健康増進法 第19条の2(市町村による健康増進事業の実施)
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市町村は、第十七条第一項に規定する業務に係る事業以外の健康増進事業であって厚生労働省令で定めるものの実施に努めるものとする。
この条文の基本情報
市町村による健康増進事業の実施とは何ですか?
定義市町村による健康増進事業の実施とは、健康増進法第19条の2に定められた規定で、「市町村は、第十七条第一項に規定する業務に係る事業以外の健康増進事業であって厚生労働省令で定めるものの実施に努めるものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 健康増進法第19条の2(市町村による健康増進事業の実施)は、日本の健康増進法に含まれる条文です。
- 健康増進法第19条の2の条文原文は「市町村は、第十七条第一項に規定する業務に係る事業以外の健康増進事業であって厚生労働省令で定めるものの実施に努めるものとする。」で始まります。
- 健康増進法第19条の2は第四章 保健指導等に置かれています。
- 健康増進法の公布日は平成14年8月2日です。
- 健康増進法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 健康増進法第19条の2の前の条は健康増進法第19条です。
- 健康増進法第19条の2の次の条は健康増進法第19条の3です。
- 健康増進法第19条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第19条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000103 - 本サイト収録
健康増進法(平成十四年法律第百三号)第19条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000103/19_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点健康増進法19条の2は、がん検診や歯周疾患検診など省令で定める健康増進事業の実施を市町村の努力義務とする規定。内容や自己負担額は市町村ごとに異なる。
Q · 市のがん検診って、法律で実施が義務づけられているの?
義務ではなく、市町村の努力義務にとどまる
健康増進法19条の2は、市町村に対し、厚生労働省令で定める健康増進事業の「実施に努める」ことを求める努力義務規定です。対象事業は施行規則4条の2が定め、がん検診、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診、医療保険未加入者向けの健康診査と保健指導が含まれます。義務ではないため、対象年齢、自己負担額、受診方法は市町村ごとに異なります。
解説
市役所から届くがん検診の案内、40歳の節目に来る肝炎ウイルス検診の通知、歯周病検診のハガキ。多くの人は法律で決まった義務だと思い込んでいるが、その法的根拠は健康増進法19条の2という短い一文である。しかも書かれているのは「実施に努めるものとする」、つまり努力義務(やるよう頑張りなさい、という程度の義務)にすぎない。具体的な中身は厚生労働省令である健康増進法施行規則4条の2に委ねられており、がん検診、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診、医療保険に入っていない人(生活保護受給者など)向けの健康診査と保健指導が並ぶ。ここから分かるのは次の点である。対象年齢、自己負担額、受診できる医療機関は市町村ごとに違い、隣の市ではタダの検診が自分の市では有料ということが合法的に起こる。そして会社の健康診断には、がん検診は法定項目として含まれていない。自分の住む自治体のメニューを自分で取りに行く人だけが、この制度を使い切れる。
法的な位置づけ
健康増進法19条の2は、市町村が行う健康増進事業のうち、同法17条1項の相談・保健指導業務以外で厚生労働省令に定めるものについて、その実施を市町村の努力義務とする規定である。対象事業は健康増進法施行規則4条の2に列挙され、がん検診、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診等が含まれる。
よくある質問 AI による整理
Q1がん検診は市町村の義務ですか?
義務ではありません。健康増進法19条の2は「実施に努めるものとする」と定める努力義務で、実施内容や自己負担額は市町村の裁量に委ねられています。
Q2市のがん検診は何歳から受けられる?
国の指針では、大腸・肺・乳がんは40歳以上、子宮頸がんは20歳以上、胃がんは原則50歳以上が目安です。実際の対象年齢は市町村ごとに確認が必要です。
Q3歯周疾患検診とは?
施行規則4条の2に定められた市町村の健康増進事業の一つで、節目の年齢の住民を対象に歯と歯ぐきの状態を確認する検診です。対象年齢と費用は自治体ごとに異なります。
Q4骨粗鬆症検診は誰が受けられる?
多くの自治体では、40歳以上の女性を5歳刻みの節目年齢で対象にしています。骨密度を測定する検診で、男性や節目以外の年齢を対象に含めるかは自治体の判断です。
Q5肝炎ウイルス検診は無料?
多くの自治体で、過去に受けたことのない40歳以上の住民などを対象に無料または低額で実施しています。B型・C型肝炎の感染を一度確かめる検査です。
Q6引っ越したら前の市の受診券は使える?
原則として使えません。受診券は住民登録のある市町村が発行するもので、転入先の市町村に改めて申し込む必要があります。条件や自己負担額も変わります。
Q7市町村が検診を廃止するのは違法?
本条は努力義務のため、事業の縮小や廃止が直ちに違法になるわけではありません。ただし市町村健康増進計画との整合性や議会への説明責任は残ります。
Q8健康増進法19条の2はいつできた?
医療制度改革で老人保健法が高齢者の医療の確保に関する法律に改められたのに伴い、従来の老人保健事業を市町村の健康増進事業として受け継ぐ形で、2008年度から運用されているとされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社の健康診断を受けてるんだけど、市のがん検診も受けていいの?
会社の健診に同じがん検診が含まれていないなら、受けられることが多いです。根拠は健康増進法19条の2と施行規則4条の2ですが、職場で受診機会がある人を対象外とするかどうかは自治体によって違います。実務のポイント:会社の健診票の「法定項目」と「オプション」の区別を見てください。がん関連はほぼオプション側です。オプションが付いていなければ、あなたは市のがん検診を受ける正当な理由を持っています
Q2生活保護を受けてる母に健康診断の案内が来ないんだけど、受けられないの?
生活保護受給者は医療保険に加入していないため、保険者が行う特定健診(高齢者の医療の確保に関する法律20条)の対象から外れます。その受け皿として、施行規則4条の2が40歳以上の医療保険未加入者向けの健康診査を市町村事業に位置付けています。実務のポイント:案内が自動で届かない自治体もあります。福祉事務所のケースワーカーではなく、健康づくり担当課に直接問い合わせる方が話が早いことが多いです
間違えやすい点 AI による整理
- 「がん検診は国の制度だから全国どこでも同じ条件で受けられる」と思われがちだが、本条は市町村の努力義務にとどまる。国は指針で推奨する検査方法や対象年齢を示すものの、自己負担額や実施方法は自治体ごとに異なる。住所が変われば条件も変わる
- 会社の健診を受けていることは多くの人が知っている。知られていないのは、その健診ががん検診をほとんどカバーしていないという事実の重さである。労働安全衛生法の定期健診は職業上の健康管理が目的で、がんの早期発見は法定の目的に入っていない。「毎年健診を受けている」という安心感こそが、最大の空白を生んでいる
- 「検診で見逃されたら市に責任を取らせられる」と考える人がいる。立てる問いがずれている。本条は住民に検診を受ける権利を与える条文ではなく、実施しないことを理由に市を訴える根拠にはなりにくい。見逃しが問題になる場面では、実際に検査した医療機関の注意義務(民法709条、415条)が争点になり、市町村が実施主体として責任を問われるかは個別の事案によって判断が分かれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う主体 | 健康増進法19条の2:市町村 | 健康増進法17条:市町村 健康増進法19条の3:都道府県 |
| 規範の強さ | 「実施に努めるものとする」=努力義務 | 「行わせるものとする」=実施が前提の義務的規定 「行うものとする」=援助を行う責務 |
| 事業の中身 | 省令事業(がん検診、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診、医療保険未加入者の健康診査等) | 生活習慣改善に関する相談、栄養指導その他の保健指導 市町村間の連絡調整、保健所による技術的協力などの援助 |
| 具体化の方法 | 健康増進法施行規則4条の2に委任 | 条文自体に職種と業務を列挙 条文自体に援助の内容を規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は国(国民健康署)が全国一律の基準で四癌篩檢を提供し、自治体ごとの差が日本より小さい
韓国は国家がん検診を国の事業として法定し、国民健康保険公団を通じて全国的に案内する仕組み
ドイツは自治体ではなく公的医療保険の給付として早期発見検査を位置付け、被保険者に請求権がある
米国は推奨される予防サービスを医療保険が自己負担なしで給付する義務として規律し、自治体事業ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会社の定期健診で「異常なし」と言われ、がんも調べてもらったと安心していた。ところが労働安全衛生法上の定期健診にがん検診は入っていない。会社が任意で付けていなければ、胃も大腸も乳房も誰も見ていない
- 引っ越した先の市では乳がん検診の自己負担が前の市の倍以上だった。違法ではないのか? 努力義務である以上、金額設定は市町村の裁量に委ねられており、違法とはいえない
- 年度末まであと3週間。机の上に放置した受診券の有効期限は3月31日。多くの自治体では受診券が年度単位なので、期限を過ぎれば翌年度まで待つか、全額自費で受けることになる
- あなたが市役所の健康づくり課に異動してきた担当者だとしたら、どうか。予算削減で骨粗鬆症検診を廃止しろと言われた。廃止そのものは努力義務の範囲内で違法ではないが、市町村健康増進計画(健康増進法8条2項)との整合性や、議会での説明責任は避けて通れない
- 生活保護を受けている親が「健康診断の案内が一度も来ない」とこぼしている。医療保険に加入していないため、特定健診の対象外になっている。その受け皿が本条に基づく市町村の健康診査である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 住民票のある市町村のサイトか健康づくり担当課で、がん検診、歯周疾患検診、骨粗鬆症検診、肝炎ウイルス検診の対象年齢と自己負担額を確認する2. 勤務先の健診や保険者の人間ドック補助と重複していないか照らし合わせる3. 受診券が必要な自治体なら年度の早い時期に申し込む4. 精密検査が必要と言われたら、そこから先は通常の保険診療になるので、放置せずに医療機関を予約する
訴えられた側:自治体の担当者として事業の縮小や有料化を問われた場合:1. 本条は努力義務であり、縮小そのものが直ちに違法になるわけではないと整理する2. ただし市町村健康増進計画(健康増進法8条2項)や国の指針との整合性について説明を準備する3. 受診率や精密検査受診率のデータを示し、費用対効果の観点から判断の根拠を議会や住民に説明する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。本条は住民に請求権を与える条文ではないため、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が問題になる場面もほぼない。実務上の期限は、多くの自治体で受診券の有効期限が年度末(3月31日)に設定されている点であり、隔年実施の検診はこれを逃すと次の機会が1年から2年先になる(自治体ごとの運用をご確認ください)
学説
通説:本条は市町村に事業実施の努力義務を課すにとどまり、住民に特定の検診を受ける具体的請求権を付与するものではない。事業の具体的内容は省令と国の指針、自治体の健康増進計画により定まる。
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正、平成20年(2008年)施行(要検証) 医療制度改革で老人保健法が高齢者の医療の確保に関する法律に改められ、それに伴って、従来老人保健事業として行われていたがん検診等を市町村の健康増進事業として位置付けるため本条が設けられたとされる。改正法令名と施行日は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成18年(2006年)改正・平成20年(2008年)施行 新設:医療制度改革で老人保健法が高齢者の医療の確保に関する法律に改められたことに伴い、従来の老人保健事業のうちがん検診等を市町村の健康増進事業として位置付けるため本条が設けられたとされる(改正法令名は要検証)。
- 健康増進法 第17条市町村の生活習慣相談・保健指導の本体業務
- 健康増進法 第19条の3都道府県による市町村への援助
- 健康増進法 第8条市町村健康増進計画との整合
- 健康増進法 第9条健康診査の実施等に関する指針の策定
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第20条保険者の特定健診との役割分担
- がん対策基本法 第13条がん検診の質と受診率向上の施策(現行効力を要確認)
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