する方法で算定するよう規約に定めることを求めています。上司の裁量で個別に増減させる運用は、規約の枠組みから外れている可能性があります。実務のポイント:「給与に一定率」の場合、基準となる給与の定義を規約で確認すると、手当の扱いなどで差が出ている理由がわかることがあります。不当な操作か、定義どおりの結果かを先に切り分けましょう
間違えやすい点 AI による整理
- 「DC は自分名義の口座だから、いつ辞めても全額自分のもの」と思っている人が多い。実際は、勤続3年未満で資格を失った場合、規約に定めがあれば会社掛金相当分を事業主へ返還する仕組みが認められている(本条1項7号はその裏返しとして3年以上の全額移換を保障する)。なお自分で出したマッチング拠出分は返還の対象外である
- 会社の DC パンフレットを読めば制度はわかる、と考えるのは視角のずれである。あなたから見ればパンフレットが制度だが、法律から見れば承認された規約だけが制度の正本だ。パンフレットに書かれていない返還条項や資格要件が規約にあっても、効力を持つのは規約の側である
- 「会社がやっていることだから法的に問題ないはず」という前提そのものが危うい。承認は申請時点の規約に対するもので、その後の運用が規約どおりかまで国が日々見張っているわけではない。規約と実際の運用のずれに最初に気付けるのは、閲覧権を持つ社員自身である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 確定拠出年金法4条:規約の承認基準と承認後の周知・閲覧義務 | 確定拠出年金法3条:規約の承認申請と記載事項 確定拠出年金法23条:提示する運用方法の数と種類の基準 |
| 名宛人 | 厚生労働大臣(承認)と事業主(周知・備置き・閲覧) | 企業型年金を実施しようとする事業主 運営管理業務を行う事業主・運営管理機関 |
| 加入者から見た意味 | 掛金の客観的算定、3か月ごとの指図機会、勤続3年以上での全額移換を保障 | 規約に何が書かれるべきかの一覧 選べる運用商品の数と種類の最低ラインと上限 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の労工退休金新制は雇主の提繳を法定化した強制型の個人口座制度であり、日本のような任意導入の企業規約を承認する仕組みとは構造が異なる
韓国の確定拠出型退職年金も規約の作成と行政への届出を要し、掛金水準や運用方法の提示など加入者保護の最低基準を法定する点で日本と近い
ドイツの企業年金法も一定期間の勤続で受給権が失われなくなる Unverfallbarkeit を定めており、勤続期間で資産保全を線引きする発想が共通する
米国は確定拠出型プランに受給権付与(vesting)のスケジュールを法定し、404(c) 規則で少なくとも3か月に1回の運用指示機会を求める点で本条と対応関係がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入社2年10か月で転職を決めた。退職日をあと2か月後ろにずらすだけで、会社掛金の返還がなくなる可能性がある。退職届を出す前に規約の返還条項を確認するかどうかで、数十万円が動く
- もし上司に「君は評価が低いから DC の会社掛金は減らす」と言われたら、どうなる? 本条1項3号は掛金を定額または給与の一定率などで算定するよう求めている。上司の裁量で個人ごとに増減させる運用は、承認された規約の枠から外れている疑いがある
- 人事担当のあなたが DC 導入を任され、「正社員のうち管理職だけ加入」という案を作った。確定給付企業年金や退職金制度が全社員に適用されているなら、その線引きは本条1項2号の「不当に差別的」に当たりうる。承認申請で差し戻される前に、資格の合理性を説明できるか点検が要る
- 同僚から「うちの DC、年1回しか商品を変えられないらしい」と相談された。法律上は3か月に1回以上の指図機会が保障されている(本条1項5号)。規約を閲覧して事実を確かめるのが先だ
- 転職先から「DC の規約は見せられない」と言われた。本条4項は、使用される被保険者の求めに応じて閲覧させる義務を事業主に課している。断られること自体がおかしい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 人事または総務に、本条4項に基づく企業型年金規約の閲覧を求める。口頭で断られたら書面で依頼する2. 加入資格、掛金の算定方法、運用指図の頻度、資格喪失時の返還条項の4点を確認する3. 実際の運用が規約と食い違う場合は、社内の窓口に記録を残して照会し、改善されなければ管轄の地方厚生局へ相談する4. 退職予定なら勤続期間の起算点と返還の有無を退職日決定前に確かめる
訴えられた側:1. 規約の承認後も、実際の掛金計算や加入資格の運用が規約どおりか定期点検する2. 加入資格に線引きがある場合、確定給付企業年金や退職手当制度の適用範囲と照らして合理性を説明できる資料を整える3. 規約の周知方法(イントラ掲載、配布など)と事業所ごとの備え置き状況を記録に残す4. 閲覧請求には速やかに応じ、拒否した事実を作らない
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。実務上の節目は、勤続3年(これ以上なら資格喪失時の個人別管理資産は全額移換、本条1項7号)と、運用指図の機会が少なくとも3か月に1回(同5号)。退職後は資格喪失の翌月から6か月以内に移換手続をしないと国民年金基金連合会へ自動移換され、手数料が差し引かれ続ける点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年) 確定拠出年金法の制定に伴い、企業型年金規約の承認基準として置かれた
- 被用者年金一元化(平成27年(2015年)10月施行) 被保険者の表記が「第一号等厚生年金被保険者」に整理されたとみられる。改正の範囲は要確認
- 平成28年(2016年)改正、平成30年(2018年)施行 運用方法の上限設定など第23条の見直しに伴い、本条1項4号の参照内容が実質的に変わったとみられる。詳細は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定拠出年金法の制定により、企業型年金規約の承認基準として新設された
- 確定拠出年金法 第3条規約の承認申請と記載事項
- 確定拠出年金法 第23条運用方法の提示数と種類の基準
- 確定拠出年金法 第25条加入者等による運用の指図
- 確定拠出年金法 第19条事業主掛金の拠出義務
- 労働基準法 第89条退職手当の就業規則記載、制度設計の比較軸
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