健康増進法 第19条の4(健康増進事業の実施に関する情報の提供の求め)
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- 市町村は、当該市町村の住民であってかつて当該市町村以外の市町村(以下この項において「他の市町村」という。)に居住していたものに対し健康増進事業を行うために必要があると認めるときは、当該他の市町村に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該他の市町村が当該住民に対して行った健康増進事業に関する情報の提供を求めることができる。
- 2.市町村は、前項の規定による情報の提供の求めについては、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって厚生労働省令で定めるものにより行うよう努めなければならない。
この条文の基本情報
健康増進事業の実施に関する情報の提供の求めとは何ですか?
定義健康増進事業の実施に関する情報の提供の求めとは、健康増進法第19条の4に定められた規定で、「市町村は、当該市町村の住民であってかつて当該市町村以外の市町村(以下この項において「他の市町村」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 健康増進法第19条の4(健康増進事業の実施に関する情報の提供の求め)は、日本の健康増進法に含まれる条文です。
- 健康増進法第19条の4の条文原文は「市町村は、当該市町村の住民であってかつて当該市町村以外の市町村(以下この項において「他の市町村」という。」で始まります。
- 健康増進法第19条の4は第四章 保健指導等に置かれています。
- 健康増進法の公布日は平成14年8月2日です。
- 健康増進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 健康増進法第19条の4の前の条は健康増進法第19条の3です。
- 健康増進法第19条の4の次の条は健康増進法第19条の5です。
- 健康増進法第19条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第19条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000103 - 本サイト収録
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第19条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000103/19_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点健康増進法19条の4は、転入先の市町村が必要と認めるとき、転出元の市町村に住民の過去の健康増進事業に関する情報提供を求められると定める。オンライン化は努力義務である。
Q · 引っ越したら、前の市で受けた検診の記録は新しい市に引き継がれるの?
自動ではなく、転入先の市町村が必要と判断したときに照会する
健康増進法19条の4第1項により、転入先の市町村は、健康増進事業を行うために必要があると認めるとき、転出元の市町村に対し、過去に行った検診などの健康増進事業に関する情報の提供を求めることができます。照会するかどうかは市町村の判断で、住民が照会を命じる権利はありません。同条2項はオンラインでの照会を努力義務としています。確実に記録を手元に置きたい場合は、転出元への開示請求(個人情報の保護に関する法律76条)が別の手段になります。
解説
引っ越しのたびに、あなたの検診の記録は前の自治体のキャビネットに置き去りにされてきた。去年受けた胃がん検診で「要精密検査」と言われたこと、肝炎ウイルス検診がもう済んでいること。新しい市役所は、どれも知らない。健康増進法19条の4は、この空白を埋めるために置かれた条文である。転入先の市町村は、必要があると認めれば、転出元の市町村に、あなたが以前受けた健康増進事業(市町村が住民向けに行う検診・健康相談などの事業、例:歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、がん検診)の情報を出すよう求めることができる。その際はオンライン(電子情報処理組織)で行うよう努めることも定めている。ただ、この条文の主語は「市町村」であり、「住民」ではない。求めるかどうかを決めるのは役所の側で、あなたにはこの条文を根拠に「取り寄せろ」と命じる権利がない。自分の記録を確実に手元に持っておきたいなら、使う道具は別にある。そこを知っているかどうかで、検診の重複も、精密検査の見落としも防げるかどうかが決まる。
法的な位置づけ
健康増進法19条の4は、市町村間の健康増進事業情報の提供要求を定める規定である。転入先の市町村は、健康増進事業の実施に必要があると認めるとき、厚生労働省令の定めに従い、転出元の市町村に対し当該住民に行った健康増進事業に関する情報の提供を求めることができる。照会は電子情報処理組織等を使用する方法で行う努力義務がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.転出前に自分の検診記録を開示請求する 転居が決まった時点で、転出元の市町村に保有個人情報の開示請求を行い、がん検診などの結果票の写しを受け取る
- 2.転入時に健康づくり担当窓口で照会を確認 転入届を出す日に、健康づくり担当窓口で前の市町村の受診歴を照会してもらえるか、照会済みかを確認する
- 3.要精密検査の結果があれば先に受診する 前回の検診で要精検とされていた場合、自治体間の照会を待たずに医療機関を受診し、結果票の写しを持参する
- 4.記録の誤りがあれば訂正請求を検討 開示された記録に誤りを見つけた場合、保有している市町村に対し、個人情報の保護に関する法律90条に基づく訂正請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1健康増進事業とは何ですか?
市町村が住民向けに行う検診や健康相談などの事業です。がん検診、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診などが含まれます。
Q2引っ越し後のがん検診 受診歴はどうなる?
転出元の市町村に残ります。転入先が必要と認めれば健康増進法19条の4に基づき照会できますが、自動で引き継がれるわけではありません。
Q3前の市の検診結果を自分で取り寄せる方法は?
転出元の市町村に、個人情報の保護に関する法律76条に基づく保有個人情報の開示請求をします。本人確認書類が必要です。
Q4自治体間の検診情報照会は違法?
違法ではありません。健康増進法19条の4が法令上の根拠となるため、個人情報保護法上の「法令に基づく場合」の提供として扱われます。
Q5転入したら検診クーポンはもらえる?
対象年齢などの要件は転入先の市町村が定めます。転入時に健康づくり担当窓口へ確認するのが確実です。
Q6市町村の検診記録の保存期間はいつまで?
法律で一律には定まっておらず、各自治体の文書管理規程によります。期間を過ぎると廃棄されることがあるため、早めの請求が安全です。
Q7会社の健康診断の結果も市町村間で移る?
移りません。職場の健康診断は労働安全衛生法に基づき事業者が実施するもので、本条の対象である市町村の健康増進事業とは別の仕組みです。
Q8検診記録の照会はオンラインで行われる?
健康増進法19条の4第2項により、市町村はオンラインでの照会に努める義務があります。ただし努力義務のため、実際の運用は自治体によって異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1前の市で受けたがん検診の結果って、新しい市に勝手に届くんですか?
自動では届かない。健康増進法19条の4は、転入先の市町村が必要と認めたときに転出元へ情報提供を求めることが「できる」と定めた条文で、照会するかどうかは役所の判断による。実務のポイント:確実なのは、自分で転出元に開示請求すること(個人情報の保護に関する法律76条)。紙で受け取って新しい主治医に持参すれば、役所同士の照会を待つ必要はない
Q2役所同士で勝手に自分の健康情報をやり取りされるのは、プライバシー的に大丈夫なんですか?
本条が法律上の根拠となるため、個人情報の保護に関する法律69条の「法令に基づく場合」の提供として整理される。範囲は健康増進事業に関する情報で、目的は転入先で事業を行うために必要な場合に限られる。実務のポイント:どんな照会や提供が行われたかを知りたいときは、自己情報の開示請求で確認を求められる。根拠のある照会ほど記録が残りやすく、後から追跡しやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「マイナンバーがあるのだから、自分の健診データは全部自動で引き継がれている」と思われがちである。だが本条の情報提供は、転入先の市町村が「必要があると認めるとき」に「求めることができる」という権限であり、自動の引き継ぎではない。オンライン化も努力義務にとどまる。自治体の運用やシステム対応の状況によって、実際に連携されているかどうかは変わる(最新の運用状況は各自治体にご確認ください)
- 会社員が職場で受ける健康診断や、40〜74歳の特定健診(いわゆるメタボ健診)も、この条文で移ると思っていないか。それらは労働安全衛生法や高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、事業者や健康保険組合などの保険者が行うもので、本条の対象である市町村の健康増進事業とは別の仕組みである。どの記録がどこの役所や組織にあるのか、問いの前提から整理し直す必要がある
- 役所同士で情報をやり取りすること自体に抵抗を感じる人もいるだろう。だが法律の目線で見ると、本条は情報提供に法律上の根拠を与えることで、個人情報保護法の目的外提供の規律と両立させる仕組みである。根拠のある照会と、根拠のないまま回される情報とでは、あなたが後から確認・訂正を求められる手がかりの量がまるで違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 19条の4:転入先の市町村による転出元への情報提供の求め | 19条の2:市町村による健康増進事業の実施 19条の3:都道府県による市町村への援助 |
| 主体 | 転入先の市町村(照会する側)と転出元の市町村 | 市町村 都道府県 |
| 住民との関係 | 住民の過去の受診情報を市町村間でつなぐ | 住民に検診・健康相談などを直接提供する 住民との直接の関係は薄く、市町村を後方支援する |
| 義務の強さ | 照会は「できる」(権限)、オンライン化は努力義務 | 事業の実施に努める規定 技術的援助などの規定 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾ではがん検診などのデータを中央の國民健康署が一元的に管理するため、自治体間で照会する仕組みを置く必要性が日本より小さい
韓国では国民健康保険公団などの全国機関が検診データを管理するため、日本のような市町村間照会規定とは構造が異なる
ドイツでは健康診断が法定医療保険(Krankenkassen)の給付として行われ、自治体が実施主体となる日本の健康増進事業とは担い手が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大阪から横浜へ転勤して半年。横浜市から届いた検診案内を見て、前回の大腸がん検診で「要精検」だったのに精密検査を受けそびれていたことを思い出した。新しい市はその結果を知っているのか? 知らないとすれば、追跡の連絡は誰からも来ない
- あなたは市役所の健康づくり課の担当者である。転入者の検診受診歴を確認しようと、転出元に照会文書をFAXしようとしている。条文が求めているのは、省令で定める方法でのオンライン照会に努めることだ。紙の運用を続けるなら、その理由を説明できるようにしておきたい
- 実家の母が地方から同居のために転入してきた。骨粗鬆症検診の結果は前の町にある。来月の受診予約までに、記録をそろえておきたい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 転入先の健康づくり担当に、前の市町村での受診歴を照会するか、照会済みかを確認する2. 照会されていない、または急ぐ場合は、転出元に個人情報の保護に関する法律に基づく開示請求を自分で行う3. 要精検の結果があれば、照会を待たず医療機関を受診する4. 記録の誤りを見つけたら訂正請求(同法90条)を検討する
訴えられた側:自治体の担当者として照会する側の場合:1. 「必要があると認めるとき」に当たる事業目的(受診勧奨、要精検者の追跡など)を記録に残す2. 照会は厚生労働省令で定める方法に従い、オンラインでの実施を優先する3. 照会範囲を必要な事業情報に絞り、過剰な取得を避ける4. 住民から問い合わせがあれば、照会の根拠が本条であることを説明できるようにしておく
時効(請求できる期限):本条自体に時効・期限の定めはない。自治体の処分に不服がある場合の審査請求は、原則として処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。開示請求に期限はないが、検診記録には自治体ごとの保存期間があるため、早めの請求が安全である(最新の改正状況をご確認ください)
- 健康増進法 第19条の2市町村による健康増進事業の実施根拠
- 健康増進法 第19条の3都道府県による市町村への技術的援助
- 健康増進法 第9条健康診査の実施等に関する指針
- 個人情報の保護に関する法律 第69条法令に基づく行政機関等の情報提供の例外
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第27条保険者間の特定健診記録の提供(別系統の制度)
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