受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

人事訴訟法 第10条(参与員の除斥及び忌避)

クイックジャンプ
  1. 民事訴訟法第二十三条から第二十五条までの規定は、参与員について準用する。
  2. 2.参与員について除斥又は忌避の申立てがあったときは、参与員は、その申立てについての決定が確定するまでその申立てがあった事件に関与することができない。

この条文の基本情報

参与員の除斥及び忌避とは何ですか?

定義参与員の除斥及び忌避とは、人事訴訟法第10条に定められた規定で、「民事訴訟法第二十三条から第二十五条までの規定は、参与員について準用する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 人事訴訟法第10条(参与員の除斥及び忌避)は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 人事訴訟法第10条の条文原文は「民事訴訟法第二十三条から第二十五条までの規定は、参与員について準用する。」で始まります。
  3. 人事訴訟法第10条は第三款 参与員に置かれています。
  4. 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
  5. 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 人事訴訟法第10条の前の条は人事訴訟法第9条です。
  7. 人事訴訟法第10条の次の条は人事訴訟法第11条です。
  8. 人事訴訟法第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第10条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109
  • 本サイト収録人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/10

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点人事訴訟法10条は、参与員に民事訴訟法23条から25条の除斥・忌避を準用する。申立てがあれば、決定確定まで参与員は事件に関与できない。

Q · 離婚裁判に立ち会う参与員が相手方の知り合いだったら、外してもらえるの?

申し立てられる。決定確定まで参与員は関与できない

人事訴訟法10条1項は、裁判官の除斥・忌避を定める民事訴訟法23条から25条までを参与員に準用します。親族関係など除斥事由があれば当然に職務から外れ、公正を妨げる事情があれば忌避を申し立てられます。同条2項により、申立てがあった時点で当該参与員は決定確定まで事件に関与できません。ただし、事情を知りながら参与員の面前で弁論等をした後は、原則として忌避できなくなる点に注意が必要です。

解説

離婚や認知の裁判で、法廷にいるのは裁判官だけではない。人事訴訟法では「参与員」という一般市民から選ばれた人が同席し、意見を述べる。その意見は判決に直接の拘束力を持たないが、裁判官が心証を固める過程に確実に影響する。ここで問題になるのが、その参与員が相手方の親戚だったら、あるいは以前あなたの配偶者と仕事上の付き合いがあったらどうするか。本条は民事訴訟法23条から25条(裁判官の除斥・忌避・簡易却下)を参与員に準用し、あなたに「この人を外してほしい」と申し立てる権利を与える。さらに重要なのが第2項。申立てをした瞬間、決定が確定するまでその参与員は事件に一切関与できない。つまり申立てには即時の停止効がある。異議を唱えている間に不利な意見を述べられる、という事態は法律上起きない設計になっている。

法的な位置づけ

人事訴訟法第10条は、人事訴訟の審理や和解の試みに立ち会う参与員について、裁判官の除斥・忌避に関する民事訴訟法第23条から第25条までを準用する規定である。第2項は、除斥又は忌避の申立てがあった場合、その申立てについての決定が確定するまで当該参与員が事件に関与できないとする停止効を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.参与員の氏名と立場を記録する 期日の冒頭で参与員が紹介されたら、氏名・職業などを記録する。参与員が立ち会うかは事前に書記官へ確認しておくとよい
  2. 2.除斥事由・忌避事由の有無を確認する 親族関係や事件への関与歴(民訴23条の除斥事由)がないか、相手方や代理人との利害関係・親密な交友など公正を妨げる事情がないかを調べる
  3. 3.疎明資料をそろえて申し立てる 家庭裁判所に除斥または忌避の申立てをする。原因を具体的に示し疎明資料を添付する。参与員の面前で弁論等をする前に申し立てることが重要
  4. 4.関与停止を前提に期日を調整する 申立て後、当該参与員は決定確定まで関与できない(人訴10条2項)。期日の進行について裁判所と調整し、却下決定が出た場合は即時抗告を検討する

よくある質問 AI による整理

Q1参与員の忌避とは?

離婚などの人事訴訟に立ち会う参与員について、公正を妨げる事情がある場合に当事者が関与の排除を求める手続です。人事訴訟法10条が民訴24条を準用しています。

Q2参与員の除斥事由とは何ですか?

参与員が当事者の配偶者・親族である場合や、事件について証人・代理人等になった場合などです。民訴23条の除斥事由が人事訴訟法10条で準用されます。

Q3参与員の忌避 申立て方法は?

事件が係属する家庭裁判所に、忌避の原因を示して申し立てます。期日での口頭申立ても可能ですが、疎明資料を添えた書面の提出が実務上確実です。

Q4参与員の忌避 いつまでできる?

参与員の面前で弁論等をした後は原則できません(民訴24条2項準用)。忌避原因を知らなかった場合や後から生じた場合は例外です。

Q5参与員を忌避したら審理は止まる?

止まるのは当該参与員の関与だけです(人訴10条2項)。訴訟手続全体が当然に停止するわけではなく、裁判所の進行判断によります。

Q6参与員の忌避が却下されたら不服申立てできる?

忌避を理由がないとする決定に対しては即時抗告ができます(民訴25条5項準用)。抗告期間は短いため、決定の告知後すぐに動く必要があります。

Q7参与員の忌避 誰が判断する?

参与員が属する家庭裁判所が決定で裁判します(民訴25条準用)。当該参与員自身はその裁判に関与できません。

Q8参与員が知り合いなのは違法?

知り合いであること自体は違法ではありません。ただし親族関係は除斥事由、利害関係や親密な交友は忌避事由になり得るため、申立てで排除を求められます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1そもそも参与員って何をする人なんですか。裁判官じゃないんですよね?

裁判官ではなく、家庭裁判所が良識ある一般市民から選任する非常勤の職です。人事訴訟法9条に基づき、審理や和解の試みに立ち会い、裁判所の求めで意見を述べます。判決を出す権限はありません。実務のポイント:参与員が立ち会うかどうかは裁判所の裁量で、立ち会わない運用の庁も相当数あります。あなたの事件で参与員が入るかどうかは、第一回期日前に書記官に確認すれば教えてもらえる

Q2忌避を申し立てたら、裁判が止まって長引きませんか?

止まるのはその参与員の関与だけです(本条2項)。訴訟手続そのものは原則として進行します。裁判官に対する忌避なら訴訟手続の停止が問題になりますが、参与員は判断権者ではないため影響の範囲が狭い。実務のポイント:参与員を外した結果、その事件に参与員を付けない運用に切り替わることもあります。市民の意見が入ること自体が自分に不利と判断するなら、それも一つの戦略になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 参与員は裁判官の補助者だから意見を言っても影響は小さい、と考えがちだが、深刻度を見誤っている。参与員の意見は判決を拘束しないものの、離婚の可否や親権のように「社会通念」が判断要素になる争点ほど、市民感覚として述べられた意見は裁判官の心証形成に入り込む。影響が測定しにくいだけで、小さいわけではない
  • 「参与員を外してくれと言ったら、裁判官の心証が悪くなるのでは」という問いの立て方自体がずれている。除斥・忌避は当事者に法律上保障された手続上の権利であり、行使したこと自体を不利益に扱えば、それこそ裁判の公正を疑わせる。恐れるべきは心証ではなく、疎明資料なしに申立てを乱発して却下(民訴24条・25条の簡易却下手続)され、争点を一つ失うことだ
  • 申立てをしても決定が出るまでは参与員がそのまま座り続ける、と想像している人が多い。第2項はその逆を定める。申立てがあった時点で関与が止まり、決定が確定するまで復帰しない。争っている最中に不利な意見を先に述べられる隙が、条文上ふさがれている
比較の観点この条文ほかの条文
対象者人訴10条:人事訴訟の参与員民訴23〜25条:裁判官(準用元)
人訴9条:参与員の立会い・意見聴取の根拠
申立て後の効果当該参与員が決定確定まで事件に関与できない(2項)民訴26条により原則として訴訟手続が停止する
効果の定めなし(参与員制度の枠組み規定)
判断への影響の性質判断権のない意見陳述者の排除判断権者そのものの排除
裁判所の裁量で参与員を立ち会わせ意見を聴く

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
民事訴訟法第32条〜第39条

台湾には日本の参与員に相当する市民立会い制度は家事訴訟にないが、法官の迴避規定を書記官・通訳等に準用する構造は本条と同じ発想である。

韓国
민사소송법 제41조〜제50조

韓国も法官の제척・기피規定を法院事務官等に準用する構造をとる。

ドイツ
ZPO §§ 41–49、FamFG § 6

ドイツでは家事事件手続に ZPO の除斥・忌避規定を準用する。家庭裁判所に市民参加者は置かれていない。

アメリカ
28 U.S.C. § 455、challenge for cause

米国では市民参加は陪審で行われ、偏見の疑いがある陪審員は理由付き忌避で排除される。家族法事件は通常陪審なし。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 離婚訴訟の第一回期日、法廷に見慣れた顔が座っている。配偶者が所属する地域の自治会役員だった。参与員は地域から広く選ばれるため、地方都市ではこういう遭遇が現実に起きる。黙って進めるか、忌避を申し立てるか。あなたの選択で、その人が評議室で述べる一言の重みが変わる
  • あなたが認知訴訟の被告側だとする。参与員の一人が、原告側の代理人弁護士と同じロータリークラブに所属していると期日後に判明した。これは除斥事由には当たらないが「裁判の公正を妨げるべき事情」として忌避の対象になりうる。ただし実務上、忌避が認められるハードルは高い
  • 参与員が過去にあなたの事件の関係者の後見人を務めていた。これは民訴23条の除斥事由に該当する可能性が高い。除斥は申立てを待たずに法律上当然に職務から外れる建前だが、裁判所が気付いていなければ意味がない。あなたが指摘しなければ、そのまま進む
  • 申立てをしたら審理が止まるのでは、と不安になる。止まるのは当該参与員の関与だけで、裁判そのものではない。だが次回期日まであと10日。申立書の起案と疎明資料の準備を今週中に終えないと、その参与員が同席したまま重要な争点の審理が進む

取るべき行動

被害を受けた側:1. 第一回期日で参与員の氏名・肩書を必ず記録する2. 親族関係・過去の代理人や後見人としての関与など民訴23条の除斥事由に当たる事実があれば、裁判所書記官に速やかに指摘する3. 除斥事由には当たらないが公正を疑わせる事情(相手方との交友、利害関係)があれば忌避を申し立てる。疎明資料(登記事項、SNS の関係性、業界名簿など)を添えること4. 申立て後、決定確定までその参与員は関与できない(第2項)ので、期日の進行について裁判所と調整する

訴えられた側:1. 相手方から忌避の申立てがあった場合、当該参与員は決定確定まで関与しないため、審理スケジュールの遅延を見込んでおく2. 申立てが訴訟遅延目的と見られる場合、民訴24条・25条の簡易却下の枠組みで争える余地がある3. あなた自身にも同じ権利があるので、参与員の背景に相手方との接点がないか独自に確認する4. 参与員の意見が不利に出た場合でも、その意見自体は判決を拘束しないため、本案の主張立証で覆す設計に切り替える

時効(請求できる期限):忌避は、当事者が参与員の関与について意見を述べた後は原則として申し立てられない(民訴24条2項の準用、ただし忌避原因を知らなかった場合等は例外)。事情を知った時点で速やかに申し立てるのが実務上の鉄則。本条自体に固有の時効はなく、手続上の失権の問題として処理される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

条文構造からの理解:本条は民訴23条から25条のみを準用し、訴訟手続の停止を定める民訴26条は準用していない。参与員は判断権者ではないため、訴訟全体を止めずに当該参与員の関与だけを止める趣旨で第2項が置かれたと理解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:人事訴訟法(平成15年法律第109号)の制定により、人事訴訟の家庭裁判所への移管と参与員制度の導入に伴って新設。平成16年(2004年)4月1日施行。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

人事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第三款 参与員

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›