確定拠出年金法 第3条(規約の承認)
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- 厚生年金適用事業所の事業主は、企業型年金を実施しようとするときは、企業型年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者(第九条第二項第二号に該当する者を除く。以下この項、次条第三項(第五条第四項、第六条第二項及び第四十六条第三項において準用する場合を含む。)及び第四項、第五条第二項(第六条第二項において準用する場合を含む。)並びに第四十六条第一項において同じ。)の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該第一号等厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該第一号等厚生年金被保険者の過半数を代表する者の同意を得て、企業型年金に係る規約を作成し、当該規約について厚生労働大臣の承認を受けなければならない。
- 2.二以上の厚生年金適用事業所について企業型年金を実施しようとする場合においては、前項の同意は、各厚生年金適用事業所について得なければならない。
- 3.企業型年金に係る規約においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
- 一企業型年金を実施する厚生年金適用事業所の事業主(次項、第四十七条第五号、第五十四条の六、第五十五条第二項第四号の二、第七十条、第七十一条及び第七十八条を除き、以下「事業主」という。)の名称及び住所
- 二企業型年金が実施される厚生年金適用事業所(以下「実施事業所」という。)の名称及び所在地(厚生年金保険法第六条第一項第三号に規定する船舶(以下「船舶」という。)の場合にあっては、同号に規定する船舶所有者の名称及び所在地)
- 三事業主が運営管理業務の全部又は一部を行う場合にあっては、その行う業務
- 四事業主が第七条第一項の規定により運営管理業務の全部又は一部を委託した場合にあっては、当該委託を受けた確定拠出年金運営管理機関(第八十八条第一項の登録を受けて確定拠出年金運営管理業を営む者をいう。以下同じ。)(第七条第二項の規定により再委託を受けた確定拠出年金運営管理機関を含む。)の名称及び住所並びにその行う業務
- 五資産管理機関の名称及び住所
- 六実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定める場合にあっては、当該資格に関する事項
- 七事業主が拠出する掛金(以下「事業主掛金」という。)の額の算定方法その他その拠出に関する事項
- 4.7_2 企業型年金加入者が掛金を拠出することができることを定める場合にあっては、当該掛金(以下「企業型年金加入者掛金」という。)の額の決定又は変更の方法その他その拠出に関する事項
- 八運用の方法の提示及び運用の指図に関する事項
- 5.8_2 第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を提示することとする場合にあっては、指定運用方法の提示に関する事項
- 6.8_3 第二十六条第一項の規定により運用の方法を除外することとする場合にあっては、除外に係る手続に関する事項
- 九企業型年金の給付の額及びその支給の方法に関する事項
- 十企業型年金加入者が資格を喪失した日において実施事業所に使用された期間が三年未満である場合において、その者の個人別管理資産のうち当該企業型年金に係る事業主掛金に相当する部分として政令で定めるものの全部又は一部を当該事業主掛金に係る事業主に返還することを定めるときは、当該事業主に返還する資産の額(以下「返還資産額」という。)の算定方法に関する事項
- 十一企業型年金の実施に要する事務費の負担に関する事項
- 十二その他政令で定める事項
- 7.第一項の承認を受けようとする厚生年金適用事業所の事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、当該承認に係る申請書に、次に掲げる書類を添付して、厚生労働大臣に提出しなければならない。
- 一実施する企業型年金に係る規約
- 二第一項の同意を得たことを証する書類
- 三実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定める場合であって、当該実施事業所において確定給付企業年金(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第二条第一項に規定する確定給付企業年金をいう。以下同じ。)又は退職手当制度を実施しているときは、当該確定給付企業年金及び退職手当制度が適用される者の範囲についての書類
- 四その他厚生労働省令で定める書類
- 8.前各項に定めるもののほか、企業型年金に係る規約の承認に関し必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
規約の承認とは何ですか?
定義規約の承認とは、確定拠出年金法第3条に定められた規定で、「厚生年金適用事業所の事業主は、企業型年金を実施しようとするときは、企業型年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者(第九条第二…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 確定拠出年金法第3条(規約の承認)は、日本の確定拠出年金法に含まれる条文です。
- 確定拠出年金法第3条の条文原文は「厚生年金適用事業所の事業主は、企業型年金を実施しようとするときは、企業型年金を実施しようとする厚生年金適用事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者(第九条第二…」で始まります。
- 確定拠出年金法第3条は第一款 企業型年金規約に置かれています。
- 確定拠出年金法の公布日は平成13年6月29日です。
- 確定拠出年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 確定拠出年金法第3条の前の条は確定拠出年金法第2条です。
- 確定拠出年金法第3条の次の条は確定拠出年金法第4条です。
- 確定拠出年金法第3条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第3条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000088 - 本サイト収録
確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第3条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/413AC0000000088/3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点確定拠出年金法3条は、企業型DCを実施する事業主に、過半数労働組合または過半数代表者の同意を得て規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受けることを義務づける。
Q · 会社は企業型DCを社長の判断だけで始められるの?
同意と大臣承認を経た規約がなければ導入できない
始められません。確定拠出年金法3条により、事業主は従業員の過半数で組織する労働組合、それがなければ過半数代表者の同意を得て規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受ける必要があります。複数の事業所で実施する場合は事業所ごとに同意が要ります。規約には掛金の算定方法や加入資格、勤続3年未満退職者からの返還の有無、事務費の負担者まで記載され、制度の中身はこの承認済み規約で決まります。
解説
会社の企業型 DC(企業型確定拠出年金)は、社長が「導入する」と決めた日に始まるわけではない。確定拠出年金法3条によれば、事業主はまず従業員の同意を得なければならない。従業員の過半数で組織する労働組合があればその組合の同意、なければ従業員の過半数を代表する者の同意である。そのうえで規約(制度の中身を決める社内ルールブック)を作り、厚生労働大臣の承認を受けて、ようやく実施できる。つまり、あなたの老後資金のルールには、あなたの代表者の署名が入っている。規約に書かれるのは掛金の計算式だけではない。入社3年未満で辞めた人の会社拠出分を会社に戻す「返還」の定め、運用を指図しなかった人の掛金が自動的に入る商品(指定運用方法)、口座手数料を会社と本人のどちらが払うかまで決まる。入社時に配られるカラフルな案内冊子より、承認済み規約の数行のほうが、あなたの将来の手取りを正確に示している。
法的な位置づけ
確定拠出年金法3条は、企業型確定拠出年金の導入手続を定める規定である。厚生年金適用事業所の事業主は、第一号等厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合、それがない場合は過半数代表者の同意を得て規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受けなければならない。規約の必要記載事項と承認申請の添付書類も同条が定める。
手順
- 1.規約案を作成する 運営管理機関の雛形をそのまま使わず、掛金の算定方法、加入資格、指定運用方法、返還資産額の算定方法、事務費の負担を自社の実態に合わせて規約案に落とし込む。
- 2.過半数代表者を民主的に選出する 過半数労働組合がない事業所では、管理監督者以外の者から、投票や挙手など民主的な方法で過半数代表者を選ぶ。選出の経過を記録に残す。事業所が複数ある場合は事業所ごとに行う。
- 3.規約案を説明し同意を得る 規約案と説明資料を過半数労働組合または過半数代表者に示し、返還条項や事務費負担を含めて説明したうえで、同意書に署名を得る。
- 4.厚生労働大臣に承認申請する 承認申請書に規約、同意を証する書類、加入資格を定める場合のDB・退職手当制度の適用範囲に関する書類などを添付し、提出する。承認前に制度を実施しない。
- 5.承認後に規約を周知する 承認を受けた規約を従業員に周知し、加入者向けの説明と運用指図の案内を行う。
よくある質問 AI による整理
Q1企業型確定拠出年金の規約とは?
企業型DCの中身を定める制度のルールブックです。掛金の算定方法、加入資格、運用方法の提示、給付、返還資産額、事務費の負担などを記載し、厚生労働大臣の承認を受けます。
Q2企業型DC 導入 手続きの流れは?
規約案を作成し、過半数労働組合または過半数代表者の同意を得て、同意書などを添付した承認申請書を厚生労働大臣に提出します。承認を受けてから実施します。
Q3企業型DC 承認申請 添付書類は?
規約、同意を得たことを証する書類、加入資格を定める場合のDBや退職手当制度の適用範囲に関する書類、その他厚生労働省令で定める書類です(3条4項)。
Q4支店が複数ある会社の企業型DC、同意は本社だけでいい?
足りません。3条2項により、二以上の厚生年金適用事業所で実施する場合、同意は事業所ごとに得る必要があります。本社の代表者の同意で全社分を代替できません。
Q5企業型DC 返還資産額 いつまで対象?
資格を喪失した日の時点で、実施事業所に使用された期間が3年未満の場合に限られます。規約に返還の定めがなければ、3年未満でも返還の対象になりません。
Q6企業型DC 事務費 誰が払う?
法律は負担者を一律に決めておらず、規約で定めることを求めています(3条3項)。会社負担か加入者負担かは規約ごとに異なるため、規約本文で確認が必要です。
Q7企業型DC 加入資格 制限できる?
規約で一定の資格を定めることは認められています。ただしDBや退職手当制度がある場合は、それらの適用範囲を示す書類を承認申請時に提出する必要があります。
Q8企業型DC 規約 見せてもらえる?
事業主には承認を受けた規約を従業員に周知する義務があります(4条)。人事部門に規約本文の閲覧を求めることができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社の DC、3年以内に辞めたら全部没収されるんですか?
全部ではない。3条3項で返還できるのは、事業主掛金に相当する部分として政令で定めるものに限られる。あなた自身が出した加入者掛金は対象外である。そもそも規約に定めがなければ返還できない。実務のポイント:返還を自己都合退職や懲戒解雇に限っている規約も多い。退職理由で扱いが変わるかどうかは、規約本文を読まなければ分からない
Q2過半数代表って、会社が選んだ人でもいいの?
3条は過半数を代表する者の同意を求めているだけで、選び方までは書いていない。ただし行政の解釈では、管理監督者ではない者を、投票や挙手など民主的な方法で選ぶことが求められる。実務のポイント:承認申請には同意を証する書類が添付される(3条4項2号)。代表者に選ばれたら、規約案を読まないまま署名しないこと。その一筆が全従業員の老後資金のルールになる
Q3運用指図を放置してたら、掛金ってどうなってるの?
規約に指定運用方法(23条の2)の定めがあれば、一定期間指図がないとその商品で運用される。定めがなければ、未運用のまま置かれることもある。実務のポイント:指定運用方法は元本確保型とは限らない。平成30年(2018年)の制度導入後、バランス型の投資信託を指定する会社も増えた。放置すれば安全という思い込みは通用しないので、一度は中身を確認しておく
間違えやすい点 AI による整理
- DC は国の制度だから、中身はどの会社も同じだと思われがちである。実際には、掛金の算定方法、加入資格、返還の有無、事務費の負担、指定運用方法が規約ごとに異なる。転職先を比べるとき「どちらも DC あり」で済ませると、数十万円単位の差を見落とす
- 過半数代表の同意が導入時に必要なことは知っていても、掛金の引下げなど規約の重要な変更のたびに、改めて同意と承認が必要(5条)だと知る人は少ない。会社が一方的に DC の条件を悪くすることはできない。変更の知らせを受けたら、あなたの代表者が本当に同意したのかを確かめる価値がある
- 従業員から見れば、返還は「会社に取り上げられるお金」である。法律から見れば、規約に書かれ、代表者が同意し、大臣が承認した約束の範囲内で行う処理にすぎない。逆に言えば、規約に書かれていない返還には根拠がない。争いになるかどうかは「規約に書いてあるか」の一点で決まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 場面 | 3条:企業型DCの新規導入 | 5条:規約の変更(重要な変更) 6条:規約の軽微な変更 |
| 過半数代表の同意 | 必要 | 必要 不要 |
| 行政の関与 | 厚生労働大臣の承認 | 厚生労働大臣の承認 厚生労働大臣への届出 |
| 従業員にとっての意味 | 制度の初期設計に代表者が関与できる | 掛金引下げ等を会社が一方的に行えない 運営管理機関の住所変更など事務的変更のみ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の労工退休金新制は個人口座制が法定の標準で、企業が年金保険制を採る場合に工会または労資会議の同意を要する。日本のような任意導入の規約承認制とは設計が異なる
韓国もDC型退職年金の設定に労働者代表の同意と規約作成を求め、行政への申告を要する点で日本と近い
ドイツでは企業年金の具体的配分に事業所委員会(Betriebsrat)の共同決定権が及ぶ。行政承認ではなく労使共同決定が中心
米国は書面のプラン文書を要件とし、労働者代表の同意は要件としない。代わりに受託者責任と情報開示で加入者を保護する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 入社2年10か月で転職を考えている。DC 残高60万円のうち、会社が出した分はどうなる? 規約に返還資産額の定めがあれば、退職日次第で会社に戻される。あと2か月在籍するかどうかで結果が変わる。退職届を出す前に規約を開くこと
- あなたは人事部長で、社長が指名した総務課長を「過半数代表者」にして同意書を取り、承認申請を済ませた。ところが行政の解釈では、管理監督者ではない者を投票や挙手などの民主的な方法で選ぶことが求められている。選出記録がないと、同意の有効性そのものを争われる火種を抱えることになる
- DC の案内メールを1年間開かなかった。それでも掛金は消えていない。規約に指定運用方法の定めがあれば、その商品で運用されている。
- 友人から「うちの会社、契約社員は DC に入れないらしい。違法じゃないの?」と LINE が来た。3条3項は、規約で加入者の資格を定めることを認めている。ただし合理的な理由のない線引きは認められない。しかも、DB や退職金制度がある会社は、それらが誰に適用されるかを示す書類を承認申請時に出さなければならない。「誰も守られていない層」を作らないための仕組みである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 人事に承認済み規約の閲覧を求める。事業主には規約を周知する義務がある(4条) 2. 返還条項の有無、勤続期間の数え方、事務費の負担者、指定運用方法を確認する3. 同意や変更の手続に疑問があれば、自分たちの過半数代表者に経緯を聞き、労働組合や地方厚生局に相談する4. 退職するときは、移換先(iDeCo か転職先 DC)を退職前に決めておく
訴えられた側:1. 過半数代表者は、管理監督者以外から投票や挙手で選び、選出記録を残す2. 同意書と規約案の説明資料を保存する3. 返還、指定運用方法、事務費の負担を規約に明記し、承認後は遅滞なく周知する4. 規約を変更するときは、重要な変更なら5条の同意と承認、軽微な変更なら6条の届出と区別する。運営管理機関の規約案をそのまま使わず、自社の実態と照らし合わせる
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。ただし承認前に制度を実施することはできない。返還の対象になるかは、資格喪失日の時点で勤続3年未満かどうかで判定する。退職後は、資格喪失月の翌月から6か月以内に移換手続をしないと自動移換される(83条)。掛金の未払いなどの請求には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:確定拠出年金法(平成13年法律第88号)の制定により、企業型年金の規約作成、過半数代表の同意、厚生労働大臣の承認という導入手続が設けられた
- 2.平成28年(2016年) 改正:確定拠出年金法等の一部を改正する法律により指定運用方法や運用方法の除外の仕組みが整備され、規約記載事項にこれらが加わった(主な部分は平成30年(2018年)施行)
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