障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第10条
クイックジャンプ
- 市町村等は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、当該自立支援給付に係る障害福祉サービス、相談支援、自立支援医療、療養介護医療若しくは補装具の販売、貸与若しくは修理(以下「自立支援給付対象サービス等」という。)を行う者若しくはこれらを使用する者若しくはこれらの者であった者に対し、報告若しくは文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該自立支援給付対象サービス等の事業を行う事業所若しくは施設に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
- 2.前条第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第10条は、日本の障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に含まれる条文です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第10条の条文原文は「市町村等は、自立支援給付に関して必要があると認めるときは、当該自立支援給付に係る障害福祉サービス、相談支援、自立支援医療、療養介護医療若しくは補装具の販売、貸与…」で始まります。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第10条は第一節 通則に置かれています。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の公布日は平成17年11月7日です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第10条の前の条は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第9条です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第10条の次の条は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第11条です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第10条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第10条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第10条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000123/10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者総合支援法10条は、市町村等が自立支援給付に関し、事業者や利用者等に報告・物件提出を命じ、質問や立入検査を行える権限を定める。犯罪捜査のための権限ではない。
Q · 障害福祉の事業所に市の職員が立入検査に来るのは、どの法律が根拠なの?
障害者総合支援法10条の調査権が根拠の一つです
障害者総合支援法10条により、市町村等は自立支援給付に関して必要があるとき、事業者や利用者、過去にそうだった者に対し、報告や帳簿書類の提出・提示を命じ、職員に質問や事業所への立入検査をさせることができます。職員は身分証明書を携帯し求めに応じて提示する義務があり、この権限は犯罪捜査のためのものではありません。指定事業者に対しては別途法48条の調査権限もあります。
解説
障害福祉の現場には、税務調査に近い仕組みがある。市町村等(自立支援医療の一部は都道府県)は、自立支援給付の支払いに関係するほぼすべての人に調査を行える。対象は、グループホームや就労支援の事業者、補装具の販売・修理業者、サービスを使う利用者本人、そして「かつてそうだった者」、つまり廃業した事業者や過去の利用者まで含まれる。手段は四つある。報告の命令、書類など物の提出・提示の命令、職員による質問、事業所への立入検査(役所の職員が施設に入り、設備や帳簿を直接見ること)である。ここで押さえておきたいのは、この調査が給付の適正化、つまり公金が正しく使われたかを確かめるためのものだという点である。第2項が準用する前条第3項によって「犯罪捜査のための権限と解してはならない」とされ、同じく準用される前条第2項によって、職員は身分証明書を携帯し、求められたら提示しなければならない。事業者の立場なら、調査が来た日に慌てるかどうかは、日ごろの記録で決まる。利用者の立場なら、職員の身分と調査の根拠を落ち着いて確かめてよい。
法的な位置づけ
障害者総合支援法第10条は、自立支援給付の適正な支給を確保するため、市町村等に対し、自立支援給付対象サービス等を行う者、これを使用する者およびこれらの者であった者への報告命令・物件提出等命令、関係者への質問、事業所・施設への立入検査の権限を付与する規定である。身分証明書の携帯・提示義務と犯罪捜査目的の否定が準用される。
手順
- 1.命令書・来訪の根拠を特定する 報告命令書や職員の説明から、根拠条文(本条か、法48条か、任意の実地指導か)、対象期間、提出を求められている物件を正確に書き出す
- 2.職員の身分証明書を確認する 立入検査・質問の冒頭で、職員に身分証明書の提示を求め、氏名と所属を記録する(前条2項の準用)
- 3.提出資料をそろえ突き合わせる サービス提供記録、実績記録票、出勤簿、給与台帳、送迎記録を対象期間分集め、請求日数・時間と一致しているかを事前に自主点検する
- 4.経緯説明書面を添えて期限内に提出する 資料だけでなく、記録の不備や経緯を簡潔にまとめた説明書面を添付する。期限に間に合わない資料は事前に延長を相談する
- 5.請求誤りは専門家と自主返還を検討する 点検で請求誤りが見つかった場合、弁護士や社会保険労務士と相談のうえ、自主返還の申出を検討する。扱いは自治体ごとに異なるため担当課へ確認する
よくある質問 AI による整理
Q1障害者総合支援法10条とは?
市町村等が自立支援給付の適正を確かめるため、事業者や利用者に報告命令、書類提出命令、質問、事業所への立入検査を行える権限を定めた条文です。
Q2障害福祉の立入検査は拒否できる?
職員が力ずくで入ることはできませんが、正当な理由のない拒否は条例上の過料や、指定事業者であれば法48条・50条による指定取消の判断材料につながりえます。
Q3報告命令の期限に間に合わない場合は?
放置せず、命令を出した担当課に事情を説明して延長を相談します。黙って提出しないことが最も不利に扱われやすい対応です。
Q4廃業した事業所にも調査は来る?
来ます。条文が「これらの者であった者」を対象に含めているため、廃業後の元事業者にも報告や帳簿の提出を命じることができます。
Q5立入検査で職員は何を見る?
事業所の設備や帳簿書類その他の物件です。実務ではサービス提供記録、出勤簿、給与台帳、送迎記録などと請求内容の突き合わせが中心になります。
Q6利用者も市から質問される?
されることがあります。条文は「使用する者」や「関係者」への質問を認めており、実際にサービスを受けた日時の確認などで利用者や家族に連絡が来ることがあります。
Q7報告命令に不服があるときは?
処分として争う場合、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求できます(行政不服審査法18条)。ただし事前の弁明機会は原則ありません。
Q8立入検査は警察の捜索と違う?
違います。本条の権限は犯罪捜査のためのものと解してはならないと明記され(前条3項の準用)、令状による捜索・押収とは制度上区別されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1立入検査って、断ったらどうなるんですか?
本条の検査は犯罪捜査ではないので、職員が力ずくで入ることはできない(前条3項の準用)。ただし、正当な理由のない拒否は条例による過料の対象になりうるし(法115条、要件は条例をご確認ください)、指定事業者には法48条の調査と法50条の指定取消が控えている。実務のポイント:拒否したという事実そのものが監査記録に残り、その後の処分を判断する材料として重く扱われる
Q2辞めた職員のところにも役所から連絡が行くんですか?
ありうる。本条は「関係者」への質問を認めており、実際の監査では元職員への聞き取りが行われることがある。水増し請求の事案では、退職者の証言が決め手になることも少なくない。実務のポイント:不正請求の発覚は、元職員や利用者家族からの通報がきっかけになる例が多いとされる。退職時のトラブルを放置している事業所ほど、調査を受けやすい
Q3報告命令を出される前に、弁明の機会ってもらえないんですか?
もらえない。報告命令や物件提出命令のように情報収集を直接の目的とする処分は、行政手続法3条1項14号で、聴聞や弁明の機会の付与といった事前手続の対象外とされている。実務のポイント:言い分を伝える場は、提出書類に添える説明書面の中にしかない。資料だけを渡すのではなく、経緯を短くまとめた書面を必ず付けておくと、その後の判断に影響する
間違えやすい点 AI による整理
- 事業所を畳めば行政との関係は終わると考えがちだが、条文は「これらの者であった者」を明記している。廃業後も報告や物件提出を命じられるし、不正受給と認められれば、法8条2項により返還額に最大4割の加算金が上乗せされうる。帳簿を捨てることは逃げ道にならず、自分の反証材料を失うだけである
- 立入検査を警察の家宅捜索と同じものだと思って身構える人が多い。事業者の側から見れば同じ「強制力のある調査」だが、法律上は別物である。本条は犯罪捜査のための権限ではないと明記されており(前条3項の準用)、令状もいらない代わりに、物理的に押し入ったり押収したりすることはできない。ただし拒否すれば、別に罰則や指定取消のルートが動く。「強制ではないから断れる」でも「捜索だから逆らえない」でもなく、その中間にある独自の領域である
- 「実地指導」と「監査」を同じものだと考えている事業者は多いが、この前提が危うい。指導は原則として行政指導(役所からのお願いや助言で、法的拘束力はない)として運用されるのに対し、本条や法48条に基づく監査は法的権限の行使である。どちらの名目で来ているのかを最初に確認しないと、応じる義務の範囲を読み違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 調査の主体 | 法10条:市町村等 | 法9条:市町村等 法48条:都道府県知事または市町村長 |
| 調査の相手方 | サービス等を行う者・使用する者・これらの者であった者、関係者 | 障害者等・保護者・配偶者・世帯主等の受給者側 指定障害福祉サービス事業者等 |
| 調査手段 | 報告・物件提出提示命令、質問、事業所・施設への立入検査 | 報告・物件提出提示命令、質問(立入検査なし) 報告・帳簿書類提出命令、出頭、質問、立入検査 |
| 非協力時の主な帰結 | 条例による過料の余地(法115条) | 条例による過料の余地(法115条) 指定取消・効力停止の事由(法50条) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では主管機関が身心障礙福利機構への査核・評鑑を行う。条番号単位の対応は要確認
ドイツでは統合支援の担い手がサービス提供者の経済性と質を審査する権限を持つ
米国ではメディケイドのプログラム・インテグリティ規則により州が提供者の不正請求を監査する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 放課後等デイサービスではなく、成人向けの就労継続支援B型を運営しているとする。ある朝、市の職員二人が事業所に来て、サービス提供記録と職員の出勤簿を見せるよう求めた。記録の日付と請求した日数が合わなければ、その場で不正請求の疑いが生まれる
- 三年前に閉じた居宅介護事業所の元代表者のところに、市から報告命令書が届いたらどうなる? 「もう事業をやっていない」は理由にならない。条文が「これらの者であった者」まで対象にしているからである。当時の帳簿を捨てていれば、説明はさらに難しくなる
- ホームヘルパーを利用している母親のもとに、市の職員が「実際にサービスを受けた日時を確認したい」と電話してきた。事業者の水増し請求を調べるため、利用者本人も質問の相手になる
- 市から届いた報告命令書の提出期限が、あと10日しかない。3年分の実績記録、給与台帳、送迎記録をそろえなければならない。社労士や行政書士への依頼を今週中に決めなければ間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:利用者や家族として、サービスが記録どおりに提供されていないと感じた場合:1. 実際の訪問日時や時間をメモや写真で記録する2. 事業者から渡される記録表の控えを保管する3. 市町村の障害福祉担当課に情報提供し、本条による調査の端緒にしてもらう4. 職員から質問を受けたときは、記憶と記録にもとづいて事実だけを答える。推測で事業者をかばったり責めたりしない
訴えられた側:事業者として調査を受ける場合:1. 命令書や職員の説明から、根拠条文、対象期間、提出物を正確に特定する2. 職員に身分証明書の提示を求める(前条2項の準用) 3. 期限内に出せない資料は、放置せず延長を相談する。黙って出さないことが最悪の手である4. 請求誤りが見つかったら、弁護士や社労士と相談のうえ自主返還を検討する5. 虚偽の報告や検査拒否は、別の罰則や指定取消につながりうる
時効(請求できる期限):本条の調査そのものに時効はない。報告や提出の期限は命令書に書かれた日付による。不正利得の徴収(法8条)の請求期間は、地方自治法236条の5年とする見方が一般的だが、事業者に対する返還請求の性質(公法上の債権か私法上の債権か)については実務上解釈が分かれている。命令を処分として争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)
学説
通説:本条の立入検査は、相手方の受忍義務を前提とする間接強制型の行政調査であり、実力による強制は認められない。非協力には過料等の制裁で対応し、犯罪捜査への流用は準用規定により禁止される
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年) 障害者自立支援法の制定により、自立支援給付に関する市町村等の調査権限として新設
- 平成24年(2012年)改正、平成25年(2013年)施行 法律名が現行の名称に改められた。本条の文言が個別にどう変わったか(相談支援、療養介護医療などの対象範囲)は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:障害者自立支援法の制定により、自立支援給付に関する市町村等の調査権限として設けられた
- 2.平成24年(2012年) 改正:法律名が「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に改められた(平成25年施行)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。