人事訴訟法 第9条(参与員)
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- 家庭裁判所は、必要があると認めるときは、参与員を審理又は和解の試みに立ち会わせて事件につきその意見を聴くことができる。
- 2.参与員の員数は、各事件について一人以上とする。
- 3.参与員は、毎年あらかじめ家庭裁判所の選任した者の中から、事件ごとに家庭裁判所が指定する。
- 4.前項の規定により選任される者の資格、員数その他同項の選任に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
- 5.参与員には、最高裁判所規則で定める額の旅費、日当及び宿泊料を支給する。
- 6.家庭裁判所は、第一項の規定により参与員を審理又は和解の試みに立ち会わせる場合において、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、家庭裁判所及び当事者双方が参与員との間で音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、参与員に審理又は和解の試みに立ち会わせ、当該期日における行為をさせることができる。
この条文の基本情報
参与員とは何ですか?
定義参与員とは、人事訴訟法第9条に定められた規定で、「家庭裁判所は、必要があると認めるときは、参与員を審理又は和解の試みに立ち会わせて事件につきその意見を聴くことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 人事訴訟法第9条(参与員)は、日本の人事訴訟法に含まれる条文です。
- 人事訴訟法第9条の条文原文は「家庭裁判所は、必要があると認めるときは、参与員を審理又は和解の試みに立ち会わせて事件につきその意見を聴くことができる。」で始まります。
- 人事訴訟法第9条は第三款 参与員に置かれています。
- 人事訴訟法の公布日は平成15年7月16日です。
- 人事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 人事訴訟法第9条の前の条は人事訴訟法第8条です。
- 人事訴訟法第9条の次の条は人事訴訟法第10条です。
- 人事訴訟法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000109 - 本サイト収録
人事訴訟法(平成十五年法律第百九号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000109/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点人事訴訟法9条は、家庭裁判所が必要と認めるとき、参与員を離婚訴訟等の審理や和解の試みに立ち会わせて意見を聴けると定める。参与員の意見に拘束力はない。
Q · 離婚裁判に出てくる「参与員」って、判決を決める人なの?
参与員は意見を述べるだけで、判決を決める権限はありません
人事訴訟法9条1項により、家庭裁判所は必要と認めるとき、参与員を審理または和解の試みに立ち会わせ、事件について意見を聴くことができます。参与員は毎年家庭裁判所があらかじめ選任した一般市民の中から事件ごとに指定され(同条3項)、各事件に1人以上が置かれます(同条2項)。意見に裁判官を拘束する力はなく、判決を書くのは裁判官です。ただし和解の試みにも立ち会うため、和解の落としどころに事実上影響することはあります。
解説
離婚訴訟の法廷に、法服を着ていない人が座っていることがある。裁判官でも書記官でも弁護士でもない、あなたの知らない誰か。それが参与員だ。人事訴訟法9条は、家庭裁判所が必要と認めるとき、この一般市民の良識を持つ人物を審理や和解の試みに立ち会わせ、事件について意見を聴くことができると定める。ここであなたが押さえるべきは二点。第一に、参与員の意見は判決を拘束しないが、裁判官がそれを聴いた上で心証を形成する以上、事実上あなたの離婚の行方に影響しうる。第二に、参与員は「毎年あらかじめ家庭裁判所が選任した者」の名簿から指定される、つまりあなたの地域の民間人だ。法廷でのあなたの態度、相手への言葉遣い、子どもへの向き合い方。それを法律家ではない常識人の目が見ている。条文の読み方を知らない当事者は、法廷にいる「その他の人」を単なる事務員だと思ったまま、自分の印象を作り損ねる。
法的な位置づけ
参与員とは、人事訴訟法第9条に基づき、家庭裁判所が毎年あらかじめ選任した者の中から事件ごとに指定され、離婚訴訟等の人事訴訟の審理または和解の試みに立ち会って事件について意見を述べる者をいう。判断権は有さず、その意見は裁判官を拘束しない。旅費・日当・宿泊料が支給される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.期日前に参与員の立会いの有無を確認する 期日の呼出しを受けたら、代理人または担当書記官に、その期日に参与員が審理または和解の試みに立ち会う予定があるかを確認する
- 2.主張を生活事実ベースで整理し直す 立会いがある場合は、条文の解釈だけでなく、子の監護の実績、家計の分担、同居中の出来事など、法律家でない人にも伝わる具体的な生活事実を時系列で整理する
- 3.配慮が必要な事情は事前に上申する DV、性的な事情、子の心理状態など、第三者の同席に特別な配慮が必要な事情があれば、代理人を通じて書面で具体的に申し出る。拒否ではなく進行方法の配慮を求める形にする
- 4.期日後に意見の記録を確認し、必要なら書面で補正する 参与員の意見が事実誤認に基づくと感じたら、その場で反論せず、訴訟記録を確認したうえで次回の準備書面で証拠を添えて補正する
よくある質問 AI による整理
Q1参与員とは何ですか?
離婚訴訟などの人事訴訟で、家庭裁判所の判断により審理や和解の試みに立ち会い、事件について意見を述べる一般市民です。根拠は人事訴訟法9条です。
Q2参与員はどんな人が選ばれますか?
家庭裁判所が毎年あらかじめ選任した者の中から、事件ごとに指定されます。選任資格などの詳細は最高裁判所規則で定められています(人事訴訟法9条3項・4項)。
Q3参与員の報酬はいくらですか?
給与ではなく、最高裁判所規則で定める額の旅費・日当・宿泊料が支給されます(人事訴訟法9条5項)。金額は規則で決まり、事件ごとに交渉するものではありません。
Q4参与員は1つの事件に何人立ち会いますか?
人事訴訟法9条2項により、各事件について1人以上とされています。上限は条文に定めがなく、何人を指定するかは家庭裁判所が事件ごとに判断します。
Q5参与員は電話で立ち会うことができますか?
できます。家庭裁判所が相当と認めるときは、当事者の意見を聴いたうえで、音声の送受信による同時通話の方法で参与員を立ち会わせることができます(9条6項)。
Q6参与員が立ち会うのはどんな裁判ですか?
離婚、認知、親子関係の存否確認など、身分関係を扱う人事訴訟です。人事訴訟は家庭裁判所の管轄で、その審理または和解の試みに立ち会います。
Q7参与員を忌避することはできますか?
参与員にも除斥・忌避の規律があり、人事訴訟法10条が定めています。忌避を検討するときは、感情的な理由ではなく法定の事由に当たるかを代理人と整理することが重要です。
Q8参与員が立ち会う期日で気をつけることは?
法律論だけでなく、生活実態を具体的に説明できるよう準備することです。相手への人格攻撃は避け、事実の訂正は冷静に行うのが基本です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1参与員って、結局こっちの離婚の結論を決める人なんですか?
決めません。9条1項は「意見を聴くことができる」と定めるだけで、意見に裁判官を拘束する力はなく、判決を書くのは裁判官です。ただし和解の試みにも立ち会う以上、和解条件の落としどころには影響しうる。実務のポイント:実務では参与員の意見が調書に記載されることがある。自分の事件で参与員の意見がどう記録されたかは、訴訟記録の閲覧で確認できる。控訴を考えるなら、まずその記載を読む
Q2知らない一般人に家庭の内情を聞かれるのが嫌です。拒否できますか?
当事者に拒否権はありません。9条1項の立会いは家庭裁判所の職権判断です。ただし人事訴訟は公開原則の例外が広く、当事者尋問等の非公開の手続もある(人事訴訟法22条)。実務のポイント:どうしても抵抗があるなら、拒否ではなく「配慮の申し出」として代理人経由で伝える。DV・性的な事情・子の心理状態など具体的な理由があれば、進行方法の運用で応じてもらえる余地がある。正面から拒むと態度の問題にすり替わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「参与員は裁判員と同じで、判決を一緒に決める人」と理解されがちだが、前提が違う。裁判員は評議に加わり有罪無罪と量刑を決める権限を持つ(裁判員法)。参与員は意見を述べるだけで、裁判官を拘束しない。ただし『拘束しない=影響しない』ではない点が、この誤解の本当に危険な部分だ
- 参与員が立ち会うこと自体は知っていても、その深刻度を見誤っている人が多い。立会いの対象は『審理』だけでなく『和解の試み』を含む(9条1項)。和解の場はあなたが最も感情を露出する場面であり、そこで形成された印象は、成立する和解条項の細部に静かに反映される
- 「参与員を呼ぶかどうかは当事者が決められる」と思っている人がいるが、9条1項の主語は家庭裁判所であり、必要と認めるときに職権で立ち会わせる。当事者に選任申立権はない。あなたから見れば『同意していない第三者が法廷にいる』状態だが、法律から見れば『家裁の裁量による適正な手続』である。この落差を理解しないまま異議を唱えると、態度の問題として不利に働く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 参与員(人訴9条):審理・和解の試みに立ち会い意見を述べる | 家庭裁判所調査官(人訴34条):裁判所の命令で事実の調査を行う 参与員の除斥・忌避(人訴10条):参与員の中立性を確保する規律 |
| 身分 | 毎年選任された一般市民から事件ごとに指定 | 裁判所の専門職員 — |
| 判断への関与 | 意見陳述のみ、裁判官を拘束しない | 調査結果を報告し、裁判官が判断材料とする 中立性を欠く参与員を手続から外す |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は家事調查官や社工による補助を中心とし、一般市民が意見を述べる参与員型の制度は置いていない
中国の人民陪審員は民事事件にも参加しうるが、評議・評決に加わる点で意見陳述のみの参与員とは性質が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 離婚訴訟の第一回期日。あなたの席の斜め前に、スーツ姿の年配の女性が座っている。裁判所職員だと思って気に留めなかったが、休廷後に裁判官が「参与員のご意見を伺います」と口にした瞬間、この人があなたの主張をどう聞いていたかが急に気になり始める
- 調停で決着がつかず訴訟に移行した親権争い。あなたは「法律論で押せば勝てる」と組み立てていた。だが参与員が立ち会う和解の試みでは、条文の解釈より「この親と子はどう暮らしてきたか」の具体的な語りが響く。同じ資料でも、誰に向けて何を語るかで結果が変わる
- 相手方の代理人として法廷に立つ。参与員が同席する期日で、依頼者が相手を口汚くののしり始めた。あなたは止めるべきか? 判決に直接影響しないとはいえ、和解の試みで心証を握っている人物の前での一言は、後の和解条件に跳ね返る
- もし、家庭裁判所から「参与員候補者として選任したい」という打診が届いたとしたら? 地域の民生委員や元教員に実際に来る話だ。報酬は旅費・日当・宿泊料のみ(9条5項、額は最高裁判所規則)。他人の離婚の最も生々しい部分に立ち会う覚悟が要る
- 期日まであと5日。あなたは遠方に転居済みで、出廷のたびに片道4時間かかる。2022年(令和4年)改正で加わった6項により、参与員側は電話会議方式での立会いが可能になった。当事者側の手続 IT 化とあわせ、家裁の期日の風景は今も動いている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 期日前に代理人または書記官へ「参与員の立会いはあるか」を確認、立会いがあるなら主張の構成を生活事実重視へ調整2. DV や虐待の被害がある場合、相手と同席したくない旨を事前に上申、遮へい措置や別席の和解進行を求める3. 参与員の意見が事実誤認に基づくと感じたら、その場で反論するのではなく、後日の準備書面で証拠を添えて正面から補正する4. 遠隔地在住なら、電話会議・ウェブ会議による期日参加の可否を書記官に確認(人事訴訟法・民事訴訟法の各規定と最高裁判所規則による)
訴えられた側:1. 参与員は判決権限を持たないと理解した上で、それでも和解局面の心証には影響すると割り切って振る舞う2. 相手の人格攻撃には応じない、事実の訂正だけを淡々と行う。常識人の目には、冷静さそのものが評価材料になる3. 主張に不利な事実があっても隠さず、経緯と現在の対応をセットで語る。隠蔽の発覚は、不利な事実そのものより深く刺さる4. 参与員の選任・指定手続に瑕疵があると考える場合は、代理人を通じて手続上の異議として整理する。感情的な忌避申立ては逆効果
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。参与員の立会いは家庭裁判所が期日ごとに判断するため、期日の指定通知を受け取ったら速やかに立会いの有無を確認すること。人事訴訟の判決に対する控訴期間は判決書送達の日から2週間(民事訴訟法285条)であり、参与員の意見に不服があっても、争う土俵は控訴審での事実主張になる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:人事訴訟法(平成15年法律第109号)の制定により、人事訴訟の第一審管轄が地方裁判所から家庭裁判所へ移管され、参与員が審理・和解の試みに立ち会う制度が設けられた
- 人事訴訟法 第10条参与員の除斥・忌避に関する規律
- 人事訴訟法 第4条人事訴訟の管轄を家庭裁判所とする前提
- 人事訴訟法 第22条当事者尋問等の公開停止、プライバシー配慮の配套
- 人事訴訟法 第34条家庭裁判所調査官による事実の調査との役割分担
- 家事事件手続法 第40条家事審判手続における参与員の並行制度
- 裁判所法 第31条家庭裁判所調査官等の裁判所職員に関する基本規定
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