障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第13条(受給権の保護)
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自立支援給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
この条文の基本情報
受給権の保護とは何ですか?
定義受給権の保護とは、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条に定められた規定で、「自立支援給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条(受給権の保護)は、日本の障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に含まれる条文です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条の条文原文は「自立支援給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。」で始まります。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条は第一節 通則に置かれています。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の公布日は平成17年11月7日です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条の前の条は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第12条です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条の次の条は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第14条です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/417AC0000000123/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者総合支援法13条は、自立支援給付を受ける権利の譲渡・担保提供・差押えを禁止する。本人の同意があっても無効だが、口座入金後の預金をどこまで守れるかは争点となる。
Q · 借金があると、障害福祉の給付まで差し押さえられてしまうの?
受給権は差押禁止。ただし入金後の預金は要注意
障害者総合支援法13条により、居宅介護や補装具費、自立支援医療費などの自立支援給付を受ける権利は、譲渡・担保提供・差押えのいずれもできません。本人が同意した念書でも無効です。ただし給付金が口座に入金されると形式上は預金債権になり、差し押さえられる危険があります。その場合は民事執行法153条に基づき、差押禁止債権の範囲変更を裁判所に申し立てるのが実務上の対抗手段です。
解説
借金の取り立てに追われていても、障害福祉サービスを使う権利だけは誰にも奪えない。障害者総合支援法13条は、自立支援給付(居宅介護、就労移行支援、グループホーム、補装具費、自立支援医療費など、国と市町村が障害のある人の生活を支えるために出すお金)を受ける権利について、三つの行為を禁じている。人に売り渡すこと(譲渡)、借金のカタにすること(担保)、裁判所の手続で債権者が押さえること(差押え)である。本人が同意していても、こうした契約は法的に効力を持たない。ただ、盲点がある。守られているのは「受け取る権利」であり、口座に入金されたお金は、形式上は普通の預金に変わる。入金後の預金が差し押さえられた場合に元の給付金として守られるかは、実務上、解釈が分かれている。このため、債権者から「全部押さえる」と言われたら、自分の口座に何が入金されているかをまず確認する必要がある。そのうえで、裁判所に差押えの範囲を狭めてもらうよう求める手続がある。福祉の世界と差押えの世界がつながる数少ない接点であり、この条文を知っているかどうかで、生活の土台を守れるかどうかが決まる。
法的な位置づけ
障害者総合支援法13条は、自立支援給付を受ける権利の譲渡、担保提供および差押えを禁止する規定である。受給権を債権者による回収の対象から切り離し、居宅介護、補装具費、自立支援医療費などの給付が受給者本人の生活に充てられることを確保する。当事者の合意による例外は認められない。
手順
- 1.差押命令の送達日を確認する 差押命令の書面で送達日を確認する。預金の差押えでは送達日から1週間を過ぎると債権者が銀行から取り立てられるため、残り日数を把握する
- 2.給付金の入金を特定する 通帳や入出金明細から、補装具費の償還分など自立支援給付の入金日と金額を特定し、支給決定通知書と照合してコピーを取る
- 3.法律相談につなぐ 法テラスや弁護士会の法律相談を予約し、差押禁止債権の範囲変更申立て(民事執行法153条)の見込みを相談する
- 4.範囲変更を申し立てる 差押えをした裁判所に、給付金の入金であることを示す資料を添えて差押禁止債権の範囲変更を申し立て、あわせて取立ての停止について裁判所に相談する
- 5.受取口座を分ける 今後は自立支援給付の受取口座をほかの入金と分け、給付金であることを説明しやすい状態にしておく
よくある質問 AI による整理
Q1自立支援給付とは何ですか?
障害者総合支援法6条が定める給付の総称で、介護給付費、訓練等給付費、自立支援医療費、補装具費などを含みます。13条はこれらを受ける権利を保護します。
Q2障害福祉サービスの受給権は差し押さえられますか?
差し押さえられません。障害者総合支援法13条が受給権そのものの差押えを明文で禁止しており、債権者は市町村に対する給付請求権を押さえることができません。
Q3障害福祉の給付を借金の担保にする契約は違法?
受給権を担保に供することは13条で禁止されており、そのような合意は法的効力を持ちません。本人が署名した念書であっても結論は変わりません。
Q4給付金が振り込まれた口座は差し押さえられる?
入金後は預金債権として扱われるため、差し押さえられる危険があります。入金記録を示して民事執行法153条の範囲変更を申し立てることで救済を求められます。
Q5差押禁止債権の範囲変更の申立てはいつまで?
預金差押えでは送達から1週間で債権者が取立て可能になります(民事執行法155条1項)。取り立てられる前に、差押えをした裁判所へ速やかに申し立てることが重要です。
Q6障害福祉の給付を家族に譲ることはできる?
できません。受給権の譲渡は13条で禁止されています。家族が代わりに管理する場合でも、権利そのものを移すことはできず、本人のために使う必要があります。
Q7市役所が税金の滞納分と給付を相殺できる?
差押禁止債権を受働債権とする相殺は民法510条で制限されます。受給権は13条で差押禁止のため、滞納分との相殺で給付を消す処理は原則として許されません。
Q8自己破産すると障害福祉サービスも失う?
失いません。差押禁止の受給権は破産法34条3項2号により破産財団に属さない自由財産となり、破産後も給付やサービスを受け続けられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1借金で口座を差し押さえられたんですけど、補装具費の返金分も取られちゃうんですか?
受給権そのものは13条で差押えが禁止されている。ただし口座に入金された後は預金として扱われ、差し押さえられる危険がある。入金記録を示して民事執行法153条の範囲変更を申し立てるのが実務上の対抗手段である。実務のポイント:差押えの直前に入金された給付であるほど、保護が認められやすい傾向がある。入金日と差押日の間隔が短いという事実が、そのまま有利な材料になる
Q2事業所に『給付が出たら滞納分に回します』っていう念書を書かされたけど、従うしかない?
給付を受ける権利を支払いの担保にする合意は13条に反し、効力がない。滞納分は滞納分として話し合えばよく、給付と結び付けられる理由はない。実務のポイント:市町村の障害福祉担当課には事業所の指導監督を担う部署がある。事業所との直接交渉が行き詰まったら、そこへ相談すると事業所の態度が変わることが多い
Q3家族が本人の代わりに給付を受け取って、使い込んでいるみたいです。止められますか?
13条は、権利を第三者に売ったり担保にしたりすることを禁じる条文である。家族による使い込みは、それとは別に、成年後見制度や障害者虐待防止法の経済的虐待(同法2条)の問題として扱われる。実務のポイント:経済的虐待は市町村の障害者虐待防止センターに通報できる。家族を訴えるよりも先に、行政の介入という手段がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「差押禁止だから、口座に入った給付金も絶対に安全だ」と思われがちだが、法が守っているのは受給権そのものである。入金後は預金債権として扱われ、差押えの対象にされる危険がある。判例・裁判例は事案ごとに判断が分かれており、実務上、解釈が分かれている。安心しきって何もしないことが、いちばん危険である
- 13条を知っている人でも、担保の禁止がどこまで効くかは知らないことが多い。本人が「納得して」サインした念書でも、受給権を借金のカタにする合意は無効である。本人の同意で法律の禁止を外すことはできない。立場の弱い本人が「同意させられる」場面こそ、この条文が想定しているからである
- 「障害年金も同じ法律で守られている」と考えるのは前提の誤りである。障害年金は国民年金法・厚生年金保険法の給付で、受給権の保護は国民年金法24条などが別に定めている。どの制度の給付なのかによって根拠条文が変わる。自分が受けている給付がどの法律に基づくのかを整理しないと、主張すべき条文も分からない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 13条:自立支援給付を受ける権利の譲渡・担保・差押えを禁止 | 14条:支給を受けた金品を標準とする租税その他の公課を禁止 8条:偽りその他不正の手段で受けた給付の徴収 |
| 守る相手 | 民間の債権者、親族、事業者など第三者 | 国・地方公共団体による課税 保護の限界を定め、不正受給者は保護しない |
| 実務上の論点 | 口座入金後の預金をどこまで保護できるか | 給付金を所得として課税されないか 不正受給と判断された場合の返還義務 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では社会福祉給付の請領権を差押・譲渡・担保禁止とし、強制執行法でも社会福祉給付への強制執行を禁じる。口座入金後の保護が論点となる点は日本と共通する
韓国も障害者福祉法上の給付金品と受給権の差押えを禁止する。民事執行法上の差押禁止預金口座の制度と組み合わせて運用される
ドイツは社会法典第1編で社会給付の譲渡・質入れ・差押えを横断的に規律し、障害に伴う追加費用を補う給付は差押禁止とする
米国は社会保障給付の譲渡・差押えを禁止し、SSI にも準用する。口座入金後の給付についても一定範囲で保護する運用がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 消費者金融の返済が滞り、裁判所から差押命令が届いた。家族はパニックになり「福祉サービスも止まるのか」と聞いてくる。答えは「止まらない」。サービス費用の多くは市町村から事業所へ直接支払われる仕組み(法定代理受領、同法29条)で動いており、しかも受給権そのものが差押禁止である
- もしグループホームの運営者が、入居者の家賃滞納を理由に「補装具費の支給分をこちらで預かっておく」と言い出したら、どうなる? 給付を受ける権利を担保にとる合意は13条に反し無効である。あなたが事業所側なら、善意のつもりでも線を越えている
- 兄が障害のある弟名義の給付を「俺が管理する」と言い、自分の借金返済にあてる約束を貸主と交わしていた。弟本人の権利を売り渡す約束であり、法的効力はない
- 差押命令が送達されてからすでに5日。一週間を過ぎると、債権者は銀行から預金を取り立てることができる。口座に補装具費の償還分が入っていると気づいたのは今夜だ。明日の朝、裁判所に電話するかどうかで結果が変わる
- 市役所の窓口で「住民税の滞納分を、次の給付と相殺しておきますね」と言われた。そんな処理が許されるのかどうか、あなたはその場で判断できるだろうか
取るべき行動
被害を受けた側:1. 差押命令の送達日を確認する。預金の場合、債権者は送達から一週間たつと取り立てができる2. 通帳や入出金明細から、自立支援給付(補装具費の償還分など)の入金を特定し、支給決定通知書と一緒にコピーを取る3. 差押えを出した裁判所に、差押禁止債権の範囲変更の申立て(民事執行法153条)を検討していると伝える。法テラスや弁護士会の法律相談を利用する4. 今後は給付の受取口座をほかの入金と分け、給付金であることを説明しやすくしておく
訴えられた側:1. 事業所や親族として利用者の給付を預かる・担保にとる取り決めをしているなら、その条項は無効になるおそれが高いので、ただちに見直す2. 債権者として回収する場合は、差押えの対象に福祉給付の入金が混ざっていないかを事前に確認する3. 未収金は給付とは切り離し、分割払いの合意など別の方法で回収を組み立てる4. 行政の担当者であれば、滞納分と給付を相殺するような事務処理をしていないか点検する(民法510条)
時効(請求できる期限):本条自体に期限はない。ただし預金の差押えでは、差押命令が送達された日から一週間を過ぎると債権者が取り立てられる(民事執行法155条1項)。差押命令そのものに対する執行抗告は、告知を受けた日から一週間以内に行う必要がある(同法10条2項)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:13条は、生活保護法や国民年金法の受給権保護規定と同じく、社会保障給付を受給者の生活維持に充てさせるための規定と理解される。口座入金後の預金への効力は明文がなく、民事執行法153条による個別調整に委ねられる
改正沿革 AI による整理
- 平成24年(2012年)改正、平成25年(2013年)4月施行 法律の題名が「障害者自立支援法」から現行名に改められた。本条の文言に変更があったかどうかは要検証
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:障害者自立支援法の制定により、自立支援給付の受給権保護規定として設けられた
- 2.平成24年(2012年) 改正:法律の題名が障害者自立支援法から障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に改められた(平成25年4月施行)。本条の文言変更の有無は要検証
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第6条保護対象となる自立支援給付の種類
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第14条給付金品への課税(公課)の禁止
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第8条不正受給分の徴収、保護の限界
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第29条事業者への代理受領の仕組み
- 民事執行法 第153条預金化後の差押禁止範囲変更の申立て
- 民法 第510条差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止
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