不動産登記法 第76条の5(所有権の登記名義人の氏名等の変更の登記の申請)
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所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更があったときは、当該所有権の登記名義人は、その変更があった日から二年以内に、氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記を申請しなければならない。
この条文の基本情報
所有権の登記名義人の氏名等の変更の登記の申請とは何ですか?
定義所有権の登記名義人の氏名等の変更の登記の申請とは、不動産登記法第76条の5に定められた規定で、「所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更があったときは、当該所有権の登記名義人は、その変更があった日から二年以内に、氏名若しくは名称又は住所につ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第76条の5(所有権の登記名義人の氏名等の変更の登記の申請)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第76条の5の条文原文は「所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更があったときは、当該所有権の登記名義人は、その変更があった日から二年以内に、氏名若しくは名称又は住所につ…」で始まります。
- 不動産登記法第76条の5は第二款 所有権に関する登記に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第76条の5の前の条は不動産登記法第76条の4です。
- 不動産登記法第76条の5の次の条は不動産登記法第76条の6です。
- 不動産登記法第76条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第76条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第76条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/76_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法76条の5は、所有権の登記名義人の氏名・住所が変わった日から2年以内に変更登記の申請を義務づける。違反すると5万円以下の過料の対象となる。
Q · 引っ越したり結婚で姓が変わったら、不動産の登記も直さないといけないんですか?
はい。変更から2年以内に申請しないと5万円以下の過料の対象です
不動産登記法76条の5により、所有権の登記名義人は、氏名・名称または住所に変更があった日から2年以内に変更の登記を申請する義務を負います。2026年4月1日施行で、施行前に生じた変更については施行日から2年、すなわち2028年3月31日が期限です。違反すると5万円以下の過料の対象になります(同法164条2項)。住民票を移しても登記簿は自動では変わりません。ただし76条の6の検索用情報を申し出ておけば、法務局が職権で変更登記をする仕組みを利用できます。
解説
親から相続した実家、結婚して姓が変わった後のマンション、転勤で住民票を移した自宅。登記簿に載っているあなたの氏名と住所は、もう現実と一致していないかもしれない。2026年4月1日、不動産登記法76条の5が施行され、所有権の登記名義人の氏名・名称・住所が変わったら、変更の日から2年以内に変更登記を申請する義務が生じた。ここで多くの人が見落とすのは三点ある。第一に、これは施行前に起きた変更にも遡って適用される(施行日から2年、つまり2028年3月31日が期限)。第二に、義務違反には5万円以下の過料という制裁が用意されている(164条2項)。第三に、「引っ越しただけ」でも義務が発生する。住民票を移せば自動で登記が直る、そう思っている人が圧倒的多数だが、住民基本台帳と不動産登記簿はつながっていない。役所の窓口はあなたに何も言わない。あなたが動かなければ、誰も動かさない。
法的な位置づけ
不動産登記法76条の5は、所有権の登記名義人の氏名変更登記および住所変更登記の申請義務を定める規定である。氏名・名称または住所に変更が生じた日から2年以内の申請を求め、令和3年改正により新設され2026年4月1日に施行された。所有権以外の登記名義人には及ばず、義務違反の制裁は同法164条2項の過料である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分名義の不動産の登記記録を確認する 法務局窓口または登記情報提供サービスで登記事項証明書を取得し、記載された氏名・名称・住所が現在と一致しているかを1筆ずつ照合する。共有持分や私道部分など、忘れやすい不動産を漏らさない
- 2.変更を証する書面を集める 住所変更なら住民票の写し、複数回転居していれば住民票の除票や戸籍の附票で登記簿上の住所から現住所までをつなぐ。氏名変更なら戸籍謄本、法人なら商業登記事項証明書を用意する
- 3.登記名義人住所(氏名)変更登記を申請する 管轄法務局に申請書と添付書面を提出する。登記名義人が単独で申請でき(64条)、登録免許税は不動産1個につき1,000円。オンライン申請にも対応している
- 4.書面がつながらない場合は代替手続を法務局に事前相談する 除票が保存期間経過で取得できないときは、権利証、不在住証明書、不在籍証明書、上申書などの組み合わせで同一人性を証明する。要求書類の運用は法務局ごとに差があるため、書類を集める前に登記相談で組み合わせの可否を確認する
- 5.将来の再発防止として検索用情報を申し出る 76条の6の検索用情報(氏名の振り仮名、生年月日、メールアドレス等)を法務局に申し出ておくと、住基ネットで異動が把握され、本人の了解を得て職権で変更登記がなされる。司法書士に依頼する際は、この申出も同時に出すよう明示的に頼む
よくある質問 AI による整理
Q1住所変更登記とは何ですか?
登記簿に記録された所有者の住所を現在の住所に改める登記です。不動産登記法64条により登記名義人が単独で申請でき、76条の5で2年以内の申請が義務化されました。
Q2登記の住所変更はいつまでにすればいいですか?
変更があった日から2年以内です。2026年4月1日の施行前に住所や氏名が変わっていた場合は、施行日から2年、つまり2028年3月31日が期限になります。
Q3住所変更登記をしないとどうなりますか?
正当な理由なく期限内に申請しないと5万円以下の過料の対象です(164条2項)。加えて売却や担保設定の直前に発覚し、決済が遅れる実務上の不利益が生じます。
Q4住所変更登記の費用はいくらですか?
登録免許税は不動産1個につき1,000円です。ほかに住民票や戸籍の附票の取得費が数百円、司法書士へ依頼する場合は報酬が別途かかります。
Q5住所変更登記は自分でできますか?
できます。登記名義人が単独で申請でき(64条)、申請書と変更を証する書面を管轄法務局へ提出します。転居回数が多く証明が途切れる場合は専門家相談が安全です。
Q6過料5万円は必ず科されますか?
自動ではありません。法務局の催告を経て、正当な理由なく申請しない場合に裁判所が科す秩序罰です。刑事罰ではなく前科にもなりません。
Q7法人の本店を移転した場合も登記の住所変更は必要ですか?
必要です。商業登記の本店移転と不動産登記の名義人住所変更は別手続で連動しません。所有権の登記名義人である法人も76条の5の義務対象です。
Q8DV 被害で住所を知られたくない場合はどうすればいいですか?
登記事項証明書の住所を代替住所に置き換える措置があります(119条6項)。事情によっては申請しないことに正当な理由が認められる余地もあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1引っ越すたびに毎回登記を直さないとダメなんですか?
法律上は変更のたびに2年以内の申請義務が生じる。ただし76条の6で導入された検索用情報の申出をしておけば、法務局が住基ネットで異動を把握し、本人の了解を得て職権で変更登記をする仕組みが使える。実務のポイント:司法書士が申請の際に検索用情報の申出も同時に出せる。一度の依頼で将来の手間を止められるので、依頼時にこの申出も付けるかを必ず聞くこと。頼まなければ黙って通常申請だけで終わることがある
Q2住所を何度も変えていて、昔の住所の証明書が取れません。どうすれば?
住民票の除票と戸籍の附票の保存期間は法改正で150年に延長されたが、改正前に廃棄されたものは復活しない。その場合は登記済証(権利証)、不在住証明書、不在籍証明書、上申書などを組み合わせて同一人性を証明する。実務のポイント:この代替手続は法務局ごとに要求書類の運用差がある。事前に管轄法務局の登記相談で「この組み合わせで通るか」を確認してから書類を集める。集めてから相談すると、二度手間で数か月失う
Q3相続登記の義務化とは別物ですか?期限はどっちが先ですか?
別物である。相続登記の義務は76条の2で取得を知った日から3年、氏名住所変更は76条の5で変更日から2年。過料の上限も相続登記が10万円以下、氏名住所変更が5万円以下と異なる(164条)。実務のポイント:相続登記の際、被相続人の登記簿上の住所と最後の住所が違うと、住所のつながりを証明する書類が余分に必要になる。親が存命のうちに親自身の住所変更登記を済ませておくと、相続時の司法書士報酬と手間が明確に減る
間違えやすい点 AI による整理
- 「住民票を移せば登記も自動で変わる」と信じている人が非常に多い。住民基本台帳ネットワークと不動産登記簿は別系統で、法務局はあなたの引っ越しを知らない。ただし2026年施行の改正では、あらかじめ検索用情報(生年月日等)を申し出ておけば、法務局が住基ネットで異動を把握し職権で変更登記をする「スマート変更登記」の仕組みが用意された(76条の6)。自動化はされたが、その自動化を起動するのは、やはりあなたの申出である
- 相続登記の義務化(76条の2)は知っているが、氏名住所の変更登記も義務化されたことを知らない人が多い。しかも深刻度の順序が逆転している。相続登記は3年、氏名住所変更は2年で、変更登記の方が期限が短い。話題性は相続登記の方が大きかったが、期限が先に来るのはこちらだ
- 「過料5万円で済むなら払えばいい」と考える人がいるが、問いの立て方が誤っている。真の損失は過料ではなく、登記簿上の住所と現住所が食い違ったまま年月が経つと、住所のつながりを証明する公的書類(住民票除票、戸籍の附票)が保存期間経過で取得不能になり、上申書・権利証・不在住証明といった代替手続で司法書士報酬が数万円単位で膨らむ点にある。時間が経つほど、直すコストが増える
- 所有権以外の権利、たとえば抵当権者や地上権者の住所変更には、この義務は及ばない。76条の5は「所有権の登記名義人」に限定されている。逆に言えば、あなたが所有者である限り、共有持分のごく一部しか持っていなくても義務の対象になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の内容 | 76条の5:氏名・名称・住所の変更登記を申請する義務 | 76条の2:相続による所有権移転登記を申請する義務 76条の6:申出があれば法務局が職権で変更登記(義務ではなく負担軽減策) |
| 期限 | 変更があった日から2年以内(施行前の変更は2028年3月31日) | 所有権を取得したことを知った日から3年以内 期限なし。申出は任意のタイミングで可能 |
| 違反の制裁 | 5万円以下の過料(164条2項) | 10万円以下の過料(164条1項) 制裁なし |
| 申請の主体 | 登記名義人が単独で申請(64条) | 相続人が単独で申請可(相続人申告登記76条の3も選択肢) 登記官が職権で実行(本人の了解が前提) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も登記名義人の住所変更登記の制度を持つが、期限を切って過料で担保する日本型の一律義務化とは設計が異なる。台湾では戸政資料との連携による職権処理が実務上の主軸となっている
韓国も表示変更登記を単独申請で行えるが、住所変更それ自体に期限付きの申請義務と過料を課す構造は採っていない。住民登録番号による本人特定精度が高く、同一人性の証明で詰まる場面が日本より少ない
ドイツは相続の場合に Berichtigungszwang(更正強制)を置くが、氏名・住所の変更一般に申請義務は課さない。住民登録(Meldewesen)の精度と公証人関与を前提に、登記の正確性を別経路で担保している
米国の記録制度は権原(title)の対抗力確保が目的で、所有者の現住所を最新に保つ公法上の義務は原則ない。所有者不明地の問題は固定資産税の滞納と tax sale を通じて処理される点が日本と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 転勤で3回引っ越したまま、実家を相続して名義人になっている。登記簿の住所は10年前の住所のまま。売却しようとした瞬間、司法書士から「住所変更登記が先です」と言われ、過去の住所を証明する書類(除票、戸籍附票)を全部集める羽目になる。しかも住民票の除票は保存期間の壁があり、古い住所ほど証明が難しくなる
- 結婚して姓が変わった。マンションの登記名義は旧姓のまま。銀行の担保設定や売買の場面で、旧姓と現姓が同一人物であることを戸籍で証明する必要が出る。氏名変更登記をしておけば、その手間はゼロだった
- もし、法人の本店を移転したまま登記簿上の所有者住所を放置したらどうなる? 法人の場合、商業登記の本店移転はしても、所有する不動産の登記名義人住所変更は別手続。二つの登記簿は自動連動しない。会社の登記を直したから大丈夫、という思い込みが最も危ない
- あなたに残された時間は約1年半。施行前(2026年3月以前)に住所や氏名が変わっている人は、2028年3月31日までに申請しないと過料の対象になりうる。「昔の話だから関係ない」ではなく、「昔の話だからこそ期限が迫っている」
- 親が亡くなり相続登記をしたが、その親自身が生前に何度も引っ越していた。相続登記の前提として被相続人の住所のつながりを証明する必要があり、ここで詰まる。故人は自分で住所変更登記ができない。生きているうちに直しておくことが、子への最大の贈り物になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず法務局または登記情報提供サービスで自分名義の不動産の登記事項証明書を取得し、記載されている氏名・住所を現状と照合する2. ズレがあれば、変更を証する書面(住民票の写し、除票、戸籍の附票、戸籍謄本、法人の場合は登記事項証明書)を集める3. 登記名義人住所変更登記または氏名変更登記を管轄法務局に申請、登録免許税は不動産1個につき1,000円(相続等による場合の免税措置の適用範囲は最新の税制をご確認ください) 4. 転居回数が多い、除票が取得できない場合は司法書士に相談、上申書等の代替手続の判断が要る5. 今後のために76条の6の検索用情報の申出を検討する
訴えられた側:1. 法務局から催告を受けた場合、無視せず期限内に申請するか、申請できない事情を説明する。過料は正当な理由があれば科されない(76条の5但書の趣旨および運用通達) 2. 正当な理由の例としては、DV 被害等で住所を公開できない事情、重病、経済的困窮などが運用上想定されている3. 過料は裁判所が科す秩序罰で、前科にはならず刑事罰ではない。ただし放置による実務上の不利益は残るので、催告到達を機に一括で整理する4. 書類が揃わない場合は、揃う分だけでも先に申請し、法務局と手続の道筋を相談する
時効(請求できる期限):氏名若しくは名称または住所の変更があった日から2年以内(不動産登記法76条の5)。2026年4月1日の施行前に変更が生じていた場合は、施行日から2年、すなわち2028年3月31日が期限となる(改正法附則)。義務違反には5万円以下の過料(同法164条2項)
改正沿革 AI による整理
- 令和3年(2021年)改正、令和8年(2026年)4月1日施行 所有者不明土地問題への対応として新設。所有権の登記名義人の氏名・名称・住所の変更登記を、変更日から2年以内に申請する義務を創設した。施行前に生じた変更にも施行日から2年の経過措置が適用される
改正の年表
- 1.令和3年(2021年) 新設:民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第24号)により新設。所有者不明土地の発生を予防するため、所有権の登記名義人の氏名・名称・住所の変更登記を、変更日から2年以内に申請する義務を創設した
- 2.令和8年(2026年) 改正:2026年4月1日に施行。附則により、施行前に生じていた変更についても施行日から2年(2028年3月31日まで)の経過措置が適用される。同時に76条の6の検索用情報に基づく職権変更登記の仕組みも動き始めた
- 不動産登記法 第76条の2相続による所有権移転登記の申請義務、姉妹規定
- 不動産登記法 第76条の6検索用情報に基づく職権変更登記、本条義務の履行負担軽減
- 不動産登記法 第164条本条違反に対する5万円以下の過料
- 不動産登記法 第64条登記名義人の氏名等の変更登記の単独申請の根拠
- 不動産登記法 第119条DV 被害者等の住所を秘匿する代替措置
- 所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法 第2条登記放置が生む所有者不明土地への対処の特別法
- 住民基本台帳法 第22条転入届の義務、住基情報が職権変更登記の情報源となる
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