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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

仲裁法 第48条(暫定保全措置命令に基づく民事執行)

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暫定保全措置命令(第二十四条第一項第三号に掲げる措置を講ずることを命ずるものに限る。)は、前条の規定による執行等認可決定がある場合に限り、当該暫定保全措置命令に基づく民事執行をすることができる。

この条文の基本情報

暫定保全措置命令に基づく民事執行とは何ですか?

定義暫定保全措置命令に基づく民事執行とは、仲裁法第48条に定められた規定で、「暫定保全措置命令(第二十四条第一項第三号に掲げる措置を講ずることを命ずるものに限る。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 仲裁法第48条(暫定保全措置命令に基づく民事執行)は、日本の仲裁法に含まれる条文です。
  2. 仲裁法第48条の条文原文は「暫定保全措置命令(第二十四条第一項第三号に掲げる措置を講ずることを命ずるものに限る。」で始まります。
  3. 仲裁法第48条は第八章 仲裁判断の承認及び執行決定等に置かれています。
  4. 仲裁法の公布日は平成15年8月1日です。
  5. 仲裁法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 仲裁法第48条の前の条は仲裁法第47条です。
  7. 仲裁法第48条の次の条は仲裁法第49条です。
  8. 仲裁法第48条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第48条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0000000138
  • 本サイト収録仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第48条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/415AC0000000138/48

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点仲裁法48条は、24条1項3号の措置を命じる暫定保全措置命令に限り、47条の執行等認可決定がある場合に民事執行を認める。他の号の命令は対象外である。

Q · 仲裁廷の暫定措置命令を相手が無視したら、日本の裁判所で強制執行できる?

3号型の命令だけ、裁判所の認可後に執行できる

仲裁法48条により、暫定保全措置命令に基づく民事執行ができるのは、24条1項3号の措置(著しい損害・急迫の危険の回避や原状回復)を命じたものに限られます。しかも47条の執行等認可決定を裁判所から得ていることが前提です。財産処分禁止や審理妨害禁止を命じる他の号の命令は民事執行の対象外で、違反されたときは49条の違反金支払命令による間接的な強制にとどまります。

解説

仲裁廷から勝ち取った「暫定保全措置命令」は、紙の上ではいくら強い文言でも、それだけでは執行官は一歩も動かない。2023年の仲裁法改正(2024年4月1日施行)で、仲裁廷の仮の命令を日本の裁判所の力で強制できる道ができた。ただし入口は狭い。本条が民事執行(裁判所の手続で、相手に命令の中身を実際に守らせる強制手続)を認めているのは、24条1項3号の措置を命じたものだけである。3号の措置とは、著しい損害や差し迫った危険を避けるための措置や、変わってしまった状態を元に戻させる措置をいう。しかも、裁判所が前条(47条)の執行等認可決定(仲裁廷の命令に強制力を与えてよいと裁判所が審査して認める決定)を出していることが条件になる。財産の処分を禁じる命令(1号・2号)や、証拠の隠滅や審理の妨害を禁じる命令(4号・5号)はこのルートに乗らない。これらに違反されたときは、49条の違反金支払命令という間接的な圧力しか使えない。仲裁廷にどの号の措置を申し立てるかで、後で使える強制手段が決まってしまう。

法的な位置づけ

仲裁法第48条は、仲裁廷が発した暫定保全措置命令のうち、同法24条1項3号に掲げる措置(著しい損害または急迫の危険を回避・除去するための措置、または変更された現状の回復)を命じるものに限り、47条の執行等認可決定を要件として、当該命令に基づく民事執行を許容する規定である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.命令の号を特定する 手元の暫定保全措置命令が24条1項の何号の措置を命じたものかを確認する。3号型であれば本条の民事執行ルートに進める。それ以外の号なら49条の違反金支払命令を検討する
  2. 2.執行等認可決定を申し立てる 管轄の裁判所に47条の執行等認可決定を申し立てる。命令書の写し、仲裁合意を証する書面などを提出し、拒否事由がないことを示す
  3. 3.即時抗告期間の経過を確認する 認可決定に対する相手方の即時抗告(仲裁法7条、告知から2週間)の有無を確認し、執行に着手するタイミングを判断する
  4. 4.措置の内容に合った執行方法を選ぶ 命じられた措置の性質に応じて、代替執行や間接強制(民事執行法172条)などの執行方法を選び、執行裁判所に申し立てる

よくある質問 AI による整理

Q1暫定保全措置命令とは何ですか?

仲裁手続の途中で、仲裁廷が当事者に命じる仮の措置です。仲裁法24条1項が、財産処分の禁止や損害回避、証拠廃棄の禁止など5つの類型を定めています。

Q2仲裁法48条で強制執行できる命令はどれ?

24条1項3号の措置を命じる命令だけです。著しい損害や急迫の危険を避けるための措置、変わってしまった現状を元に戻させる措置がこれに当たります。

Q3暫定保全措置命令に違反するとどうなる?

3号型なら、執行等認可決定を経て民事執行される可能性があります。それ以外の号の命令に違反した場合は、49条の違反金支払命令の対象になり得ます。

Q4外国が仲裁地の暫定措置命令も日本で執行できる?

仲裁地が日本国外でも、47条の執行等認可決定の対象になり得ます。ただし裁判所が拒否事由を審査するため、認可されるとは限りません。

Q5執行等認可決定に不服があるときは?

仲裁法7条により、決定の告知を受けた日から2週間の不変期間内に即時抗告できます。期間を過ぎると争えなくなるので注意が必要です。

Q63号の措置にはどんな例がある?

一方的に止められた部品供給を続けさせる命令や、勝手に変更された設備を元に戻させる命令などが典型です。事業の継続に関わる措置が中心になります。

Q7仲裁法48条はいつから施行?

令和5年(2023年)の仲裁法改正で設けられ、令和6年(2024年)4月1日に施行されました。それ以前は仲裁廷の暫定措置を執行する手段がありませんでした。

Q8仲裁廷の命令だけで債務名義になる?

なりません。民事執行に進むには、裁判所による47条の執行等認可決定が必要です。仲裁廷の命令書だけでは、執行官は動けません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1仲裁廷に資産凍結の命令を出してもらえば、裁判所の仮差押えはいらない?

いらないとは言えない。財産の処分を禁じる命令(24条1項1号・2号)は本条の民事執行の対象外で、違反されたときは49条の違反金で圧力をかけることしかできない。実務のポイント:経験豊富な仲裁代理人は、資産の保全は15条に基づいて裁判所の仮差押えで押さえ、仲裁廷には事業継続型の3号措置を求める、という役割分担を最初から設計する

Q2仲裁廷の命令が出たら、すぐに相手の工場に強制執行できる?

できない。本条は、47条の執行等認可決定がある場合に限って民事執行を認めている。まず裁判所に認可を申し立て、拒否事由の有無について審査を受ける必要がある。実務のポイント:認可の審理期間も見込んで、仲裁廷に命令を申し立てる時点で裁判所に出す書類(仲裁合意の写しなど)も並行して用意しておくと、数週間の差が生まれる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「仲裁廷の命令も裁判所の命令と同じように、そのまま強制執行できる」と思われがちだが、実際は違う。本条により、47条の執行等認可決定がない限り民事執行はできない。仲裁廷の命令はそれだけでは債務名義(強制執行の根拠になる公的な文書)にならない
  • 改正で暫定保全措置命令が執行できるようになったことは知られている。知られていないのは、その範囲の狭さである。民事執行の対象は3号型に限られ、資産凍結型の命令は違反金による間接的な圧力にとどまる。相手の資産を確実に押さえたいなら、仲裁法15条を使って裁判所に民事保全法上の仮差押えを申し立てるほうが実務上は確実な場面が多い
  • 「仲裁で戦うか、裁判所の保全手続を使うか」という二択で考えること自体が誤っている。15条は仲裁合意があっても裁判所に保全処分を求めることを妨げないとしている。だから、資産は裁判所の仮差押えで押さえ、事業継続に関わる措置は仲裁廷の3号命令と本条の執行で確保する、という組み合わせが成り立つ
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる命令仲裁法48条:24条1項3号型(損害・危険の回避、原状回復)仲裁法49条:3号以外を含む暫定保全措置命令の違反
仲裁法15条:仲裁廷ではなく裁判所が出す保全処分
強制の手段民事執行(直接の強制)違反金の支払命令(間接的な強制)
民事保全法上の仮差押え・仮処分
裁判所の関与47条の執行等認可決定が前提裁判所が違反金支払命令を発令
最初から裁判所が審理・発令
向いている場面供給継続・原状回復など事業継続型の措置財産処分禁止・審理妨害禁止の違反への圧力
相手の資産を確実に押さえたいとき

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
仲裁法第39条

台湾は仲裁合意があっても裁判所に保全処分を申し立てられる構造。仲裁廷の暫定措置そのものを執行する明文規定はなく、日本の47〜49条のような制度は見当たらない

韓国
중재법 제18조의7

韓国は2016年改正で、仲裁廷の暫定的処分を裁判所が承認・執行する制度を導入した。日本より先にモデル法2006年改正に対応している

ドイツ
ZPO § 1041 Abs. 2

ドイツでは、仲裁廷の暫定措置について裁判所がその執行(Vollziehung)を許可でき、措置の内容を調整することもできる

アメリカ
Federal Arbitration Act, 9 U.S.C. § 9

米国には暫定措置専用の規定がない。仲裁判断の確認手続に乗るかどうかは、終局性の解釈をめぐって裁判例で判断されている

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 海外の取引先との仲裁で、相手方が契約解除を理由に重要部品の供給を止めた。仲裁廷は「最終判断が出るまで供給を続けよ」と命じたのに、相手はまだ出荷しない。この命令は3号型なので、47条の執行等認可決定を取れば民事執行に進める。生産ラインが止まるまで残り10日なら、仲裁廷の命令が出た当日に裁判所への申立書類を準備し始めないと間に合わない
  • 仲裁廷に「相手方の財産処分を禁止する命令」を出してもらえば、裁判所の仮差押えと同じ効果があるのでは? そうはならない。処分禁止型(1号・2号)は本条の民事執行の対象外で、違反されても49条の違反金で圧力をかけることしかできない。第三者に売られてしまえば、取り戻す手段は非常に限られる
  • あなたの会社が3号型の命令を受けた側だとする。命令に納得できないからと放置していると、相手方が裁判所に執行等認可決定を申し立て、強制執行が始まる。争うなら、47条の審理で拒否事由を主張する段階が最初の防衛線になる
  • 仲裁廷の命令が出た。それなのに執行官は来ない。裁判所の認可決定がまだないからだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 手元の暫定保全措置命令が24条1項の何号の措置かを確認する2. 3号型なら、管轄裁判所に47条の執行等認可決定を申し立てる。命令書、仲裁合意書、関係資料をそろえる3. 認可決定を得たら、措置の内容に応じて代替執行や間接強制など適切な執行方法を選ぶ4. 1・2・4・5号型なら、49条の違反金支払命令を検討する。資産の保全が本当の狙いなら、15条に基づいて裁判所に仮差押えを並行して申し立てる

訴えられた側:1. 命令の内容と号の分類を確認し、本当に3号型に当たるかを検討する2. 相手方が47条の認可を申し立ててきたら、その審理で法定の拒否事由(手続違反、仲裁合意の無効など)を具体的に主張する3. 事情が変わった場合は、仲裁廷に命令の取消しや変更を求める4. 命令を無視し続けると執行費用や損害賠償の負担が積み上がるので、早い段階で暫定的な合意を結ぶことも選択肢になる

時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。ただし、執行等認可決定に対する即時抗告は、仲裁法7条により告知を受けた日から2週間の不変期間内に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。暫定措置は緊急性が前提なので、命令が出たら直ちに認可申立てに着手するのが実務である

学説

立法趣旨(一般的理解):私人である仲裁人の判断に国家の強制力を与えるには裁判所の審査が不可欠であるとして、執行等認可決定を前提とした。直接の執行になじむ3号型に民事執行を限り、他の類型は違反金による間接強制で実効性を補う設計と理解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 令和5年(2023年)改正(令和6年4月1日施行) 暫定保全措置命令の執行制度の創設に伴い、3号型命令は執行等認可決定を条件に民事執行できるとする本条の規律が置かれた。条番号の繰下げを伴っており、旧条文との対応関係は要確認

改正の年表

  1. 1.平成15年(2003年) 新設:仲裁法制定。仲裁廷による暫定措置の規定はあったが、その命令を裁判所の手で強制執行する仕組みはなかった
  2. 2.令和5年(2023年) 新設:暫定保全措置命令の執行制度の創設に伴い、3号型命令は執行等認可決定を条件に民事執行できるとする本条の規律を新設(令和6年4月1日施行)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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